財布を忘れて困った経験はありませんか?
iPhoneのウォレット(Wallet)アプリを使えば、クレジットカードや交通系ICカード、ポイントカードまでスマホ1つで管理できます。
この記事では、ウォレットアプリの基本的な使い方から実践的な活用法まで、初めての方にも分かりやすく解説していきます。これを読めば、今日からキャッシュレス生活がスタートできますよ。
iPhoneウォレットとは?できることを知ろう

ウォレット(Wallet)は、iPhoneに最初から入っている標準アプリです。
このアプリ1つで、以下のものをデジタル管理できます。
ウォレットで管理できるもの
支払い関連
- クレジットカード
- デビットカード
- プリペイドカード
- 交通系ICカード(Suica、PASMOなど)
ポイント・会員証
- ポイントカード
- 店舗の会員証
- 図書館カードなど
チケット・パス類
- 航空券の搭乗券
- 映画のチケット
- イベントチケット
- ホテルの予約確認書
その他
- クーポン
- デジタルキー(対応する車や部屋の鍵)
- 学生証(対応している学校のみ)
Apple Payとの関係
ウォレットアプリに登録したカードは、Apple Payという機能で使います。
Apple Payは、iPhoneをかざすだけで支払いができる仕組みです。お店のレジや改札機で「ピッ」とかざすだけで決済が完了します。
ウォレットアプリの開き方
まずは基本操作から確認しましょう。
通常の開き方
ホーム画面で「Wallet」アプリのアイコンをタップします。
アイコンは茶色っぽい財布のデザインです。
ロック画面からの素早いアクセス
Face ID搭載機種の場合:
- サイドボタンをダブルクリック
- Face IDで認証されると、メインカードが表示される
Touch ID搭載機種の場合:
- ホームボタンをダブルクリック
- Touch IDで認証されると、メインカードが表示される
この方法なら、ロック解除せずにすぐ支払いができて便利です。
クレジットカード・デビットカードの追加方法
Apple Payで支払うために、まずカードを登録しましょう。
カード追加の手順
ステップ1:ウォレットアプリを開く
ホーム画面から「Wallet」アプリをタップします。
ステップ2:追加ボタンをタップ
右上の「+」ボタンをタップしてください。
ステップ3:カードの種類を選択
「デビットカードまたはクレジットカード」をタップします。
ステップ4:カメラでカードを読み取る
カードをカメラで撮影すると、自動的に番号を読み取ってくれます。
手入力もできますので、読み取りがうまくいかない場合は「カード情報を手動で入力」をタップしてください。
ステップ5:セキュリティコードを入力
カード裏面の3桁または4桁の番号を入力します。
ステップ6:利用規約に同意
内容を確認して「同意する」をタップしてください。
ステップ7:カード認証を完了
カード会社によって認証方法が異なります。
- SMS(ショートメッセージ)で届いた認証コードを入力
- カード会社のアプリで認証
- カード会社に電話して認証
指示に従って認証を完了させましょう。
追加できる主なカード
- 三井住友カード
- 楽天カード
- イオンカード
- dカード
- au PAYカード
- PayPayカード
- セゾンカード
- JCBカード
- アメリカン・エキスプレス
- その他多数の銀行デビットカード
※カードによっては追加できない場合があります。
交通系ICカードの追加方法(Suica・PASMO)
電車やバスでも使える交通系ICカードも登録できます。
新しいカードを作る場合
ステップ1:ウォレットアプリを開く
「+」ボタンをタップします。
ステップ2:交通系ICカードを選択
「交通系ICカード」をタップしてください。
ステップ3:カードの種類を選択
- Suica
- PASMO
どちらかを選びます。
ステップ4:金額を選んでチャージ
初回チャージ金額を選択します(1,000円〜10,000円)。
登録済みのクレジットカードから引き落とされます。
ステップ5:利用規約に同意
内容を確認して「同意する」をタップすれば完了です。
既存のカードを移行する場合
手元にあるプラスチックのSuicaやPASMOをiPhoneに移すこともできます。
手順:
- ウォレットアプリで「+」をタップ
- 「交通系ICカード」を選択
- 「お手持ちのカードを追加」をタップ
- カード番号(裏面の英数字)を入力
- 生年月日を入力
- カードをiPhoneの上部に置く
- 数秒待つと転送完了
注意:
移行が完了すると、元のカードは使えなくなります。
Apple Payでの支払い方法
カードを登録したら、実際にお店で使ってみましょう。
店頭での支払い手順
ステップ1:支払い方法を伝える
レジで「Apple Payで」または使いたいカードの種類を伝えます。
- 「Suicaで」
- 「iDで」
- 「QUICPayで」
クレジットカードの場合、カードによって「iD」か「QUICPay」のどちらかに対応しています。
ステップ2:iPhoneを認証
Face ID搭載機種:
- サイドボタンをダブルクリック
- 画面を見てFace IDで認証
Touch ID搭載機種:
- ホームボタンに指を置く
- Touch IDで認証
ステップ3:iPhoneをかざす
リーダーにiPhoneの上部をかざします。
「ピッ」という音と振動があれば支払い完了です。
改札での使い方
交通系ICカード(Suica、PASMO)を登録している場合、改札機でも使えます。
通り方:
- iPhoneをスリープ状態のまま改札機にかざす
- 「ピッ」と音がすればOK
Face IDやTouch IDの認証は不要です。スリープ状態のままでも反応します。
エクスプレスカード設定
複数の交通系ICカードを登録している場合、どれを優先的に使うか設定できます。
- 設定アプリを開く
- 「WalletとApple Pay」をタップ
- 「エクスプレスカード」をタップ
- 使いたいカードを選択
チャージ方法(交通系ICカード)

Suicaやpasmoの残高が少なくなったら、チャージできます。
ウォレットアプリからチャージ
手順:
- ウォレットアプリを開く
- チャージしたいカードをタップ
- 「チャージ」をタップ
- 金額を選択(1,000円〜10,000円)
- 登録済みのクレジットカードで支払い
即座にチャージが完了します。
オートチャージ設定
残高が一定額を下回ったら自動的にチャージする設定もできます。
手順:
- ウォレットアプリでカードをタップ
- 右上の「…」をタップ
- 「オートチャージ」をタップ
- 条件と金額を設定
例:残高が1,000円以下になったら3,000円チャージ
コンビニでチャージ
セブン-イレブンやローソンなど、一部のコンビニでもチャージできます。
レジで「Suicaにチャージしたい」と伝えて、現金で支払います。
ポイントカードの追加方法
よく使うお店のポイントカードも登録しておくと便利です。
対応している主なポイントカード
- Pontaカード
- dポイントカード
- nanacoカード
- WAONカード
- ビックカメラポイントカード
- ヨドバシゴールドポイントカード
- その他多数
追加手順
方法1:各店舗・サービスのアプリから追加
多くの場合、公式アプリから「ウォレットに追加」できます。
- 店舗の公式アプリを開く
- 「Apple Walletに追加」ボタンをタップ
- 右上の「追加」をタップ
方法2:ウォレットアプリから検索
- ウォレットアプリを開く
- 「カードを検索」をタップ
- 店舗名やサービス名で検索
- 該当するカードを選んで追加
使い方
レジでポイントカードを提示する時:
- ウォレットアプリを開く
- 該当のカードをタップ
- バーコードまたはQRコードを店員さんに見せる
チケットやクーポンの管理
航空券や映画のチケットもウォレットで管理できます。
チケットの追加方法
航空券の場合:
- 航空会社のアプリで予約
- 「ウォレットに追加」をタップ
- 搭乗時にウォレットから表示
映画やイベントチケット:
- チケット購入サイトやアプリで購入
- 「Walletに追加」または「Apple Walletに保存」をタップ
- 当日、ウォレットから表示して入場
通知機能が便利
チケットを追加すると、適切なタイミングで通知が届きます。
- 搭乗時刻の前に航空券が通知
- 映画の上映時間前にチケットが通知
- 会場に近づくとイベントチケットが通知
メインカードの設定と変更
よく使うカードを「メインカード」に設定しておくと便利です。
メインカードとは
サイドボタンやホームボタンをダブルクリックした時に、最初に表示されるカードのことです。
メインカードの変更方法
方法1:ウォレットアプリから
- ウォレットアプリを開く
- メインにしたいカードを長押し
- 一番前にドラッグ
方法2:設定アプリから
- 設定アプリを開く
- 「WalletとApple Pay」をタップ
- 「メインカード」をタップ
- 使いたいカードを選択
カードの削除方法
不要になったカードは削除できます。
削除手順
- ウォレットアプリを開く
- 削除したいカードをタップ
- 右上の「…」をタップ
- 「このカードを削除」をタップ
- 確認画面で「削除」をタップ
削除しても、カード自体が解約されるわけではありません。また追加することもできます。
セキュリティと安全性
「スマホで支払いって安全なの?」という疑問にお答えします。
Apple Payの安全性
カード番号は保存されない
iPhoneには実際のカード番号は保存されません。代わりに、暗号化された別の番号(デバイスアカウント番号)が使われます。
生体認証が必須
支払いの度にFace IDまたはTouch IDでの認証が必要です。他人が勝手に使うことはできません。
紛失時の対応
iPhoneを紛失した場合:
- 他のデバイスまたはiCloud.comにアクセス
- 「iPhoneを探す」機能で「紛失モード」にする
- これでApple Payが使えなくなります
万が一の不正利用
カード会社の補償が適用されます。
不正利用に気づいたら、すぐにカード会社に連絡してください。
よくあるトラブルと対処法
トラブル1:カードが追加できない
原因と対処法:
原因1:カードが対応していない
→カード会社の公式サイトで対応状況を確認
原因2:iOSのバージョンが古い
→設定→一般→ソフトウェアアップデートで最新版に更新
原因3:地域設定が日本になっていない
→設定→一般→言語と地域で「日本」に設定
トラブル2:支払い時に反応しない
対処法:
- iPhoneをリーダーに近づける
上部をしっかり近づけましょう - ケースが厚すぎる
金属製や厚いケースは外してみる - 認証が完了していない
Face IDやTouch IDの認証を確認 - バッテリー残量を確認
充電が切れていないかチェック
トラブル3:交通系ICカードが改札で反応しない
対処法:
- エクスプレスカード設定を確認
設定→WalletとApple Pay→エクスプレスカード - 複数のカードがある場合
使いたいカードが選択されているか確認 - 残高不足
ウォレットアプリで残高を確認してチャージ - iPhoneの向きを変える
上部をタッチ部分に当てる
トラブル4:チャージができない
対処法:
- 登録カードの状態を確認
有効期限切れや利用停止になっていないか - ネットワーク接続を確認
Wi-Fiまたはモバイルデータ通信がオンか確認 - アプリを再起動
ウォレットアプリを完全に終了して再起動
トラブル5:ポイントカードのバーコードが読み取れない
対処法:
- 画面の明るさを上げる
コントロールセンターで明るさを最大に - 画面を拡大表示
バーコード部分をタップして大きく表示 - 店員さんに番号を伝える
バーコード下の番号を読み上げてもらう
ウォレット活用の便利なコツ
コツ1:カードの並び順を工夫する
よく使うカードを前の方に配置しましょう。
長押ししてドラッグするだけで順番を変えられます。
コツ2:通知設定を活用
位置情報を許可すると、お店に近づいた時に関連するカードが通知されます。
設定→ウォレットとApple Pay→通知で調整できます。
コツ3:家族でカードを共有
家族間でSuicaなどを共有することもできます。
ファミリー共有機能を使って設定しましょう。
コツ4:Apple Watchとも連携
Apple Watchを持っていれば、iPhoneを出さなくても支払いができます。
腕時計をかざすだけなので、さらに便利です。
まとめ:ウォレットで快適なキャッシュレス生活を
iPhoneのウォレットアプリを使えば、財布を持ち歩かなくても生活できます。
ウォレットでできること
- クレジットカード・デビットカードでの支払い
- 交通系ICカードで電車やバスに乗る
- ポイントカードを提示
- チケットやクーポンの管理
基本的な使い方のおさらい
- カードを追加する(クレジット、交通系IC、ポイントカード)
- 支払い時は認証してかざすだけ
- 交通系ICカードはスリープ状態でもOK
- メインカードを設定して素早くアクセス
セキュリティも安心
- カード番号は保存されない
- 生体認証が必須
- 紛失時は遠隔でロック可能
最初は「難しそう」と感じるかもしれませんが、一度設定してしまえば驚くほど便利です。
まずは1枚、よく使うカードを登録するところから始めてみてください。スマホ1つで出かけられる快適さを、ぜひ体験してみましょう。

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