ネットバンキングやオンラインショッピングを利用するとき、「このサイト、本当に安全なの?」と不安になることはありませんか?
SafariでウェブサイトのSSL証明書を確認すれば、そのサイトが本物かどうか、通信が暗号化されているかを自分で確かめることができます。
この記事では、Mac・iPhone・iPadそれぞれでの証明書の確認方法を、初心者の方にも分かりやすく解説します!
SSL/TLS証明書って何?なぜ確認が必要?

まず、基本的なところから説明しますね。
SSL/TLS証明書とは
SSL/TLS証明書(以下、証明書)とは、ウェブサイトの「身分証明書」のようなものです。
この証明書があることで、以下のことが保証されます:
- サイトの身元確認: そのウェブサイトが本物であること
- 通信の暗号化: あなたとサイトの間でやり取りするデータが暗号化されること
- データの改ざん防止: 通信内容が第三者によって書き換えられていないこと
証明書を確認すべき理由
個人情報を守るため:
ネットバンキング、オンラインショッピング、会員登録など、個人情報を入力する場面では、必ず証明書を確認しましょう。
フィッシング詐欺を防ぐため:
偽サイトは本物そっくりに作られていますが、証明書を見れば偽物だと分かることがあります。URLが1文字違うだけの偽サイトも存在します。
安心してサイトを利用するため:
証明書を確認する習慣をつけると、ネット利用がより安全になります。
HTTPSとHTTPの違い
URLを見たとき、最初が「https://」で始まるサイトは、通信が暗号化されています。「http://」(sがない)のサイトは暗号化されていません。
Safariでは、暗号化されていないサイトを開くと「安全ではありません」という警告が表示されます。
Mac版Safari 18.4以降で証明書を確認する方法
2025年3月にリリースされたSafari 18.4から、証明書の確認方法が大きく変わりました。
重要な変更点
Safari 18.4より前のバージョンでは、アドレスバーに鍵アイコンが表示されていて、それをクリックすれば証明書を確認できました。
しかし、Safari 18.4以降では鍵アイコンが表示されなくなり、新しい方法で確認する必要があります。
新しい確認方法(Safari 18.4以降)
ステップ1: 証明書を確認したいウェブサイトを開きます
ステップ2: メニューバーから「Safari」→「接続セキュリティの詳細…」を選択
ステップ3: 表示されるダイアログで「証明書を表示」ボタンをクリック
これで、証明書の詳細情報が表示されます。
注意: この方法は、HTTPSで接続されているサイトでのみ使えます。HTTPのサイトでは、メニュー項目がグレーアウトして選択できません。
旧バージョン(Safari 18.3以前)での確認方法
もし古いバージョンのSafariを使っている場合は、以下の方法で確認できます:
- アドレスバーの左端にある鍵アイコンをクリック
- 表示されるポップアップで「証明書を表示」をクリック
これで証明書の詳細が表示されます。
iPhone版Safari(iOS 18.4以降)で証明書を確認する方法
iPhoneユーザーに朗報です!iOS 18.4(2025年3月リリース)から、ついにiPhoneのSafariでも証明書の詳細を確認できるようになりました。
それまでは、iPhoneで証明書を確認する方法がなく、不便でしたが、これで解消されました。
確認手順
ステップ1: Safariで証明書を確認したいサイトを開きます
ステップ2: アドレスバー左端のアイコンをタップ
ステップ3: 表示されるメニューで「…」(もっと見る)をタップ
ステップ4: 「接続セキュリティの詳細」を選択
ステップ5: 「証明書を表示」をタップ
これで、サイトのSSL/TLS証明書の詳細情報が表示されます。
iOS 18.3以前のバージョンでは?
残念ながら、iOS 18.3以前のiPhoneやiPadでは、Safariで証明書の詳細を確認する方法がありません。
基本的なセキュリティ表示(「安全ではありません」という警告など)は見られますが、詳細な証明書情報は確認できないため、最新のiOSにアップデートすることをおすすめします。
iPad版Safariで証明書を確認する方法
iPadでの確認方法は、iPhoneとまったく同じです。
iPadOS 18.4以降であれば、以下の手順で確認できます:
- アドレスバー左端のアイコンをタップ
- 「…」をタップ
- 「接続セキュリティの詳細」を選択
- 「証明書を表示」をタップ
iPadOS 18.3以前では、iPhoneと同様に証明書の詳細確認はできません。
証明書の見方:何をチェックすればいい?
証明書が表示されたら、以下のポイントをチェックしましょう。
1. 証明書の発行先(Common Name)
これは、その証明書がどのドメインに対して発行されたかを示します。
例えば、「apple.com」を見ているなら、証明書の発行先も「apple.com」になっているはずです。もし違うドメイン名が表示されていたら、偽サイトの可能性があります。
2. 証明書の発行者(Issuer)
証明書を発行した認証局(CA)の名前が表示されます。
信頼できる認証局の例:
- DigiCert
- Let’s Encrypt
- GlobalSign
- Sectigo(旧Comodo)
- GeoTrust
これらは世界的に信頼されている認証局です。聞いたことのない組織が発行している場合は、注意が必要かもしれません。
3. 有効期限
証明書には有効期限があります。
有効期間の開始日と終了日が表示されるので、現在の日付がその範囲内にあるか確認してください。
期限切れの証明書を使っているサイトは、管理がずさんか、何か問題がある可能性があります。
4. 証明書の種類
証明書には3つのレベルがあります:
ドメイン認証(DV)証明書:
- 最も基本的な証明書
- ドメインの所有者であることだけを確認
- 組織情報は含まれない
組織認証(OV)証明書:
- ドメインに加えて、組織の実在性を確認
- 会社名などの情報が含まれる
拡張認証(EV)証明書:
- 最も厳格な審査を経た証明書
- 企業の法的実在性を詳しく確認
- かつてはアドレスバーに企業名が緑色で表示されていた
5. 暗号化アルゴリズム
技術的な内容ですが、証明書には使用している暗号化方式も記載されています。
- 公開鍵のアルゴリズム: RSA 2048ビット以上、またはECCが一般的
- 署名アルゴリズム: SHA-256が標準
これらが古い方式(例:SHA-1)になっている場合、セキュリティが弱い可能性があります。
「安全ではありません」と表示されたら?
Safariで「安全ではありません」という警告が出ることがあります。これにはいくつかの原因があります。
原因1:HTTPで接続している
そのサイトがHTTPS(暗号化)ではなく、HTTP(暗号化なし)を使っている場合、この警告が出ます。
対処法:
個人情報やパスワード、クレジットカード情報などを絶対に入力しないでください。可能であれば、そのサイトのHTTPSバージョンを探しましょう。
原因2:証明書が期限切れ
証明書の有効期限が過ぎている場合、警告が表示されます。
対処法:
サイト管理者が証明書を更新していない可能性があります。重要な情報を入力するのは避けましょう。
原因3:証明書の発行先が一致しない
例えば、「example.com」にアクセスしているのに、証明書が「別のドメイン.com」に発行されている場合です。
対処法:
これはフィッシングサイトの可能性があります。すぐにサイトを閉じてください。
原因4:自己署名証明書
信頼された認証局ではなく、サイト運営者自身が発行した証明書の場合です。
対処法:
企業の内部サイトや開発環境でよく使われます。公開されているサイトで自己署名証明書を使っているのは信頼性に欠けます。
よくある質問:証明書確認のギモン

ここまでの内容で疑問に思いそうなポイントをまとめました。
Q: HTTPSなら絶対に安全?
A: いいえ、完全ではありません。HTTPSは通信が暗号化されていることを保証しますが、サイト自体が悪意あるものである可能性は排除できません。
証明書があっても、フィッシングサイトや詐欺サイトは存在します。
URLをよく確認し、不審な点があれば利用を避けましょう。
Q: Let’s Encryptって聞いたことないけど大丈夫?
A: Let’s Encryptは、無料のSSL証明書を発行している非営利の認証局です。多くの正規サイトが使用しており、信頼できます。
Mozilla、Google、Facebookなどが支援している組織なので、安心して大丈夫です。
Q: 証明書を確認しないとどうなる?
A: 偽サイトに個人情報を入力してしまい、盗まれるリスクがあります。特にネットバンキングやクレジットカード情報を扱うサイトでは、必ず確認しましょう。
Q: すべてのサイトで証明書を確認する必要がある?
A: 個人情報を入力するサイト、お金が関わるサイトでは必ず確認すべきです。単に情報を読むだけのニュースサイトなどでは、そこまで神経質になる必要はありません。
Q: 鍵アイコンが表示されないサイトは危険?
A: Safari 18.4以降では、HTTPSサイトでも鍵アイコンは表示されなくなりました。代わりに、HTTPサイト(暗号化されていない)の場合のみ「安全ではありません」と表示されます。
何も表示がなければ、HTTPSで接続されていると考えて大丈夫です。
Q: MacとiPhoneで証明書の見え方が違う?
A: 基本的な情報は同じですが、表示形式が少し異なります。どちらも発行者、有効期限、発行先などの重要情報は確認できます。
証明書エラーが出たときの対処法
証明書に問題があると、Safariが警告を表示してサイトへのアクセスをブロックすることがあります。
「このWebサイトの証明書は無効です」と表示された場合
原因:
- 証明書の有効期限が切れている
- 証明書が信頼されていない認証局から発行されている
- 証明書の情報がドメインと一致しない
- デバイスの日時設定が間違っている
対処法:
- デバイスの日時を確認: 日時が大幅にずれていると、有効な証明書でもエラーになります
- URLを再確認: アドレスが正しいか、タイプミスがないか確認
- ネットワークを確認: 公共Wi-Fiなどでは、ネットワーク側が証明書を差し替えていることがあります
- サイト管理者に連絡: 正規のサイトなのに証明書エラーが出る場合、サイト側の問題かもしれません
それでもアクセスしたい場合
警告: 証明書エラーがあるサイトにアクセスするのは非常に危険です。
どうしても必要な場合(例:会社の内部サイトで、IT部門から指示されている場合)のみ、「詳細を表示」→「このWebサイトを訪問」で進めます。
ただし、個人情報は絶対に入力しないでください。
クライアント証明書について
通常のウェブサイトでは使いませんが、企業の内部システムなどで「クライアント証明書」が必要な場合があります。
クライアント証明書とは
サーバー側の証明書(SSL/TLS証明書)とは逆に、ユーザー(クライアント)側の身元を証明するための証明書です。
銀行のオンラインバンキングや、企業のVPNなどで使われることがあります。
iPhoneでのクライアント証明書の確認方法
- 「設定」アプリを開く
- 「一般」→「VPNとデバイス管理」をタップ
- 「構成プロファイル」または「証明書」の項目を確認
インストールされている証明書の一覧が表示されます。
注意点
- iPhoneのGoogle Chromeでは、クライアント証明書認証が使えません。Safariを使用してください
- Safariのプライベートモードでは、クライアント証明書が正しく機能しないことがあります
まとめ:証明書確認でネットをより安全に!
今回は、Safariでウェブサイトの証明書を確認する方法を詳しく解説しました。最後にポイントをおさらいしましょう。
SSL/TLS証明書とは:
- ウェブサイトの「身分証明書」
- 通信の暗号化とサイトの身元確認を保証
- 個人情報を守るために重要
確認方法(Safari 18.4以降):
- Mac: Safariメニュー→「接続セキュリティの詳細」
- iPhone/iPad(iOS 18.4以降): アドレスバーアイコン→「…」→「接続セキュリティの詳細」
- 旧バージョン(Mac): 鍵アイコン→「証明書を表示」
チェックすべきポイント:
- 発行先が訪問しているドメインと一致しているか
- 信頼できる認証局が発行しているか
- 有効期限内か
- 暗号化方式が最新か
注意すべきこと:
- HTTPSでも100%安全とは限らない
- URLをよく確認する
- 証明書エラーが出たら慎重に対処
- 個人情報を入力する前に必ず確認
ネットバンキング、オンラインショッピング、会員登録など、個人情報を入力する場面では、必ず証明書を確認する習慣をつけましょう。
少し面倒に感じるかもしれませんが、この小さな手間が、あなたの大切な情報を守ることにつながります。安全なネット生活を送ってくださいね!

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