iOS 18にアップデートしてからゲームを起動すると、画面の上に「ゲームモード オン」という表示が出るようになりましたよね。
これは、iPhoneでゲームをより快適にプレイするために追加された新機能です。でも、具体的に何が変わるのか、どうやって使うのか、よくわからない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、iOS 18の「ゲームモード」について、その効果から使い方、オフにする方法まで、わかりやすく解説していきます。
ゲームモードとは?iOS 18の目玉機能を理解しよう
ゲームモードは、iOS 18で新たに追加されたiPhoneのゲーム最適化機能です。macOS Sonomaで先行導入されていた機能が、ついにiPhoneにもやってきました。
ゲームモードの最大の特徴は、ゲームアプリを起動すると自動的に有効になること。ユーザーが特別な設定をする必要はありません。
画面上部に「ゲームモード オン」というポップアップが表示されたら、その瞬間からiPhoneはゲームに最適化された状態で動作しているということです。
ゲームモードで何が変わる?5つの主要な効果
ゲームモードが有効になると、iPhoneはどのように動作を変えるのでしょうか。主な効果を見ていきましょう。
1. バックグラウンドアクティビティの制限
ゲームモード中は、バックグラウンドで動いている他のアプリの処理が最小限に抑えられます。
普段のiPhoneでは、メールアプリがメールをチェックしたり、SNSアプリが通知を取得したり、さまざまなアプリが裏で動いています。でもゲームモード中は、これらの処理が抑制されるんです。
その結果、iPhoneの処理能力をゲームに集中できるようになります。
2. フレームレートの安定化と向上
フレームレート(FPS)とは、1秒間に何コマの映像を表示できるかを示す数値です。
この数値が低いと画面がカクカクしてしまい、特にアクションゲームやシューティングゲームでは致命的。でもゲームモードを使えば、ハイフレームレートを維持して滑らかな映像を楽しめます。
iPhone 13 Pro以降のProMotion対応機種なら、120Hzの超滑らかな表示も体感できるでしょう。
3. Bluetoothコントローラーのレスポンス向上
ワイヤレスゲームコントローラーを使ってプレイする方に朗報です。
ゲームモードでは、Bluetoothのポーリングレート(データ送信回数)が2倍に増加します。つまり、コントローラーのボタンを押してからキャラクターが反応するまでの遅延が大幅に減少するんです。
格闘ゲームやFPSなど、一瞬の判断が勝敗を分けるゲームでは、この改善が大きな差を生みます。
4. AirPodsのオーディオ遅延軽減
AirPods Pro(第2世代)を使用している場合、ゲームモードによってオーディオ遅延が減少します。
音ゲーやリズムゲームをプレイしている方なら、音と映像がズレると致命的だとわかりますよね。ゲームモードなら、音声と映像の同期が向上して、より正確なプレイが可能になります。
さらに、AirPods 3、AirPods Pro、AirPods Maxでは、パーソナライズされた空間オーディオにも対応しています。
5. グラフィック処理の最適化
ゲームモードでは、CPUとGPUの処理能力がゲームに優先的に割り当てられます。
特にグラフィック負荷の高い3DゲームやAAAタイトル(アサシン クリード ミラージュ、原神など)をプレイする際、より美しい映像と安定した動作を両立できるんです。
ゲームモードの対応機種は?iOS 18が動けばOK
ゲームモードを使うための条件は、とてもシンプルです。
iOS 18が動作するiPhoneなら、すべてゲームモードに対応しています。
具体的には以下の機種です:
- iPhone 15シリーズ(iPhone 15、15 Plus、15 Pro、15 Pro Max)
- iPhone 14シリーズ(iPhone 14、14 Plus、14 Pro、14 Pro Max)
- iPhone 13シリーズ(iPhone 13、13 mini、13 Pro、13 Pro Max)
- iPhone 12シリーズ(iPhone 12、12 mini、12 Pro、12 Pro Max)
- iPhone 11シリーズ(iPhone 11、11 Pro、11 Pro Max)
- iPhone XS、XS Max、XR
- iPhone SE(第2世代、第3世代)
ただし、搭載されているチップ(A16 Bionic以上など)によって、体感できる効果には差が出る可能性があります。最新のiPhoneほど、ゲームモードの恩恵を最大限に受けられるでしょう。
ゲームモードの使い方は超簡単!自動で有効化される
ゲームモードを使うのに、複雑な設定は一切不要です。
手順はたった1つ:ゲームアプリを起動するだけ。
iOS 18にアップデートしたiPhoneでゲームを起動すると、画面上部に「ゲームモード オン」というポップアップが数秒間表示されます。これが表示されたら、ゲームモードが有効になっている証拠です。
ゲームを終了すると、ゲームモードも自動的にオフになります。つまり、ユーザーは何も意識する必要がないんです。
ゲームモードをオフにする方法2つ
「ゲームモードは便利だけど、今回は使いたくない」という場合もあるかもしれません。そんな時のために、オフにする方法を2つ紹介します。
方法1:ポップアップから即座にオフ
ゲームを起動して「ゲームモード オン」のポップアップが表示された瞬間に、そのポップアップをタップします。
すると、プライバシー画面が開くので、そこに表示されている「ゲームモード オン」というボタンをもう一度タップ。これで「オフ」に切り替わります。
この方法は、ゲーム起動直後の数秒間しか使えないので、タイミングに注意してください。
方法2:コントロールセンターから切り替え
ゲームプレイ中でも、コントロールセンターからゲームモードをオフにできます。
手順:
- ゲームプレイ中に画面右上から下にスワイプ(Face IDモデル)、または画面下から上にスワイプ(ホームボタンモデル)してコントロールセンターを開く
- 上部に表示されているゲームコントローラーのアイコンをタップ
- 「ゲームモード オン」のボタンをタップして「オフ」に切り替え
この方法なら、いつでも好きなタイミングでオン/オフを切り替えられます。
「ゲームモード」と「ゲーム集中モード」の違いを理解しよう
iOS 18には、名前が似ている2つの機能があって、混乱している方も多いようです。
ゲームモードとゲーム集中モードは、まったく別の機能なんです。
ゲームモード
- 目的:ゲームの処理性能を最適化する
- 効果:バックグラウンド処理の制限、フレームレート向上、Bluetooth遅延軽減
- 有効化:ゲームアプリ起動時に自動
- カテゴリー:パフォーマンス最適化機能
ゲーム集中モード
- 目的:ゲームプレイ中の通知や邪魔を減らす
- 効果:通知の制限、特定の連絡先のみ許可、アプリ表示の制限
- 有効化:手動で設定が必要
- カテゴリー:集中モード機能(おやすみモードや仕事モードの仲間)
ゲームモードはシステムリソースの最適化、ゲーム集中モードは通知管理という、それぞれ異なる役割を持っています。
もちろん、両方を同時に使うこともできますよ。
ゲーム集中モードの設定方法
せっかくなので、ゲーム集中モードの設定方法も紹介しておきます。
ゲームプレイ中に通知が来ると、集中が途切れてしまいますよね。そんな時はゲーム集中モードを設定しましょう。
設定手順:
- 「設定」アプリを開く
- 「集中モード」をタップ
- 右上の「+」ボタンをタップ
- 追加できる集中モード一覧から「ゲーム」を選択
- 「ゲーム」をタップしてカスタマイズ画面を開く
ここで、以下の設定ができます:
- 許可する連絡先の選択(家族や重要な連絡先のみ通知を受け取る)
- 許可するアプリの選択(特定のメッセージアプリだけ通知を許可など)
- 自動化設定(特定のゲームアプリを開いたら自動的にオンにする)
この設定をしておけば、ゲーム中に余計な通知で集中が途切れることがなくなります。
実際の効果は?どんなゲームで役立つ?
ゲームモードは、すべてのゲームで同じように効果を発揮するわけではありません。特に効果を実感できるゲームジャンルを見ていきましょう。
大きな効果を実感できるゲーム
アクションゲーム・FPS・TPS: 原神、アサシン クリード ミラージュ、COD Mobileなど、激しい動きと瞬時の判断が求められるゲーム。フレームレートの安定とコントローラーの低遅延が勝敗に直結します。
レーシングゲーム: リアルレーシング3、Asphalt 9など。高速で動く映像を滑らかに表示できるかどうかが、プレイ体験を大きく左右するんです。
音ゲー・リズムゲーム: プロジェクトセカイ、バンドリなど。オーディオ遅延の軽減により、音と映像のズレが減少して、より正確なプレイが可能になります。
対戦格闘ゲーム: ストリートファイター6 Mobileなど。1フレーム(1/60秒)単位での攻防が重要なので、フレームレートの安定が非常に大切です。
効果が限定的なゲーム
ターン制RPG・パズルゲーム: ポケモンGO、パズドラなど。もともと処理負荷が低く、リアルタイムの反応速度が求められないゲームでは、ゲームモードの恩恵は感じにくいでしょう。
カードゲーム: シャドウバースなど。静止画が多く、アニメーションもシンプルなので、ゲームモードがなくても快適にプレイできます。
ゲームモードが動作しない時のトラブルシューティング
「iOS 18にアップデートしたのに、ゲームモードが表示されない」という場合は、以下の対処法を試してみてください。
1. iOSバージョンを確認
本当にiOS 18以降になっているか確認しましょう。
確認方法: 「設定」→「一般」→「情報」で、ソフトウェアバージョンを確認
iOS 17以前の場合は、まず「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」からiOS 18にアップデートしてください。
2. 集中モードの設定を確認
ゲームモードは集中モードの一部として動作するため、集中モード自体がオフになっているとゲームモードも動作しません。
確認方法: 「設定」→「集中モード」→「ゲーム」がオンになっているか確認
3. iPhoneを再起動
システムの一時的な不具合が原因の場合、再起動で解決することがあります。
再起動方法:
- Face IDモデル:音量ボタン(上または下)とサイドボタンを同時に長押し→電源オフスライダーをスライド
- ホームボタンモデル:サイドボタン(または上部ボタン)を長押し→電源オフスライダーをスライド
電源が切れたら、サイドボタンを長押しして再起動します。
4. ゲームモードを一度オフにしてから再度オン
コントロールセンターからゲームモードをオフにして、数秒待ってから再度オンにしてみましょう。
この操作でシステムがリフレッシュされ、問題が解決することがあります。
バッテリー消費は増える?実際の影響
「ゲームモードを使うと、バッテリーの減りが早くなるのでは?」と心配する方もいるでしょう。
実は、ゲームモードはバッテリー効率を向上させるように設計されています。
バックグラウンドアクティビティを最小限に抑えることで、無駄な処理による電力消費が減少。その結果、ゲームモードを使わない場合と比べて、バッテリーの持ちが良くなる可能性すらあるんです。
ただし、高いフレームレートを維持すること自体は電力を消費するので、グラフィック設定を最高にしてプレイすれば、当然バッテリーは早く減ります。
長時間プレイする際は、低電力モードとの併用や、グラフィック設定の調整を検討してみてください。
外部コントローラーやAirPodsとの組み合わせで真価を発揮
ゲームモードの効果を最大限に引き出すなら、外部デバイスとの組み合わせがおすすめです。
Bluetoothゲームコントローラー
PS5のDualSenseコントローラーやXbox Wireless Controllerなど、対応コントローラーを使えば、ゲームモードのBluetooth最適化の恩恵を最大限に受けられます。
ポーリングレートが2倍になることで、ボタン入力の遅延が大幅に減少。特にFPSやアクションゲームでは、この差が勝敗を分けることも。
AirPods Pro(第2世代)
オーディオ遅延が減少するので、音ゲーやFPSで正確なプレイが可能になります。
さらに、空間オーディオに対応したゲームなら、より没入感のある体験が楽しめるでしょう。
まとめ:ゲームモードでiPhoneを最強のゲーム機に
iOS 18で追加されたゲームモードについて、詳しく解説してきました。最後にポイントをおさらいしておきましょう。
重要なポイント:
- ゲームモードはiOS 18の新機能で、ゲームアプリ起動時に自動で有効化
- バックグラウンド処理を制限し、フレームレートを安定化
- Bluetoothコントローラーのレスポンスが2倍向上
- AirPods Pro(第2世代)の音声遅延が軽減
- iOS 18が動作するすべてのiPhoneで利用可能
- コントロールセンターからいつでもオン/オフ切り替え可能
- 「ゲーム集中モード」とは別の機能
- アクションゲームやFPS、音ゲーで特に効果を実感しやすい
iPhoneは、もともと高性能なゲーム機としての実力を持っています。そこにゲームモードが加わることで、さらに快適なゲーム体験が可能になりました。
設定も不要で自動的に有効になるので、iOS 18にアップデートしたら、ぜひお気に入りのゲームでその効果を体感してみてください。
特に、外部コントローラーやAirPods Proと組み合わせれば、モバイルゲームの常識を覆すような、本格的なゲーム体験が楽しめるはずです!

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