「ソフトウェアアップデートができませんでした」「アップデートを確認できません」というエラーメッセージが表示されて、困っていませんか?
iPhoneのソフトウェアアップデートは、新機能の追加やセキュリティの強化に欠かせません。でも、アップデートが失敗すると本当に焦りますよね。
この記事では、iPhoneがアップデートできない原因と、具体的な解決方法をわかりやすく解説していきます。
よくあるエラーメッセージ

まず、アップデートができないときに表示される代表的なエラーメッセージを確認しましょう。
確認・検証に関するエラー
- 「アップデートを確認できません。ソフトウェアアップデートの確認中にエラーが起きました」
- 「アップデートを検証できません。インターネットへの接続が解除されているため、ソフトウェアを検証できませんでした」
ダウンロードに関するエラー
- 「ソフトウェアをアップデートできませんでした。iOSのダウンロード中にエラーが起きました」
- 「ダウンロードできません。このアップデートをダウンロードするにはWi-Fiネットワーク接続が必要です」
インストールに関するエラー
- 「アップデートをインストールできません。iOSのインストールでエラーが起きました」
- 「今すぐインストール。このアップデートをインストールするにはネットワーク接続が必要です」
これらのエラーが出ても、ほとんどの場合は自分で解決できます。
アップデートできない主な原因
iPhoneがアップデートできない原因は、大きく分けて7つあります。
1. デバイスが最新iOSに対応していない
古いiPhoneは、最新のiOSに対応していない場合があります。
例えば、iOS 18に対応しているのはiPhone XS以降のモデルです。それより古い機種では、最新バージョンにアップデートできません。
2. ストレージ容量が不足している
アップデートには、ダウンロードしたファイルを保存するための空き容量が必要です。
一般的に、5GB程度の空き容量があると安心です。容量が足りないと、ダウンロード自体ができません。
3. インターネット接続に問題がある
Wi-Fiの接続が不安定だったり、速度が遅かったりすると、アップデートに失敗します。
また、モバイルデータ通信ではダウンロードできない仕様になっています(一部の小さなアップデートを除く)。
4. バッテリー残量が不足している
アップデート中にバッテリーが切れると、iPhoneが起動しなくなる危険性があります。
そのため、バッテリー残量が少ないとアップデートを開始できない仕組みになっているんです。
5. アップデートファイルが破損している
ダウンロード中に通信が途切れたりすると、ファイルが破損することがあります。
破損したファイルではインストールができないため、エラーになります。
6. Appleのサーバーが混雑している
新しいiOSがリリースされた直後は、世界中のユーザーが一斉にアップデートしようとします。
サーバーに負荷がかかり、接続できなくなることがあるんです。
7. iOS自体に不具合がある
まれに、現在使用しているiOSに不具合があって、アップデートを妨げることがあります。
解決方法を順番に試そう
それでは、具体的な解決方法を見ていきましょう。簡単なものから順番に試してください。
対処法1:対応機種を確認する
まず、お使いのiPhoneが最新iOSに対応しているか確認しましょう。
確認手順
- 「設定」→「一般」→「情報」
- 「機種名」を確認
お使いの機種が対応リストに含まれているかは、Apple公式サイトで確認できます。
対応していない場合は、新しいiPhoneへの買い替えを検討する必要があります。
対処法2:iPhoneを再起動する
意外かもしれませんが、再起動するだけで問題が解決することがよくあります。
再起動の手順(iPhone X以降)
- サイドボタンと音量ボタン(上または下)を同時に長押し
- スライダーが表示されたら、スライドして電源を切る
- 30秒ほど待つ
- サイドボタンを長押しして電源を入れる
再起動の手順(iPhone 8以前)
- サイドボタン(またはトップボタン)を長押し
- スライダーが表示されたら、スライドして電源を切る
- 30秒ほど待つ
- サイドボタン(またはトップボタン)を長押しして電源を入れる
再起動後、もう一度アップデートを試してみてください。
対処法3:Wi-Fi接続を確認する
安定したWi-Fi接続が必要です。
確認手順
- 「設定」→「Wi-Fi」
- Wi-Fiがオンになっているか確認
- 接続しているネットワーク名を確認
Wi-Fiの電波が弱い場合は、ルーターの近くに移動してみましょう。
モバイルデータ通信に接続している場合は、Wi-Fiに切り替えてください。
対処法4:ストレージの空き容量を確保する
アップデートには十分な空き容量が必要です。
空き容量の確認
- 「設定」→「一般」→「iPhoneストレージ」
- 使用済み容量と空き容量を確認
アップデートに必要な容量の確認
- 「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」
- アップデートの詳細に表示されているサイズを確認
空き容量が足りない場合は、以下の方法で容量を確保しましょう。
容量を増やす方法
- 使っていないアプリを削除する
- 写真や動画をiCloudやGoogleフォトにバックアップして本体から削除
- 古いメッセージや添付ファイルを削除
- Safariのキャッシュをクリア
「iPhoneストレージ」の画面では、削除を推奨するアプリも表示されるので参考にしてください。
対処法5:バッテリーを充電する
アップデートには、バッテリー残量50%以上が推奨されています。
最も安全な方法
充電ケーブルに接続した状態でアップデートを実行すること
こうすれば、途中でバッテリーが切れる心配がありません。
対処法6:アップデートファイルを削除して再ダウンロード
ダウンロード済みのアップデートファイルが破損している可能性があります。
削除と再ダウンロードの手順
- 「設定」→「一般」→「iPhoneストレージ」
- アプリのリストから「iOS ◯◯」を探してタップ(◯◯はバージョン番号)
- 「アップデートを削除」をタップ
- 削除が完了したら、「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」
- 「ダウンロードしてインストール」をタップ
これで、新しいアップデートファイルがダウンロードされます。
対処法7:時間を置いてから再試行する
新しいiOSがリリースされた直後は、サーバーが混雑します。
おすすめのタイミング
- リリースから数時間~1日待つ
- 深夜や早朝など、アクセスが少ない時間帯を狙う
焦らず、少し時間を置いてから試してみましょう。
対処法8:ネットワーク設定をリセットする
Wi-Fiの設定に問題がある場合、ネットワーク設定をリセットすると解決することがあります。
リセット手順
- 「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」
- 「リセット」をタップ
- 「ネットワーク設定をリセット」をタップ
- パスコードを入力
- 確認画面で「ネットワーク設定をリセット」をタップ
注意点
この操作を行うと、保存されているWi-Fiのパスワードがすべて削除されます。
Wi-Fiのパスワードをメモしておいてから実行しましょう。
対処法9:パソコンを使ってアップデートする
iPhoneでのアップデートがどうしてもうまくいかない場合は、パソコンを使う方法があります。
必要なもの
- Mac(macOS Catalina以降)またはWindowsパソコン
- 最新版のFinder(Mac)またはiTunes(Windows)
- iPhoneとパソコンを接続するケーブル
Macでのアップデート手順
- iPhoneをMacに接続
- Finderを開く
- サイドバーからiPhoneを選択
- 「一般」タブで「アップデートを確認」をクリック
- 「ダウンロードしてアップデート」をクリック
- 画面の指示に従う
Windowsでのアップデート手順
- 最新版のiTunesをダウンロード・インストール
- iPhoneをパソコンに接続
- iTunesを起動
- iPhone のアイコンをクリック
- 「概要」または「アップデートを確認」をクリック
- 「ダウンロードしてアップデート」をクリック
- 画面の指示に従う
この方法なら、Wi-Fiの問題やストレージ不足の影響を受けにくいです。
対処法10:すべての設定をリセットする
上記の方法をすべて試しても解決しない場合の最終手段です。
リセット手順
- 「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」
- 「リセット」をタップ
- 「すべての設定をリセット」をタップ
- パスコードを入力
- 確認画面で「すべての設定をリセット」をタップ
注意点
この操作では、写真やアプリなどのデータは消えません。
ただし、Wi-Fiのパスワード、壁紙、通知設定など、すべてのカスタマイズが初期化されます。
アップデート前に必ずやっておくべきこと
トラブルを避けるため、アップデート前に以下の準備をしておきましょう。
バックアップを取る
万が一アップデートに失敗してデータが消えても、バックアップがあれば復元できます。
iCloudでバックアップ
- Wi-Fiに接続
- 「設定」→自分の名前→「iCloud」
- 「iCloudバックアップ」をタップ
- 「今すぐバックアップを作成」をタップ
パソコンでバックアップ(より確実)
- iPhoneをパソコンに接続
- Finder(Mac)またはiTunes(Windows)を開く
- iPhoneを選択
- 「今すぐバックアップ」をクリック
アップデートの内容を確認する
「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」で、何が変更されるのか確認しましょう。
新機能の追加だけでなく、セキュリティの修正なども含まれています。
十分な時間を確保する
アップデートには、30分~1時間程度かかることがあります。
急いでいるときや外出直前は避けて、時間に余裕のあるときに実行しましょう。
アップデート中のトラブル対処法
アップデートが始まってから問題が起きた場合の対処法も知っておきましょう。
「残り時間を計算中」から進まない
このメッセージが長時間表示される場合がありますが、実は正常な動作です。
大きなアップデートの場合、30分~1時間このメッセージが出続けることもあります。
慌てて操作せず、気長に待ちましょう。
アップデートが途中で止まった
以下の症状が出た場合は、強制再起動を試してください。
- 画面が真っ暗で何も表示されない
- プログレスバーが動かない
- 1時間以上何も変化がない
強制再起動の方法(iPhone 8以降)
- 音量上ボタンを押してすぐ離す
- 音量下ボタンを押してすぐ離す
- サイドボタンをAppleロゴが表示されるまで押し続ける
強制再起動の方法(iPhone 7)
- サイドボタンと音量下ボタンを同時に10秒以上押し続ける
- Appleロゴが表示されたら離す
強制再起動の方法(iPhone 6s以前)
- ホームボタンとサイドボタン(またはトップボタン)を同時に10秒以上押し続ける
- Appleロゴが表示されたら離す
リカバリーモードになってしまった
画面にパソコンとケーブルのマークが表示された場合、リカバリーモードになっています。
この場合は、パソコンに接続してアップデートまたは復元する必要があります。
対処手順
- iPhoneをパソコンに接続
- Finder(Mac)またはiTunes(Windows)で「アップデート」を選択
- 画面の指示に従う
「アップデート」を選ぶと、データを保持したまま修復できます。
よくある質問
アップデートしないとどうなる?
以下のようなデメリットがあります。
セキュリティリスク
古いiOSには既知の脆弱性があり、ハッキングやウイルス感染のリスクが高まります。
アプリが使えなくなる
新しいアプリは最新のiOSを前提に開発されているため、古いiOSでは動作しません。
新機能が使えない
便利な新機能や改善された操作性を体験できません。
アップデートにかかる時間は?
アップデートの種類や通信速度によって異なりますが、一般的には以下の通りです。
- 小規模なアップデート:10~20分
- 大規模なアップデート:30分~1時間
初めてのメジャーアップデート(iOS 17→18など)は、1時間以上かかることもあります。
アップデート中にiPhoneは使える?
ダウンロード中は使えますが、インストール中は使えません。
ダウンロード段階
通常通りiPhoneを使いながら、バックグラウンドでダウンロードが進みます。
インストール段階
iPhoneが再起動して、アップデートが適用されます。この間は一切操作できません。
夜中に勝手にアップデートされた?
「自動アップデート」がオンになっていると、夜間の充電中に自動的にアップデートされることがあります。
自動アップデートの確認方法
- 「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」
- 「自動アップデート」をタップ
- オン/オフを確認
自分でコントロールしたい場合は、この機能をオフにしておきましょう。
それでも解決しない場合
上記の方法をすべて試しても解決しない場合は、以下の可能性が考えられます。
ハードウェアの故障
iPhoneのメモリやストレージチップに物理的な問題がある可能性があります。
この場合は、自分で解決できません。
Apple Storeまたは正規サービスプロバイダに相談する
Genius Barで予約して、専門家に診てもらいましょう。
持っていくもの
- iPhone本体
- 購入時のレシートや保証書(あれば)
- Apple IDとパスワード
保証期間内であれば、無償で修理してもらえる可能性もあります。
Appleサポートに問い合わせる
電話やチャットでサポートを受けることもできます。
Appleサポートアプリから簡単に問い合わせできますよ。
まとめ
iPhoneのソフトウェアアップデートができない問題は、ほとんどの場合自分で解決できます。
重要なポイントをおさらいしましょう:
まず確認すること
- デバイスが最新iOSに対応しているか
- ストレージに十分な空き容量があるか
- Wi-Fiに接続しているか
- バッテリー残量は十分か
試すべき対処法(順番に)
- iPhoneを再起動する
- Wi-Fi接続を確認する
- ストレージの空き容量を確保する
- バッテリーを充電する
- アップデートファイルを削除して再ダウンロード
- 時間を置いて再試行する
- ネットワーク設定をリセットする
- パソコンを使ってアップデートする
事前準備も忘れずに
- バックアップを取る
- 十分な時間を確保する
- 充電ケーブルに接続しておく
焦らず、1つずつ対処法を試していけば、必ず解決できます。どうしても解決しない場合は、Appleサポートに相談しましょう。
安全にアップデートして、最新のiOSを楽しんでくださいね!

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