「突然パソコンから音が出なくなった!」
そんな時、タスクバーのスピーカーアイコンに赤い×マークが付いていて、「Audioサービスが実行されていません」というメッセージが表示されていませんか?
Windows Audioサービスは、Windowsパソコンの音を管理する最も重要なシステムの一つです。
このサービスが正常に動作していないと、音楽や動画の音声、システム音、マイク機能など、すべての音関連の機能が使えなくなってしまいます。
この記事では、Windows Audioサービスとは何か、どんな役割を持っているのか、そして「音が出ない」というトラブルが起きた時の対処法まで、初心者にも分かりやすく解説していきます。
Windows 10でもWindows 11でも使える方法を紹介していますので、パソコンの音に関するトラブルで困っている方は、ぜひ参考にしてください。
Windows Audioサービスとは?基本を理解しよう

まずは、Windows Audioサービスの基本から確認していきましょう。
Windows Audioサービスの定義
Windows Audioサービスは、Windowsに標準で組み込まれている常駐プログラム(サービス)です。
パソコンを起動すると自動的に起動し、バックグラウンドで動き続けています。
正式なサービス名: Windows Audio
内部名: Audiosrv
実行ファイル: C:\Windows\System32\svchost.exe
ユーザーからは見えない場所で、ずっと動いているプログラムなんです。
主な役割
Windows Audioサービスは、パソコンの音関係のすべてを管理しています。
具体的には:
- スピーカーやヘッドホンへの音声出力
- マイクからの音声入力
- オーディオデバイスの制御
- 音量調整の管理
- アプリケーションごとの音声ミキシング
- オーディオエフェクトの適用
つまり、「音を出す」「音を録る」といった、音に関するすべての機能を支えているサービスなんです。
このサービスが止まるとどうなる?
Windows Audioサービスが停止すると:
❌ すべてのアプリケーションから音が出なくなる
❌ 動画や音楽の再生ができなくなる
❌ システム音(警告音など)が聞こえなくなる
❌ マイクが使えなくなる
❌ ビデオ会議の音声が使えなくなる
❌ ゲームの音が出なくなる
要するに、パソコンが完全に無音状態になってしまいます。
Windows Audioサービスの重要性
なぜこのサービスがそれほど重要なのでしょうか?
すべての音はここを通る
Windows上で動くアプリケーション(ブラウザ、音楽プレイヤー、ゲームなど)が音を出す時、必ずWindows Audioサービスを経由します。
音の流れ:
- アプリケーションが「音を出したい」と指示
- Windows Audioサービスがその指示を受け取る
- サービスがオーディオドライバーに命令
- ドライバーがスピーカーに信号を送る
- スピーカーから音が出る
Windows Audioサービスは、この流れの中心にいる「司令塔」のような存在です。
プラグアンドプレイにも対応
USBスピーカーやBluetoothイヤホンを接続した時、自動的に認識されて使えるようになりますよね。
これもWindows Audioサービスの仕事です。
新しいオーディオデバイスが接続されると:
- デバイスを自動検出
- 適切なドライバーを割り当て
- すぐに使えるように設定
すべてこのサービスが裏で処理してくれています。
複数アプリの音をミックス
複数のアプリを同時に使っていても、音が混ざって聞こえますよね。
例えば:
- 音楽を聴きながらブラウザで動画を見る
- ゲームをしながらDiscordで通話する
- 作業しながらYouTubeを流す
これができるのも、Windows Audioサービスが複数のアプリからの音声を適切にミキシング(混合)しているからです。
関連する重要なサービス
Windows Audioサービスは、他のサービスと連携して動いています。
Windows Audio Endpoint Builder
役割: オーディオデバイスを管理するサービス
このサービスは、Windows Audioサービスの「土台」として機能します。
具体的な仕事:
- スピーカー、ヘッドホン、マイクなどのデバイスを認識
- デバイスの状態を監視
- デバイスの追加・削除を検出
重要な依存関係:
Windows Audioサービスは、このサービスに依存しています。
つまり、Windows Audio Endpoint Builderが止まると、Windows Audioも自動的に止まってしまいます。
音のトラブルを解決する時は、両方のサービスを確認する必要があります。
Multimedia Class Scheduler
役割: マルチメディアアプリに優先的にCPUパワーを割り当てる
このサービスがあることで:
- 動画再生がスムーズになる
- 音声が途切れにくくなる
- オンライン会議の音質が安定する
特に、パソコンで重い作業をしている時でも、音声や動画が優先的に処理されるようになります。
RPC(Remote Procedure Call)
役割: プログラム間の通信を仲介
Windows Audioサービスは、RPCサービスにも依存しています。
RPCが止まると、サービス同士が通信できなくなり、音が出なくなる可能性があります。
よくあるトラブル「Audioサービスが実行されていません」

最も多いトラブルがこのエラーメッセージです。
症状の確認
タスクバーのスピーカーアイコンを見てください。
赤い×マークが付いていて、マウスカーソルを当てると:
「Audioサービスが実行されていません」
または
「オーディオサービスが応答していません」
と表示される場合、Windows Audioサービスに問題が発生しています。
主な原因
このエラーが出る原因は、いくつか考えられます:
1. 一時的なシステムエラー
Windows起動時の読み込みエラーなど
2. サービスが無効になっている
何らかの理由でサービスの自動起動が無効化された
3. サービスが停止している
手動で止められた、または異常終了した
4. 依存サービスの問題
Windows Audio Endpoint BuilderやRPCに問題がある
5. オーディオドライバーの不具合
サウンドカードのドライバーが正しく動作していない
6. Windowsアップデート後の不具合
更新プログラム適用後に発生することがある
解決方法1:パソコンを再起動する
最も簡単で効果的な方法から試してみましょう。
なぜ再起動が効果的?
一時的なシステムエラーやメモリの問題は、再起動することでリセットされます。
実際、多くのケースでは単純な再起動だけで問題が解決します。
手順
- 開いているアプリケーションをすべて保存して閉じる
- スタートメニューから「再起動」を選択
- パソコンが再起動するのを待つ
- 起動後、スピーカーアイコンを確認
赤い×マークが消えていれば、解決です。
音楽や動画を再生して、音が出るか確認してみましょう。
解決方法2:Windows Audioサービスを手動で起動する
再起動しても解決しない場合は、サービスを手動で起動してみます。
サービス画面を開く方法
方法1:ファイル名を指定して実行から
- キーボードで「Windowsキー + R」を同時に押す
- 「services.msc」と入力
- 「OK」をクリック
方法2:検索から
- タスクバーの検索ボックスに「サービス」と入力
- 「サービス」アプリを選択
どちらの方法でも、サービスの管理画面が開きます。
Windows Audioサービスを起動する手順
手順1:サービスを探す
サービス一覧から「Windows Audio」を探します。
アルファベット順に並んでいるので、下の方にあります。
手順2:現在の状態を確認
「Windows Audio」の行を見て:
- 状態: 空欄(または「停止」)になっていませんか?
- スタートアップの種類: 「自動」になっていますか?
手順3:プロパティを開く
「Windows Audio」をダブルクリックして、プロパティ画面を開きます。
手順4:スタートアップの種類を設定
「スタートアップの種類」のドロップダウンメニューから「自動」を選択します。
これで、Windowsが起動すると自動的にこのサービスも起動するようになります。
手順5:サービスを開始
「サービスの状態」の下にある「開始」ボタンをクリックします。
もし「停止」ボタンしか表示されていない場合は、一度「停止」をクリックしてから「開始」をクリックしてください。
手順6:設定を保存
「適用」→「OK」の順にクリックして、設定を保存します。
関連サービスも確認
同じ手順で、以下のサービスも確認・起動してください:
1. Windows Audio Endpoint Builder
- スタートアップの種類:自動
- 状態:実行中
2. Multimedia Class Scheduler
- スタートアップの種類:自動
- 状態:実行中
これらも正しく動いていないと、音が出ない可能性があります。
確認
すべて設定したら:
- サービス画面を閉じる
- スピーカーアイコンの×マークが消えているか確認
- 音が出るかテスト
解決方法3:オーディオトラブルシューティングを実行する
Windowsには、音の問題を自動で診断・修復するツールが組み込まれています。
Windows 11での手順
手順1:設定を開く
- スタートメニューから「設定」を開く
- 「システム」→「トラブルシューティング」を選択
- 「その他のトラブルシューティング ツール」をクリック
手順2:オーディオの再生を実行
- 「オーディオの再生」を見つける
- 「実行」ボタンをクリック
手順3:診断を待つ
自動的に問題を検出して、修復を試みます。
画面の指示に従って進めてください。
Windows 10での手順
手順1:サウンド設定を開く
- タスクバーのスピーカーアイコンを右クリック
- 「サウンドの問題のトラブルシューティング」を選択
手順2:診断実行
自動的にトラブルシューティングが始まります。
検出された問題は自動的に修復されます。
トラブルシューティングでできること
このツールは:
- サービスの状態をチェック
- オーディオドライバーの問題を検出
- デバイスの設定を確認
- 必要に応じて自動修復
を行ってくれます。
解決方法4:オーディオドライバーを更新・再インストールする
サービスは正常でも音が出ない場合、ドライバーに問題がある可能性があります。
デバイスマネージャーを開く
手順1:
- スタートボタンを右クリック
- 「デバイス マネージャー」を選択
手順2:サウンドデバイスを展開
「サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラー」をクリックして展開します。
ここに、パソコンのオーディオデバイスが表示されます。
ドライバーを更新する
手順1:デバイスを選択
オーディオデバイス(例:Realtek High Definition Audio)を右クリックします。
手順2:更新を実行
「ドライバーの更新」を選択します。
手順3:自動検索
「ドライバーを自動的に検索」を選択します。
Windowsが最新のドライバーを探してインストールしてくれます。
ドライバーを再インストールする
更新しても解決しない場合は、再インストールを試します。
手順1:デバイスを削除
- デバイスを右クリック
- 「デバイスのアンインストール」を選択
- 確認画面で「アンインストール」をクリック
手順2:再起動
パソコンを再起動します。
再起動すると、Windowsが自動的にドライバーを再インストールします。
注意:
音が一時的に完全に出なくなりますが、再起動後に復旧するので心配いりません。
解決方法5:Windowsアップデートを確認する

古いWindowsバージョンにバグがある場合、更新で解決することがあります。
更新プログラムを確認
Windows 11の場合:
- 設定を開く
- 「Windows Update」を選択
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
Windows 10の場合:
- 設定を開く
- 「更新とセキュリティ」を選択
- 「Windows Update」→「更新プログラムのチェック」
利用可能な更新があれば、インストールして再起動してください。
解決方法6:システムの復元を使う
すべての方法を試しても解決しない場合、システムの復元を検討します。
システムの復元とは
パソコンを、以前の正常に動作していた状態に戻す機能です。
音が出ていた時点に戻せば、問題が解決する可能性があります。
実行手順
手順1:システムの復元を開く
- 検索ボックスに「復元」と入力
- 「復元ポイントの作成」を選択
- 「システムの保護」タブで「システムの復元」をクリック
手順2:復元ポイントを選択
音が正常に出ていた日付の復元ポイントを選びます。
手順3:実行
画面の指示に従って復元を実行します。
注意:
- 復元後、復元ポイント作成後にインストールしたアプリは削除されます
- 個人ファイル(ドキュメント、写真など)は影響を受けません
予防策:サービスが止まらないようにする設定
トラブルを未然に防ぐ方法を紹介します。
スタートアップの種類を確認
定期的に確認:
- Windows Audio:自動
- Windows Audio Endpoint Builder:自動
- Multimedia Class Scheduler:自動
これらが「無効」や「手動」になっていないか、たまにチェックしましょう。
Windowsを常に最新に保つ
Windows Updateを定期的に実行することで、バグ修正やセキュリティ向上が図れます。
怪しいソフトをインストールしない
信頼できないフリーソフトの中には、システム設定を勝手に変更するものがあります。
ダウンロード元を確認して、安全なソフトだけをインストールしましょう。
コマンドラインでの操作(上級者向け)
コマンドプロンプトを使った、より詳細な操作方法を紹介します。
サービスの状態を確認
コマンドプロンプトを管理者として実行してから:
sc query Audiosrv
このコマンドで、Windows Audioサービスの詳細な状態が表示されます。
サービスを開始
net start Audiosrv
または
sc start Audiosrv
サービスを停止
net stop Audiosrv
または
sc stop Audiosrv
スタートアップの種類を変更
sc config Audiosrv start= auto
注意: “start=” の後にスペースが必要です。
よくある質問
Windows Audioサービスについて、よくある疑問に答えます。
Q1:Windows Audioサービスを無効にしても大丈夫?
A: 音を使わない場合のみ、無効にできます。
しかし、ほとんどの人は音を使うので、無効にすることは推奨されません。
無効にすると:
- すべての音が出なくなる
- システム警告音も聞こえない
- ビデオ会議ができなくなる
特別な理由がない限り、「自動」のままにしておきましょう。
Q2:サービスが「実行中」なのに音が出ない場合は?
A: 他の原因が考えられます。
- オーディオドライバーの問題
- スピーカー・ヘッドホンの接続
- 音量がミュートになっている
- 出力デバイスの設定が間違っている
デバイスマネージャーやサウンド設定を確認してください。
Q3:再起動するたびにサービスが止まる場合は?
A: スタートアップの種類が「手動」または「無効」になっている可能性があります。
サービスのプロパティで「自動」に設定してください。
それでも解決しない場合:
- システムファイルの破損
- マルウェアの影響
- レジストリの問題
が考えられるので、より詳しい診断が必要です。
Q4:「アクセスが拒否されました」と表示される場合は?
A: 管理者権限が必要です。
コマンドプロンプトやサービス画面を「管理者として実行」してください。
また、サービスのログオン設定が間違っている可能性もあります。
Q5:他のアプリの音は出るのに、特定のアプリだけ音が出ない場合は?
A: Windows Audioサービスの問題ではなく、アプリ固有の問題です。
- アプリの音量設定を確認
- アプリを再インストール
- アプリの設定で出力デバイスを確認
してみてください。
まとめ
Windows Audioサービスについて、重要なポイントをまとめます。
Windows Audioサービスとは
- Windowsの音を管理する最重要サービス
- パソコン起動時に自動で起動する常駐プログラム
- すべてのオーディオ機能の中核を担う
主な役割
- 音声の出力・入力を制御
- オーディオデバイスの管理
- 複数アプリの音声をミキシング
- プラグアンドプレイ対応
関連サービス
- Windows Audio Endpoint Builder(必須)
- Multimedia Class Scheduler(推奨)
- RPC(必須)
よくあるトラブル
「Audioサービスが実行されていません」エラー
解決方法
- パソコンを再起動(最も簡単で効果的)
- サービスを手動で起動
- オーディオトラブルシューティング実行
- ドライバーの更新・再インストール
- Windowsアップデート
- システムの復元
予防策
- スタートアップの種類を「自動」に保つ
- Windowsを最新に保つ
- 信頼できるソフトのみインストール
Windows Audioサービスは、普段は意識することのない裏方の存在ですが、パソコンで音を出すためには絶対に欠かせない重要なサービスです。
「突然音が出なくなった」というトラブルの多くは、このサービスに関連しています。
まずは一番簡単な「再起動」を試してみて、それでも解決しない場合は、この記事で紹介した方法を順番に試してみてください。
ほとんどのケースでは、サービスを正しく起動するだけで問題が解決します。
それでも解決しない場合は、ハードウェアの故障や、より深刻なシステムの問題が考えられるので、専門家に相談することをおすすめします。
パソコンの音は、仕事でも娯楽でも欠かせない重要な要素です。
この記事が、音のトラブル解決の助けになれば幸いです。

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