「また非通知からの電話だ…」そんな経験、ありませんか？
知らない番号からの着信でも、番号が表示されていれば無視すればいいだけです。でも非通知の場合、もしかしたら大事な連絡かもしれないと思って出てしまうと、営業電話やいたずら電話だったりして、とても不快な思いをしますよね。
実はiPhoneには、こうした非通知の着信を拒否できる便利な機能が備わっています。しかも設定はとても簡単で、わずか数タップで完了するんです。
この記事では、iPhoneで非通知拒否を設定する2つの方法と、それぞれのメリット・デメリット、そして注意すべきポイントまで詳しく解説していきます。
そもそも「非通知」とは？
本題に入る前に、まず「非通知」について理解しておきましょう。
非通知とは、電話をかける側が意図的に自分の電話番号を相手に通知しないようにする設定のことです。電話をかける時に「184」を頭につけると、相手の画面には「非通知設定」や「No Caller ID」といった表示が出ます。
非通知が使われる理由
非通知で電話をかける理由は様々です。プライバシーを守りたい正当な理由の場合もあれば、残念ながら悪質な目的で使われることもあります。
正当な理由の例：
- 企業の代表電話からかける場合
- 病院やクリニックからの連絡
- 公共機関からの通知
悪質な目的の例：
- 営業電話やセールス
- いたずら電話
- 詐欺や架空請求
こうした迷惑な非通知電話を防ぐために、拒否設定が役立つわけです。
iPhoneで非通知拒否する2つの方法
iPhoneで非通知からの着信を拒否する方法は、大きく分けて2つあります。
方法1：iPhone本体の設定を使う
「不明な発信者を消音」という機能を使って、着信音を鳴らさないようにする方法です。
方法2：携帯キャリアのサービスを使う
ドコモ、au、ソフトバンクなど、契約している携帯会社が提供するサービスを利用する方法です。
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
方法1：iPhone本体の「不明な発信者を消音」を設定する
iPhone本体には、非通知や連絡先に登録されていない番号からの着信を消音にする機能が標準で搭載されています。この方法は誰でも無料で利用でき、設定も非常に簡単です。
設定手順
設定は4つのステップで完了します。
ステップ1：設定アプリを開く
iPhoneのホーム画面から「設定」アプリをタップします。歯車のアイコンが目印です。
ステップ2：「電話」または「アプリ」を選択
設定画面を下にスクロールして、「電話」の項目を見つけてタップしてください。iOSのバージョンによっては「アプリ」→「電話」の順にタップする場合もあります。
ステップ3：「不明な発信者を消音」を見つける
画面を下にスクロールすると、「不明な発信者を消音」という項目があります。これをタップしましょう。
ステップ4：機能をオンにする
「不明な発信者を消音」の横にあるスイッチをタップして、緑色（オン）の状態にします。これで設定完了です。
この方法の特徴
この設定をオンにすると、次のような動作になります。
着信があった時：
- 着信音は鳴りません
- 画面にも通知は表示されません
- 自動的に留守番電話に転送されます
- 着信履歴には残ります
着信音が鳴る相手：
- 連絡先に登録されている人
- 最近自分からかけた相手
- Siriが提案した連絡先
つまり、完全に着信を拒否するわけではなく、「音を鳴らさずに履歴だけ残す」という仕組みです。相手側には留守番電話のアナウンスが流れるため、非通知拒否をしていることは基本的にバレません。
メリットとデメリット
メリット：
- 完全無料で利用できる
- 設定が簡単で数秒で完了
- すぐに効果が出る
- キャリアに関係なく使える
デメリット：
- 着信履歴には残ってしまう
- 連絡先に登録していない重要な電話（予約した店舗、宅配業者、病院など）も消音されてしまう
- 完全な着信拒否ではない
注意点
この機能を使う際は、次の点に注意しましょう。
重要な連絡を見逃す可能性
レストランや美容院の予約確認、配達業者からの連絡、病院からの結果報告など、登録していない番号からの大切な電話も消音されます。こうした連絡が来る予定がある時は、事前に相手の電話番号を連絡先に登録しておくか、一時的に機能をオフにすることをおすすめします。
着信履歴をこまめにチェック
音は鳴らなくても着信履歴には残るので、定期的に確認する習慣をつけましょう。大事な連絡があった場合は、履歴から折り返すことができます。
方法2：携帯キャリアのサービスを利用する
契約している携帯会社が提供するサービスを使うと、非通知電話を完全に着信拒否できます。この場合、相手には「番号を通知してかけ直してください」といった案内が流れ、着信自体がされません。
各キャリアのサービスを詳しく見ていきましょう。
ドコモ・ahamo：番号通知お願いサービス
ドコモとahamoのユーザーは、「番号通知お願いサービス」を利用できます。
特徴：
- 月額料金：無料
- 申し込み：不要
設定方法：
- 電話アプリで「148」に発信
- ガイダンスに従って「1」を押す
- 設定完了
解除方法：
- 電話アプリで「148」に発信
- ガイダンスに従って「0」を押す
非通知でかけてきた相手には、「お客様の電話番号を通知しておかけ直しください」というアナウンスが流れ、自動的に電話が切れます。
au・UQモバイル：番号通知リクエストサービス
au及びUQモバイルのユーザーは、「番号通知リクエストサービス」が利用できます。
特徴：
- 月額料金：無料
- 申し込み：不要
設定方法：
- 電話アプリで「1481」に発信
- ガイダンスに従って操作
- 設定完了
解除方法：
- 電話アプリで「1480」に発信
- 設定解除
こちらもドコモと同様、非通知の相手には番号通知を促すアナウンスが流れます。
楽天モバイル：番号通知サービス
楽天モバイルでも無料で非通知拒否のサービスを提供しています。
特徴：
- 月額料金：無料
- 申し込み：不要
設定方法：
楽天モバイルの専用アプリまたは電話設定から非通知拒否を有効にできます。詳細は楽天モバイルの公式サイトで確認してください。
ソフトバンク・ワイモバイル：ナンバーブロック
ソフトバンクとワイモバイルの場合、他のキャリアとは少し異なる仕組みになっています。
特徴：
- 月額料金：110円（税込）
- 申し込み：必要
- 登録可能件数：最大20件（ソフトバンク）、30件（ワイモバイル）
注意点：
ナンバーブロックは、非通知を一括で拒否するのではなく、着信があった非通知を個別に登録して拒否する仕組みです。つまり、一度非通知の着信を受けてから登録する必要があります。
また、月額料金がかかるため、ソフトバンク・ワイモバイルのユーザーは、iPhone本体の「不明な発信者を消音」機能を使う方がおすすめです。
キャリアサービスのメリットとデメリット
メリット：
- 完全に着信拒否できる（着信履歴も残らない）
- 相手には明確に拒否されていることが伝わる
- iPhone本体の設定より強力
デメリット：
- キャリアによっては有料（ソフトバンク・ワイモバイル）
- 設定に電話をかける手間がかかる
- 一部のキャリアでは個別登録が必要
どちらの方法を選ぶべき？
2つの方法の選び方を、状況別に整理してみましょう。
iPhone本体の設定がおすすめな人
- ソフトバンク・ワイモバイルのユーザー
- 設定をすぐに変更したい人
- 着信履歴は残しておきたい人
- 完全無料で使いたい人
キャリアサービスがおすすめな人
- ドコモ、au、UQモバイル、楽天モバイルのユーザー
- 着信履歴も残したくない人
- 相手に明確に拒否したことを伝えたい人
- より強力な拒否設定が欲しい人
基本的には、ドコモ・au・UQモバイル・楽天モバイルのユーザーはキャリアサービスを、ソフトバンク・ワイモバイルのユーザーはiPhone本体の設定を使うのが良いでしょう。
非通知拒否設定を解除する方法
状況によっては、一時的に非通知拒否を解除したい場合もあるでしょう。それぞれの解除方法を説明します。
iPhone本体の設定を解除する場合
- 「設定」アプリを開く
- 「電話」または「アプリ」→「電話」をタップ
- 「不明な発信者を消音」をタップ
- スイッチをオフ（グレー）にする
キャリアサービスを解除する場合
ドコモ・ahamo：
「148」に電話して「0」を押す
au・UQモバイル：
「1480」に電話する
楽天モバイル：
アプリまたは設定から解除
ソフトバンク・ワイモバイル：
My SoftBankから個別に解除
よくある質問
Q1：非通知拒否していることは相手にバレますか？
A：iPhone本体の「不明な発信者を消音」を使った場合、相手には留守番電話のアナウンスが流れるだけなので、基本的にバレません。
ただし、キャリアサービスを使った場合は「番号を通知してかけ直してください」というアナウンスが流れるため、拒否していることが分かります。
Q2：着信履歴から個別に非通知を拒否できますか？
A：残念ながら、iPhoneの着信履歴から非通知を個別に拒否することはできません。非通知の場合、電話番号という識別情報がないため、ブロック機能が使えないのです。
非通知を拒否したい場合は、本記事で紹介した2つの方法のいずれかを使う必要があります。
Q3：非通知拒否すると、公共機関からの連絡も受けられなくなりますか？
A：公共機関の多くは通常、番号を通知して電話をかけてきます。ただし、一部の機関が非通知でかけてくる可能性もゼロではありません。
重要な手続きをしている期間などは、一時的に非通知拒否を解除しておくと安心です。
Q4：着信中に拒否ボタンを押すのとは違うのですか？
A：着信中に画面の「拒否」ボタンを押すと、その1回の電話を切るだけです。継続的に非通知をブロックする設定ではありません。
毎回手動で拒否するのは面倒なので、自動的に拒否する設定をしておくことをおすすめします。
Q5：非通知拒否すると留守番電話に残りますか？
A：iPhone本体の「不明な発信者を消音」を使った場合、非通知の電話は留守番電話に転送されます。相手がメッセージを残せば、それを後で確認できます。
キャリアサービスを使った場合は、相手に拒否のアナウンスが流れて電話が切れるため、留守番電話には残りません。
まとめ
iPhoneで非通知拒否を設定する方法について、詳しく解説してきました。
重要なポイントをおさらいしましょう：
- iPhone本体の「不明な発信者を消音」は無料で簡単に設定できる
- キャリアのサービスを使えば完全に着信拒否できる（一部有料）
- ドコモ・au・UQモバイル・楽天モバイルはキャリアサービスがおすすめ
- ソフトバンク・ワイモバイルはiPhone本体の設定がおすすめ
- 重要な連絡を待っている時は一時的に解除を検討する
非通知からの迷惑電話は、仕事中やプライベートの時間を邪魔されるだけでなく、詐欺被害につながる可能性もあります。この記事で紹介した方法を使って、安心・快適なiPhoneライフを送ってくださいね。
設定はとても簡単なので、今すぐ試してみてはいかがでしょうか？
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