MSI エラーコード完全ガイド|マザーボードのトラブルを解決する方法

プログラミング・IT

パソコンの電源を入れたのに画面が真っ暗。マザーボードに表示されている謎の数字やランプを見て、「これって何?」と困っていませんか?

MSIマザーボードには、トラブルの原因を教えてくれる便利な診断機能が搭載されています。

エラーコードを理解できれば、問題の原因をピンポイントで特定できるので、解決までの時間が大幅に短縮できるんです。

この記事では、MSIマザーボードのエラーコードの見方と、よく見かけるエラーコードの意味、そして具体的な解決方法まで詳しく解説していきます。

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MSIマザーボードのエラー表示は2種類ある

まず最初に知っておいてほしいのは、MSIマザーボードには2つの異なるエラー表示方法があるということです。

デバッグLED(数字コード表示)

高性能なMSIマザーボードの多くに搭載されている、2桁の数字(16進数)でエラーコードを表示する機能です。

マザーボードの右上、メモリスロットの近くに「00」「A0」「99」などの2桁の数字が表示されるLEDディスプレイがあります。

この数字は、起動プロセスのどの段階で問題が起きているかを正確に教えてくれる、とても便利な機能なんです。

例えば:

  • 「53」→ メモリの初期化中にエラー
  • 「99」→ スーパーI/O(入出力制御装置)の初期化エラー
  • 「A0」→ IDEの初期化開始(正常)

EZ Debug LED(ランプ表示)

中級クラスのMSIマザーボードに搭載されている、よりシンプルなエラー表示機能です。

マザーボード上の「CPU」「DRAM」「VGA」「BOOT」という4つのLEDランプが、問題のある部品を教えてくれます。

通常、マザーボードの右下や右上のあたりに配置されていますよ。

起動時にこれらのLEDが順番に点滅するのは正常な動作です。

でも、特定のLEDが点灯したままになっている場合は、その部品に問題があるということなんです。

注意点:全てのMSIマザーボードにこれらの機能があるわけではありません。

エントリーモデルやコストを抑えたモデルには搭載されていないこともあります。

お使いのマザーボードに搭載されているかは、製品マニュアルで確認してください。

EZ Debug LED:4つのランプの意味と対処法

まずは、よりシンプルなEZ Debug LEDから見ていきましょう。

CPU LED(赤色または白色)

意味:CPUが検出されない、またはCPUに問題がある

このランプが点灯したままになっている場合、以下を確認してください。

チェック項目:

  1. CPUの電源ケーブルを確認
  • マザーボード左上にある4ピンまたは8ピンのCPU電源コネクタがしっかり接続されているか確認します
  • コネクタが奥までしっかり刺さっていないと、電力不足でCPUが動作しません
  1. CPUの互換性を確認
  • MSI公式サイトで、お使いのマザーボードの互換性リストを確認してください
  • 新しいCPUを取り付けた場合、BIOSアップデートが必要なこともあります
  1. CPUの取り付けを確認
  • CPUがソケットに正しく取り付けられているか確認します
  • ただし、自分でパソコンを組み立てていない場合は、無理に触らない方が安全です
  1. CMOSクリアを実施
  • BIOS設定をリセットすることで解決する場合があります

考えられる原因:

  • CPU電源ケーブルの接続不良(最も多い)
  • CPUとマザーボードの互換性がない
  • CPUまたはマザーボードの故障

DRAM LED(赤色または白色)

意味:メモリが検出されない、またはメモリに問題がある

このランプが点灯している場合、メモリ関連のトラブルです。

チェック項目:

  1. メモリの取り付けを確認
  • メモリがスロットにしっかり差し込まれているか確認してください
  • 両端のツメが「カチッ」という音がするまで押し込む必要があります
  1. メモリの挿す位置を確認
  • MSIマザーボードの場合、メモリを1枚だけ使用する場合は通常「DIMM A2」スロット(CPUから2番目のスロット)に挿します
  • マニュアルで推奨されるスロット配置を確認してください
  1. メモリを1枚ずつテスト
  • 複数枚のメモリを使っている場合、1枚だけにして起動を試します
  • どのメモリに問題があるか特定できます
  1. メモリスロットを変えてみる
  • 別のスロットに挿して起動を試してください
  • スロット自体が故障している場合もあります
  1. メモリの互換性を確認
  • マザーボードが対応しているメモリの種類・速度か確認します
  • DDR4マザーボードにDDR5メモリは挿せません
  1. CMOSクリアを実施
  • メモリのオーバークロック設定が原因の場合、リセットで解決します

考えられる原因:

  • メモリの挿し込み不足(最も多い)
  • メモリの故障
  • メモリとマザーボードの互換性がない
  • メモリスロットの故障

VGA LED(赤色または白色)

意味:グラフィックカードが検出されない、または問題がある

このランプが点灯している場合、グラフィックカード関連のトラブルです。

チェック項目:

  1. グラフィックカードの電源を確認
  • グラフィックカードに挿している6ピンまたは8ピンの電源ケーブルがしっかり接続されているか確認します
  • 高性能なグラフィックカードには2本の電源ケーブルが必要な場合もあります
  1. グラフィックカードの取り付けを確認
  • PCIeスロットにしっかり差し込まれているか確認してください
  • ブラケット(固定金具)のネジもしっかり締まっているか確認します
  1. ディスプレイケーブルの接続を確認
  • ディスプレイケーブルをマザーボードではなく、グラフィックカードに接続していますか?
  • これは初心者がよくやってしまうミスです
  1. グラフィックカードを挿し直す
  • 一度グラフィックカードを取り外して、もう一度しっかり挿し込んでください
  • PCIeスロットのロックレバーも確認しましょう
  1. 内蔵グラフィックで起動を試す
  • CPUに内蔵グラフィックがある場合(Intel、AMD APU)、グラフィックカードを外して起動を試してください
  • これでBIOSに入れれば、グラフィックカードの問題と特定できます

考えられる原因:

  • グラフィックカードの電源ケーブル未接続(最も多い)
  • グラフィックカードの挿し込み不足
  • ディスプレイケーブルの接続ミス
  • グラフィックカードまたはPCIeスロットの故障

BOOT LED(赤色または白色)

意味:起動デバイスが見つからない、または起動に失敗している

このランプが点灯している場合、ストレージ(SSDやハードディスク)関連のトラブルです。

チェック項目:

  1. ストレージデバイスの接続を確認
  • SATAケーブルがマザーボードとストレージの両方にしっかり接続されているか確認します
  • 電源ケーブルも接続されているか確認してください
  1. M.2 SSDの取り付けを確認
  • M.2 SSDを使用している場合、スロットにしっかり差し込まれているか確認します
  • 固定ネジでしっかりロックされているか確認してください
  1. M.2スロットの端子をチェック
  • M.2スロットの金色の端子部分にホコリや汚れがないか確認します
  • 汚れている場合は、エアダスターなどで清掃してください
  1. BIOS起動順位を確認
  • BIOSに入って、Boot Priorityを確認してください
  • Windowsがインストールされているドライブが最優先になっているか確認します
  1. OSがインストールされているか確認
  • 新しく組み立てたパソコンの場合、まだOSがインストールされていない可能性があります
  • USBメモリからWindowsインストールメディアで起動してください

考えられる原因:

  • ストレージケーブルの接続不良(最も多い)
  • OSがインストールされていない
  • ストレージの故障
  • BIOS起動順位の設定ミス

デバッグLED:よく見るエラーコード一覧

ここからは、2桁の数字で表示されるデバッグLEDのコードを見ていきましょう。

起動段階のコード(00〜0F)

00(ゼロゼロ)

  • 意味:起動前の状態、またはLEDファームウェアエラー
  • 対処法:多くの場合、LEDシステムの不具合です。MSI公式のLEDファームウェアアップデートが必要な場合があります。一部のマザーボードでは、特定のピンをショートさせることで解決する報告があります

02、07

  • 意味:電源投入後のCPU初期化中
  • 対処法:CPU電源ケーブルの接続、CPUの取り付けを確認

03、08

  • 意味:ノースブリッジ(メモリコントローラー)の初期化中
  • 対処法:メモリの取り付けを確認、CMOSクリアを試す

04、09

  • 意味:サウスブリッジ(I/O制御)の初期化中
  • 対処法:周辺機器をすべて外して起動を試す

0B

  • 意味:キャッシュの初期化中
  • 対処法:CPU関連の問題。CMOSクリアを試す

CPU・メモリ関連のコード(10〜6F)

10、15、19、1D

  • 意味:CPU、ノースブリッジ、サウスブリッジの初期化(初期段階)
  • 対処法:各種ハードウェアの接続を確認

37(エラーコード37)

  • 意味:CPU関連のエラー
  • 対処法:CPUの取り付けが正しいか、互換性があるか確認

50〜54

  • 意味:メモリ初期化エラー、SPD読み取りエラー
  • 対処法:メモリの取り付けを確認、別のスロットを試す、メモリを1枚ずつテストする

55

  • 意味:メモリが検出されない
  • 対処法:メモリがしっかり挿さっているか確認、互換性のあるメモリか確認

グラフィック関連のコード(90〜9F)

90〜9F

  • 意味:グラフィックカードまたはディスプレイ初期化中
  • 対処法:グラフィックカードの電源・取り付けを確認、ディスプレイケーブルを確認

起動デバイス関連のコード(99、A0〜AF)

99(エラーコード99)

  • 意味:スーパーI/O初期化エラー
  • 対処法:USB機器を全て外す、PS/2ポートを試す、SATA設定をAHCIに変更、CMOSクリア、BIOSリセット

A0

  • 意味:IDE初期化開始(正常な状態)
  • このコードで止まる場合:ストレージデバイスの接続を確認

A2

  • 意味:IDE検出中
  • このコードで止まる場合:SATAケーブルやM.2 SSDの接続を確認

後期初期化のコード(B0〜DF)

B2、B4、B6

  • 意味:レガシーオプションROMの初期化中
  • 対処法:拡張カード(サウンドカード、LANカードなど)を全て外して起動を試す

D0〜DF

  • 意味:サウスブリッジの後期初期化エラー
  • 対処法:CMOSクリア、BIOSアップデート

エラーコード E0

E0

  • 意味:初期化の最終段階でのエラー
  • 対処法:BIOSアップデートで解決した事例が多数報告されています。BIOS Flashback機能を使ってBIOSを更新してください。解決しない場合は初期不良の可能性があります

LEDが点滅・繰り返す場合の対処法

起動時に複数のLEDが順番に点滅したり、同じサイクルを繰り返したりすることがあります。

これは正常な動作です!

パソコンは起動する際、CPU→メモリ→グラフィック→ストレージの順番でハードウェアをチェックしていきます。

各段階でLEDが順番に点灯するのは、チェックが進んでいる証拠なんです。

ただし、以下の場合は問題があります:

特定のLEDで止まる

同じLEDが点灯したままで先に進まない場合、そのハードウェアに問題があります。

上記の各LED別の対処法を試してください。

同じサイクルを何度も繰り返す

LEDが順番に点滅して、また最初に戻る…を繰り返している場合:

最後に点灯したLED(サイクルが最初に戻る直前のLED)に対応するハードウェアに問題がある可能性が高いです。

対処法:

  1. パソコンの電源を完全に切る
  2. 電源ケーブルをコンセントから抜く(電源ユニットのスイッチはONのままにする)
  3. パソコンの電源ボタンを5〜10回押す(電源は入りません、これは正常です)
  4. この状態で最低1時間放置する
  5. 電源ケーブルを接続し直して、再度起動を試す

この方法で、電源ユニット内のコンデンサに溜まった電気を完全に放電できます。

意外とこれで解決することも多いんですよ。

エラーが出たときの基本的なトラブルシューティング手順

エラーコードが表示された場合、以下の手順で対処してみてください。

ステップ1:最小構成で起動する

まずは必要最低限のパーツだけで起動を試します。

必要なパーツ:

  • CPU
  • CPUクーラー
  • メモリ1枚(推奨スロットに挿す)
  • 電源ユニット
  • ディスプレイ

取り外すパーツ:

  • グラフィックカード(CPUに内蔵グラフィックがある場合)
  • すべてのUSB機器
  • すべてのストレージ(SSD、ハードディスク)
  • 拡張カード

この構成で起動できれば、取り外したパーツのいずれかに問題があります。

1つずつ接続し直して、どのパーツが原因か特定してください。

ステップ2:CMOSクリアを実施

BIOS設定が原因でエラーが出ている場合があります。

CMOSクリアでBIOS設定を初期化してみてください。

詳しい方法は、別の記事「MSI BIOS初期化」を参照してください。

ステップ3:ケーブル・接続を再確認

各種ケーブルが奥までしっかり挿さっているか、もう一度確認してください。

特に確認すべき接続:

  • CPU電源ケーブル(4ピンまたは8ピン)
  • マザーボード電源ケーブル(24ピン)
  • グラフィックカードの電源ケーブル
  • SATAケーブル(データと電源の両方)
  • ディスプレイケーブル

ステップ4:パーツを個別にテスト

可能であれば、問題のあるパーツを別のパソコンでテストしてみてください。

例えば:

  • メモリを別のパソコンで試す
  • グラフィックカードを別のパソコンで試す
  • 別の電源ユニットで試す

これにより、パーツ自体の故障かどうか判断できます。

ステップ5:BIOSアップデート

特にE0エラーや、新しいCPUを取り付けた場合は、BIOSアップデートが必要なことがあります。

MSIマザーボードには、CPUなしでBIOSをアップデートできる「BIOS Flashback」機能が搭載されている機種もあります。

背面I/Oパネルにあるボタンで簡単にアップデートできますよ。

よくある質問

エラーコードが表示されたまま変わらない

特定のエラーコードで止まっている場合、そのコードが示すハードウェアに問題があります。

上記のエラーコード一覧を参照して、該当するハードウェアをチェックしてください。

正常に起動するのにエラーコードが表示されている

Windowsが正常に起動して使えているのに、マザーボードのLEDに何かコードが表示されている場合:

  • 「A0」「A2」などのコードは、起動完了後も表示されることがあります(正常です)
  • それ以外のコードが表示されている場合は、一部のハードウェアが正常に認識されていない可能性があります

デバッグLEDが消えない

起動が完了してWindowsが動いているのに、デバッグLEDが消えない場合:

BIOS設定で「EZ Debug LED」の表示設定を確認してください。

機種によっては、常時表示する設定になっていることがあります。

エラーコードの一覧表はどこにある?

詳細なエラーコード一覧は、マザーボードのユーザーマニュアルに記載されています。

MSI公式サイトから、お使いのマザーボードのマニュアルをダウンロードして、「Debug Code LED Table」のページを確認してください。

マニュアルは通常、製品ページの「サポート」→「ダウンロード」→「Documents」から入手できます。

トラブルが解決しない場合

ここまでの対処法を試しても問題が解決しない場合、以下の可能性があります。

ハードウェアの故障

CPU、メモリ、マザーボード、電源ユニットなどのハードウェアが故障している可能性があります。

対処法:

  • パーツを個別にテストする
  • 購入店やメーカーのサポートに連絡する
  • 保証期間内であれば、交換や修理を依頼する

互換性の問題

パーツ同士の互換性がない可能性があります。

確認すべき互換性:

  • CPUとマザーボード(ソケットとチップセット)
  • メモリとマザーボード(DDR4/DDR5、速度、容量)
  • 電源ユニットの容量(グラフィックカード等の消費電力に対して)

初期不良

新品で購入したパーツに初期不良がある可能性があります。

購入から1〜2週間以内であれば、初期不良として交換してもらえることが多いです。

購入店に連絡して、状況を説明してください。

まとめ

MSIマザーボードのエラーコード、理解できたでしょうか?

この記事のポイントをおさらいすると:

  • MSIマザーボードには「デバッグLED」と「EZ Debug LED」の2種類の診断機能がある
  • EZ Debug LEDは「CPU」「DRAM」「VGA」「BOOT」の4つで問題箇所を示す
  • デバッグLEDは2桁の数字コードで詳細な起動段階を表示する
  • よくあるエラーは、ケーブルの接続不良や取り付け不足が原因
  • 基本は「最小構成で起動」→「CMOSクリア」→「ケーブル確認」の順で対処

エラーコードは、最初は難しく感じるかもしれません。

でも、一度理解してしまえば、トラブルシューティングが格段に楽になります。

パソコンが「今、ここに問題があるよ!」と教えてくれているわけですからね。

原因不明のトラブルに何時間も悩むより、エラーコードを見て10分で解決できることも多いんです。

困ったときは、このガイドを参考にして、焦らず一つずつチェックしていってください。

それでも解決しない場合は、無理せず専門家やサポート窓口に相談することも大切ですよ。

あなたのパソコンが無事に起動することを願っています!

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