会議中や電車の中、映画館など、スマホの着信音を鳴らせない場面は日常的にありますよね。
そんな時に便利なのが「マナーモード」です。しかし、Androidのマナーモードには種類があり、それぞれ動作が異なることをご存知でしょうか。
この記事では、Androidのマナーモードの種類や設定方法、便利な使い方まで、わかりやすく解説します。状況に応じて使い分けられるようになりましょう!
マナーモードとは?

マナーモード(Manner Mode)とは、着信音やアラーム音を鳴らさずに、周囲に迷惑をかけないようにする機能のことです。
日本独特の呼び方で、英語では「Silent Mode」「Vibrate Mode」などと呼ばれます。
マナーモードで何ができる?
マナーモードをオンにすると、以下のような動作になります。
- 着信音が鳴らない
- 通知音が鳴らない
- アプリの音が鳴らない(設定による)
- メディアの音(音楽や動画)は設定により鳴る場合もある
音は鳴りませんが、電話やメッセージの受信自体は通常通り行われます。画面を見れば、着信や通知があったことを確認できるのです。
なぜマナーモードが必要?
公共の場所で着信音が鳴ると、周囲の人に迷惑をかけてしまいます。
マナーモードは、社会生活を円滑にするための大切な機能と言えるでしょう。日本では特に、公共の場でのマナーが重視されているため、この機能が重要視されています。
Androidのマナーモードの種類
Androidには、主に3つのサウンドモードがあります。それぞれの違いを理解しておきましょう。
通常モード(サウンドオン)
すべての音が鳴る、通常の状態です。
着信音、通知音、アラーム、メディアの音楽や動画など、すべての音が設定した音量で再生されます。
バイブレーションモード(マナーモード)
音は鳴らずに、振動(バイブレーション)でお知らせするモードです。
着信や通知があると、スマホが振動するので、音を出さずに気づくことができます。ポケットやカバンに入れていても通知に気づけるので便利です。
サイレントモード(ミュート)
音も振動も完全にオフにするモードです。
着信や通知があっても、音も振動もしません。画面に通知が表示されるだけなので、完全に静かな状態を保てます。
会議中や就寝時など、振動音すら気になる場面で使うと良いでしょう。
Androidバージョンによる違い
Android 9(Pie)以降では、サウンドモードの名称や動作が少し変更されました。
「マナーモード」という呼び方はあまり使われず、「バイブレーション」「ミュート」という表現が一般的になっています。ただし、機能自体は従来のマナーモードと同じです。
マナーモードの設定方法
Androidでマナーモードを設定する方法は、いくつかあります。状況に応じて使い分けましょう。
方法1:音量ボタンで切り替える
最も簡単で素早い方法です。
設定手順:
- 音量ボタン(上または下)を押す
- 音量調整バーが画面に表示される
- バーの上部にあるベルのアイコンをタップ
- タップするごとに「サウンドオン」→「バイブレーション」→「ミュート」と切り替わる
ベルのアイコンは、モードによって表示が変わります。
- ベルのアイコン:サウンドオン(通常モード)
- ベルに波線のアイコン:バイブレーションモード
- ベルに斜線のアイコン:ミュート(サイレントモード)
方法2:クイック設定パネルから切り替える
画面上部から素早くアクセスできる方法です。
設定手順:
- 画面上部から下にスワイプして通知パネルを開く
- もう一度下にスワイプしてクイック設定パネルを全表示
- ベルのアイコンをタップ
- 「サウンド」「バイブレーション」「ミュート」から選択
機種によっては、ボタン一つでモードを切り替えられる場合と、タップするとモード選択画面が開く場合があります。
方法3:設定アプリから変更する
より詳細な設定をしたい場合は、設定アプリから変更できます。
設定手順:
- 設定アプリを開く
- 「音」または「サウンドとバイブレーション」を選択
- 各種音量を個別に調整
- 「マナーモード」「バイブレーション」などの項目をオンにする
ここでは、着信音、通知音、アラーム音などを個別に調整できます。
方法4:電源ボタン長押しメニューから切り替え
一部の機種では、電源ボタンを長押しすると表示されるメニューから切り替えられます。
設定手順:
- 電源ボタンを長押し
- 表示されるメニューの中から「サイレント」「バイブ」などを選択
ただし、Android 12以降では、電源ボタン長押しでGoogleアシスタントが起動する設定になっている場合があるので、その場合は他の方法を使いましょう。
マナーモードを自動で設定する方法
毎回手動で切り替えるのが面倒な場合、自動設定が便利です。
おやすみ時間モードを使う
特定の時間帯に自動でサイレントモードにできる機能です。
設定手順:
- 設定アプリを開く
- 「デジタルウェルビーイングと保護者による使用制限」を選択
- 「おやすみ時間モード」をタップ
- スケジュールを設定(例:23時〜7時)
- 「通知を一時停止」をオンにする
就寝時間や勤務時間など、決まった時間帯に自動で静かにできるので便利です。
ルーティンを使う(一部機種)
Samsung GalaxyなどのAndroid端末では、「ルーティン」機能を使って自動化できます。
設定例:
- 「職場に到着したら自動でマナーモード」
- 「カレンダーの予定中は自動でサイレント」
- 「充電開始時は自動でミュート」
各機種のルーティン設定画面から、条件とアクションを設定してください。
サードパーティアプリを使う
Taskerなどの自動化アプリを使えば、より複雑な条件でマナーモードを自動設定できます。
ただし、設定がやや複雑なので、上級者向けの方法です。
マナーモード時の細かい設定
マナーモード時の動作を、より細かくカスタマイズできます。
アラームは鳴らすように設定する
マナーモードにしていても、アラームは鳴るように設定できます。
設定確認:
- 設定アプリを開く
- 「音」を選択
- 「マナーモード」または「サイレント時の例外」を確認
- 「アラーム音を鳴らす」がオンになっているか確認
多くの場合、デフォルトでアラームは鳴る設定になっています。目覚まし時計として使っている人は、必ず確認しておきましょう。
特定の連絡先からの着信だけ鳴らす
重要な人からの電話だけは受け取りたい場合、例外設定ができます。
設定手順:
- 設定アプリを開く
- 「音」→「マナーモードの例外」を選択
- 「着信」をタップ
- 「すべての連絡先」「お気に入りの連絡先」「連絡先を選択」から選ぶ
これで、家族や上司など、重要な人からの電話だけは鳴るようになります。
メディアの音量は別に設定する
音楽や動画の音量は、マナーモードとは別に管理されています。
マナーモードにしても、音楽アプリや動画再生の音は鳴ることがあるので注意してください。メディアの音も消したい場合は、音量ボタンでメディア音量を0にしましょう。
通知の種類ごとに設定する
アプリごとに、マナーモード時の動作を設定することもできます。
設定手順:
- 設定アプリを開く
- 「アプリと通知」→「通知」を選択
- アプリを個別に選択
- 通知の重要度を設定
重要度を「緊急」に設定すれば、マナーモード中でも通知音が鳴ります。
マナーモードが解除されない時の対処法

マナーモードを解除したはずなのに音が鳴らない、という場合の対処法です。
音量を確認する
マナーモードを解除しても、音量が0になっていれば音は鳴りません。
音量ボタンを押して、各種音量が適切に設定されているか確認しましょう。
おやすみ時間モードを確認する
おやすみ時間モードが有効になっていると、マナーモードを解除しても通知が表示されないことがあります。
設定アプリから「デジタルウェルビーイング」を開いて、おやすみ時間モードがオフになっているか確認してください。
再起動する
システムの一時的な不具合で、マナーモードの切り替えがうまくいかないこともあります。
スマホを再起動してみると、正常に戻ることが多いです。
スピーカーの故障を疑う
どの設定を確認しても音が鳴らない場合、スピーカーが故障している可能性があります。
動画や音楽を再生してみて、それでも音が出ない場合は、メーカーやキャリアに相談しましょう。
マナーモードのよくある疑問
マナーモードに関するよくある質問にお答えします。
Q. マナーモードにしても通知は来る?
A. はい、通知自体は来ます。
音や振動がしないだけで、電話やメッセージの受信は通常通り行われます。画面を見れば、通知を確認できます。
Q. マナーモードとおやすみ時間モードの違いは?
A. 機能が異なります。
マナーモードは音や振動をオフにする機能です。通知バーには通知が表示されます。
おやすみ時間モードは通知自体を一時停止する機能です。通知バーにも表示されず、画面が点灯しません。より徹底的に邪魔されたくない時に使います。
Q. バイブレーションだけオフにできる?
A. できます。
設定アプリの「音」から「バイブレーション」の項目を探してください。「着信時のバイブレーション」「通知のバイブレーション」を個別にオフにできます。
Q. アラームはマナーモードでも鳴る?
A. デフォルトでは鳴ります。
多くのAndroid端末では、マナーモード中でもアラームは鳴る設定になっています。ただし、設定で変更できる機種もあるので、確認しておきましょう。
Q. ゲームの音もマナーモードで消える?
A. 消える場合と消えない場合があります。
多くのゲームアプリは「メディア音量」として扱われるため、マナーモードにしても音が鳴ることがあります。確実に消したい場合は、メディア音量を0にするか、ゲーム内の設定で音をオフにしてください。
Q. マナーモードにすると電池持ちは良くなる?
A. ほとんど変わりません。
音や振動を出さないだけなので、バッテリー消費への影響は微々たるものです。バッテリーを節約したい場合は、「省電力モード」を使う方が効果的でしょう。
Q. マナーモードのショートカットをホーム画面に置ける?
A. 機種によっては可能です。
一部のAndroid端末では、ウィジェットやショートカットとしてマナーモード切り替えボタンを配置できます。ホーム画面の空いているところを長押しして、「ウィジェット」から探してみてください。
マナーモードを使いこなすコツ
マナーモードをより便利に活用するためのコツを紹介します。
状況に応じて使い分ける
バイブレーションモード:電車、カフェなど、通知に気づきたいけど音は出せない場面
サイレントモード:会議、映画館、就寝時など、振動音すら気になる場面
通常モード:自宅や一人でいる時など、音を鳴らしても問題ない場面
こうした使い分けを意識すると、より快適に過ごせます。
スケジュールに合わせて自動化する
毎日同じ時間に切り替える必要がある場合は、自動設定を活用しましょう。
例えば、平日の勤務時間中は自動でマナーモード、土日はオフにするなど、生活リズムに合わせた設定ができます。
重要な通知だけ例外設定する
すべての通知を遮断すると、大切な連絡を見逃すリスクがあります。
家族や仕事関係の重要な人からの連絡だけは、マナーモード中でも通知が来るように例外設定しておくと安心です。
マナーモード中でも定期的に画面を確認する
音や振動がないため、緊急の連絡に気づけないこともあります。
定期的にスマホの画面を確認して、見逃した通知がないかチェックする習慣をつけましょう。
まとめ
Androidのマナーモードは、状況に応じて音や振動をコントロールできる便利な機能です。
バイブレーションモードとサイレントモードを使い分けることで、周囲への配慮と自分の利便性のバランスを取れます。
設定方法は複数あるので、自分が使いやすい方法を覚えておきましょう。音量ボタンやクイック設定パネルから素早く切り替えられるので、状況に応じてこまめに変更することをおすすめします。
自動設定や例外設定も活用すれば、さらに便利にマナーモードを使いこなせます。公共の場でのマナーを守りながら、快適なスマホライフを楽しんでくださいね!

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