相撲の技一覧|決まり手82手+非技5つを完全網羅

「決まり手」って何種類あるの?
相撲を見ていると、押し出しや寄り切りはよく聞くけど、実は他にもたくさんの技があるんです。

実は日本相撲協会が正式に認めている決まり手は全部で82手
さらに「非技」と呼ばれる勝負結果が5つあって、合計87種類もあるんですね。

「え、そんなにあるの!?」と驚く人も多いでしょう。
この記事では、相撲の技を分類ごとに整理して、どんな技があるのか一覧でご紹介します。

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決まり手とは?

決まり手は、力士が相手を倒したり土俵の外に出したりして勝ったときの技のことです。
行司が取組の後に「〇〇の勝ち、決まり手は寄り切り」と発表するアレですね。

ちなみに決まり手の判定は、複数のモニターを見ながら決まり手係の親方が行います。
微妙な技のときは、行司が親方に電話で確認することもあるんですよ。

「四十八手」から82手へ|決まり手の歴史

「相撲の技は四十八手」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
実はこれ、正確な数ではないんです。

昔から日本では「四十八」という数字を「たくさんある」という意味で使ってきました。
江戸時代には「反り」「捻り」「投げ」「掛け」の4つを各12手に分けて「四十八手」と呼んでいたんですね。

でも実際には、もっと多くの技が存在していました。
1670年代の文献には120もの技が記録されていて、行司の口伝まで含めると300にも達したと言われています。

戦後になると、報道機関によって技の名前がバラバラという問題が発生。
そこで日本相撲協会は1955年に決まり手68手と非技2つを正式に制定しました。

その後、力士の体格向上や外国人力士の台頭で新しい技が増え、2000年に技12手と非技3つが追加。
こうして現在の82手+非技5つという形になったんです。

技の分類|6つのカテゴリ

相撲の決まり手は、技の種類によって6つのカテゴリに分けられています。

基本技(7手)

最も基本的な技で、押したり寄ったりする技が中心です。
突き出し、押し出し、寄り切りなど、相撲で最もよく見る技がここに含まれます。

投げ手(13手)

相手を投げて倒す技です。
上手投げ、下手投げ、小手投げなど、まわしや腕を掴んで投げる技が中心。

一本背負いや櫓投げのように、柔道っぽい技もあります。

掛け手(18手)

足を使って相手を倒す技です。
内掛け、外掛け、蹴手繰りなど、相手の足を引っ掛けたり払ったりして倒します。

三所攻めという珍しい技もここに含まれます。

反り手(6手)

相手を反り返らせて倒す技です。
居反り、掛け反りなど、体を反らせる技が中心。

現代の相撲ではほとんど見られない技が多いカテゴリです。

捻り手(19手)

相手を捻って倒す技です。
突き落とし、とったり、肩すかしなど、相手の力を利用して崩す技が中心。

技の種類が最も多いカテゴリでもあります。

特殊技(19手)

他のカテゴリに当てはまらない特殊な技です。
叩き込み、引き落とし、送り出しなど、様々な技が含まれています。

吊り出しのように力業で持ち上げる技もここに入ります。

よく見る技TOP10|ランキングで見る決まり手

日本相撲協会が平成25年1月場所から令和8年1月場所までの183,743番を集計したデータによると、上位10位の技で全体の約85%を占めています。

つまり、10種類の技さえ覚えておけば、ほとんどの取組を理解できるということですね。

1位:押し出し(25.16%)

相手の胸や喉、腕の下を押して土俵の外に出す技。
全取組の4分の1がこの技で決まっています。

まわしを掴まずに押し出すのが特徴です。

2位:寄り切り(24.95%)

相手のまわしを掴んで、前に圧力をかけながら土俵の外に出す技。
押し出しとほぼ同じくらいの頻度で出現します。

なんと1位と2位だけで、全取組の約50%を占めているんです。

3位:叩き込み(8.23%)

相手の肩や背中を叩いて前に崩し、土俵に手をつかせる技。
上位2つとはかなり差がありますが、それでも3位です。

4位:突き落とし(5.39%)

相手の体を横に突いて土俵に倒す技。
捻り手のカテゴリですが、頻繁に見られます。

5位:寄り倒し(4.82%)

寄り切りと似ていますが、土俵の外に出る前に相手が倒れる技。
圧力をかけたまま押し倒すイメージです。

6位:上手投げ(4.63%)

相手のまわしの上から掴んで投げる技。
投げ手の代表格ですね。

7位:引き落とし(3.46%)

相手の肩や腕を引いて前に崩し、土俵に手をつかせる技。
叩き込みと似ていますが、引く動作が主体です。

8位:押し倒し(3.44%)

押し出しと似ていますが、土俵の外に出る前に相手が倒れる技。
押す力の強さが勝負を決めます。

9位:送り出し(3.29%)

相手の背後に回り込んで、後ろから押し出す技。
相手が回り込んだときに決まることが多いです。

10位:下手投げ(2.28%)

相手のまわしの下から掴んで投げる技。
上手投げより頻度は低いですが、それでもよく見られます。

珍しい技・幻の技

決まり手82手の中には、めったに見られない技もたくさんあります。

幻の技|一度も出ていない決まり手

日本相撲協会の公式ランキング(平成25年1月場所〜令和8年1月場所)によると、以下の技は一度も出現していません

  • 褄取り(つまとり)
  • 撞木反り(しゅもくぞり)
  • 掛け反り(かけぞり)
  • 外たすき反り(そとたすきぞり)
  • 外無双(そとむそう)

特に撞木反りは、1955年の決まり手制定以降、一度も出たことがないという伝説の技。
反り手は全体的に現代相撲では見られなくなっています。

超レア技|数回しか出ていない決まり手

  • 櫓投げ(やぐらなげ):1回
  • つかみ投げ:1回
  • 合掌捻り(がっしょうひねり):2回
  • 三所攻め(みところぜめ):2回

三所攻めは1992年に舞の海が琴富士戦で決めて話題になりました。
相手の片足、首、腕の三ヶ所を同時に攻める珍しい技です。

その後26年間誰も決められず、2019年に石浦が錦木を相手に決めて再び注目を集めたんですよ。

決まり手全82手+非技5つ|完全一覧表

ここからは、日本相撲協会が定める決まり手82手と非技5つを完全に網羅した一覧表をご紹介します。

基本技(7手)

技名読み方簡単な説明
突き出しつきだし手のひらで突いて土俵の外に出す
突き倒しつきたおし手のひらで突いて倒す
押し出しおしだし胸や腕の下を押して土俵の外に出す
押し倒しおしたおし胸や腕の下を押して倒す
寄り切りよりきりまわしを掴んで圧力をかけ土俵の外に出す
寄り倒しよりたおしまわしを掴んで圧力をかけ倒す
浴びせ倒しあびせたおし前に倒れ込むように相手に覆いかぶさって倒す

投げ手(13手)

技名読み方簡単な説明
上手投げうわてなげまわしの上から掴んで投げる
下手投げしたてなげまわしの下から掴んで投げる
小手投げこてなげ相手の腕を抱えて投げる
掬い投げすくいなげ相手の腕や体を掬い上げて投げる
上手出し投げうわてだしなげ上手を引いた腕を外に出して投げる
下手出し投げしたてだしなげ下手を引いた腕を外に出して投げる
腰投げこしなげ腰を使って相手を投げる
首投げくびなげ相手の首を抱えて投げる
一本背負いいっぽんぜおい相手の片腕を肩に担いで投げる
二丁投げにちょうなげ相手の両腕を掴んで投げる
櫓投げやぐらなげまわしと膝を持って持ち上げ投げる
掛け投げかけなげ足を掛けながら投げる
つかみ投げつかみなげ相手の体を掴んで投げる

掛け手(18手)

技名読み方簡単な説明
内掛けうちがけ内側から相手の足に自分の足を掛けて倒す
外掛けそとがけ外側から相手の足に自分の足を掛けて倒す
ちょん掛けちょんがけかかとで相手のかかとを引っ掛けて倒す
切り返しきりかえし相手の足を刈るように倒す
河津掛けかわづがけ相手の足の後ろに足を絡めて後ろに倒す
蹴返しけかえし立ち上がる相手の足を蹴って倒す
蹴手繰りけたぐり相手の足を蹴って手繰り寄せるように倒す
三所攻めみところぜめ片足・首・腕の三ヶ所を同時に攻める
渡し込みわたしこみ相手のふくらはぎを前に引いて倒す
二枚蹴りにまいげり相手の足の外側を蹴って捻り倒す
小股掬いこまたすくいまわしと太腿を掴んで掬い上げて倒す
外小股そとこまたまわしを掴み太腿の外側から掬って倒す
大股おおまた小股掬いから逃げた相手の反対の足を取って倒す
褄取りつまとりまわしの褄(端)を掴んで倒す
小褄取りこづまとりまわしの褄を少し掴んで倒す
足取りあしとり相手の片足を両手で掴んで倒す
裾取りすそとりまわしの裾を掴んで倒す
裾払いすそはらい相手の足の裏を払って倒す

反り手(6手)

技名読み方簡単な説明
居反りいぞりその場で体を反らせて相手を投げる
撞木反りしゅもくぞりしゃがんで相手を持ち上げ後ろに反って倒す
掛け反りかけぞり足を掛けながら体を反らせて倒す
たすき反りたすきぞり相手の腕と太腿を掴んで反り返る
外たすき反りそとたすきぞり相手の腕と太腿の外側を掴んで反り返る
伝え反りつたえぞり相手の腕を肩越しに回して反り返る

捻り手(19手)

技名読み方簡単な説明
突き落としつきおとし相手の体を横に突いて倒す
巻き落としまきおとし相手の腕を巻き込んで倒す
とったりとったり相手の腕を抱えて引き落とす
逆取ったりさかとったりとったりの逆方向版
肩すかしかたすかし相手の突進をかわして倒す
外無双そとむそう外側から相手の膝裏を押して倒す
内無双うちむそう内側から相手の膝裏を押して倒す
頭捻りずぶねり相手の頭を抱えて捻り倒す
上手捻りうわてひねり上手を引いて捻り倒す
下手捻りしたてひねり下手を引いて捻り倒す
網打ちあみうちまわしを掴んで相手を引き寄せ捻り倒す
鯖折りさばおり相手を反り返らせて折るように倒す
波離間投げはりまなげ土俵際で相手の力を利用して投げる
大逆手おおさかて肩越しにまわしを掴んで吊り上げ投げる
腕捻りかいなひねり相手の腕を捻って倒す
合掌捻りがっしょうひねり両手を合わせるようにして捻り倒す
徳利投げとっくりなげ相手の首を掴んで投げる
首捻りくびひねり相手の首を捻って倒す
小手捻りこてひねり相手の腕を捻って倒す

特殊技(19手)

技名読み方簡単な説明
引き落としひきおとし相手を引いて前に落とす
引っ掛けひっかけ相手の腕を両手で引っ掛けて土俵の外に出す
叩き込みはたきこみ相手の肩や背中を叩いて前に落とす
素首落としそくびおとし相手の首を押さえて土俵に落とす
吊り出しつりだし相手を吊り上げて土俵の外に出す
送り吊り出しおくりつりだし背後から吊り上げて土俵の外に出す
吊り落としつりおとし相手を吊り上げて土俵に落とす
送り吊り落としおくりつりおとし背後から吊り上げて土俵に落とす
送り出しおくりだし背後から押して土俵の外に出す
送り倒しおくりたおし背後から押して倒す
送り投げおくりなげ背後から投げる
送り掛けおくりがけ背後から足を掛けて倒す
送り引き落としおくりひきおとし背後から引き落とす
割り出しわりだしまわしと上腕を押さえて後ろに反らせながら土俵の外に出す
打っ棄りうっちゃり土俵際で体を捻って相手を土俵の外に出す
極め出しきめだし相手の腕を極めて土俵の外に出す
極め倒しきめたおし相手の腕を極めて倒す
後ろもたれうしろもたれ背後から押されて土俵の外に出る
呼び戻しよびもどし相手を土俵際で引き戻して倒す

非技(勝負結果)5つ

技名読み方簡単な説明
勇み足いさみあし相手より先に自分の足が土俵の外に出る
腰砕けこしくだけ自分で倒れてしまう
つき手つきて自分の手が先に土俵についてしまう
つきひざつきひざ自分の膝が先に土俵についてしまう
踏み出しふみだし相手を攻めながら自分の足が先に出る

参考情報

この記事の作成にあたり、以下の情報源を参照しました。

決まり手ランキングのデータは、日本相撲協会が平成25年1月場所から令和8年1月場所千秋楽までの183,743番を集計したものです。

さらに詳しく知りたい方へ:

  • 日本相撲協会公式サイトでは、各決まり手のイラストと詳細な説明が見られます
  • 相撲博物館(両国国技館内)では、決まり手に関する展示も行われています

まとめ

相撲の技は想像以上にたくさんありましたね。
最後にポイントをおさらいしましょう。

  • 日本相撲協会が定める決まり手は82手
  • 非技(勝負結果)が5つで合計87種類
  • 技は基本技・投げ手・掛け手・反り手・捻り手・特殊技の6つに分類される
  • 上位10位の技で全取組の約85%を占める
  • 押し出しと寄り切りだけで全体の約50%
  • 撞木反りなど一度も出ていない「幻の技」も存在する

相撲観戦の際は、決まり手にも注目してみてください。
珍しい技が決まったときは、それだけで大きな話題になりますよ!

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