将棋の最年少記録一覧|プロ入りからタイトル獲得まで歴代記録を徹底紹介

「14歳2ヶ月でプロ棋士」「29連勝」「史上初の八冠」——将棋界では、次々と”最年少”の文字が躍っています。
その多くは藤井聡太竜王・名人によるものですが、実はそれ以前にも数々の天才棋士たちが若くして記録を打ち立ててきました。

この記事では、将棋界における主要な最年少記録を一覧でまとめてご紹介します。
プロ入り(四段昇段)から昇段記録、タイトル獲得、永世称号まで、歴代の天才たちが刻んだ足跡をたどってみましょう。


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将棋の最年少記録とは?

将棋界における「最年少記録」とは、プロ棋士がある偉業を達成した時点での年齢が、歴代で最も若いことを指します。

記録の対象となるのは、たとえばこんなものがあります。

  • プロ入り(四段昇段)
  • 各段への昇段
  • タイトル挑戦・獲得
  • 通算勝利数の節目
  • 永世称号の資格獲得

特に注目されるのが「中学生棋士」の存在です。
将棋界では、中学生のうちにプロ入りを果たした棋士はわずか5人しかいません。
いずれも後に将棋界を代表する存在となっており、「中学生棋士=未来の覇者」というジンクスがあるほどです。


プロ入り(四段昇段)最年少記録

プロ棋士になるには、奨励会という養成機関で三段リーグを勝ち抜く必要があります。
ここを突破できるのは年間でわずか4人程度という狭き門です。

そんな中、14歳でプロ入りを果たすというのは、まさに「神童」の証。
歴代の四段昇段最年少記録トップ5を見てみましょう。

四段昇段 最年少ランキング

順位棋士名達成年齢達成年
1位藤井聡太14歳2ヶ月2016年
2位加藤一二三14歳7ヶ月1954年
3位谷川浩司14歳8ヶ月1976年
4位羽生善治15歳2ヶ月1985年
5位渡辺明15歳11ヶ月2000年

藤井聡太竜王・名人は、加藤一二三九段が62年間保持していた記録を更新しました。
わずか5ヶ月の差ですが、この記録は今後数十年は破られないだろうと言われています。

ちなみに、上位5人はいずれも「中学生棋士」として知られる存在。
全員がタイトル獲得経験者であり、加藤・谷川・羽生・渡辺の4人は名人位を獲得しています。


タイトル獲得の最年少記録

将棋界には現在、8つのタイトル戦があります。
竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖・叡王の8大タイトルです。

これらのタイトルを最も若くして獲得した棋士は誰なのでしょうか?

初タイトル獲得 最年少ランキング

順位棋士名達成年齢タイトル達成年
1位藤井聡太17歳11ヶ月棋聖2020年
2位屋敷伸之18歳6ヶ月棋聖1990年
3位羽生善治19歳3ヶ月竜王1989年
4位渡辺明20歳8ヶ月竜王2004年
5位中原誠20歳10ヶ月棋聖1968年

藤井竜王・名人は、屋敷九段が31年間保持していた記録を約7ヶ月更新しました。

興味深いのは、屋敷九段の記録です。
プロ入りからタイトル獲得までわずか1年10ヶ月というスピードは、いまだに破られていない史上最速記録なんです。


複数タイトル保持の最年少記録

一つのタイトルを獲るだけでも大変なのに、複数のタイトルを同時に保持するのはさらに困難です。
「二冠」「三冠」と呼ばれる複数冠の最年少記録を見てみましょう。

複数冠達成 最年少記録

記録棋士名達成年齢達成年従来の記録保持者
二冠藤井聡太18歳1ヶ月2020年羽生善治(21歳11ヶ月)
三冠藤井聡太19歳1ヶ月2021年羽生善治(22歳3ヶ月)
四冠藤井聡太19歳3ヶ月2021年羽生善治(22歳9ヶ月)
五冠藤井聡太19歳7ヶ月2022年羽生善治(24歳2ヶ月)
六冠藤井聡太20歳8ヶ月2023年羽生善治(25歳2ヶ月)
七冠藤井聡太20歳10ヶ月2023年羽生善治(25歳4ヶ月)
八冠藤井聡太21歳2ヶ月2023年史上初

すべて藤井竜王・名人による記録です。
羽生九段が持っていた記録を、軒並み3〜4年以上も更新しています。

特に「八冠」は史上初の快挙。
将棋界の全タイトルを同時に独占するという、前人未到の偉業を21歳で成し遂げました。


各タイトル別の最年少獲得記録

8大タイトルそれぞれの最年少獲得記録も見てみましょう。

8大タイトル 最年少獲得記録

タイトル棋士名達成年齢達成年
竜王羽生善治19歳3ヶ月1989年
名人藤井聡太20歳10ヶ月2023年
王位藤井聡太18歳1ヶ月2020年
王座藤井聡太21歳2ヶ月2023年
棋王藤井聡太20歳8ヶ月2023年
王将藤井聡太19歳6ヶ月2022年
棋聖藤井聡太17歳11ヶ月2020年
叡王藤井聡太19歳1ヶ月2021年

8タイトル中7つが藤井竜王・名人の記録です。

唯一、竜王だけは羽生九段が記録を保持しています。
藤井竜王・名人が竜王を獲得したのは19歳3ヶ月と25日で、羽生九段の19歳3ヶ月0日にわずか25日及びませんでした。


昇段の最年少記録

将棋界では段位も重要な指標です。
四段(プロ入り)から九段まで、各段の最年少昇段記録を見てみましょう。

昇段 最年少記録

段位棋士名達成年齢達成年
四段藤井聡太14歳2ヶ月2016年
五段藤井聡太15歳6ヶ月2018年
六段藤井聡太15歳6ヶ月2018年
七段藤井聡太15歳9ヶ月2018年
八段藤井聡太18歳1ヶ月2020年
九段藤井聡太18歳11ヶ月2021年

すべて藤井竜王・名人による記録です。

特に注目すべきは、五段から六段への昇段がわずか16日だったこと。
2018年2月1日に五段になり、同年2月17日の朝日杯優勝で六段に。
同一年度内での3階級昇段は史上初の快挙でした。


永世称号の最年少記録

「永世称号」とは、同一タイトルを一定回数以上獲得した棋士に贈られる最高の栄誉です。
原則として引退後に名乗れるもので、棋界の”殿堂入り”とも言える存在です。

永世称号 最年少資格獲得

記録棋士名達成年齢称号達成年
初の永世称号藤井聡太21歳11ヶ月永世棋聖2024年
永世二冠藤井聡太22歳1ヶ月永世棋聖・永世王位2024年
永世三冠藤井聡太23歳3ヶ月永世棋聖・永世王位・永世竜王2025年

従来の最年少永世称号資格獲得は、中原誠十六世名人の23歳11ヶ月(永世棋聖)でした。
藤井竜王・名人は53年ぶりにこの記録を約2年も更新しています。


一般棋戦優勝の最年少記録

タイトル戦以外にも「一般棋戦」と呼ばれる大会があります。
朝日杯、NHK杯、銀河戦、日本シリーズなどが代表的です。

一般棋戦 最年少優勝記録

棋戦棋士名達成年齢達成年
朝日杯(全棋士参加)藤井聡太15歳6ヶ月2018年
NHK杯羽生善治18歳1988年
新人王戦藤井聡太16歳2ヶ月2018年

藤井竜王・名人は、全棋士参加棋戦の優勝を15歳6ヶ月で達成。
「中学生棋士が全棋士参加棋戦で優勝」という史上初の快挙でした。

さらに2022年度には、全棋士参加の一般棋戦4つ(朝日杯・NHK杯・銀河戦・日本シリーズ)すべてで優勝する「一般棋戦グランドスラム」を史上初めて達成しています。


通算勝利数の最年少記録

プロ棋士として積み重ねる勝利数も、重要な記録のひとつです。

通算勝利 最年少到達記録

勝利数棋士名達成年齢達成年
50勝藤井聡太15歳4ヶ月2017年
100勝藤井聡太16歳4ヶ月2018年
200勝藤井聡太18歳4ヶ月2020年
300勝藤井聡太20歳5ヶ月2022年

いずれも藤井竜王・名人による記録です。

特に100勝達成時の勝率は.847(100勝18敗)という驚異的な数字。
通算100勝時点で勝率8割を維持していたのは、大山康晴十五世名人と中原誠十六世名人の2人しかいません。


連勝記録

デビューからの連勝記録も、将棋界を沸かせた伝説的な記録です。

公式戦連勝記録

順位棋士名連勝数達成年
1位藤井聡太29連勝2017年
2位神谷広志28連勝1987年
3位丸山忠久24連勝1994年

藤井竜王・名人は、デビューから無敗で29連勝を達成。
30年間破られなかった神谷八段の記録を更新し、この記録はギネス世界記録にも認定されています。


将棋の最年少記録 完全一覧表

ここまで紹介した記録を一覧表にまとめました。

カテゴリ記録棋士名達成年齢達成年
プロ入り四段昇段藤井聡太14歳2ヶ月2016年
昇段五段昇段藤井聡太15歳6ヶ月2018年
昇段六段昇段藤井聡太15歳6ヶ月2018年
昇段七段昇段藤井聡太15歳9ヶ月2018年
昇段八段昇段藤井聡太18歳1ヶ月2020年
昇段九段昇段藤井聡太18歳11ヶ月2021年
タイトル初タイトル獲得藤井聡太17歳11ヶ月2020年
タイトル竜王獲得羽生善治19歳3ヶ月1989年
タイトル名人獲得藤井聡太20歳10ヶ月2023年
タイトル二冠達成藤井聡太18歳1ヶ月2020年
タイトル三冠達成藤井聡太19歳1ヶ月2021年
タイトル四冠達成藤井聡太19歳3ヶ月2021年
タイトル五冠達成藤井聡太19歳7ヶ月2022年
タイトル六冠達成藤井聡太20歳8ヶ月2023年
タイトル七冠達成藤井聡太20歳10ヶ月2023年
タイトル八冠達成藤井聡太21歳2ヶ月2023年
永世称号永世称号資格獲得藤井聡太21歳11ヶ月2024年
永世称号永世二冠藤井聡太22歳1ヶ月2024年
永世称号永世三冠藤井聡太23歳3ヶ月2025年
棋戦優勝全棋士参加棋戦優勝藤井聡太15歳6ヶ月2018年
通算勝利100勝到達藤井聡太16歳4ヶ月2018年
通算勝利200勝到達藤井聡太18歳4ヶ月2020年
通算勝利300勝到達藤井聡太20歳5ヶ月2022年
連勝公式戦連勝藤井聡太29連勝2017年

まとめ

将棋界の最年少記録について、主なものを一覧でご紹介しました。

  • プロ入り最年少記録は藤井聡太竜王・名人の14歳2ヶ月
  • 初タイトル獲得最年少は藤井聡太竜王・名人の17歳11ヶ月
  • 八冠同時制覇は史上初で、藤井聡太竜王・名人が21歳2ヶ月で達成
  • 永世称号の最年少資格獲得も藤井聡太竜王・名人の21歳11ヶ月
  • 公式戦29連勝はギネス世界記録に認定

一覧を見ると、現在の記録の大部分が藤井聡太竜王・名人によって塗り替えられていることがわかります。
かつては加藤一二三九段、羽生善治九段、谷川浩司十七世名人らが保持していた記録を、次々と更新しているのです。

将棋界では「藤井時代」とも呼ばれる現在。
今後どんな記録が生まれるのか、引き続き注目していきたいですね。

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