Androidスマホを充電したら、画面に「低速充電中」と表示されて、いつまで経っても充電が終わらない…。そんな経験はありませんか?
急いでいるときに限って充電が遅いと、本当にイライラしますよね。
この記事では、Androidスマホが低速充電になる原因と、その解除方法をわかりやすく解説します。今すぐ実践できる対処法も紹介するので、ぜひ試してみてください。
低速充電とは

低速充電とは、スマホの充電速度が通常よりも遅くなっている状態のことです。
Androidスマホでは、充電中に「低速充電中」という表示が画面に出ることがあります。これは、何らかの理由で充電速度が制限されているサインです。
低速充電の表示の見分け方
Androidスマホの場合:
- ロック画面やステータスバーに「低速充電中」と表示される
- 急速充電対応の充電器を使っているのに「急速充電中」と表示されない
通常の表示例:
- 「急速充電中」
- 「超急速充電中」(Samsung Galaxy)
- 「充電中」(低速でも表示される場合あり)
低速充電のメリットとデメリット
実は、低速充電は必ずしも悪いことではありません。
メリット
1. バッテリーの寿命が延びる
- ゆっくり充電することで、バッテリーへの負担が減る
- 過充電や過熱を防げる
- スマホを長く使える
2. 発熱が少ない
- 急速充電よりも熱が発生しにくい
- 熱によるバッテリー劣化を防げる
デメリット
1. 充電に時間がかかる
- フル充電まで数時間かかることも
- 急いでいるときには不便
2. 外出前に困る
- 朝の忙しい時間に充電が終わらない
- 予定に間に合わない可能性
どう考えるべき?
夜間にゆっくり充電するなら低速充電でも問題ありません。むしろバッテリーに優しいです。ただし、急いでいるときは不便なので、原因を特定して解除する必要があります。
低速充電になる原因
Androidスマホが低速充電になる原因は、大きく分けて以下の7つです。
原因1:充電器やケーブルが急速充電に非対応
最も多い原因がこれです。
よくあるケース:
- 古いスマホのACアダプターを使っている
- 安価なケーブルを使っている
- USB Type-Aのアダプター(5V 1A程度)を使っている
- パソコンのUSBポートから充電している
- 車のUSBポートから充電している
解説:
最近のAndroidスマホは急速充電(18W〜65W以上)に対応していますが、充電器が対応していないと低速充電になります。
原因2:ケーブルや充電器の劣化・故障
長年使っているケーブルやアダプターは、見た目は大丈夫でも内部が劣化していることがあります。
チェックポイント:
- ケーブルが断線している(折れ曲がり、ほつれ)
- 端子部分が曲がっている
- プラグ部分に焦げや変色がある
- 接触不良が起きている
原因3:充電ポートの汚れ
スマホの充電口にホコリやゴミが詰まっていると、接触不良で低速充電になります。
原因:
- ポケットやカバンの中で充電口にホコリが入る
- 長期間掃除していない
- リント(繊維くず)が詰まっている
原因4:バッテリーセーバー機能がオン
Androidの省電力モード(バッテリーセーバー)がオンになっていると、充電速度が制限されることがあります。
該当する設定:
- バッテリーセーバー
- 省電力モード
- バッテリー保護機能
- 低速充電モード(機種によって名称が異なる)
原因5:充電しながらスマホを使っている(ながら充電)
動画視聴やゲームをしながら充電すると、バッテリーの消費と充電が同時に行われるため、充電速度が遅くなります。
特に負荷が大きい操作:
- ゲームアプリ
- 動画視聴(YouTubeなど)
- カメラ・ビデオ撮影
- GPSを使うナビアプリ
原因6:スマホが高温になっている
スマホが熱くなると、安全のために自動的に充電速度が制限されます。
高温になる原因:
- 直射日光の当たる場所に置いている
- 夏場の車内で充電
- 充電しながら負荷の高いアプリを使用
- ケースをつけたまま充電(熱がこもる)
原因7:バッテリーの劣化
スマホを2〜3年以上使っていると、バッテリーが劣化して充電速度が遅くなることがあります。
劣化のサイン:
- バッテリーの減りが異常に早い
- 突然シャットダウンする
- 充電が100%にならない
- バッテリーが膨らんでいる(危険!)
【すぐ試せる】低速充電を解除する方法

低速充電を解除するための具体的な方法を紹介します。
方法1:バッテリーセーバーをオフにする
Android共通の手順:
- 設定アプリを開く
- 「バッテリー」または「デバイスケア」をタップ
- 「バッテリーセーバー」または「省電力モード」をタップ
- オフに切り替える
機種別の設定場所:
Samsung Galaxy:
- 設定→バッテリー→バッテリー保護→「最大」に設定
- 設定→バッテリー→省電力モード→オフ
Xperia:
- 設定→バッテリー→いたわり充電→オフ
- 設定→バッテリー→STAMINAモード→オフ
AQUOS:
- 設定→電池→バッテリーケア→低速充電→オフ
- 設定→電池→長エネスイッチ→オフ
Google Pixel:
- 設定→バッテリー→バッテリーセーバー→オフ
方法2:急速充電対応の充電器・ケーブルに交換
おすすめの規格:
- USB Power Delivery(USB PD)対応
- 18W以上の出力(30W〜65W推奨)
- USB Type-Cケーブル
選び方のポイント:
- スマホメーカー純正品が最も確実
- Anker、Elecom、Buffaloなど信頼できるメーカー
- 「急速充電対応」「USB PD対応」の表記を確認
- 充電専用ケーブルではなく、データ転送対応のもの
価格の目安:
- ACアダプター:1,500円〜3,000円
- USB Type-Cケーブル:500円〜1,500円
方法3:充電ポートを掃除する
安全な掃除方法:
- スマホの電源を切る
- 小さな懐中電灯で充電口の中を照らして確認
- つまようじやSIMピンで優しくホコリをかき出す
- エアダスター(圧縮空気)で吹き飛ばす
- 綿棒に無水エタノールを少量つけて拭く
注意点:
- 金属製のピンで強くこすらない(端子が傷つく)
- 水や普通のアルコールは使わない
- 掃除後はしっかり乾燥させる
方法4:スマホを再起動する
一時的なシステムエラーが原因の場合、再起動で解決することがあります。
再起動の手順:
- 電源ボタンを長押し
- 「再起動」をタップ(またはスライド)
- 再起動後、再度充電してみる
方法5:充電中はスマホを使わない
やるべきこと:
- 充電中はスマホを放置する
- アプリをすべて終了させる
- 機内モードにする(通信を遮断)
- Wi-Fi、Bluetooth、GPSをオフにする
充電中の理想的な状態:
- 画面オフ
- アプリすべて終了
- 機内モードオン
- ケースを外す(熱対策)
方法6:コンセントから直接充電する
充電速度の比較:
- コンセント(壁のコンセント):最速(推奨)
- モバイルバッテリー:普通
- パソコンのUSBポート:遅い(5W程度)
- 車のUSBポート:かなり遅い
ポイント:
パソコンや車のUSBポートは、データ転送用に設計されていて、電力供給が弱いです。急速充電したいなら必ずコンセントから充電しましょう。
方法7:スマホを冷やす
冷却方法:
- ケースを外す
- 涼しい場所に置く(直射日光を避ける)
- 扇風機の風を当てる
- エアコンの効いた部屋で充電
やってはいけないこと:
- 冷蔵庫に入れる(結露で故障)
- 氷や保冷剤を直接当てる(急激な温度変化はNG)
機種別の低速充電解除方法
Samsung Galaxy
バッテリー保護設定を変更:
- 設定→バッテリー→バッテリー保護
- 「最大」を選択(85%制限を解除)
省電力モードをオフ:
- 設定→バッテリー→省電力モード→オフ
充電器の確認:
- 純正の「超急速充電器」(25W〜45W)を使う
- 「超急速充電中」と表示されればOK
Google Pixel
バッテリーセーバーをオフ:
- 設定→バッテリー→バッテリーセーバー→オフ
アダプティブ充電を確認:
- 設定→バッテリー→アダプティブ充電
- これはバッテリー保護機能なので、基本的にはオンのままでOK
充電器の確認:
- USB PD対応の充電器を使う
- Pixel 6以降は30W充電に対応
Sony Xperia
いたわり充電をオフ:
- 設定→バッテリー→いたわり充電
- オフに切り替える
STAMINAモードをオフ:
- 設定→バッテリー→STAMINAモード→オフ
SHARP AQUOS
低速充電モードをオフ:
- 設定→電池→バッテリーケア→低速充電→オフ
長エネスイッチをオフ:
- 設定→電池→長エネスイッチ→オフ
インテリジェントチャージをオフ:
- 設定→電池→インテリジェントチャージ→オフ
それでも解決しない場合の対処法
対処法1:セーフモードで起動してみる
アプリが原因で充電が遅くなっている可能性があります。
セーフモードの起動方法:
- 電源ボタンを長押し
- 「電源を切る」を長押し
- 「セーフモードで再起動」をタップ
- この状態で充電してみる
セーフモードで正常に充電できれば、インストールしたアプリが原因です。
対処法2:ソフトウェアアップデート
システムのバグが原因の場合もあります。
アップデート手順:
- 設定→システム→システムアップデート
- 「アップデートをチェック」をタップ
- 最新版があればインストール
対処法3:バッテリー交換を検討
2〜3年以上使っているスマホで、以下の症状がある場合はバッテリー交換が必要かもしれません。
交換が必要なサイン:
- バッテリーの減りが異常に早い
- 充電が80%で止まる
- 突然シャットダウンする
- バッテリーが膨らんでいる
交換方法:
- メーカーの公式サポート
- キャリアショップ(docomo、au、SoftBankなど)
- 民間のスマホ修理店
費用の目安:
- 公式修理:5,000円〜15,000円
- 民間修理:3,000円〜8,000円
対処法4:修理・買い替えを検討
充電ポートの故障やマザーボードの問題の場合、修理が必要です。
修理か買い替えか:
- 購入から1〜2年以内 → 修理
- 3年以上使用 → 買い替え検討
- 修理費が2万円以上 → 買い替えの方がお得
よくある質問(FAQ)
Q1. 低速充電は設定でオンにできる?
A. 一部の機種(Xperiaの「いたわり充電」、AQUOSの「低速充電モード」など)では、意図的に低速充電モードに設定できます。夜間の長時間充電でバッテリーを保護したい場合に便利です。
Q2. 充電しながらスマホを使うとどうなる?
A. 充電速度が遅くなるだけでなく、バッテリーの劣化も早まります。発熱も大きくなるため、できるだけ避けましょう。
Q3. モバイルバッテリーだと低速充電になる?
A. モバイルバッテリーの出力が低い場合は低速充電になります。最近のモバイルバッテリーは18W〜30W出力に対応しているものも多いので、急速充電対応のものを選びましょう。
Q4. 100均の充電ケーブルは使える?
A. 使えますが、急速充電には対応していないことが多いです。また、安全性や耐久性に不安があります。信頼できるメーカーのケーブルをおすすめします。
Q5. 低速充電の方がバッテリーに優しい?
A. はい、その通りです。ゆっくり充電する方がバッテリーへの負担が少なく、寿命が延びます。急いでいないときは、あえて低速充電を選ぶのも一つの方法です。
Q6. 充電が80%で止まるのはなぜ?
A. バッテリー保護機能が働いている可能性があります。Samsung Galaxyの「バッテリー保護(85%制限)」、iPhoneの「バッテリー充電の最適化」などが該当します。設定でオフにできます。
Q7. 夜間充電は悪い?
A. 最近のスマホは過充電を防ぐ機能があるので、基本的には問題ありません。ただし、100%のまま長時間放置するのはバッテリーに負担がかかります。低速充電モードやバッテリー保護機能を活用しましょう。
Q8. 充電器は純正品じゃないとダメ?
A. 必ずしも純正品でなくても大丈夫です。ただし、信頼できるメーカー(Anker、Elecom、Buffaloなど)で、USB PD対応のものを選びましょう。格安の怪しい製品は避けてください。
バッテリーを長持ちさせるコツ
低速充電を解決するだけでなく、バッテリーを長持ちさせる習慣も身につけましょう。
充電の基本ルール
やるべきこと:
- 20%〜80%の範囲で充電する(理想)
- こまめに充電する(0%まで使い切らない)
- 涼しい場所で充電する
- 純正または信頼できる充電器を使う
やってはいけないこと:
- 0%まで使い切る
- 100%のまま長時間放置
- 高温の場所で充電
- ながら充電(特にゲーム)
設定の見直し
- 画面の明るさを下げる
- 自動ロックの時間を短くする
- 位置情報を必要なときだけオンにする
- バックグラウンドアプリを制限する
まとめ
Androidスマホが低速充電になる主な原因は以下の通りです。
最も多い原因TOP3:
- 充電器やケーブルが急速充電に非対応→ USB PD対応の充電器に交換
- バッテリーセーバーがオン→ 設定でオフに
- 充電ポートの汚れ→ 掃除する
すぐ試せる解決方法:
- バッテリーセーバーをオフにする
- 急速充電対応の充電器・ケーブルに交換
- 充電ポートを掃除する
- スマホを再起動する
- コンセントから直接充電する
- 充電中はスマホを使わない
機種別の設定:
- Samsung Galaxy:バッテリー保護を「最大」に
- Xperia:いたわり充電をオフに
- AQUOS:低速充電モードをオフに
- Pixel:バッテリーセーバーをオフに
低速充電は、設定や充電環境を見直すことで多くの場合改善できます。それでも解決しない場合は、バッテリーの劣化や故障が考えられるので、修理や買い替えを検討しましょう。
急いでいるときの充電には、ぜひこの記事の方法を試してみてください!


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