「家族みんながそれぞれ同じアプリを買っていて、お金がもったいないな…」
「子どものiPhoneの使い方が心配だけど、どうやって管理すればいいの?」
「家族の居場所を確認できたら安心なのに…」
こんな悩み、ありませんか?
実は、iPhoneには「ファミリー共有」という便利な機能があるんです。これを使えば、家族で購入したアプリや音楽を共有できたり、子どもの使用時間を管理できたり、お互いの居場所を確認できたりします。
この記事では、ファミリー共有の設定方法から、できること、メリット、注意点まで、わかりやすく解説していきます。
設定は思ったより簡単ですよ!
ファミリー共有とは? どんな機能なの?
ファミリー共有とは、家族のApple IDを1つのグループにまとめて管理できるAppleの機能です。
最大6人まで登録でき、それぞれが自分のApple IDを使いながら、アプリやサービスを家族で共有できるんです。
ファミリー共有の基本的な仕組み
家族の中から1人が「ファミリー管理者」になり、他の家族メンバーを招待します。
招待された家族は、それぞれ自分のApple IDでサインインしたまま、管理者が共有しているサービスやコンテンツを利用できるようになります。
つまり、Apple IDを共有する必要はないので、プライバシーはしっかり守られるんですね。
どんな人におすすめ?
家族でiPhoneやiPadを使っている人
同じアプリを何度も買わずに済むので、コストを大幅に削減できます。
子どもにiPhoneを持たせている保護者
使用時間の管理や課金の承認、居場所の確認など、子どもを守る機能が充実しています。
家族のスケジュールを共有したい人
カレンダーやリマインダーを家族で共有できるので、予定管理がとても楽になります。
ファミリー共有でできること7つ
ファミリー共有を設定すると、こんなにたくさんのことができるようになります。
1. 購入したアプリや音楽を家族で共有
家族の誰かが購入したアプリ、音楽、映画、本などを、他の家族メンバーも無料で使えます。
たとえば、お父さんが1,200円の有料アプリを買ったら、お母さんも子どもも追加料金なしでそのアプリをダウンロードできるんです。
これまで家族4人がそれぞれ同じアプリを買っていたとしたら、4,800円かかっていたところが1,200円で済むわけですね。かなりお得です!
2. Apple MusicやiCloud+などのサブスクリプションを共有
Apple Music、Apple TV+、Apple Arcade、iCloud+などのサブスクリプションも家族で共有できます。
特にApple Musicのファミリープランは、個人プランが月額1,080円なのに対し、ファミリープランは月額1,680円。最大6人で使えるので、一人当たり月額280円になります。
iCloud+のストレージも家族で共有できるので、写真や動画の保存容量を家族全体で効率よく使えますよ。
3. 子どもの使用時間や内容を管理(スクリーンタイム)
スクリーンタイム機能を使えば、子どものiPhone使用を細かく管理できます。
できること
- アプリごとの使用時間の制限
- 寝る時間帯の使用制限(休止時間)
- 年齢に応じたコンテンツ制限
- 特定のアプリの使用禁止
- Webサイトのフィルタリング
保護者のiPhoneから遠隔で設定できるので、いつでも調整可能です。
4. アプリや課金の購入を承認制に(承認と購入のリクエスト)
13歳未満(地域によって異なる)の子どもには、アプリのダウンロードや課金を保護者の承認制にできます。
子どもがアプリをダウンロードしようとすると、保護者のiPhoneに通知が届きます。保護者が承認すれば初めてダウンロードできる仕組みです。
無料アプリでも承認が必要なので、子どもが勝手に不適切なアプリをダウンロードする心配がありません。
5. 家族の居場所を確認できる
「探す」アプリを使えば、家族の現在地をリアルタイムで確認できます。
こんな時に便利
- 子どもが学校から帰ってきたか確認したい
- 塾の行き帰りを見守りたい
- 家族が迷子になった時に探したい
- iPhoneを紛失した時に場所を特定したい
位置情報の共有は、家族それぞれがオンオフを切り替えられるので、プライバシーが必要な時は一時的に停止できます。
6. 写真やカレンダー、リマインダーを共有
ファミリー共有を設定すると、自動的に家族専用の共有アルバム、カレンダー、リマインダーが作成されます。
共有アルバム
家族旅行の写真や子どもの成長記録など、家族みんなで楽しみたい写真を共有できます。コメントやいいねもつけられます。
共有カレンダー
子どもの学校行事、病院の予約、家族の予定などを一つのカレンダーで管理できます。
共有リマインダー
「牛乳を買う」「ゴミ出し」など、家族全員で確認したいタスクを共有できます。
7. 紛失したデバイスを家族が探せる
家族のiPhone、iPad、Apple Watchなどが「探す」アプリに表示されます。
誰かがデバイスをなくしても、家族みんなで探すことができるんです。
紛失モードにしてデバイスをロックしたり、最悪の場合はデータを遠隔で消去したりすることもできます。
ファミリー共有の設定方法【ステップ別解説】
それでは、実際にファミリー共有を設定していきましょう。
事前に準備するもの
- 家族全員のApple ID
- 管理者のクレジットカードまたはデビットカード
- iOS 8以降のiPhone、iPadまたはOS X Yosemite以降のMac
13歳未満の子どもはApple IDを自分で作れないので、設定中に作成することになります。
ステップ1: ファミリー管理者を決める
まず、家族の中から成人1名を「ファミリー管理者」に決めます。
管理者には以下の権限と責任があります。
管理者の役割
- ファミリー共有グループの作成と管理
- 家族メンバーの招待と削除
- 購入アイテムの支払い(購入共有がオンの場合)
- 子どもの購入リクエストの承認
管理者は途中で変更できないので、慎重に決めましょう。
ステップ2: ファミリー共有を設定する
管理者のiPhoneで以下の手順を行います。
設定手順
- 「設定」アプリを開く
- 画面上部の自分の名前をタップ
- 「ファミリー」をタップ
- 「続ける」をタップ
- 共有したい機能を選択
- 支払い方法を確認
これでファミリー共有グループが作成されます。
ステップ3: 家族メンバーを招待する
次に、家族を招待していきます。
既にApple IDを持っている家族を招待する場合
- 「ファミリー」画面で右上の「+」ボタンをタップ
- 「他の人に参加を依頼」をタップ
- 招待方法を選択
- メッセージやメールで招待を送る
- AirDropで招待を送る
- 直接入力(近くにいる場合)
招待された家族は、届いた招待を開いて「参加」をタップするだけです。
13歳未満の子ども用アカウントを作成する場合
- 「ファミリー」画面で右上の「+」ボタンをタップ
- 「お子様用アカウントを作成」をタップ
- 子どもの名前を入力
- 子どもの生年月日を入力
- 保護者であることを確認(クレジットカード情報の入力)
- 子ども用のメールアドレスを作成
- パスワードを設定
- セキュリティ質問を設定
- 「承認と購入のリクエスト」などの設定
これで子ども用のApple IDが作成され、自動的にファミリー共有グループに追加されます。
ステップ4: 共有する項目を設定する
家族全員が参加したら、何を共有するか設定しましょう。
購入アイテムの共有
- 「設定」→「ファミリー」→「購入アイテムの共有」
- 「購入アイテムの共有」をオンにする
これで、家族が購入したアプリや音楽などを共有できます。
iCloud+の共有
- 「設定」→「ファミリー」→「iCloud+」
- 「家族と共有」をタップ
これで、iCloudストレージを家族で共有できます。
位置情報の共有
- 「設定」→「ファミリー」→メンバーを選択
- 「位置情報を共有」をタップ
それぞれの家族が個別に設定する必要があります。
子どものiPhoneを管理する方法(ペアレンタルコントロール)
ファミリー共有の最大のメリットの一つが、子どものiPhone利用を適切に管理できることです。
スクリーンタイムの設定
子どものiPhone使用時間や内容を管理するには、スクリーンタイムを設定します。
設定手順
- 保護者のiPhoneで「設定」→「スクリーンタイム」を開く
- 「ファミリー」から子どもの名前をタップ
- 「スクリーンタイムをオンにする」をタップ
休止時間の設定
寝る時間やご飯の時間など、iPhoneを使わせたくない時間帯を設定できます。
設定方法
- 子どものスクリーンタイム画面で「休止時間」をタップ
- 「休止時間」をオンにする
- 開始時刻と終了時刻を設定
休止時間中は、許可したアプリ以外は使えなくなります。
アプリ使用時間の制限
ゲームやSNSなど、特定のカテゴリやアプリの使用時間を制限できます。
設定方法
- 子どものスクリーンタイム画面で「App使用時間の制限」をタップ
- 「制限を追加」をタップ
- カテゴリまたは個別のアプリを選択
- 1日の使用時間を設定
たとえば「ゲームは1日1時間まで」といった制限ができます。
コンテンツとプライバシーの制限
年齢に合わないコンテンツから子どもを守る設定ができます。
設定方法
- 子どものスクリーンタイム画面で「コンテンツとプライバシーの制限」をタップ
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をオンにする
- 以下の項目を設定
主な設定項目
- iTunes StoreおよびApp Storeでの購入(アプリのインストール、削除、アプリ内課金の制限)
- 許可されたApp(特定のアプリの使用禁止)
- コンテンツ制限(年齢制限のある音楽、映画、アプリなどの制限)
- Webコンテンツ(成人向けWebサイトの制限)
承認と購入のリクエスト
子どもがアプリをダウンロードしようとすると、保護者の承認が必要になる設定です。
設定方法
- 「設定」→「ファミリー」→子どもの名前をタップ
- 「承認と購入のリクエスト」をオンにする
これで、子どもがアプリをダウンロードしようとすると、保護者のiPhoneに通知が届きます。
保護者が「承認」または「拒否」を選べるので、不適切なアプリのダウンロードを防げます。
購入アイテムの共有方法
家族で購入したアプリや音楽を共有する具体的な方法を見ていきましょう。
家族が購入したアプリをダウンロードする
手順
- App Storeを開く
- 右上のプロフィールアイコンをタップ
- 「購入済み」をタップ
- 「自分が購入したApp」の下にある「ファミリー購入」をタップ
- 家族が購入したアプリの一覧が表示される
- ダウンロードしたいアプリの雲マークをタップ
「家族がすでに購入済みです」というメッセージが表示され、無料でダウンロードできます。
購入したくないアイテムを非表示にする
家族に知られたくない購入アイテムは、個別に非表示にできます。
手順
- App Storeのプロフィールページを開く
- 「購入済み」をタップ
- 非表示にしたいアプリを左にスワイプ
- 「非表示」をタップ
非表示にしたアイテムは、家族の「ファミリー購入」リストに表示されなくなります。
購入アイテムの共有をオフにする
購入アイテムを一切共有したくない場合は、購入共有機能をオフにできます。
手順
- 「設定」→「ファミリー」→「購入アイテムの共有」
- 「購入アイテムの共有を停止」をタップ
ただし、購入共有をオフにすると、自分が買ったものも家族と共有されなくなり、家族が買ったものも使えなくなります。
プライバシーは大丈夫? 共有されないもの
「ファミリー共有って、プライバシーは守られるの?」と心配な人もいますよね。
安心してください。ファミリー共有では、各メンバーが自分のApple IDを使うため、個人的な情報は共有されません。
共有されないもの
写真
iCloudフォトライブラリに保存されている写真は、自動的には共有されません。共有アルバムに追加した写真だけが家族に見られます。
メッセージ
iMessageやSMSのやりとりは、一切共有されません。完全にプライベートです。
メール
個人のメールアカウントの内容は共有されません。
Safari閲覧履歴
Webサイトの閲覧履歴やブックマークは共有されません。
アプリのデータ
LINEやInstagramなどのアプリ内のデータは共有されません。
iCloudに保存した書類
iCloud Driveに保存したファイルは、明示的に共有しない限り他の家族には見られません。
自分で選んで共有できるもの
以下のものは、共有するかどうか自分で選べます。
- 位置情報
- カレンダーの予定
- 写真(共有アルバムに追加したものだけ)
- リマインダー(共有リストに追加したものだけ)
つまり、プライバシーはしっかり守られた状態で、便利な機能だけを共有できるんです。
ファミリー共有の注意点
便利なファミリー共有ですが、いくつか知っておくべき注意点があります。
注意点1: 管理者の支払い方法で購入される
購入共有がオンの場合、家族が購入したものはすべて管理者のクレジットカードに請求されます。
子どもが勝手に課金するのを防ぐために、必ず「承認と購入のリクエスト」をオンにしましょう。
注意点2: 管理者の変更はできない
一度設定したファミリー管理者は、途中で変更できません。
変更したい場合は、ファミリー共有グループを一度解散して、新しい管理者で作り直す必要があります。
注意点3: 年に1回しかグループを変更できない
一度ファミリー共有グループに参加したら、別のグループに移れるのは年に1回だけです。
頻繁にグループを変更することはできないので、注意してください。
注意点4: 13歳未満の子どもは削除できない
13歳未満で作成した子ども用アカウントは、13歳になるまでファミリー共有グループから削除できません。
間違えて作成しないよう、慎重に行いましょう。
注意点5: 家族全員が同じ国に住んでいる必要がある
ファミリー共有グループのメンバーは、全員が同じ国や地域に住んでいる必要があります。
海外に住む家族とはグループを組めないので注意してください。
注意点6: すべてのアプリやコンテンツが共有できるわけではない
一部のアプリや音楽などは、共有できないものもあります。
「ファミリー購入」に表示されない場合は、そのコンテンツは共有対象外です。
ファミリー共有グループから抜ける方法
ファミリー共有グループから抜けたい場合の手順です。
自分で抜ける場合
- 「設定」→「ファミリー」を開く
- 自分の名前をタップ
- 「ファミリーから退出」をタップ
- もう一度「ファミリーから退出」をタップして確認
管理者が誰かを削除する場合
- 管理者のiPhoneで「設定」→「ファミリー」を開く
- 削除したいメンバーをタップ
- 画面を下にスクロール
- 「〇〇さんを削除」をタップ
- もう一度「削除」をタップして確認
ただし、13歳未満の子どもは削除できないので注意してください。
グループを抜けるとどうなる?
- 共有していたアプリや音楽が使えなくなる(自分で購入したものは引き続き使える)
- Apple Musicなどのサブスクリプションにアクセスできなくなる
- iCloud+の追加ストレージが使えなくなる
- 位置情報の共有が停止される
- スクリーンタイムの設定が解除される
よくある質問
Q1: ファミリー共有は何人まで登録できますか?
A: 管理者を含めて最大6人まで登録できます。
Q2: ファミリー共有に年齢制限はありますか?
A: 管理者は成人である必要があります。13歳未満の子どもは自分でApple IDを作れないため、保護者が代わりに作成する必要があります。13歳以上であれば、誰でも参加できます。
Q3: Android端末を使っている家族も参加できますか?
A: いいえ、ファミリー共有はApple製品専用の機能です。iPhone、iPad、Macでのみ利用できます。Android端末からは参加できません。
Q4: ファミリー共有を設定すると、メッセージや写真も家族に見られますか?
A: いいえ、見られません。メッセージや個人的な写真、Safari閲覧履歴などは一切共有されません。共有されるのは、購入したアプリや音楽、自分で選んで共有したカレンダーや写真だけです。
Q5: 家族が購入したアプリの履歴は見られますか?
A: 「購入アイテムの共有」がオンの場合、App Storeの「ファミリー購入」ページで家族が購入したアプリの一覧を見ることができます。ただし、個別に非表示にされたアプリは表示されません。
Q6: 管理者以外も支払い方法を登録できますか?
A: できます。家族それぞれが自分の支払い方法を登録できます。ただし、「購入アイテムの共有」がオンの場合、基本的には管理者の支払い方法が使われます。Apple Accountに残高がある場合は、そちらが優先的に使われます。
Q7: ファミリー共有を設定したら、家族のiPhoneを勝手に見られますか?
A: いいえ、見られません。ファミリー共有を設定しても、他の家族のiPhoneを遠隔で操作したり、中身を見たりすることはできません。ただし、子ども用アカウントの場合は、保護者がスクリーンタイムで使用状況を確認することは可能です。
Q8: すでに家族が購入したアプリも共有できますか?
A: はい、できます。ファミリー共有を設定する前に購入したアプリも、「購入アイテムの共有」がオンであれば共有されます。
Q9: Apple Musicのファミリープランとファミリー共有は別物ですか?
A: 別物ですが、併用することでより便利になります。Apple Musicのファミリープランに加入し、ファミリー共有を設定すると、家族全員が自動的にApple Musicを利用できるようになります。
Q10: ファミリー共有の設定を一部だけオフにできますか?
A: はい、できます。たとえば「購入アイテムの共有」だけオフにして、位置情報の共有やカレンダーの共有は継続するといったことが可能です。
まとめ: ファミリー共有で家族のiPhoneライフがもっと便利に
iPhoneのファミリー共有について、設定方法から活用法まで詳しく解説してきました。
最後にもう一度、重要なポイントをまとめておきますね。
ファミリー共有のメリット
- 購入したアプリや音楽を家族で共有してコスト削減
- Apple MusicやiCloud+などのサブスクリプションを家族で共有
- 子どものiPhone使用時間や内容を管理できる
- アプリのダウンロードや課金を承認制にできる
- 家族の居場所をリアルタイムで確認できる
- 写真やカレンダー、リマインダーを共有できる
- 紛失したデバイスを家族みんなで探せる
設定の流れ
- ファミリー管理者を決める
- 管理者のiPhoneで「設定」→「ファミリー」から設定開始
- 家族メンバーを招待または子ども用アカウントを作成
- 共有する項目を選択
- 必要に応じてスクリーンタイムや承認機能を設定
注意すべきポイント
- 購入は基本的に管理者の支払い方法が使われる
- 管理者は途中で変更できない
- プライバシーは守られる(メッセージや写真は共有されない)
- 13歳未満の子どもは削除できない
- グループの変更は年1回まで
ファミリー共有は、家族でiPhoneを使っているなら絶対に設定したほうがいい機能です。
特に子どもにiPhoneを持たせている保護者にとっては、安全管理の面でも、コスト面でも大きなメリットがあります。
設定は意外と簡単なので、ぜひこの記事を参考にチャレンジしてみてください。
家族みんなで、もっと便利に、もっとお得にiPhoneを楽しみましょう!

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