最近、Androidスマホの動作がもっさりしていると感じることはありませんか?アプリの起動が遅くなったり、画面が固まったり、急にアプリが落ちてしまったり。
実は、これらの症状はメモリ不足が原因かもしれません。
スマホは使い続けているうちに、バックグラウンドでたくさんのアプリが動き続けて、メモリをどんどん消費していきます。メモリがパンパンになると、スマホの動作が重くなってしまうんです。
この記事では、Androidのメモリ使用量を確認する方法と、メモリを最適化して快適に使う方法を分かりやすく解説していきます。
そもそもメモリ(RAM)って何?

メモリは、スマホが作業をするための「作業台」のようなものです。
正式には「RAM」(ラム、Random Access Memory)と呼ばれていて、アプリを動かしたり、データを一時的に保存したりするための場所なんですね。
メモリとストレージの違い
よく混同されるのが「メモリ」と「ストレージ」です。
- メモリ(RAM): アプリを動かすための作業スペース。机の広さのようなもの
- ストレージ(ROM): 写真や動画、アプリ自体を保存する場所。本棚のようなもの
机が広ければ広いほど、たくさんの書類を同時に広げて作業できますよね。メモリもこれと同じで、容量が大きいほど多くのアプリを同時にスムーズに動かせるんです。
メモリ不足になるとどんな影響があるの?
メモリが足りなくなると、以下のような症状が現れます。
スマホ全体の動作が遅くなる
アプリの切り替えに時間がかかったり、画面のスクロールがカクカクしたりします。
アプリの起動が遅くなる
タップしてからアプリが開くまで、何秒も待たされることがあります。
Webページの読み込みが遅い
ブラウザでサイトを見るとき、ページの表示がいつまでも完了しません。
アプリが突然落ちる
使っている途中でアプリが強制終了してしまったり、フリーズしたりすることも。
これらの症状が頻繁に起こるようなら、メモリ使用量をチェックしてみる必要があります。
Androidのメモリ使用量を確認する方法
メモリ使用量の確認方法は、お使いの機種によって少し異なります。ここでは代表的な方法を紹介しますね。
開発者向けオプションで確認する方法(標準的な方法)
多くのAndroidスマホでは、「開発者向けオプション」という隠し設定を使ってメモリ使用量を確認できます。
手順1:開発者向けオプションを有効にする
- 「設定」アプリを開く
- 「デバイス情報」または「端末情報」をタップ
- 「ビルド番号」を探す
- 「ビルド番号」を7回連続でタップ
- 「開発者向けオプションが有効になりました」というメッセージが表示される
手順2:メモリ使用量を確認する
- 設定画面に戻る
- 「開発者向けオプション」をタップ(画面の下の方にあります)
- 「メモリ」または「平均メモリ使用量」をタップ
- 過去3時間(または選択した期間)の平均メモリ使用量が表示される
ここで、使用率が高い場合は要注意。メモリが圧迫されている可能性があります。
Samsung Galaxyシリーズの場合
Galaxyスマホでは、より簡単にメモリ使用量を確認できる方法があります。
- 「設定」アプリを開く
- 「バッテリーとデバイスケア」をタップ
- 「メモリ」をタップ
- 現在のメモリ使用状況が表示される
「今すぐ最適化」や「今すぐクリーン」というボタンも表示されますが、これは一時的な対処にすぎません。根本的な解決には、後述する方法を試してみてください。
OPPO、Xiaomi などの一部機種
これらの機種では、開発者向けオプションを有効にしなくても、設定アプリから直接メモリ使用量を確認できることがあります。
機種によって表示場所が異なるので、設定アプリ内で「メモリ」や「RAM」といったキーワードで検索してみましょう。
アプリごとのメモリ使用量を確認する方法
どのアプリがメモリを多く使っているのか知りたい場合は、さらに詳しい情報を見ることができます。
開発者向けオプションから確認
- 開発者向けオプションを開く
- 「メモリ」をタップ
- 画面下部の「アプリのメモリ使用量」をタップ
- アプリごとの使用量が表示される
メモリ使用量が多い順に並んでいるので、どのアプリが原因なのか一目で分かります。
実行中のサービスを確認(リアルタイム表示)
リアルタイムでメモリ使用状況を見たい場合は、こちらの方法が便利です。
- 開発者向けオプションを開く
- 「実行中のサービス」をタップ
- 現在動いているアプリとメモリ使用量が表示される
ここから、不要なアプリを直接停止することもできます。
メモリ使用量を減らす5つの方法
メモリ不足を解消するには、以下の方法が効果的です。
1. バックグラウンドアプリを終了する
一番簡単で即効性がある方法です。
ジェスチャーナビゲーション使用時
- 画面下部から上方向にゆっくりスワイプ
- 画面全体が切り替わったら指を離す
- 起動中のアプリ一覧が表示される
- 上にスワイプしてアプリを終了
3ボタンナビゲーション使用時
- 画面下部の「□」アイコンをタップ
- 起動中のアプリ一覧が表示される
- 上にスワイプしてアプリを終了
「すべて閉じる」ボタンがあれば、一括で終了することもできます。
2. アプリのキャッシュを削除する
キャッシュは、アプリの動作を速くするために一時的に保存されるデータです。
便利な機能ですが、キャッシュが溜まりすぎるとかえって動作が遅くなることがあります。
キャッシュ削除の手順
- 「設定」アプリを開く
- 「アプリ」または「アプリケーション」をタップ
- キャッシュを削除したいアプリを選択
- 「ストレージ」をタップ
- 「キャッシュを削除」をタップ
定期的にキャッシュを削除すると、メモリ使用量を抑えられます。
3. 不要なアプリをアンインストールする
しばらく使っていないアプリが、バックグラウンドでメモリを消費していることがあります。
メモリ使用量を確認して、使っていないのにメモリを多く使っているアプリがあれば、アンインストールを検討しましょう。
- 「設定」アプリを開く
- 「アプリ」をタップ
- 削除したいアプリを選択
- 「アンインストール」をタップ
4. スマホを再起動する
アプリを終了してもメモリ不足が解消されない場合は、スマホを再起動してみてください。
一般的なAndroidスマホ
- 電源ボタンを長押し(約30秒)
- 再起動アイコンが表示されたらタップ
Samsung Galaxy
- 電源ボタンと音量下げるボタンを同時に7秒以上長押し
- 電源メニューが表示されても押し続ける
- 電源メニューが消えたらボタンから指を離す
- 自動的に再起動が始まる
再起動することで、メモリがリフレッシュされます。
5. 仮想メモリ機能を使う(対応機種のみ)
一部のAndroidスマホには、ストレージの一部をメモリとして使える「仮想メモリ」機能があります。
Galaxy スマホの場合
- 「設定」アプリを開く
- 「バッテリーとデバイスケア」をタップ
- 「メモリ」をタップ
- 「RAM Plus」をオンにする
この機能を使えば、一時的にメモリ容量を増やすことができます。
メモリの最適な使用率は?
一般的に、メモリの空き容量が全体の3分の1以上あれば問題ありません。
つまり、6GBのメモリを搭載したスマホなら、2GB以上の空きがあれば快適に使えるということです。
空き容量が全体の3分の1を下回っている場合は、上記の方法でメモリを解放することをおすすめします。
開発者向けオプションを使うときの注意点
開発者向けオプションは、本来は開発者がアプリをテストするための機能です。
間違った設定をすると、スマホの動作に影響が出る可能性があるので、以下の点に注意してください。
よく分からない項目は変更しない
メモリ使用量の確認だけなら問題ありませんが、他の設定項目には触れないようにしましょう。
設定を変更する前に調べる
どうしても設定を変更したい場合は、その項目について事前に調べてから行ってください。
元に戻せるようにする
変更前の設定を覚えておくか、スクリーンショットを撮っておくと安心です。
どれくらいのメモリ容量があれば十分?
現在販売されているAndroidスマホは、一般的に以下の容量のものが多いです。
4GB以下
エントリーモデル。軽いアプリの利用には問題ありませんが、複数のアプリを同時に使うと動作が重くなることがあります。
6GB~8GB
ミドルレンジモデル。日常使いには十分な容量です。SNSやブラウジング、動画視聴なども快適に行えます。
12GB以上
ハイエンドモデル。3Dゲームや動画編集など、負荷の高いアプリを使う場合におすすめです。複数のアプリを同時に使っても快適に動作します。
普通に使う分には、6GB~8GBあれば十分だと言えるでしょう。
まとめ
Androidのメモリ使用量を定期的に確認することで、スマホを快適に使い続けることができます。
動作が重いと感じたら、まずはメモリ使用量をチェックしてみましょう。開発者向けオプションを有効にすれば、詳しい使用状況を確認できます。
メモリ不足を感じたら、バックグラウンドアプリの終了、キャッシュの削除、不要なアプリのアンインストールなどを試してみてください。これらの方法で、メモリの空き容量を増やすことができます。
定期的なメンテナンスで、スマホをいつも快適に保ちましょう。

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