「自分のNahimicのバージョンが分からない」
「APO3とAPO4って何が違うの?」
「最新版にアップデートしたい」
Nahimicを使っていると、バージョンに関する疑問が出てきますよね。
今回は、Nahimicのバージョンについて、確認方法から世代ごとの違い、アップデート方法まで、詳しく解説していきます。
Nahimicのバージョン体系

Nahimicには、いくつかの異なる「バージョン」の概念があります。
3つのバージョン表記
Nahimicのバージョンを理解するには、3種類のバージョン番号を知る必要があります。
1. Nahimicアプリのバージョン
- Microsoft Storeから入手するアプリのバージョン
- 例:1.5.4、1.7.2、1.8.13、1.10.7など
2. Nahimic APOドライバーのバージョン
- 実際にオーディオ処理を行うドライバーのバージョン
- APO = Audio Processing Object(オーディオ処理オブジェクト)
- 例:APO3 v3.7.2.0、APO4 v4.15.3.0など
3. Realtekオーディオドライバーのバージョン
- Nahimicと一緒に動作するRealtekドライバー
- 例:6.0.9257.1、6.0.9679.1など
これら3つが正しく組み合わさっている必要があります。バラバラなバージョンだと、正常に動作しない可能性があります。
Nahimicの世代別バージョン
Nahimicには大きく分けて3つの世代があります。
Nahimic 1
最初期のバージョンで、現在はほとんど使われていません。
基本的な機能のみを持ち、ユーザーインターフェースもシンプルでした。主にMSI製品の一部に搭載されていました。
Nahimic 2
2010年代中盤から後半にかけて主流だったバージョンです。
主な特徴
- バーチャルサラウンド機能の強化
- サウンドトラッカー機能の追加
- マイク機能の改善
- より洗練されたUI
Nahimic 2は安定性が高く、今でも一部のシステムで使用されています。特に古いマザーボード(8世代Intel、Ryzen 2000番台など)では、Nahimic 2が推奨されることがあります。
Nahimic 3
現在の主流バージョンで、最も広く使われています。
主な特徴
- Microsoft Storeからのインストールに対応
- Companionアプリの追加(バージョン管理が簡単に)
- Sound Sharing Plus(複数デバイスで音声共有)
- より高度なイコライザー
- SteelSeriesによる管理(2020年以降)
Nahimic 3には、さらにAPO3とAPO4という2つのサブバージョンがあります。
APO3とAPO4の違い
これがNahimicのバージョンで最も重要なポイントです。
APO3(Nahimic 3 APO3)
対象ハードウェア
- 第8世代〜第11世代前半のIntel CPU搭載システム
- AMD Ryzen 2000〜3000番台搭載システム
- 古いMSIマザーボード(B450、X570など)
特徴
- デスクトップPC向けに最適化
- 外付けスピーカー・ヘッドフォン向け
- 比較的安定した動作
ドライバーバージョンの例
- v3.5.0、v3.7.0、v3.7.2.0など
APO4(Nahimic 3 APO4)
対象ハードウェア
- 第11世代後半〜最新のIntel CPU搭載システム
- AMD Ryzen 4000番台以降のシステム
- 新しいマザーボード・ノートPC
特徴
- ノートPCの内蔵スピーカー向けに最適化
- より高度なオーディオ処理
- Nahimic Virtual Headset機能(内蔵スピーカーでも3Dサラウンド)
ドライバーバージョンの例
- v4.11.6.0、v4.12.5.0、v4.15.3.0など
APO3とAPO4は互換性がない
これが重要なのですが、APO3システムではAPO4を使えませんし、その逆も同様です。
システムに搭載されているハードウェアIDが異なるため、無理にインストールしようとしても動作しません。
自分のシステムがAPO3なのかAPO4なのかは、PCのメーカーとCPU世代で決まっています。
現在のバージョンを確認する方法
自分が使っているNahimicのバージョンを確認しましょう。
方法1:Nahimicアプリで確認
手順
- Nahimicアプリを起動
- 「設定」タブをクリック
- 画面下部に「バージョン情報」が表示される
ここには、アプリのバージョンと公式サイトへのリンクが表示されます。
方法2:Microsoft Storeで確認
手順
- Microsoft Storeを開く
- 「Nahimic」で検索
- アプリのページを開く
- 「インストール済み」の表示の横にバージョン番号が表示される
現在インストールされているバージョンと、利用可能なアップデートがあるかどうかが分かります。
方法3:デバイスマネージャーで確認(APOドライバー)
手順
- デバイスマネージャーを開く
- 「ソフトウェア コンポーネント」を展開
- 「A-Volute Nh3 Audio Effects Component」を探す
- 右クリック→「プロパティ」→「ドライバー」タブ
- ドライバーのバージョンを確認
ここで、APO3かAPO4か、そしてそのバージョン番号が確認できます。
方法4:サウンドの設定で確認
手順
- タスクバーのスピーカーアイコンを右クリック
- 「サウンドの設定」を開く
- 「デバイスのプロパティ」を開く
- 「追加のデバイスのプロパティ」をクリック
- 「詳細設定」タブで使用されているドライバーを確認
Nahimicのアップデート方法
Nahimicを最新バージョンに更新する方法を紹介します。
自動アップデート(推奨)
Microsoft Store経由での自動更新が最も安全です。
手順
- Microsoft Storeを開く
- 右上の「…」→「ダウンロードと更新」をクリック
- 「最新情報を取得する」をクリック
- Nahimicに更新があれば自動的にダウンロード・インストールされる
ただし、アプリだけが更新されても、APOドライバーは別途更新が必要なことがあります。
メーカー公式サイトからのアップデート
より確実にアップデートするには、PCメーカーの公式サイトから最新ドライバーをダウンロードします。
MSI製品の場合
- MSI公式サイトのサポートページへ
- 自分のマザーボード・PCのモデルを検索
- 「ドライバ」→「On-Board Audio Drivers」を選択
- 「Realtek HD Universal Driver (include Nahimic Driver)」をダウンロード
- インストール後、PCを再起動
- Microsoft StoreでNahimicアプリを更新
Lenovo製品の場合
- Lenovo公式サポートサイトへ
- 自分のPCモデルを検索
- 「ドライバとソフトウェア」からオーディオドライバーを検索
- 「Nahimic Audio Driver」をダウンロード
- インストール後、PCを再起動
ASRock製品の場合
- ASRock公式サイトへ
- 自分のマザーボードを検索
- 「ダウンロード」→「オーディオ」セクションを確認
- 「Nahimic3 Utility」をダウンロード
- インストール後、PCを再起動
Nahimic復元ツールの使用
Nahimicが正常に動作しない場合、復元ツールを使うと問題が解決することがあります。
Generic Nahimic Restore Tool
- Nahimic公式サポートページから復元ツールをダウンロード
- ツールを実行(管理者権限が必要)
- 自動的にハードウェアを検出し、適切なドライバーをインストール
- PCを再起動
このツールは、システムに合った正しいバージョンのNahimicを自動的にインストールしてくれます。
バージョンアップ時の注意点

Nahimicをアップデートする際には、いくつか注意すべきことがあります。
1. RealtekドライバーとNahimicの順序
正しいインストール順序は以下の通りです。
- Realtekオーディオドライバーをインストール
- PCを再起動
- Nahimic APOドライバーをインストール
- PCを再起動
- Microsoft StoreからNahimicアプリをインストール/更新
- PCを再起動
この順序を守らないと、正常に動作しないことがあります。
2. 互換性の確認
BIOSやWindowsのアップデート後は、Nahimicが動作しなくなることがあります。
特にWindowsの大型アップデート(21H2、22H2、24H2など)後は、Nahimicドライバーの再インストールが必要になることが多いです。
3. APO3からAPO4への変更は不可
古いシステムでAPO4を使うことはできません。
もしAPO3システムで「Nahimic 4にアップグレードしたい」と思っても、ハードウェアIDが異なるため不可能です。無理にインストールしようとしても動作しません。
4. アップデート後のトラブル
アップデート後に問題が発生した場合の対処法です。
「オーディオドライバが最新でないか、互換性がないため使用できません」エラー
- RealtekドライバーとNahimicを両方アンインストール
- PCを再起動
- 正しい順序で再インストール
音が出なくなった
- サウンド設定で出力デバイスが正しく選択されているか確認
- Nahimicサービスが実行中か確認(services.msc)
- 音声拡張機能が有効になっているか確認
バージョン別の主な変更点
主要なバージョンアップでの変更点を見てみましょう。
v1.4.1(2020年頃)
- UI表示の改善
- 一部のアプリケーションとの互換性問題を修正
v1.5.4(2020年後半)
- 安定性の向上
- バグ修正
v1.7.2(2021年6月)
- SteelSeriesブランディングの追加(ロゴに「By SteelSeries」が追加)
- 全体的な動作の安定性向上
v1.8.13(2022年1月)
- Windows 11との互換性改善
- パフォーマンスの最適化
v1.10.2〜1.10.7(2024〜2025年)
- 最新のAPO4ドライバー(v4.15.3.0など)をサポート
- Windows 11 24H2との互換性改善
- バグ修正と安定性向上
よくある質問
Q: 自分のシステムはAPO3とAPO4どちらを使うべき?
A: CPUとマザーボードの世代で決まります。
- 第8〜10世代Intel、Ryzen 2000〜3000番台 → APO3
- 第11世代以降Intel、Ryzen 4000番台以降 → APO4
メーカーの公式サイトで提供されているドライバーが、あなたのシステムに適したバージョンです。
Q: Microsoft Storeのアプリだけ更新すればいい?
A: いいえ、APOドライバーも更新が必要です。
アプリとドライバーのバージョンが合っていないと、「ドライバーが最新でない」というエラーが出ることがあります。
Q: 古いバージョンのNahimicに戻せる?
A: 可能ですが、推奨されません。
古いバージョンに戻すと、最新のWindowsとの互換性問題が発生する可能性があります。どうしても戻したい場合は、完全にアンインストールしてから古いバージョンをインストールしてください。
Q: Nahimic 2からNahimic 3にアップグレードできる?
A: システムが対応していれば可能です。
ただし、古いマザーボード(B450、X470など)では、メーカーがNahimic 3のドライバーを提供していないことがあります。その場合、Nahimic 2を使い続けるしかありません。
Q: 「Nahimic has failed to initialize」エラーが出る
A: 以下の方法を試してください。
- Nahimic復元ツールを実行
- Nahimicサービスを再起動
- Realtekドライバーを再インストール
- Windows Updateを確認
Q: アップデート後、機能が減った気がする
A: バージョンによって機能が変わることがあります。
特にAPO3からAPO4に変わった場合、一部の機能の動作が変わることがあります。また、バージョンによっては一時的にバグで機能が使えないこともあります。
バージョン管理のベストプラクティス
Nahimicを安定して使い続けるためのヒントです。
1. 定期的な確認
月に1回程度、Microsoft StoreでNahimicのアップデートがないか確認しましょう。
2. メーカー推奨バージョンの使用
PCメーカーの公式サイトで提供されているバージョンを使うのが最も安定します。
3. Windows Update後の確認
Windowsの大型アップデート後は、Nahimicが正常に動作しているか必ず確認してください。
4. バージョン情報のメモ
トラブル時のために、現在使用している以下の情報をメモしておくと便利です。
- Nahimicアプリバージョン
- APOドライバーバージョン
- Realtekドライバーバージョン
- 最後に正常に動作していた日付
5. 復元ツールの準備
何かあった時のために、Nahimic復元ツールをダウンロードしておくと安心です。
SteelSeries Sonarという選択肢
2020年にNahimicを開発したA-Volute社がSteelSeriesに買収され、現在はSteelSeriesブランドで管理されています。
SteelSeries Sonar
SteelSeriesは、Nahimicとは別に「Sonar」という新しいオーディオソフトウェアを開発しています。
Sonarの特徴
- より現代的なUI
- ゲーム音声とチャット音声の個別調整
- AI音声除去機能
- より安定した動作(という意見も)
Nahimicで問題が続く場合は、Sonarへの移行も検討する価値があります。ただし、Sonarは別のソフトウェアなので、Nahimicとは共存できません。
まとめ:バージョン管理で快適なオーディオ環境を
Nahimicのバージョンについて、詳しく見てきました。
この記事の重要ポイント
- Nahimicには3つのバージョン表記があります:アプリ版、APOドライバー版、Realtekドライバー版
- Nahimic 3が現在の主流で、APO3とAPO4の2種類があります
- APO3は古いシステム向け、APO4は新しいシステム向けです
- APO3とAPO4は互換性がなく、システムに合ったものしか使えません
- バージョン確認は、Nahimicアプリ、Microsoft Store、デバイスマネージャーで可能です
- アップデートは、Realtekドライバー→APOドライバー→アプリの順で行います
- Windows Update後はNahimicの動作確認が必要です
- トラブル時にはNahimic復元ツールが有効です
バージョン管理の基本ルール
自分のシステムに合った正しいバージョンを使い、定期的にアップデートを確認し、トラブル時にはメーカー公式の方法で対処しましょう。
Nahimicは便利なソフトですが、バージョン管理を間違えると動作しなくなることがあります。この記事の情報を参考に、あなたのシステムに最適なバージョンを見つけて、快適なオーディオ環境を楽しんでくださいね!


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