SharePointには、チームの予定やイベントを管理するための「イベントリスト」という機能があります。
本記事では、SharePointのイベントリストの基本的な使い方から、作成方法、イベントの追加・管理、他の予定表機能との違いまで詳しく解説します。
イベントリストとは

イベントリストは、SharePointサイト上でチームの予定やイベントを管理するためのリスト機能です。
会議、締め切り、社内イベント、プロジェクトのマイルストーンなど、さまざまな予定を一元管理できます。
イベントリストの特徴
イベントリストには、以下のような特徴があります。
SharePoint内で完結する
OutlookやMicrosoft Teamsとは独立して、SharePointサイト内で予定を保存・管理します。
サイトメンバーは、SharePointにアクセスすれば簡単に予定を確認できます。
視覚的に予定を表示できる
イベントWebパーツを使用すると、SharePointのページ上に今後の予定を視覚的に表示できます。
フィルムストリップ形式またはコンパクト形式で、見やすくイベントを一覧表示します。
カテゴリ分けが可能
イベントをカテゴリで分類し、必要なカテゴリだけを表示するようフィルタリングできます。
部門別、プロジェクト別などの分類が可能です。
簡単に情報を追加できる
タイトルと日時を入力するだけで、基本的なイベントを作成できます。
場所、説明、画像、参加者、リンクなどの詳細情報も任意で追加できます。
イベントWebパーツとの関係
イベントWebパーツは、SharePointのモダンページでイベントリストの内容を表示するための機能です。
イベントWebパーツの動作
イベントWebパーツをページに初めて追加すると、自動的に「Events」という名前のイベントリストが作成されます。
その後、同じサイトにイベントWebパーツを追加しても、同じイベントリストが使用されます。
表示オプション
イベントWebパーツでは、以下の表示設定をカスタマイズできます。
レイアウト選択
- フィルムストリップ: 画像付きで横並びに表示
- コンパクト: リスト形式で縦に並べて表示
期間フィルター
表示する期間を以下から選択できます。
- すべての今後の予定(デフォルト)
- 今週
- 今後2週間
- 今月
- 今四半期
カテゴリフィルター
イベントリストにカテゴリ列がある場合、特定のカテゴリのイベントだけを表示できます。
複数サイトのイベント表示
複数のSharePointサイトからイベントを集約して表示することも可能です。
ただし、この機能はSharePoint Server、米国政府機関向けGCC High/DoDでは利用できません。
イベントリストの作成方法
SharePointでイベントリストを作成する方法は主に2つあります。
方法1: クラシックアプリから作成(推奨)
モダンサイトでカレンダー形式のイベントリストを作成するには、クラシックアプリを使用します。
- SharePointサイトを開く
- 新規メニューをクリック
- アプリを選択
- 「従来のSharePointに戻る」(ページ下部左側)をクリック
- アプリの追加をクリック
- 検索ボックスに「予定表」または「Calendar」と入力
- 予定表アプリをクリック
- リスト名を入力(例: イベント、社内行事予定など)
- 作成をクリック
この方法で作成したイベントリストは、カレンダー機能の既定設定を持ち、イベントWebパーツから利用できます。
方法2: カレンダーテンプレートから作成
Microsoft Listsのテンプレートを使用して、カレンダーリストを作成することもできます。
- SharePointサイトで新規メニューをクリック
- リストを選択
- テンプレート一覧からカレンダーを選択
- リスト名を入力
- 作成をクリック
作成されたリストは、最初からカレンダービューで表示されます。
「すべてのアイテム」ビューに切り替えると、通常のグリッド形式でも表示できます。
方法3: 既存リストから予定表ビューを作成
既存のリストに日付列がある場合、予定表ビューを追加できます。
- 対象のリストを開く
- ビューメニューから新しいビューの作成を選択
- 「表示方法」で予定表を選択
- ビュー名を入力(例: 月次予定表)
- 開始日と終了日に使用する列を指定
- 少なくとも1つの「日付と時刻」列が必要
- その他の設定(フィルター、並べ替えなど)を設定
- 作成をクリック
この方法では、タスクリストやプロジェクトリストをカレンダー形式で表示できます。
イベントの追加方法
イベントリストに予定を追加する方法を説明します。
イベントWebパーツから追加
- イベントWebパーツが配置されたページを開く
- +イベントの追加ボタンをクリック
- 以下の情報を入力
- タイトル(必須): イベント名
- 開始日時(必須): 開始日と時刻
- 終了日時(必須): 終了日と時刻
- 画像: イベントのサムネイル画像(任意)
- 場所: 開催場所(任意)
- リンク: 関連URL(任意)
- カテゴリ: イベントの分類(任意)
- 説明: イベントの詳細(任意)
- イベント参加者: 参加者のユーザー選択(任意)
- 保存をクリック
リストから直接追加
- サイトコンテンツからイベントリストを開く
- カレンダービューで日付をクリック
- イベント情報を入力
- 保存をクリック
オンライン会議リンクの追加
イベントリストには「ワークスペースのURL」という列があり、ここにオンライン会議のリンクを追加できます。
ただし、イベントリストだけではTeams会議が自動作成されません。
Power Automateを使用すれば、イベント作成時に自動的にTeams会議を作成し、リンクを追加することが可能です。
イベントの編集と削除
既存のイベントを編集または削除する方法を説明します。
編集方法
- イベントをクリックして詳細を表示
- 編集ボタンをクリック
- 必要な項目を変更
- 保存をクリック
削除方法
- イベントをクリックして詳細を表示
- 削除ボタンをクリック
- 確認メッセージで削除を選択
予定表ビューのカスタマイズ
予定表ビューは、さまざまな設定をカスタマイズできます。
表示形式の変更
予定表ビューでは、以下の表示形式を選択できます。
- 日表示: 1日の予定を時間軸で表示
- 週表示: 1週間の予定を一覧表示
- 月表示: 1か月のカレンダー形式で表示
色分け設定
Microsoft Listsで作成した予定表ビューでは、カテゴリなどの列に基づいて色分け表示できます。
これにより、部門別、プロジェクト別などで視覚的に区別しやすくなります。
既定ビューの設定
予定表ビューを既定のビューに設定すると、リストを開いた際に常にカレンダー形式で表示されます。
- 予定表ビューを表示
- ビュー名の横にあるメニューをクリック
- このビューを既定に設定を選択
グループ予定表との違い
SharePointには、イベントリスト以外にも「グループ予定表」という機能があります。
両者の違いを理解して、適切に使い分けましょう。
イベントリスト
SharePointサイト内にデータを保存し、サイト上で予定を管理します。
イベントWebパーツを使用してページに表示します。
利点
- SharePoint内で完結するため、設定が簡単
- サイトのアクセス権限で管理できる
- カスタマイズの自由度が高い
欠点
- Outlookとの連携は間接的
- 定期的なイベントが非対応
グループ予定表
Microsoft 365グループの共有予定表と連携し、Outlookのカレンダーと同期します。
利点
- Outlookから直接編集可能
- 定期的なイベントに対応
- メール通知などOutlookの機能を利用できる
欠点
- Microsoft 365グループのメンバーのみアクセス可
- Teamsから作成した場合、Outlookで非表示になることがある
制限事項と注意点
SharePointのイベントリストを使用する際の制限事項を理解しておきましょう。
定期的なイベントは非対応
イベントリスト(イベントWebパーツで使用)では、定期的なイベント(毎週の定例会議など)は正式にサポートされていません。
定期イベントが必要な場合は、以下の対応が必要です。
- 発生するたびに新しいイベントを作成する
- グループ予定表Webパーツを使用する
- Power Automateで定期イベントを自動作成する
SharePointページへの埋め込み制限
Microsoft Listsで作成した予定表ビューは、SharePointページのリストWebパーツで表示すると、コマンドバーしか表示されない場合があります。
リスト自体にアクセスすれば予定表ビューで表示できますが、ページ上での視覚的な表示には制限があります。
Teamsタブでの表示制限
予定表ビューをTeamsのタブに追加した場合、ビューで予定表を選択しても通常のビュー形式で表示されてしまうことがあります。
複数イベントリストの作成
サイトコンテンツから新規作成しようとしても、イベントリストが直接作成できない場合があります。
クラシックアプリから作成する必要があります。
イベントリストの活用方法
イベントリストを効果的に活用する方法を紹介します。
プロジェクトのマイルストーン管理
プロジェクトの重要な期日(中間報告、リハーサル、最終発表など)をイベントとして登録します。
カテゴリでプロジェクトごとに分類すれば、複数プロジェクトを並行管理できます。
社内イベントの周知
全社イベント、部門イベント、研修などをイベントリストに登録し、ポータルサイトに表示します。
画像や説明を追加することで、より魅力的に情報を伝えられます。
締め切り管理
レポート提出期限、申請締め切り、契約更新日などの重要な日付を登録します。
期間フィルターで「今週」「今月」などに絞り込めば、直近の締め切りを素早く確認できます。
施設・備品の予約管理
会議室や備品の予約状況をイベントリストで管理できます。
予約者を参加者として登録し、場所欄に会議室名を入力します。
より高度な予約システムが必要な場合は、カスタムリストとPower Appsを組み合わせることも検討してください。
複数サイトのイベント集約
組織のポータルサイトで、複数の部門サイトからイベント情報を集約して表示できます。
これにより、全社的な予定を一元的に把握できます。
OutlookやTeamsとの連携
SharePointのイベントリストは、他のMicrosoft 365サービスとも連携できます。
Outlookとの同期
SharePointの予定表リストをOutlookに接続することで、Outlookのカレンダーに表示できます。
ただし、双方向の同期ではないため、Outlookでの編集は反映されません。
閲覧のみを目的とした連携となります。
Teamsへのタブとしての追加
SharePointサイトがTeamsチームと関連付けられている場合、イベントリストをTeamsのタブとして追加できます。
これにより、Teamsからも簡単にイベント情報にアクセスできます。
Power Automateによる自動化
Power Automateを使用すると、イベントリストに関連した自動化が可能です。
自動化の例
- イベント作成時にTeams会議を自動作成し、リンクを追加
- イベント開始前にTeamsチャネルに通知を投稿
- イベント作成時に参加者にメール通知を送信
- 定期的なイベントを自動作成
トラブルシューティング
イベントリストを使用する際によくある問題と解決方法を紹介します。
イベントリストが作成できない
症状: サイトコンテンツから新規作成しようとしても、イベントリストの選択肢がない
解決方法: クラシックアプリから作成してください。
「従来のSharePointに戻る」→「アプリの追加」→「予定表」の手順で作成できます。
イベントWebパーツにイベントが表示されない
症状: イベントを作成したのに、Webパーツに表示されない
確認事項
- 期間フィルターの設定を確認(過去の日付になっていないか)
- カテゴリフィルターの設定を確認(該当しないカテゴリでフィルタリングされていないか)
- 正しいイベントリストが選択されているか確認
予定表ビューが作成できない
症状: 既存リストから予定表ビューを作成しようとすると、エラーが出る
確認事項
- リストに「日付と時刻」型の列が少なくとも1つあるか確認
- 列が正しく設定されているか確認(必須項目など)
Teamsタブで予定表が表示されない
症状: Teamsタブに追加したリストで予定表ビューが選択できない
対処法: これは既知の制限です。
リストへのリンクをTeamsチャネルに投稿し、メンバーがリストを直接開いて予定表ビューを表示するようにしてください。
まとめ
SharePointのイベントリストは、チームの予定やイベントを効率的に管理するための便利な機能です。
イベントリストの主な特徴
- SharePoint内で予定を一元管理
- イベントWebパーツで視覚的に表示
- カテゴリ分けや期間フィルタリングが可能
- タイトルと日時だけで簡単に作成
作成方法
- クラシックアプリから予定表を作成(推奨)
- Microsoft Listsのカレンダーテンプレートを使用
- 既存リストに予定表ビューを追加
制限事項
- 定期的なイベントは非対応
- 予定表ビューのSharePointページへの埋め込みに制限あり
- Teamsタブでの表示に制限あり
イベントリストとグループ予定表は、それぞれ異なる利点があります。
SharePoint内で完結したい場合はイベントリスト、Outlookとの連携を重視する場合はグループ予定表を選択してください。
Power Automateを活用すれば、Teams会議の自動作成や通知の自動送信など、さらに高度な活用も可能です。
組織のニーズに合わせて、イベントリストを効果的に活用し、チームの予定管理を効率化しましょう。

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