「トム・クルーズ」の本名が「Thomas(トーマス)」だって、知っていましたか?
実は、英語圏で使われている名前の多くは「愛称」なんです。
アメリカの元大統領「Bill Clinton(ビル・クリントン)」も、本名は「William(ウィリアム)」。
歌手の「Katy Perry(ケイティ・ペリー)」だって、本当は「Katherine(キャサリン)」なんですよ。
「え、なんで?」って思いますよね。
実は英語圏には、日本とは比べ物にならないくらい「愛称文化」が根付いているんです。
この記事では、英語の愛称と正式名の一覧を紹介します。
「なんでRobertがBobになるの?」みたいな疑問も、すっきり解決しますよ。
英語の愛称とは?
英語の愛称(ニックネーム)は、日本の「あだ名」とはちょっと違います。
日本だと「あだ名」は友達がつけるものですが、英語圏では「正式名とセットで社会的に認知されている短縮形」なんです。
つまり、「Robert(ロバート)」という名前には「Bob(ボブ)」という愛称が最初から用意されているイメージ。
本人が選ぶこともできるし、周りが自然に呼び始めることもあります。
面白いのは、ビジネスシーンでも愛称が普通に使われること。
名刺に「Bill」って書いてあっても、正式書類には「William」って書いてあったりします。
大統領ですら愛称で呼ばれる文化なので、英語圏では愛称がかなり「公式」なんですね。
英語の愛称の作り方|3つの基本パターン
英語の愛称には、いくつかのパターンがあります。
ここでは代表的な3つを紹介しますね。
パターン1:短縮する
一番シンプルなのが「名前を短くする」パターン。
最初の数文字だけ残して、あとはカット。
例えば:
- Alexander(アレクサンダー) → Alex(アレックス)
- Michael(マイケル) → Mike(マイク)
- Jonathan(ジョナサン) → Jon(ジョン)
日本語でも「健太郎」を「健太」って呼ぶ感じに似てますね。
パターン2:語尾に「-y/-ie」をつける
短縮形に「-y」や「-ie」をつけると、親しみやすい愛称になります。
例えば:
- Bob → Bobby(ボビー)
- Tom → Tommy(トミー)
- Rob → Robbie(ロビー)
これは子どもっぽい響きになるので、幼少期によく使われます。
でも大人になっても使い続ける人も多いですよ。
パターン3:押韻(rhyming)
これが一番面白い!
中世イングランドで流行した「押韻愛称」というパターンなんです。
仕組みはこう:
- まず短縮形を作る(Robert → Rob)
- 最初の文字を韻を踏む別の文字に変える(Rob → Bob)
だから:
- Robert → Rob → Bob(最初の「R」を「B」に変更)
- Richard → Rick → Dick(最初の「R」を「D」に変更)
- William → Will → Bill(最初の「W」を「B」に変更)
「なんでBobなの?」って疑問、これで解決しましたよね?
中世の人たちが韻を踏んで遊んでたら、それが定着しちゃったんです。
男性名の愛称|意外な組み合わせ
ここからは、具体的な愛称を見ていきましょう。
特に「え、そうなの?」って驚くような組み合わせを紹介します。
Robertの愛称が多すぎる件
Robertには驚くほど多くの愛称があります。
- Rob(ロブ)
- Bob(ボブ)
- Bobby(ボビー)
- Bert(バート)
- Robbie(ロビー)
中世には「Hob(ホブ)」「Dob(ドブ)」「Nob(ノブ)」なんて愛称もあったとか。
押韻で遊びすぎでしょ!
Richardの愛称が今はちょっと…
Richardの正式な愛称は:
- Rich(リッチ)
- Rick(リック)
- Dick(ディック)
でも「Dick」は現代英語では別の意味(男性器)になっちゃったので、最近はほとんど使われなくなりました。
1969年には「Dick」という名前で生まれる赤ちゃんがアメリカで年間約3000人いたのに、2014年には5人未満に。
時代と共に使われなくなる愛称もあるんですね。
JohnがJackになる謎
これも不思議な愛称。
JohnからJackが生まれた経緯は諸説ありますが、有力なのは:
- 中世の「John」は庶民の総称として使われていた
- ノルマン人が「John」を「Jen」と発音
- 小さい子を呼ぶ時に「-kin」をつけて「Jenkin」
- 時代と共に「Jakin」→「Jack」に変化
面白いのは、Jackって「短縮形」のはずなのに、Johnより文字数が多いこと。
短縮の意味ないじゃん!
Henryが2パターンに分かれる
Henryには大きく2つの愛称があります。
- Harry(ハリー):イギリス王室でよく使われる伝統的な愛称
- Hank(ハンク):アメリカでよく使われる
イギリスのヘンリー王子は、本名は「Henry Charles Albert David」ですが、みんな「Harry」って呼びますよね。
一方、アメリカでは「Hank」の方が一般的。
同じ名前でも、国によって愛称が違うんです。
女性名の愛称|Elizabethが最強
女性名の愛称で圧倒的に種類が多いのが「Elizabeth」。
もはや「愛称の王様」と言っていいレベルです。
Elizabethの愛称は20種類以上!
主な愛称だけでも:
- Liz(リズ)
- Beth(ベス)
- Betty(ベティ)
- Eliza(イライザ)
- Lisa(リサ)
- Lizzie(リジー)
- Ellie(エリー)
- Ella(エラ)
- Elle(エル)
- Libby(リビー)
- Bess(ベス)
- Betsy(ベッツィー)
これだけじゃないんですよ。
さらにマイナーな愛称も含めると:
- Buffy(バフィー):「Beth」の幼児語から
- Elsie(エルシー):スコットランドでよく使われる
- Lily(リリー):意外だけど使われる
- Lilibet(リリベット):エリザベス女王の幼少期の愛称
「こんなにあったら、どれ使えばいいかわからない!」って思いますよね。
でもこれが英語圏の面白いところ。
時代によって流行が変わる
Elizabethの愛称は、時代によって流行が変わってきました。
- 1940年代:Betty(ベティ)が大人気
- 1950〜60年代:Betsy(ベッツィー)、Liz(リズ)、Lisa(リサ)
- 1970〜80年代:Beth(ベス)
- 2000年代以降:Ellie(エリー)
名前は変わらなくても、愛称が変わることで雰囲気がガラッと変わるんですね。
MargaretもElizabethに負けてない
実はMargaretも愛称の種類が多いんです。
- Maggie(マギー)
- Meg(メグ)
- Marge(マージ)
- Peggy(ペギー)
- Daisy(デイジー)
- Rita(リタ)
特に「Peggy」は不思議。
Margaret → Meg → Peg(押韻) → Peggy(語尾に-y)という二段階変化なんです。
「Daisy」に至っては、もはや原型を留めていません。
実はラテン語で「デイジーの花」を「margarita」と言うことから来ているそうです。
意外すぎる愛称の例
ここまで紹介した以外にも、「え、マジで?」って驚く愛称がたくさんあります。
CharlesがChuckになる
Charles(チャールズ)の愛称に「Chuck(チャック)」があります。
これは中世英語で「Chukken」と発音されていたことが由来とか。
でも正直、全然短くなってないですよね。
EdwardがNedになる
Edward(エドワード)には普通に「Ed(エド)」「Eddie(エディ)」があるんですが、なぜか「Ned(ネッド)」「Ted(テッド)」という愛称も。
これは中世の「文字入れ替え」の伝統。
母音で始まる名前の最初の文字を、別の子音に変えるのが流行ったんです。
だからEdward → (N)edward → Ned。
無理やりすぎる!
MargaretがPeggyになる経緯
さっきも触れましたが、これ本当に面白い。
Margaret → Mag → Meg → Peg(押韻) → Peggy(語尾に-y)
二段階の変化を経て、全く違う名前に聞こえるようになっちゃいました。
英語の愛称一覧表|男性名
ここからは一覧表で整理します。
まずは男性名から。
| 正式名 | 主な愛称 |
|---|---|
| Abraham | Abe, Abram |
| Albert | Al, Bert, Bertie |
| Alexander | Alex, Alec, Xander, Lex, Sandy |
| Alfred | Al, Alf, Alfie, Fred, Freddie |
| Andrew | Andy, Drew |
| Anthony | Tony, Ant |
| Arnold | Arnie |
| Arthur | Art, Artie |
| Benjamin | Ben, Benny, Benji |
| Charles | Charlie, Chuck, Chas |
| Christopher | Chris, Kit, Topher |
| Daniel | Dan, Danny |
| David | Dave, Davy |
| Donald | Don, Donnie |
| Edward | Ed, Eddie, Ned, Ted, Teddy |
| Eric | Rick, Ricky |
| Frederick | Fred, Freddie, Rick |
| Geoffrey | Geoff, Jeff |
| George | Georgie |
| Gregory | Greg |
| Henry | Harry, Hank, Hal |
| Isaac | Ike, Zac |
| James | Jim, Jimmy, Jamie |
| John | Jack, Johnny, Jon |
| Jonathan | Jon, Johnny |
| Joseph | Joe, Joey |
| Kenneth | Ken, Kenny |
| Lawrence | Larry, Lance |
| Leonard | Leo, Len, Lenny |
| Matthew | Matt, Matty |
| Michael | Mike, Mikey, Mick |
| Nathan | Nate |
| Nicholas | Nick, Nicky |
| Patrick | Pat, Paddy, Rick |
| Peter | Pete, Petey |
| Philip | Phil, Pip |
| Raymond | Ray |
| Richard | Rich, Rick, Ricky, Dick(※現代では避けられる) |
| Robert | Rob, Bob, Bobby, Bert, Robbie |
| Roger | Rog, Rodge, Hodge(中世) |
| Samuel | Sam, Sammy |
| Stephen | Steve, Stevie |
| Theodore | Ted, Teddy, Theo |
| Thomas | Tom, Tommy |
| Timothy | Tim, Timmy |
| Vincent | Vince, Vinny |
| Walter | Walt, Wally |
| William | Will, Bill, Billy, Willy, Liam |
| Zachary | Zac, Zack |
英語の愛称一覧表|女性名
次は女性名の愛称です。
| 正式名 | 主な愛称 |
|---|---|
| Abigail | Abby, Abbey, Abbie, Gail |
| Alexandra | Alex, Ally, Sandra, Sasha |
| Amanda | Mandy |
| Ann / Anne | Annie, Nan, Nancy |
| Barbara | Barb, Barbie, Babs |
| Caroline | Carrie, Carol, Lyn |
| Catherine / Katherine | Kate, Katie, Kathy, Cathy, Cat, Kit |
| Charlotte | Charlie, Lottie, Lotte |
| Christina | Chris, Christy, Tina |
| Deborah | Deb, Debbie, Debs |
| Dorothy | Dot, Dolly, Dottie |
| Eleanor | Ellie, Ella, Nora |
| Elizabeth | Liz, Beth, Betty, Eliza, Lisa, Lizzie, Ellie, Ella, Elle, Libby, Bess, Betsy, Buffy, Elsie, Lily, Lilibet |
| Emily | Em, Emmy, Millie |
| Frances | Fran, Frankie, Fanny |
| Gabrielle | Gabby, Gabi, Brie |
| Helen | Nell, Nellie |
| Isabella | Bella, Izzy, Belle |
| Jacqueline | Jackie, Jack |
| Janet | Jan |
| Jennifer | Jen, Jenny, Jenna |
| Jessica | Jess, Jessie |
| Joan | Jo, Joanie |
| Josephine | Jo, Josie, Fifi |
| Judith | Judy, Jude |
| Julia | Julie |
| Kimberly | Kim, Kimmy |
| Laura | Laurie |
| Margaret | Maggie, Meg, Marge, Peggy, Daisy, Rita, Maisie |
| Mary | Molly, Polly, May, Mamie |
| Melissa | Mel, Missy, Lissa |
| Michelle | Shelly, Mickey |
| Patricia | Pat, Patty, Trish, Tricia |
| Rebecca | Becky, Becca |
| Rose | Rosie |
| Sally | Sal |
| Sandra | Sandy |
| Sarah | Sara, Sally |
| Sharon | Shari |
| Susan | Sue, Susie, Suzy |
| Theresa | Tess, Tessa, Terry, Tracy |
| Victoria | Vicky, Tori |
| Virginia | Ginny, Ginger |
ビジネスシーンでの愛称の使い方
愛称を使うかどうかは、相手次第です。
勝手に愛称で呼ぶのはマナー違反になることも。
基本ルール
名刺や自己紹介で「William」と言われたら、「William」と呼びましょう。
本人が「Call me Bill(ビルって呼んで)」と言わない限り、正式名を使うのが無難です。
逆に名刺に「Bill」って書いてあったら、「Bill」で呼んでOK。
それが本人の希望だからです。
確認の仕方
もし愛称で呼んでいいか確認したいなら:
- “What should I call you?”(何てお呼びすればいいですか?)
- “Do you go by William or Bill?”(Williamって呼べばいい? それともBill?)
こう聞けば失礼になりません。
日本人が英語の愛称を使う時
日本人が海外で長期滞在する時、英語の愛称をつけるのもアリです。
発音しやすい愛称を選ぶ
例えば「あみ(Ami)」という名前。
英語では「a」を「エイ」と発音するので、外国人には「エイミ」に聞こえます。
それなら最初から「Amy(エイミー)」という愛称を使う方が呼びやすいかも。
よくある日本名の英語愛称
- あみ → Amy
- けん → Ken
- まい → May
- りお → Leo
- ゆうき → Yuki(発音しやすいのでそのままでもOK)
無理に英語名にする必要はないけど、覚えてもらいやすくなるメリットはあります。
まとめ
英語の愛称は、正式名とセットで社会的に認知された「短縮形」です。
日本の「あだ名」とは違って、かなり公式な存在なんですね。
主なポイントをおさらい:
- 押韻愛称(rhyming nicknames)が中世に流行して定着した
- Robert→Bob、Richard→Dick、William→Billなどは押韻の結果
- Elizabethは20種類以上の愛称がある「愛称の王様」
- 時代によって人気の愛称が変わる
- ビジネスでは本人の希望を確認してから使う
英語圏の映画やドラマを見る時、「この人の本名は何だろう?」って考えると面白いですよ。
愛称を知っていると、キャラクター理解が深まるかもしれません。


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