「寝る前にiPhoneの通知が気になって眠れない…」「会議中に着信音が鳴って困った…」
そんな経験はありませんか?iPhoneの「おやすみモード」を使えば、通知や着信音を一時的にオフにして、集中したい時間や睡眠時間を守ることができます。
この記事では、iPhoneのおやすみモードとは何か、集中モードとの違い、基本的な使い方から便利な設定方法まで、分かりやすく解説していきます。初めての方でも簡単に設定できますので、ぜひ参考にしてください。
おやすみモードとは?

おやすみモードとは:
iPhoneに電話や着信が来ても、通知音を出さないようにする機能です。就寝時や会議中など、邪魔されたくない時に便利に使えます。
おやすみモードの特徴:
- 着信音がオフになる
- 通知音がオフになる
- 画面が点灯しなくなる
- バイブレーションもオフになる
- ただし、アラームは通常通り鳴る
- 緊急速報(地震速報など)も通常通り鳴る
重要なポイント:
おやすみモードは、通知を「拒否」するのではなく「消音」する機能です。着信履歴やメッセージはすべて受信され、後で確認できます。
集中モードとおやすみモードの違い
iOS 15以降、「おやすみモード」は「集中モード」の一部となりました。
集中モードとは
集中モードとは:
シーンに合わせて通知のオン・オフをカスタマイズできる機能です。iPhoneには複数の集中モードが用意されています。
用意されている集中モード:
- おやすみモード:就寝時向け
- 睡眠:睡眠スケジュールと連動
- 仕事:仕事中向け
- パーソナル:プライベート時間向け
- ゲーム:ゲーム中向け
- 読書:読書中向け
- 運転:運転中向け
- カスタム:自分で作成可能
おやすみモードの位置づけ
おやすみモード = 集中モードの1つ
- 以前は独立した機能だった
- iOS 15から集中モードの中に組み込まれた
- 基本的な機能は変わらない
- 他の集中モードと同じように設定・カスタマイズ可能
マナーモードとの違い
「マナーモード」と「おやすみモード」は、似ているようで異なる機能です。
マナーモード
特徴:
- 操作音が消音される
- 着信音が消音される
- 通知はバイブレーションで知らされる
- 本体側面の「着信/消音」スイッチで切り替え
- 通知自体は画面に表示される
おやすみモード
特徴:
- 着信音・通知音が消音される
- バイブレーションもオフになる
- 画面が点灯しない
- 設定アプリやコントロールセンターで切り替え
- 通知はロック画面に表示されない(設定で変更可能)
- デバイス間で設定を共有できる
使い分けのポイント:
- マナーモード:通知には気づきたいが、音を出したくない時
- おやすみモード:完全に邪魔されたくない時
おやすみモードのオン・オフ切り替え方法
おやすみモードを使う方法は、主に2つあります。
方法1:コントロールセンターから切り替え
最も簡単で素早い方法です。
手順(iPhone X以降):
- 画面右上から下にスワイプしてコントロールセンターを開く
- 「集中モード」のアイコン(三日月マーク)をタップ
- 「おやすみモード」を選択
手順(iPhone SE、iPhone 8以前):
- 画面下端から上にスワイプしてコントロールセンターを開く
- 「集中モード」のアイコンをタップ
- 「おやすみモード」を選択
終了時間を設定する:
- おやすみモードを選択した後、「…」をタップ
- 「1時間」「今日の夜まで」「明日の朝まで」「この場所から出発するまで」などから選択
- もう一度タップして確定
方法2:設定アプリから切り替え
詳細な設定をする場合はこちらを使います。
手順:
- 「設定」アプリを開く
- 「集中モード」をタップ
- 「おやすみモード」を選択
- 一番上のスイッチをオンにする
おやすみモード中の表示
オンになると:
- ステータスバー(画面上部)に三日月アイコンが表示される
- ロック画面にも三日月アイコンと「おやすみモード」の文字が表示される
- メッセージアプリでは、相手に通知をオフにしていることが自動表示される
おやすみモードの詳細設定
おやすみモードは、自分の使い方に合わせて細かく設定できます。
特定の連絡先からの着信を許可する
設定方法:
- 設定→集中モード→おやすみモード
- 「連絡先」をタップ
- 「通知を許可」を選択
- 許可したい連絡先を追加
選択肢:
- すべての人:全員からの通知を許可
- 通知される連絡先のみ:特定の連絡先のみ許可
- よく使う項目:「よく使う項目」に登録した人のみ許可
- 連絡先のみ:連絡先に登録している人のみ許可
- なし:誰からも通知を受けない
繰り返しの着信を許可する
繰り返しの着信とは:
同じ電話番号から3分以内に2回目の着信があった場合、緊急事態と判断して通知する機能です。
設定方法:
- 設定→集中モード→おやすみモード
- 「オプション」をタップ
- 「繰り返しの着信」をオンにする
メリット:
緊急の連絡を見逃さない安心感があります。
特定のアプリからの通知を許可する
設定方法:
- 設定→集中モード→おやすみモード
- 「アプリ」をタップ
- 「通知を許可」を選択
- 許可したいアプリを追加
例:
- 仕事用のチャットアプリのみ許可
- 家族用の連絡アプリのみ許可
- 重要なメールアプリのみ許可
通知の表示設定
設定方法:
- 設定→集中モード→おやすみモード
- 「オプション」をタップ
選択できる項目:
無音の通知を表示:
- オン:ロック画面に通知を表示(音は鳴らない)
- オフ:ロック画面に通知を表示しない
おやすみモードの画面を暗くする:
- オン:ロック画面が暗くなる
- オフ:通常の明るさ
集中モード状況を共有:
- オン:メッセージ送信者に通知オフ状態を表示
- オフ:表示しない
スケジュール機能

おやすみモードを特定の時間に自動でオン・オフできます。
時間でスケジュール設定
設定方法:
- 設定→集中モード→おやすみモード
- 「スケジュールを追加」をタップ
- 「時刻」を選択
- 開始時刻と終了時刻を設定
- 曜日を選択(毎日、平日のみ、特定の曜日など)
例:
- 毎日23:00〜7:00
- 平日の22:00〜6:00
- 週末の1:00〜10:00
場所でスケジュール設定
設定方法:
- 設定→集中モード→おやすみモード
- 「スケジュールを追加」をタップ
- 「場所」を選択
- 場所を指定
- 「到着時」または「出発時」を選択
例:
- 会社に到着したら自動でオン
- 自宅を出発したら自動でオフ
- 映画館に入ったら自動でオン
アプリでスケジュール設定
設定方法:
- 設定→集中モード→おやすみモード
- 「スケジュールを追加」をタップ
- 「App」を選択
- 特定のアプリを選択
例:
- 動画アプリを開いたら自動でオン
- 読書アプリを開いたら自動でオン
スマートアクティベーション
スマートアクティベーションとは:
iPhoneが使用パターンを学習して、適切なタイミングで自動的におやすみモードをオンにする機能です。
設定方法:
- 設定→集中モード→おやすみモード
- 「スマートアクティベーション」をオンにする
デバイス間での共有
同じApple IDでサインインしているデバイス間で、おやすみモードの設定を共有できます。
デバイス間で共有とは
機能の説明:
iPhoneでおやすみモードをオンにすると、iPad、Mac、Apple Watchなども自動的におやすみモードになります。
メリット:
- すべてのデバイスで一括管理
- 設定の手間が省ける
- どのデバイスからも通知が来ない
設定方法
共有をオンにする:
- 設定→集中モード→おやすみモード
- 下にスクロール
- 「デバイス間で共有」をオンにする
共有をオフにする:
同じ手順で「デバイス間で共有」をオフにします。
ロック画面との連動(iOS 16以降)
iOS 16以降では、ロック画面とおやすみモードを連動させることができます。
ロック画面との連動とは
機能の説明:
特定のロック画面を選択すると、自動的におやすみモードがオンになります。
メリット:
- 画面を変えるだけで集中モードを切り替え
- 視覚的に分かりやすい
- ワンアクションで切り替え可能
設定方法
ロック画面をカスタマイズ:
- ロック画面を長押し
- 「カスタマイズ」または「+」をタップ
- 新しいロック画面を作成
- 「集中モード」の項目で「おやすみモード」を選択
- 完了
使い方:
ロック画面を切り替えるだけで、おやすみモードも自動で切り替わります。
集中モードフィルタ
おやすみモード中のアプリの動作をカスタマイズできます。
集中モードフィルタとは
機能の説明:
おやすみモード中に、特定のアプリで表示する情報を制限できる機能です。
例:
- メールアプリで仕事用アカウントのみ表示
- カレンダーアプリで個人用カレンダーのみ表示
- メッセージアプリで特定のスレッドのみ表示
設定方法
フィルタを追加:
- 設定→集中モード→おやすみモード
- 下にスクロールして「フィルタを追加」をタップ
- 対象のアプリまたはシステム機能を選択
- フィルタの内容を設定
- 「追加」をタップ
Apple Intelligence機能(iPhone 15以降)
iPhone 15 Pro以降では、AI機能を使った高度な通知管理が可能です。
インテリジェントブレークスルーとは
機能の説明:
Apple IntelligenceがAIで通知の内容を理解し、重要な通知のみを表示する機能です。
動作の仕組み:
- 重要な通知:自動的に許可される
- 重要でない通知:自動的にミュートされる
- 明示的に許可・拒否した設定は優先される
設定方法
対象機種:
- iPhone 16シリーズ
- iPhone 15 Pro
- iPhone 15 Pro Max
設定手順:
- 設定→集中モード→おやすみモード
- 「インテリジェントブレークスルーと非通知」をオンにする
注意点:
この機能を使うには、iOS 18.1以降が必要です。
おやすみモードの活用シーン
実際にどんな場面で使うと便利なのか、具体例を紹介します。
シーン1:就寝時
設定例:
- 23:00〜7:00に自動でオン
- 家族からの着信のみ許可
- 繰り返しの着信を許可(緊急時のため)
- アラームは通常通り鳴る設定
メリット:
- 質の高い睡眠を確保
- 緊急時の連絡は受けられる
- 朝のアラームで目覚められる
シーン2:会議中
設定例:
- 場所(会議室)に到着したら自動でオン
- 重要な連絡先のみ許可
- 会議室を出たら自動でオフ
メリット:
- 会議に集中できる
- 着信音で恥ずかしい思いをしない
- 自動で切り替わるので手間なし
シーン3:勉強・仕事中
設定例:
- 手動でオン(1時間、2時間など指定)
- SNSアプリの通知はすべてオフ
- 仕事用のメールやチャットアプリのみ許可
メリット:
- 集中力が途切れない
- 作業効率が上がる
- SNSの誘惑に負けない
シーン4:映画鑑賞・コンサート
設定例:
- 映画館やコンサートホールに到着したら自動でオン
- すべての通知をオフ
- 会場を出たら自動でオフ
メリット:
- 作品に没頭できる
- 他の観客の迷惑にならない
- 設定し忘れを防げる
シーン5:読書・趣味の時間
設定例:
- 読書アプリを開いたら自動でオン
- すべての通知をオフ
- アプリを閉じたら自動でオフ
メリット:
- 読書に集中できる
- 邪魔されずに趣味を楽しめる
- 自動切り替えで便利
よくある質問と回答

おやすみモード中でもアラームは鳴りますか?
はい、鳴ります。
おやすみモードをオンにしていても、以下の音は通常通り鳴ります:
- アラーム
- タイマー
- 緊急速報(地震速報など)
就寝時に安心して使えます。
通知は届いていますか?
はい、届いています。
おやすみモードは通知を「拒否」するのではなく「消音」する機能です。
実際の動作:
- 着信履歴は残る
- メッセージは受信される
- メールも受信される
- LINEも受信される
- おやすみモード解除後に確認できる
相手には留守電になりますか?
設定によります。
留守番電話設定をしている場合:
- 発信者は留守番電話センターに接続される
留守番電話設定をしていない場合:
- 発信者には話中音が流れる
着信許可している相手の場合:
- 通常通り着信音が鳴る
LINEの通知はどうなりますか?
おやすみモード中は通知されません。
ただし、メッセージ自体は受信されています。おやすみモード解除後に通知センターで確認できます。
LINEだけ通知したい場合:
- 設定→集中モード→おやすみモード
- 「アプリ」から「LINE」を許可
勝手におやすみモードになるのはなぜ?
以下の原因が考えられます:
原因1:スケジュールが設定されている
- 時間や場所で自動オンになる設定がある
- 解除方法:設定→集中モード→おやすみモード→スケジュールを削除
原因2:スマートアクティベーションがオン
- iPhoneが学習して自動でオンになる
- 解除方法:設定→集中モード→おやすみモード→スマートアクティベーションをオフ
原因3:睡眠スケジュールと連動
- ヘルスケアアプリの睡眠スケジュールと連動している
- 解除方法:ヘルスケアアプリで睡眠スケジュールを確認
原因4:ロック画面と連動
- 特定のロック画面におやすみモードが紐付いている
- 解除方法:別のロック画面に切り替える
原因5:他のデバイスと共有
- iPad、Macなどでオンにした設定が共有されている
- 解除方法:設定→集中モード→デバイス間で共有をオフ
おやすみモードが解除できません
以下の方法を試してください:
方法1:コントロールセンターから
- コントロールセンターを開く
- 「集中モード」アイコンをタップ
- オンになっている集中モードをタップしてオフ
方法2:設定アプリから
- 設定→集中モード
- オンになっている集中モードを選択
- 一番上のスイッチをオフ
方法3:ロック画面から
- ロック画面の三日月アイコンを長押し
- タップしてオフ
方法4:iPhoneを再起動
それでも解除できない場合は、iPhoneを再起動してみてください。
他の集中モードとの違いは?
おやすみモード:
- 主に就寝時向け
- デフォルトで全通知オフ
- 三日月アイコン
仕事モード:
- 仕事中向け
- 仕事関連の通知のみ許可
- ブリーフケースアイコン
パーソナルモード:
- プライベート時間向け
- 個人的な通知のみ許可
- 人型アイコン
睡眠モード:
- ヘルスケアと連動
- 就寝準備と起床をサポート
- ベッドアイコン
使い分けのコツ:
状況に応じて適切な集中モードを使い分けると、より効率的に通知を管理できます。
まとめ
iPhoneのおやすみモードについて、まとめると以下のようになります。
おやすみモードとは:
- 通知音や着信音を一時的にオフにする機能
- iOS 15以降は「集中モード」の一部
- 就寝時や集中したい時に便利
基本的な使い方:
- コントロールセンターから簡単にオン・オフ
- 設定アプリから詳細設定も可能
- 三日月アイコンで状態を確認
便利な機能:
- 特定の連絡先・アプリからの通知を許可
- 繰り返しの着信を許可(緊急時対応)
- 時間・場所・アプリで自動オン・オフ
- デバイス間で設定を共有
- ロック画面と連動(iOS 16以降)
- AI による重要通知の判別(iPhone 15 Pro以降)
マナーモードとの違い:
- マナーモード:バイブで通知、画面点灯
- おやすみモード:完全消音、画面点灯なし
注意点:
- アラームは通常通り鳴る
- 緊急速報も通常通り鳴る
- 通知は拒否されず、後で確認可能
- スケジュール設定で勝手にオンになることも
活用シーン:
- 就寝時の睡眠確保
- 会議中の集中
- 勉強・仕事中の効率化
- 映画鑑賞・コンサート鑑賞
- 読書・趣味の時間
おやすみモードは、現代の通知過多な環境で、自分の時間を守るための重要な機能です。
仕事とプライベートのメリハリをつけたり、質の高い睡眠を確保したり、大切な時間に集中したり。使い方次第で、iPhoneとのより良い付き合い方ができるようになります。
まだ使ったことがない方は、まずは就寝時に使ってみることをおすすめします。通知に邪魔されずにぐっすり眠れる快適さを、ぜひ体験してみてください。
設定も簡単なので、この記事を参考に、今日からおやすみモードを活用してみましょう!

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