「さっきまで持っていたはずなのに、スマホがない…」「家のどこかにあるはずだけど見つからない」「カフェに置き忘れたかも…」
こんな状況、誰でも一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
実は、Androidには「デバイスを探す」という超便利な機能があります。この機能を使えば、紛失したスマホの場所を地図で確認したり、音を鳴らしたり、遠隔でロックしたりできるんです。
この記事では、「デバイスを探す」機能の設定方法から実際の使い方まで、わかりやすく解説していきます。
紛失する前に必ず設定しておきましょう!
「デバイスを探す」とは?

Googleが提供する公式サービス
「デバイスを探す」は、Googleが無料で提供している公式サービスです。
Androidスマホやタブレットだけでなく、Chromebook、Pixel Watch、さらにはトラッカータグが付いたアイテムまで探すことができます。
できることは5つ
1. スマホの場所を地図で確認
- 現在地をGoogleマップに表示
- バッテリー残量も確認可能
- 接続しているWi-Fi情報も表示
2. 音を鳴らす
- 最大音量で5分間着信音を鳴らす
- マナーモードでも鳴る
- 家の中で見失った時に便利
3. デバイスをロック
- 遠隔操作でスマホをロック
- ロック画面にメッセージを表示
- 拾った人への連絡先を表示可能
4. メッセージを表示
- ロック画面に伝言を表示
- 「拾った方はこの番号に連絡してください」など
5. データを消去
- 工場出荷状態に初期化
- 個人情報を完全に削除
- 最終手段として使用
利用条件
「デバイスを探す」を使うには、以下の条件が必要です:
必須条件:
- Googleアカウントでログイン済み
- 「デバイスを探す」機能がオン
- 位置情報がオン
- 電源が入っている(オフラインでも一部機能が使える)
- インターネット接続(Wi-Fiまたはモバイルデータ)
推奨設定:
- 2段階認証のバックアップを設定
- Google Playで端末が表示されている
【重要】事前設定を必ず確認しよう
紛失してから慌てても遅い!今すぐ設定を確認しましょう。
設定1:「デバイスを探す」をオンにする
ほとんどの場合、Googleアカウントでログインすると自動的にオンになっています。念のため確認しておきましょう。
確認手順:
- 「設定」アプリを開く
- 「Google」または「セキュリティ」をタップ
- 「デバイスを探す」をタップ
- 「デバイスを探す」のスイッチがオンになっているか確認
機種別の設定パス:
Google Pixel / 標準Android:
設定 → Google → すべてのサービス → デバイスを探す
Samsung Galaxy:
設定 → 生体認証とセキュリティ → その他のセキュリティ設定 → デバイスを探す
Sony Xperia:
設定 → Google → デバイスを探す
Sharp AQUOS:
設定 → セキュリティとプライバシー → デバイスを探す
設定2:位置情報をオンにする
位置情報がオフだと、スマホの場所を特定できません。
確認手順:
- 「設定」アプリを開く
- 「位置情報」をタップ
- 「位置情報」がオンになっているか確認
注意:
- 位置情報は常にオンにしておくのが推奨
- 現代のスマホはバッテリー持ちが良いので、常時オンでも問題なし
- 多くのアプリが位置情報を使用するため、オフにすると不便
設定3:Google Playでデバイスが表示されている
Google Playで非表示にしたデバイスは、「デバイスを探す」にも表示されません。
確認手順:
- パソコンまたはスマホで https://play.google.com/settings にアクセス
- Googleアカウントでログイン
- 「デバイス」セクションを確認
- 探したいデバイスの「メニューに表示する」にチェックが入っているか確認
設定4:2段階認証のバックアップを設定【超重要】
2段階認証を使っている場合、スマホを紛失すると認証ができなくなり、「デバイスを探す」も使えなくなります。
必ずバックアップを設定しておきましょう。
設定手順:
- スマホの「設定」→「Google」→「Googleアカウント」を開く
- 「セキュリティ」をタップ
- 「Googleへのログイン」→「2段階認証プロセス」をタップ
- 以下のいずれかを設定:
- バックアップコード(8桁の数字を印刷または保存)
- バックアップ用電話番号(別の電話番号を登録)
バックアップコードの保存方法:
- 紙に印刷して財布に入れておく
- スクリーンショットして別のデバイスに保存
- パスワード管理アプリに保存
設定5:オフラインのデバイスを探す【2024年新機能】
2024年5月から、日本でも「オフラインのデバイスを探す」機能が使えるようになりました。
この機能のすごいところ:
- インターネット接続がなくてもスマホを探せる
- 電源が切れていても探せる(Pixel 8以降など対応機種のみ)
- 世界中のAndroidデバイスのネットワークを利用
- 位置情報は暗号化されてプライバシーも保護
設定手順:
- 「設定」→「Google」→「デバイスを探す」
- 「オフラインのデバイスを探す」をタップ
- 以下から選択:
オプション:
- OFF:オフライン時は探せない
- ネットワークを使用しない:オンライン時の最後の位置のみ
- 人通りの多い場所でのみ:空港や街中など
- どこでもネットワークを使用する:あらゆる場所で探せる【推奨】
おすすめ設定:
「どこでもネットワークを使用する」にしておけば、最も確実です。
設定6:動作確認をしておく
設定が完了したら、実際に使えるか確認しておきましょう。
確認方法:
- パソコンまたは別のスマホで https://android.com/find にアクセス
- Googleアカウントでログイン
- 自分のスマホが地図上に表示されるか確認
- 「音を鳴らす」を試してみる
「デバイスを探す」の使い方

実際にスマホを紛失した時の使い方を説明します。
方法1:パソコンから探す
ステップ1:デバイスを探すにアクセス
- パソコンのブラウザで https://android.com/find にアクセス
- 紛失したスマホに設定しているGoogleアカウントでログイン
2段階認証の画面が出たら:
- バックアップコードを入力
- または「別の方法を試す」→「バックアップコード」を選択
ステップ2:デバイスを選択
複数のデバイスを持っている場合は、画面上部で紛失したデバイスを選択します。
ステップ3:地図で位置を確認
- 現在地が地図上に表示される
- バッテリー残量も表示される
- 最終確認時刻も表示される
注意:
- 位置は完全に正確とは限らない
- 円の大きさが精度を示す(小さいほど正確)
- オフラインの場合は最後にオンラインだった位置を表示
方法2:別のAndroidスマホから探す
家族や友人のスマホを借りて探す方法です。
ステップ1:デバイスを探すアプリを開く
- Google Playから「デバイスを探す」アプリをダウンロード(インストール済みの場合もある)
- アプリを起動
ステップ2:ゲストとしてログイン
- 「ゲストとしてログイン」をタップ
- 紛失したスマホのGoogleアカウントでログイン
重要:
ゲストモードを使えば、友人のスマホに自分のアカウント情報を残さずに済みます。
ステップ3:操作する
パソコン版と同じように、地図で位置を確認したり、音を鳴らしたりできます。
ステップ4:ログアウト
使い終わったら必ず「ログアウト」をタップしてください。
方法3:自分の別のスマホ・タブレットから探す
自分の別のAndroidデバイスから探す場合は、ゲストモードを使わずに直接ログインできます。
各機能の詳しい使い方
機能1:スマホの位置を確認
表示される情報:
- 現在地(またはオフラインになる前の最後の位置)
- バッテリー残量
- 接続しているWi-FiのSSID
- 最終確認時刻
位置情報の精度:
- 屋外:10〜30m程度
- 屋内:50〜100m程度(GPS電波が弱い)
- 地下や建物内:不正確になることがある
デバイスが近くにある場合:
「付近を探す」機能が使えます(10m以内にある場合)。
画面に表示される図形が、デバイスに近づくと変化します。
機能2:音を鳴らす
使い方:
- 「音を鳴らす」をクリック
- スマホが最大音量で5分間鳴り続ける
特徴:
- マナーモードでも鳴る
- バイブモードでも鳴る
- 電源ボタンを押すか「着信音を停止」で止められる
こんな時に便利:
- 家の中でスマホが見つからない
- カバンやソファの中に埋もれている
- 車の中でスマホを探している
機能3:デバイスをロック(デバイスの保護)
使い方:
- 「デバイスを保護」をクリック
- ロックするためのPINまたはパスワードを入力(新規設定も可)
- 復旧メッセージを入力(任意)
- 例:「このスマホを拾った方へ。お手数ですが以下にご連絡ください」
- 電話番号を入力(任意)
- 拾った人が連絡できる番号
- 「デバイスを保護」をクリック
ロック後の状態:
- スマホが即座にロックされる
- ロック画面にメッセージと電話番号が表示される
- ロックを解除しないとスマホを使えない
注意:
- 電話番号を表示すると、拾った人が連絡してくれる可能性が高まる
- ただし、自分の携帯番号を入れても電話を受けられないので、家族や友人の番号を入れる
機能4:データを消去(デバイスデータを消去)
最終手段です。慎重に判断してください。
実行すると:
- スマホが工場出荷状態に初期化される
- すべてのデータが完全に削除される(SD カードは残る場合がある)
- Googleアカウントとの紐付けも解除される
- その後は「デバイスを探す」で位置を特定できなくなる
使うべき状況:
- 盗難された可能性が高い
- 絶対に取り戻せないと判断した
- 個人情報の流出を防ぎたい
使い方:
- 「デバイスデータを消去」をクリック
- 警告メッセージをよく読む
- Googleアカウントのパスワードを入力
- 「消去」をクリック
重要:
- 実行前にもう一度よく考える
- バックアップがあるか確認
- 本当に必要な場合のみ実行
オフラインでもスマホを探す方法
2024年5月から使えるようになった新機能です。
オフラインでも探せる仕組み
Find My Device ネットワーク:
世界中のAndroidデバイスがネットワークを形成し、お互いのデバイスを探すのを助け合います。
例:
- あなたのスマホがオフライン状態
- 近くにある他の人のAndroidスマホがBluetoothで検知
- その人のスマホが暗号化された位置情報を送信
- あなたのスマホの位置が特定できる
プライバシーは保護される:
- 位置情報は暗号化されている
- 他の人にあなたのスマホの位置はわからない
- PINやパスワードで保護されている
設定方法(再掲)
「設定」→「Google」→「デバイスを探す」→「オフラインのデバイスを探す」
おすすめ:「どこでもネットワークを使用する」
対応機種
バッテリーが切れても探せる機種:
- Google Pixel 8
- Google Pixel 8 Pro
- Google Pixel 8a
- Google Pixel 9シリーズ
- その他、順次対応予定
条件:
電源が切れてから数時間以内
よくあるトラブルと解決方法
トラブル1:デバイスが表示されない
原因1:「デバイスを探す」がオフになっている
解決法:
- 設定を確認してオンにする
- ただし紛失後はオンにできない
原因2:Google Playで非表示になっている
解決法:
- https://play.google.com/settings で確認
- 「メニューに表示する」をオンにする
原因3:Googleアカウントが違う
解決法:
- 紛失したスマホに設定していたアカウントでログインする
トラブル2:位置情報が表示されない
原因1:位置情報がオフだった
解決法:
- 残念ながら、オフだった場合は位置を特定できない
原因2:インターネット接続がない
解決法:
- 最後にオンラインだった位置が表示される
- オフライン機能をオンにしていれば、ネットワークで探せる
原因3:電源が切れている
解決法:
- Pixel 8以降など対応機種なら数時間は探せる
- それ以外は最後の位置のみ表示
トラブル3:2段階認証でログインできない
原因:バックアップコードを設定していない
解決法:
- 事前にバックアップコードを設定しておく必要がある
- 紛失後は設定できない
- Googleアカウント復元を試みる(時間がかかる)
トラブル4:音が鳴らない
原因1:音量が0になっている
解決法:
- 「音を鳴らす」機能は最大音量で鳴るので、実際は鳴るはず
原因2:ヘッドフォンが接続されている
解決法:
- ワイヤレスヘッドフォンがオンになっている場合、ヘッドフォンから音が鳴る
- ヘッドフォンをオフにするか、ケースに戻す
原因3:電源が切れている
解決法:
- 電源が入るまで待つしかない
トラブル5:位置情報が不正確
原因:GPS電波が弱い場所にある
解決法:
- 表示された位置の周辺を探す
- 「付近を探す」機能を使う
- 「音を鳴らす」機能を併用
紛失を防ぐための対策

対策1:スマホリングやストラップを付ける
物理的に落としにくくします。
対策2:スマートタグを付ける
AirTag(Apple)やTile、Galaxy SmartTagなど
スマホとは別にトラッカータグで追跡できます。
対策3:定期的にバックアップ
万が一データを消去しても大丈夫なように。
Googleの自動バックアップ:
- 写真:Google フォト
- 連絡先:Google連絡帳
- アプリデータ:Googleバックアップ
対策4:ロック画面に連絡先を表示
設定方法:
- 「設定」→「ディスプレイ」→「ロック画面」
- 「ロック画面のメッセージ」を編集
- 「拾った方はXXX-XXXX-XXXXまでご連絡ください」と入力
対策5:「デバイスを探す」の定期確認
月に1回程度、ちゃんと機能するか確認しておきましょう。
キャリアの紛失サポートサービス
各キャリアも独自の紛失サポートを提供しています。
ドコモ:ケータイお探しサービス
- 月額55円
- 遠隔ロック、データ削除
- お預かりセンターのデータ削除
au:位置検索サポート
- 月額330円(故障紛失サポートに含まれる)
- 遠隔ロック
- データお預かりアプリのデータ削除
ソフトバンク:紛失ケータイ捜索サービス
- 無料
- 位置情報の確認のみ
- ロックやデータ削除はGoogle「デバイスを探す」を推奨
Googleの「デバイスを探す」が無料で高機能なので、基本的にはこちらで十分です。
まとめ:今すぐ設定を確認しよう
スマホの紛失は誰にでも起こりうることです。
この記事のポイント:
- 「デバイスを探す」は必ず設定しておく
- 今すぐ確認!
- 2段階認証のバックアップは超重要
- バックアップコードを安全な場所に保存
- 位置情報は常にオンにしておく
- バッテリー消費は気にしなくてOK
- オフライン機能もオンにする
- 「どこでもネットワークを使用する」がおすすめ
- 定期的に動作確認する
- 月に1回は https://android.com/find にアクセス
- 使える機能は5つ
- 位置確認、音を鳴らす、ロック、メッセージ表示、データ消去
- データ消去は最終手段
- 慎重に判断すること
今すぐやるべきこと:
- 「設定」→「Google」→「デバイスを探す」を確認
- 位置情報がオンか確認
- オフライン機能をオンにする
- 2段階認証のバックアップを設定
- バックアップコードを印刷または保存
- https://android.com/find で動作確認
紛失してから設定することはできません。
今のうちに必ず設定を済ませておきましょう。そうすれば、万が一スマホをなくしても、慌てずに探し出せます!
ちなみに、家の中でスマホが見つからないだけなら、「音を鳴らす」機能だけでもとても便利ですよ。ぜひ一度試してみてください!

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