夜景やイルミネーションをスマホで撮ったら、暗くてぼやけた写真になってしまった経験はありませんか?
実はAndroidスマホには「夜景モード」(ナイトモード)という便利な機能があります。この機能を使えば、暗い場所でも鮮明で美しい写真が撮れるんです。
この記事では、Android夜景モードの使い方を分かりやすく解説していきます。
Android夜景モードとは?

夜景モード(ナイトモード)は、暗い場所でも明るく鮮明な写真が撮れるカメラ機能です。
通常のカメラモードでは暗く写ってしまう場面でも、夜景モードを使うことで目で見たような美しい風景を写真に収められます。
夜景モードの仕組み
夜景モードは、AIを使った「マルチフレーム処理」という技術を使っています。
シャッターボタンを1回押すだけで、実は複数枚の写真を自動的に撮影しているんです。明るさの異なる写真を何枚も撮って、それらを合成することで1枚の美しい写真を作り出します。
例えば、Samsungの夜景モードでは30枚もの画像を組み合わせて、最適な色合いと細部の表現を実現しています。
通常モードとの違い
通常モードと夜景モードでは、写真の仕上がりが大きく変わります。
通常モード
- 暗い部分はそのまま暗く写る
- 明るい部分は白く飛んでしまうことがある
- 画像にノイズ(ざらつき)が目立つ
夜景モード
- 暗い部分も明るく補正される
- 明るすぎる部分も適切に調整される
- ノイズが軽減され、なめらかな画質になる
- 全体的にバランスの取れた写真に仕上がる
夜景モードの使い方
自動で切り替わる場合
多くのAndroidスマホでは、カメラが暗いと判断すると自動的に夜景モードに切り替わります。
画面に月のマークや「夜景モード」といった表示が出たら、自動で最適な設定になっている証拠です。あとはシャッターボタンを押すだけで大丈夫です。
手動で切り替える方法
Google Pixelの場合
- カメラアプリを開く
- 画面を左右にスワイプして「夜景モード」を選択
- または画面右側の月マークをタップ
- シャッターボタンを押して撮影
画面に表示される秒数(例:2秒)は、撮影にかかる時間を表しています。その間はスマホを動かさないようにしましょう。
Samsung Galaxyの場合
- カメラアプリを開く
- 画面下部の「その他」または撮影モード一覧から「ナイト」を選択
- シャッターボタンを押して撮影
機種によっては「夜景」や「ナイトモード」という名前になっていることもあります。
Xperiaの場合
- カメラアプリを開く
- 「モード」ボタンをタップ
- 「ナイトモード」を選択
- シャッターボタンを押して撮影
撮影時の注意点
夜景モードで撮影する時は、次の点に気をつけてください。
スマホを動かさない
夜景モードは通常より長い時間をかけて撮影します。シャッター音が「カ…シャ」と長く鳴っている間は、スマホを絶対に動かさないようにしましょう。
動かしてしまうと手ブレの原因になり、写真がぼやけてしまいます。
両手でしっかり持つ
三脚がなくても大丈夫ですが、両手でスマホをしっかり持ち、脇を締めて体を安定させると良い写真が撮れます。
処理完了まで待つ
撮影後、「処理中」「もうすぐ完了します」といった表示が出ることがあります。この表示が消えるまでスマホを動かさずに待ちましょう。
夜景を綺麗に撮る

明るさを調整する
夜景モードでも、明るさの調整は可能です。
撮影したい部分を画面でタップすると、明るさ調整のバーが表示されます。このバーを上下に動かして、ちょうど良い明るさに調整しましょう。
機種によっては自動で明るくなりすぎることもあるので、少し暗めに調整するとちょうど良い仕上がりになることがあります。
フラッシュはオフにする
夜景撮影ではフラッシュをオフにするのが基本です。
フラッシュをオンにすると、夜景モードが正常に動作しないことがあります。また、フラッシュの光が手前のものだけを明るくしてしまい、肝心の夜景が暗くなってしまいます。
固定できる場所を見つける
手持ちでも撮影できますが、スマホを地面や手すり、テーブルなどに置いて固定すると、さらに鮮明な写真が撮れます。
音声シャッター機能を使えば、スマホに触れずに撮影できるのでおすすめです。
ポートレートモードも活用
人物や特定の被写体を際立たせたい時は、ポートレートモードとの組み合わせも効果的です。
手前の被写体にピントを合わせて、背景のイルミネーションをぼかすことで、プロっぽい仕上がりになります。
レンズの汚れをチェック
意外と見落としがちなのがレンズの汚れです。
撮影前にスマホのカメラレンズを柔らかい布で優しく拭いておくと、クリアな写真が撮れます。
こんな場面で夜景モードを使おう
イルミネーション撮影
クリスマスのイルミネーションや街のライトアップを撮る時に最適です。
キラキラした光の粒が美しく表現され、雰囲気のある写真が撮れます。
星空撮影(天体写真モード)
Google Pixelなど一部の機種には、星空専用の「天体写真モード」があります。
夜景モードのスライダーを「天体写真」まで動かすと、星や天の川まで撮影できる特別なモードになります。ただし、この場合は三脚や固定できる場所が必須です。
夜の街並み
商業施設のライトアップや夜の景色も、夜景モードなら美しく撮影できます。
暗い空の部分も適度に明るくなり、建物の細部まで鮮明に写ります。
室内の暗い場所
レストランやカフェの雰囲気ある照明の中でも、夜景モードは活躍します。
料理や人物を自然な明るさで撮影できます。
夜景モードに対応している主な機種
夜景モードは、多くのAndroidスマホに搭載されています。
Google Pixel シリーズ
「Night Sight」(夜景モード)が搭載されており、高性能な夜間撮影が可能です。
Samsung Galaxy シリーズ
「ナイトモード」が搭載されています。対応機種には以下が含まれます:
- Galaxy S シリーズ(S10以降)
- Galaxy Z Fold / Z Flip シリーズ
- Galaxy A シリーズの一部(A23、A32、A33、A42、A52、A53、A54、A72など)
- Galaxy Note シリーズ(Note10、Note20)
Sony Xperia シリーズ
「ナイトモード」として搭載されています。
その他のメーカー
OPPO、Xiaomi、OnePlusなど、多くのAndroidメーカーが夜景モードに対応しています。
お使いのスマホが対応しているかは、カメラアプリを開いて「夜景」「ナイト」などのモードがあるか確認してみてください。
プロモードを使った応用テクニック
夜景モードに慣れてきたら、プロモード(マニュアルモード)にも挑戦してみましょう。
プロモードでできること
プロモードでは、以下の設定を手動で調整できます:
シャッタースピード
- 遅くすると光をたくさん取り込める
- 光の軌跡(車のライトなど)を撮影できる
- 1秒、2秒、それ以上の長時間露光も可能
ISO感度
- 数値を上げると暗い場所でも明るく撮れる
- ISO400以上にすると夜景に効果的
- ただし上げすぎるとノイズが増える
露出補正
- 写真全体の明るさを調整できる
長時間露光で光の軌跡を撮る
プロモードで、車のライトの軌跡や動く光を撮影できます。
- ISO感度を低く設定(ISO64など)
- シャッタースピードを長めに設定(2秒以上)
- スマホをしっかり固定
- セルフタイマーやリモートシャッターを使用
この方法で、幻想的な光の流れを表現した写真が撮れます。
よくある質問
Q1. 夜景モードが自動で切り替わらないのはなぜ?
A. いくつかの原因が考えられます。
まず、夜景モードがオフになっていないか確認しましょう。画面に表示される月のマークをタップして、オン・オフを切り替えられます。
また、フラッシュがオンになっていると夜景モードが機能しないことがあります。フラッシュをオフにしてみてください。
機種によっては、HDR機能がオンになっていると夜景モードが使えない場合もあります。
Q2. 夜景モードで撮った写真がぼやけてしまう
A. 撮影中にスマホが動いてしまった可能性が高いです。
夜景モードは通常より長い時間をかけて撮影するため、その間にスマホが動くと手ブレが発生します。
両手でしっかり持ち、脇を締めて体を安定させましょう。可能であれば、スマホを台や手すりに置いて固定するとより確実です。
Q3. 夜景モードで撮ると明るくなりすぎる
A. 撮影前に明るさを調整しましょう。
画面をタップすると表示される明るさ調整バーを下げることで、適度な明るさに設定できます。
また、夜景モードのスライダーで露光時間を短めに調整することも効果的です。
Q4. 三脚は必要?
A. 基本的には必要ありません。
多くのAndroidスマホは、手ブレ補正機能が優れているため、手持ちでも十分綺麗な夜景が撮れます。
ただし、天体写真モードや長時間露光を使う場合は、三脚やスマホを固定できる場所が必須になります。
Q5. 夜景モードはバッテリーを多く消費する?
A. 通常モードよりは消費しますが、極端に多いわけではありません。
夜景モードは複数枚の写真を撮影して処理するため、通常の撮影よりもバッテリーを使います。しかし、1回の撮影で大幅にバッテリーが減ることはないので、安心して使用できます。
Q6. 動いている被写体は夜景モードで撮れる?
A. 基本的には静止している被写体に向いています。
夜景モードは複数枚の写真を合成するため、動いている被写体はぼやけてしまうことがあります。
人物や動物など動く被写体を撮る場合は、なるべく静止してもらうか、通常モードでフラッシュを使う方が良い結果が得られます。
まとめ
Android夜景モードは、暗い場所でも美しい写真が撮れる便利な機能です。
この記事のポイント
- 夜景モードは複数枚の写真を合成して明るく鮮明な1枚を作る
- 多くのAndroidスマホで自動または手動で使える
- 撮影中はスマホを動かさないことが重要
- フラッシュはオフにして、両手でしっかり持つ
- 明るさ調整やプロモードで自分好みの写真に
夜のイルミネーションや星空、街の夜景など、今まで諦めていた場面でも、夜景モードを使えば素敵な写真が撮れます。
この記事で紹介したコツを参考に、ぜひ夜景撮影を楽しんでください。何度か試していくうちに、あなただけのベストな撮影方法が見つかるはずです。

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