「いつの間にかスマホが『セーフモード』になっていた」「セーフモードが解除できなくて困っている」
そんな経験はありませんか?
Androidスマホの画面左下に「セーフモード」と表示されると、普段使っているアプリが使えなくなり、とても不便です。でも安心してください。セーフモードの解除は、基本的にはとても簡単です。
今回は、Androidのセーフモードを解除する方法を、基本的な手順から解除できない場合の対処法まで、わかりやすく解説していきます。
セーフモードとは?まずは基本を理解しよう

解除方法を説明する前に、セーフモードがどんな機能なのか簡単に説明します。
セーフモードの役割
セーフモードとは、Androidスマホを購入時の状態に近い環境で起動する機能です。
スマホが工場から出荷された時点でインストールされているアプリ(プリインストールアプリ)だけが動作し、自分で後からインストールしたアプリは一時的に無効化されます。
どんなときに使うの?
セーフモードは、スマホに以下のような不具合が起きたときに使います。
- 動作が異常に遅い
- 頻繁にフリーズする
- 勝手に再起動する
- アプリが強制終了する
- 画面が反応しない
これらの問題が、後からインストールしたアプリによって引き起こされているのか確認するために、セーフモードを使います。
セーフモードで正常に動作すれば、原因は自分でインストールしたアプリにあると判断できるわけです。
セーフモード中はどうなるの?
セーフモードで起動すると、以下のような変化があります。
使えなくなる機能
- 後からインストールしたアプリ(グレーアウトして起動できない)
- ホーム画面のウィジェット(消えることがある)
- 一部のカスタマイズ設定
自動的にオンになる設定
- 機内モード(Wi-Fiやモバイルデータがオフになる)
ただし、連絡先や写真などのデータ自体は消えませんので、その点は安心してください。
基本的なセーフモードの解除方法
多くのAndroidスマホでは、再起動するだけでセーフモードを解除できます。
方法1:通常の再起動で解除する
これが最も基本的で、ほとんどのケースで有効な方法です。
手順
- 電源ボタンを長押しする
- 画面に表示される「再起動」をタップ
- スマホが再起動するのを待つ
機種によって操作が異なる場合
一部の機種では、電源メニューの表示方法が異なります。
- Google Pixel 6以降、OnePlusなど:電源ボタン + 音量大ボタンを同時に長押し
- 古い機種:電源ボタンのみを長押し
再起動が完了すると、画面左下の「セーフモード」の表示が消えて、通常モードに戻ります。
方法2:電源オフ→電源オンで解除する
再起動ボタンがない機種や、再起動でうまくいかない場合は、この方法を試してみましょう。
手順
- 電源ボタンを長押しする
- 「電源を切る」をタップ
- 画面が完全に暗くなるまで待つ
- 再度電源ボタンを長押しして起動する
スマホが通常モードで起動すれば、セーフモードが解除されています。
方法3:通知パネルから解除する(一部機種のみ)
Samsung Galaxyシリーズなど、一部の機種では通知パネルから簡単にセーフモードを解除できます。
手順
- 画面上部から下にスワイプして通知パネルを開く
- 「セーフモードが有効になっています」という通知を探す
- その通知をタップ
- 「オフにする」または「無効にする」を選択
この方法に対応していない機種では、通知が表示されないので、他の方法を試してください。
セーフモードが解除できない時の対処法
「再起動しても、また自動的にセーフモードになってしまう」という場合、いくつかの原因が考えられます。
対処法1:強制再起動を試す
通常の再起動でダメな場合は、強制再起動を試してみましょう。
手順(一般的な方法)
- 電源ボタンを30秒以上長押しする
- 画面が暗くなるまで待つ
- 数秒待ってから、電源ボタンを押して起動する
機種別の強制再起動方法
機種によって、強制再起動の方法が異なる場合があります。
- Samsung Galaxy:電源ボタン + 音量小ボタンを7〜10秒長押し
- Xperia:電源ボタンを8秒以上長押し(振動したら離す)
- AQUOS:電源ボタンを8秒以上長押し
強制再起動後、通常モードで起動するか確認してください。
対処法2:問題のあるアプリをアンインストールする
セーフモードが勝手に起動する場合、何らかのアプリが原因になっている可能性があります。
手順
- セーフモードのままスマホを使う
- 最近インストールしたアプリを思い出す
- 「設定」→「アプリ」を開く
- 問題がありそうなアプリを選んで「アンインストール」
- スマホを再起動して通常モードで起動するか確認
どのアプリが原因か分からない場合
最近インストールした順に、1つずつアンインストールして確認していくのが確実です。
アプリを1つ削除するたびに再起動して、問題が解決したか確認しましょう。
対処法3:電源ボタンの故障をチェックする
セーフモードが繰り返し起動する原因として、電源ボタンや音量ボタンの物理的な故障が考えられます。
確認方法
- ボタンを押したときの感触が他のボタンと違わないか
- ボタンが押し込まれたまま戻ってこないか
- ボタンが異常に固い、または柔らかくないか
スマホケースが原因の場合も
スマホケースがボタンを圧迫して、知らないうちにボタンが押され続けている可能性があります。
一度ケースを外して、再起動してみましょう。それで解決すれば、ケースが原因です。
対処法4:バッテリーを一度外してみる(可能な機種のみ)
バッテリーが取り外せる機種の場合、この方法が効果的なことがあります。
手順
- スマホの電源を完全に切る
- 背面カバーを開けてバッテリーを取り外す
- 30秒〜1分待つ
- バッテリーを元に戻す
- 電源を入れる
ただし、最近のスマホはバッテリーが内蔵されていて取り外せない機種がほとんどです。無理に分解しないようにしてください。
対処法5:キャッシュをクリアする
システムキャッシュに問題がある場合、セーフモードから抜け出せないことがあります。
手順
- スマホの電源を切る
- 電源ボタン + 音量大ボタンを同時に長押し(リカバリーモードに入る)
- 「Wipe cache partition」を音量ボタンで選択
- 電源ボタンで決定
- キャッシュのクリアが完了したら「Reboot system now」を選択
注意点
リカバリーモードの操作は慎重に行ってください。間違って「Factory reset」を選ぶと、データが全て消えてしまいます。
対処法6:セーフモードを使って設定をリセットする
セーフモード中に、問題のある設定をリセットする方法もあります。
手順
- セーフモードのまま「設定」を開く
- 「システム」→「リセット オプション」をタップ
- 「すべての設定をリセット」を選択
- 再起動する
この方法では、写真や連絡先などのデータは削除されませんが、Wi-Fi設定や通知設定などがリセットされます。
最終手段:工場出荷時リセット(初期化)

上記の方法を全て試してもセーフモードが解除できない場合、工場出荷時リセット(初期化)を検討する必要があります。
初期化の前に必ずバックアップを
初期化すると、スマホ内のすべてのデータが削除されます。必ず事前にバックアップを取ってください。
バックアップ方法
- Googleアカウントでのバックアップ(設定→システム→バックアップ)
- 写真はGoogleフォトに保存
- 重要なファイルはPCやクラウドに保存
- 連絡先もGoogleアカウントに同期
初期化の手順
方法1:設定から初期化する
- 「設定」を開く
- 「システム」→「リセット オプション」をタップ
- 「すべてのデータを消去(出荷時リセット)」を選択
- 警告メッセージを読んで「スマートフォンをリセット」をタップ
- PINやパスワードを入力
- 「すべて削除」をタップ
方法2:リカバリーモードから初期化する
画面が操作できない場合は、この方法を使います。
- スマホの電源を切る
- 電源ボタン + 音量大ボタンを同時に長押し
- リカバリーモードに入る
- 音量ボタンで「Factory reset」または「Wipe data/factory reset」を選択
- 電源ボタンで決定
- 「Yes」を選んで実行
- 完了したら「Reboot system now」を選択
初期化が完了すると、スマホは購入時の状態に戻ります。
セーフモードを解除した後にやるべきこと
セーフモードから通常モードに戻ったら、以下の点を確認しましょう。
1. 機内モードを解除する
セーフモードでは自動的に機内モードがオンになっていることが多いので、確認してください。
- 画面上部から下にスワイプ
- クイック設定を開く
- 飛行機マークのアイコンをタップしてオフにする
これで、Wi-Fiやモバイルデータ通信が使えるようになります。
2. ウィジェットを元に戻す
セーフモード起動前にホーム画面にウィジェットを配置していた場合、それらが消えている可能性があります。
事前にスクリーンショットを撮っておけば、元の配置を思い出しやすくなります。
3. アプリの動作を確認する
問題のあったアプリをアンインストールした場合、スマホが正常に動作するか確認しましょう。
もし再び問題が発生する場合は、他のアプリが原因かもしれません。
4. アプリを再インストールする
削除したアプリの中で、実は問題がなかったものがあるかもしれません。
様子を見ながら、必要なアプリを1つずつ再インストールしていきましょう。
セーフモードに関するよくある質問
セーフモードにするとデータは消えますか?
いいえ、セーフモードを起動してもデータは消えません。
写真、連絡先、メッセージなどは全て保持されます。ただし、ホーム画面のウィジェットは消える可能性があるので、事前にスクリーンショットを撮っておくことをおすすめします。
勝手にセーフモードになるのはなぜ?
主に以下の原因が考えられます。
問題のあるアプリ
マルウェアや不具合のあるアプリが原因で、システムが自動的にセーフモードで起動している可能性があります。
ボタンの故障
電源ボタンや音量ボタンが物理的に故障していて、知らないうちにセーフモード起動の操作が実行されている可能性があります。
システムの不具合
Android OSに一時的な不具合が発生している可能性があります。
メモリ不足
アプリをインストールしすぎてメモリが圧迫され、システムが不安定になっている可能性があります。
セーフモードを意図的に起動するには?
トラブルシューティングのために、意図的にセーフモードを起動したい場合の方法です。
- 電源ボタンを長押しして電源メニューを表示
- 「電源を切る」を長押し
- 「セーフモードで再起動しますか?」と表示されたら「OK」をタップ
この方法で起動できない機種の場合は、メーカーの公式サイトで確認してください。
セーフモードで削除できるアプリは?
セーフモード中でも、自分でインストールしたアプリは削除できます。
ただし、プリインストールアプリ(最初から入っているアプリ)は、セーフモードでも削除できません。これらは「無効化」することで、起動しないようにできる場合があります。
電源ボタンが壊れていてもセーフモードは解除できる?
電源ボタンが完全に故障している場合、セーフモードの解除は非常に難しくなります。
一部の機種では、通知パネルから解除できる場合もありますが、基本的には修理が必要です。修理店やメーカーのサポートに相談することをおすすめします。
セーフモードを完全に無効化することはできる?
Androidの標準機能としては、セーフモードを完全に無効化する設定はありません。
セーフモードは、トラブル時の重要な診断ツールなので、意図的に無効化できない仕様になっています。
まとめ:セーフモード解除は基本的に簡単!
Androidのセーフモードは、基本的には再起動するだけで簡単に解除できます。
基本の解除手順
- 電源ボタンを長押し
- 「再起動」をタップ
- 通常モードで起動することを確認
これで解決しない場合は、以下の対処法を順番に試してみましょう。
解除できない時の対処法
- 強制再起動を試す
- 問題のあるアプリをアンインストールする
- 電源ボタンやスマホケースの状態を確認する
- キャッシュをクリアする
- 最終手段として工場出荷時リセット
セーフモードは、スマホの不具合を診断するための便利な機能です。解除方法を知っておけば、いざという時に慌てずに対処できます。
それでも解決しない場合は、ハードウェアの故障が考えられるので、修理店やメーカーサポートに相談することをおすすめします。
スマホを快適に使い続けるために、この記事が役立てば幸いです!


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