「あれ、Androidの戻るボタンがない!」って思った経験、ありませんか?
スマホを新しくしたら、いつもの三角形のボタンが見当たらなくて困ってしまった方も多いはずです。実は、これはAndroid 10以降で導入された「ジェスチャーナビゲーション」という新しい操作方法が原因なんですよ。
この記事では、Androidの戻るボタンがなぜ消えたのか、そして従来のボタン表示に戻す方法まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
Androidの「戻るボタン」って何?基本を理解しよう

Androidの戻るボタンは、直前に見ていた画面やWebページに戻るための機能です。
たとえば、LINEでメッセージを読んでいて、ホーム画面に戻りたいとき。
ブラウザでWebサイトを見ていて、前のページに戻りたいとき。
こんな場面で活躍するのが戻るボタンなんですね。
従来のAndroidスマホでは、画面下部に横向きの三角形(◀)として表示されていました。
この三角形と一緒に、丸いホームボタンや四角いタスク管理ボタンもセットで表示されていたんです。
ナビゲーションバー(3ボタン)の構成:
- 戻るボタン(◀):直前の画面に戻る
- ホームボタン(●):ホーム画面に移動する
- タスク管理ボタン(□):開いているアプリの一覧を表示する
これらのボタンは、Android 8.0までのスマホで標準的に使われていたもの。
多くのAndroidユーザーにとって、馴染み深い操作方法だったといえます。
なぜ戻るボタンが消えたの?3つのナビゲーション方式を比較
Android 10以降、Googleは新しい操作方法を導入しました。
それが「ジェスチャーナビゲーション」という、画面をスワイプして操作する方法です。
現在のAndroidスマホでは、以下の3つのナビゲーション方式から選べるようになっています。
1. ジェスチャーナビゲーション(Android 10以降)
画面下部に細い白い線だけが表示され、スワイプ操作で画面を切り替える方式。
これがAndroid 10以降の標準設定になっているため、「戻るボタンが消えた」と感じる原因なんですね。
操作方法:
- 戻る:画面の左端または右端から中央に向かってスワイプ
- ホーム:画面下部から上にスワイプ
- タスク切り替え:画面下部から上にスワイプして長押し
メリット:
- 画面を広く使える(ボタンの表示スペースが不要)
- 片手での操作がしやすい
- 直感的でスムーズな操作感
デメリット:
- 慣れるまで時間がかかる
- 誤操作しやすい場合がある
- スワイプが苦手な人には不向き
2. 3ボタンナビゲーション(従来の方式)
画面下部に「戻る」「ホーム」「タスク管理」の3つのボタンが表示される、昔ながらの操作方法です。
Android 8.0以前のスマホを長く使ってきた方にとっては、最も使いやすい方式でしょう。
メリット:
- 視覚的にわかりやすい
- タップするだけなので操作が簡単
- スマホ初心者でも迷わず使える
デメリット:
- ボタンの分だけ画面が狭くなる
- 画面下部のボタンが邪魔に感じることがある
- 大きなスマホでは指が届きにくい場合も
3. 2ボタンナビゲーション(Android 9で導入)
「ホーム」と「タスク管理」が統合され、戻るボタンとホームボタンの2つだけが表示される方式。
Android 9(Pie)で登場した、3ボタンとジェスチャーの中間的な存在です。
操作方法:
- 戻る:戻るボタンをタップ
- ホーム:ホームボタン(横長の円筒形)をタップ
- タスク切り替え:ホームボタンを上にスワイプ
メリット:
- 3ボタンよりも画面が広く使える
- ボタンとスワイプのハイブリッド
- ジェスチャーへの移行がしやすい
デメリット:
- 機種によっては選択できない
- 操作が中途半端に感じる人もいる
機種別:戻るボタンを表示する設定方法
「やっぱり昔のボタンが使いやすい!」という方のために、機種別に設定方法を解説します。
設定を変更すれば、いつでも3ボタンナビゲーションに戻せますよ。
AQUOS・Pixel・Xperiaシリーズの設定方法
これらの機種は、基本的に同じ手順で設定を変更できます。
手順:
- スマホの「設定」アプリを開く
- 「システム」をタップ
- 「操作」または「ジェスチャー」を選択
- 「システムナビゲーション」をタップ
- 「3ボタンナビゲーション」を選択
これで、画面下部に従来の3つのボタンが表示されるようになります。
後でジェスチャーナビゲーションに戻したくなったら、同じ手順で「ジェスチャーナビゲーション」を選び直せばOKです。
別の方法(AQUOSの場合):
- ホーム画面を上にスワイプして「設定」を開く
- 「AQUOSトリック」(または「AQUOS便利機能」)を選択
- 「便利な操作設定」→「システムナビゲーション」と進む
- 「3ボタンナビゲーション」を有効にする
Galaxyシリーズの設定方法
Samsung Galaxyシリーズは、設定画面が少し異なります。
手順:
- 画面上部から下にスワイプして設定アイコン(歯車マーク)をタップ
- 「ディスプレイ」を選択
- 画面を下にスクロールして「ナビゲーションバー」をタップ
- 「ナビゲーションタイプ」で「ボタン」を選択
Galaxyシリーズでは、戻るボタンの位置を左右で入れ替えることも可能です。
「ボタンの順序」から好みの配置を選んでください。
ちなみに、Samsungのスマホは他のAndroid端末とは逆に、戻るボタンが右側に配置されているのが標準設定なんですよ。
OPPOシリーズの設定方法
OPPOシリーズも独自のメニュー構成になっています。
手順:
- 「設定」アプリを開く
- 「便利なツール」をタップ
- 「ナビゲーション」を選択
- 「仮想ボタン」をタップ
これで、画面下に戻るボタンが表示されます。
「キーレイアウト」からボタンの配置を変更することもできますよ。
ジェスチャーナビゲーションを使いこなすコツ
「せっかくだから新しい操作方法にも慣れたい」という方向けに、ジェスチャーナビゲーションの使い方とコツを紹介します。
慣れてしまえば、ボタン操作よりも快適に感じる人も多いんですよ。
戻る操作のコツ
画面の左端または右端から、画面中央に向かってスワイプすると「戻る」ができます。
ポイント:
- 画面の端ギリギリから始める
- 一気にスワイプせず、ゆっくり引っ張る感じで
- 斜め45度ではなく、まっすぐ横にスワイプする
- 画面に指を長く押し付けない(サッと払うイメージ)
ブラウザでWebページを見ているときは、左端からのスワイプで前のページに戻れます。
アプリから別の画面に移動したときも、同じ操作で元の画面に戻れるんですね。
ホーム画面への移動
画面下部の細い白い線から、上に向かってスワイプするとホーム画面に戻ります。
ポイント:
- 画面の一番下から始める
- 素早く上にスワイプ
- 途中で止めずに、一気に上まで動かす
- 長押ししない(長押しすると次に説明するタスク画面が開く)
タスク切り替えの表示
画面下部から上にスワイプして、指を画面に置いたまま1秒ほど待ちます。
スマホが振動したら、指を離してください。
すると、現在開いているアプリの一覧が表示されます。
ポイント:
- 「上にスワイプ→長押し→離す」の3ステップ
- スマホが振動するのが目印
- 離すタイミングが早いとホーム画面に移動してしまう
感度の調整方法
「意図せず戻るボタンが反応してしまう」という場合は、感度を調整できます。
手順:
- 「設定」→「システム」→「ジェスチャー」→「システムナビゲーション」
- 「ジェスチャーナビゲーション」の横にある歯車アイコンをタップ
- 「左端の感度」「右端の感度」のスライダーで調整
感度を下げれば、誤操作が減ります。
逆に「反応が悪い」と感じる場合は、感度を上げてみてください。
よくある質問:戻るボタンについての疑問を解決

Q1. 戻るボタンの大きさは変更できる?
残念ながら、標準設定では戻るボタンの大きさを変更することはできません。
ただし、「戻るボタン」という名前のアプリ(Google Playで入手可能)を使えば、好きな位置やサイズにカスタマイズできます。
このアプリを使うと、画面の好きな場所にフローティングボタンを配置できるんですよ。
Q2. ジェスチャーとボタンを併用できる?
残念ながら、ジェスチャーナビゲーションと3ボタンナビゲーションを同時に使うことはできません。
どちらか一方を選ぶ必要があります。
ただし、設定からいつでも切り替えられるので、状況に応じて使い分けることは可能です。
Q3. ナビゲーションバーが勝手に消えることがある
これは、一部の機種やアプリで発生する既知の不具合です。
対処法:
- 画面上部から下にスワイプして通知バーを表示
- 設定アイコンをタップして設定画面を開く
- これでナビゲーションバーが再表示されることが多い
根本的な解決が難しい場合は、スマホの再起動を試してみてください。
Q4. フルスクリーン表示中に戻るボタンを使いたい
動画を全画面で見ているときや、ゲームをプレイ中に戻るボタンが欲しくなることがありますよね。
この場合は、以下の方法があります:
- ジェスチャーナビゲーションを使う(画面端からスワイプ)
- 前述の「戻るボタン」アプリで常時表示させる
- アプリ内の戻る機能を使う(アプリによって異なる)
Q5. 古いAndroidバージョンでもジェスチャーは使える?
ジェスチャーナビゲーションはAndroid 10以降の機能です。
Android 9以前のバージョンでは、標準機能としては使えません。
ただし、サードパーティ製のアプリを使えば、似たような操作を実現できる場合もあります。
まとめ:自分に合った操作方法を選ぼう
Androidの戻るボタンは、スマホの進化とともに操作方法が変わってきました。
3つのナビゲーション方式の選び方:
- ジェスチャーナビゲーション:画面を広く使いたい、新しい操作に慣れたい人向け
- 3ボタンナビゲーション:従来の操作が好き、視覚的にわかりやすい方が良い人向け
- 2ボタンナビゲーション:中間的な操作感を求める人向け
どの方式が「正解」というわけではありません。
大切なのは、自分が一番使いやすいと感じる方法を選ぶことです。
設定はいつでも変更できるので、まずは両方試してみて、自分に合った操作方法を見つけてくださいね。
慣れるまでは少し戸惑うかもしれませんが、1週間も使えば自然と指が覚えてくれるはずですよ。


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