本の裏表紙を見たことはありますか?バーコードの近くに「C0193」とか「C9979」といった、アルファベットと数字の組み合わせが印刷されているはずです。
実はこれ、その本がどんな種類の本なのかを示す「暗号」なんです。この記事では、本好きなら知っておきたい「Cコード」の仕組みをわかりやすく解説します。
Cコードってなに?

Cコードは「図書分類コード」とも呼ばれる、日本独自の本の分類システムです。「C」の後に続く4桁の数字で、その本の「誰向けか」「どんな形態か」「何について書かれているか」がわかるようになっています。
このコードは1981年に導入されました。書店で本を棚に並べるとき、図書館で本を整理するとき、このCコードが大活躍しているんですね。
ちなみに「C」は「Classification(分類)」の頭文字からきていると考えられています。
4桁の数字に隠された意味
Cコードの4桁には、それぞれ役割があります。
1桁目:誰に向けた本か(販売対象)
最初の数字を見れば、その本がどんな読者を想定しているかがわかります。「0」なら一般向け、「8」なら子ども向け、「3」なら専門家向け、といった具合です。
2桁目:本の形(発行形態)
2番目の数字は本の形を表しています。「0」は普通の単行本、「1」は文庫本、「2」は新書、「9」はコミックスといった分類です。
3〜4桁目:何について書かれた本か(内容)
残りの2桁で内容を示します。「93」なら日本の小説、「21」なら日本の歴史、「79」ならコミックス・劇画、という風に細かく分けられています。
この内容コードは、図書館でおなじみの「日本十進分類法(NDC)」をベースに作られました。ただし書店での使いやすさを考えて、漫画を独立させるなど一部修正が加えられています。
身近な例で見てみよう
実際に本を手に取って確認してみましょう。
村上春樹の文庫小説を裏返すと「C0193」と書いてあるはずです。これを分解すると、「0(一般向け)+1(文庫本)+93(日本文学の小説)」となります。
週刊少年ジャンプのコミックスなら「C9979」。「9(雑誌扱い)+9(コミックス)+79(コミックス・劇画)」という意味です。
子ども向けの絵本は「C8771」。「8(児童向け)+7(絵本)+71(絵画・彫刻)」となっています。絵本が「絵画・彫刻」に分類されているのは、ちょっと意外かもしれませんね。
出版社が決めている
面白いのは、このCコードを付けるのは出版社自身だということ。厳密なルールはありますが、ある程度の裁量があるんです。
たとえば販売対象を「0(一般)」にするか「3(専門)」にするかで、書店での置き場所が変わることがあります。出版社としては「この本をどの棚に置いてほしいか」という意図を込めてコードを選んでいるわけですね。
困った例もある
とはいえ、すべての本がきれいに分類できるわけではありません。
たとえば「スピリチュアル本」。Cコードには「精神世界」という分類がないため、「10(哲学)」や「11(心理学)」に振り分けられていることが多いです。コードだけでは判別しにくいジャンルの一つなんですね。
また、歴史上の偉人の伝記なのか、現代の経済人の評伝なのかも、「23(伝記)」という同じコードに入ってしまうことがあります。
まとめ
- Cコードは日本独自の図書分類システムで、1981年から使われている
- 4桁の数字で「販売対象」「発行形態」「内容」がわかる
- 書店や図書館での本の整理に使われている
- 出版社がコードを決めており、置き場所の希望が反映されることもある
今度本屋さんや図書館に行ったら、ぜひ本を裏返してCコードをチェックしてみてください。「この本はC〇〇〇〇だから、こういう分類なのか」と、ちょっとした発見があるかもしれません。
Cコード一覧表
第1桁:販売対象コード
| コード | 販売対象 |
|---|---|
| 0 | 一般 |
| 1 | 教養 |
| 2 | 実用 |
| 3 | 専門 |
| 4 | 検定教科書・その他 |
| 5 | 婦人 |
| 6 | 学参I(小中学生対象) |
| 7 | 学参II(高校生対象) |
| 8 | 児童 |
| 9 | 雑誌扱い |
第2桁:発行形態コード
| コード | 発行形態 |
|---|---|
| 0 | 単行本 |
| 1 | 文庫 |
| 2 | 新書 |
| 3 | 全集・双書 |
| 4 | ムック・その他 |
| 5 | 事典・辞典 |
| 6 | 図鑑 |
| 7 | 絵本 |
| 8 | 磁性媒体など |
| 9 | コミックス |
第3〜4桁:内容コード
| コード | 内容(大分類) | 中分類の例 |
|---|---|---|
| 00 | 総記 | — |
| 01 | 百科事典 | — |
| 02 | 年鑑・雑誌 | — |
| 04 | 情報科学 | — |
| 10 | 哲学 | — |
| 11 | 心理学 | — |
| 12 | 倫理学 | — |
| 14 | 宗教 | — |
| 15 | 仏教 | — |
| 16 | キリスト教 | — |
| 20 | 歴史総記 | — |
| 21 | 日本歴史 | — |
| 22 | 外国歴史 | — |
| 23 | 伝記 | — |
| 25 | 地理 | — |
| 26 | 旅行 | — |
| 30 | 社会科学総記 | — |
| 31 | 政治(国防・軍事含む) | — |
| 32 | 法律 | — |
| 33 | 経済・財政・統計 | — |
| 34 | 経営 | — |
| 36 | 社会 | — |
| 37 | 教育 | — |
| 39 | 民族・風習 | — |
| 40 | 自然科学総記 | — |
| 41 | 数学 | — |
| 42 | 物理学 | — |
| 43 | 化学 | — |
| 44 | 天文・地学 | — |
| 45 | 生物学 | — |
| 47 | 医学・歯学・薬学 | — |
| 50 | 工学・工業総記 | — |
| 51 | 土木 | — |
| 52 | 建築 | — |
| 53 | 機械 | — |
| 54 | 電気 | — |
| 55 | 電子通信 | — |
| 56 | 海事 | — |
| 57 | 採鉱・冶金 | — |
| 58 | その他の工業 | — |
| 60 | 産業総記 | — |
| 61 | 農林業 | — |
| 62 | 水産業 | — |
| 63 | 商業 | — |
| 65 | 交通・通信業 | — |
| 70 | 芸術総記 | — |
| 71 | 絵画・彫刻 | — |
| 72 | 写真・工芸 | — |
| 73 | 音楽・舞踊 | — |
| 74 | 演劇・映画 | — |
| 75 | 体育・スポーツ | — |
| 76 | 諸芸・娯楽 | — |
| 77 | 家事 | — |
| 78 | 日記・手帳・カレンダー | — |
| 79 | コミックス・劇画 | — |
| 80 | 語学総記 | — |
| 81 | 日本語 | — |
| 82 | 英米語 | — |
| 84 | ドイツ語 | — |
| 85 | フランス語 | — |
| 87 | 各国語 | — |
| 90 | 文学総記 | — |
| 91 | 日本文学総記 | — |
| 92 | 日本文学・詩歌 | — |
| 93 | 日本文学・小説 | — |
| 95 | 日本文学・評論・随筆・その他 | — |
| 97 | 外国文学・小説 | — |
| 98 | 外国文学・その他 | — |

コメント