HDMIキャプチャー完全ガイド!ゲーム配信・動画録画の必須機材【選び方と使い方】

SwitchやPS5のゲームプレイを録画したい…

一眼レフカメラをWebカメラとして使いたい…

YouTubeでゲーム実況を始めたいけど、機材がわからない…

これらの悩み、HDMIキャプチャー(キャプチャーボード)があれば全て解決できます!

この記事では、ゲーム配信や動画制作に必須の「HDMIキャプチャー」について、初心者にも分かりやすく徹底解説します。

HDMIキャプチャーとは?
1. 簡単に言うと
2. なぜ必要なのか?
HDMIキャプチャーでできること
HDMIキャプチャーの種類
1. タイプ1: 外付け型(USB接続)
2. タイプ2: 内蔵型(PCIe接続)
エンコード方式の違い
1. ソフトウェアエンコード
2. ハードウェアエンコード
パススルー機能とは?
1. 超重要!ゲーム実況には必須
2. パススルー対応解像度
HDMIキャプチャーの選び方
必要な機材・ケーブル
1. 基本セット
2. 配信用追加機材
接続方法(外付け型)
1. 基本的な接続手順
2. 接続図
ソフトウェアの設定
1. 推奨キャプチャーソフト
2. OBS Studioの設定例
トラブルシューティング
おすすめ製品(価格帯別)
よくある質問(Q&A)
まとめ: HDMIキャプチャーを選ぼう

HDMIキャプチャーとは?

簡単に言うと

HDMIキャプチャーとは、ゲーム機やカメラのHDMI映像をパソコンに取り込むための機器です。

例えるなら:

ビデオカメラとテレビの間に入る「通訳」

ゲーム機 → HDMIキャプチャー → パソコン
   ↓          ↓              ↓
 映像出力   映像を変換    録画・配信

テレビにも同時出力できるので、
普段通りプレイしながら録画可能!

なぜ必要なのか?

【問題】
PCのHDMI端子は「出力専用」
↓
ゲーム機やカメラの映像を
直接PCに入力できない

【解決】
HDMIキャプチャーが「入力」を可能にする
↓
映像をPC用のデータに変換
↓
録画・配信・編集が可能に!

HDMIキャプチャーでできること

1. ゲーム実況・配信

【従来】
PS5やSwitchは単体で配信機能があるが:
・画質が限られる
・編集機能が少ない
・配信サイトが限定される

【キャプチャー使用】
・フルHD〜4Kの高画質録画
・自由な編集が可能
・YouTube、Twitch、ニコニコなど自由に配信
・顔出し映像と合成可能

対応ゲーム機:

PlayStation 5 / PS4
Nintendo Switch
Xbox Series X/S / Xbox One
レトロゲーム機(変換アダプタ経由)

2. 一眼レフ・ミラーレスカメラをWebカメラ化

【メリット】
✓ Webカメラより圧倒的に高画質
✓ ボケ味のある映像
✓ 手動で露出・ホワイトバランス調整可能
✓ プロっぽいオンライン配信が可能

【用途】
・Zoom、Teams、Google Meetなどのビデオ会議
・YouTubeライブ配信
・オンラインセミナー
・バーチャル背景より高品質

3. レトロゲーム・VHSテープのデジタル保存

【できること】
・VHSビデオテープをデジタル化
・古いゲーム機のプレイ動画を録画
・DVDやBlu-rayの映像をバックアップ
  (HDCP解除が必要な場合あり)

【思い出を永久保存】
テープの劣化前にデジタル化!

4. PCゲームの録画(2PC配信)

【1PC配信の問題】
ゲームをプレイしながら配信すると:
・PCに負荷がかかる
・フレームレートが下がる
・カクつく

【2PC配信】
ゲーム用PC → キャプチャー → 配信用PC
↓
ゲームPCは100%ゲームに専念
配信PCは100%配信に専念
↓
快適なゲームプレイ + 高品質配信!

HDMIキャプチャーの種類

タイプ1: 外付け型(USB接続)

【特徴】
・USBケーブルでPCに接続
・ノートPCでも使える
・持ち運び可能
・設置が簡単

【接続】
USB 2.0 / USB 3.0 / USB-C

【こんな人におすすめ】
・初心者
・ノートPCユーザー
・複数のPCで使いたい人

メリット:

工具不要で簡単設置
Mac/Windowsどちらでも使える
ドライバー不要の製品も多い

デメリット:

内蔵型より若干遅延が大きい
USB帯域を消費する

タイプ2: 内蔵型(PCIe接続)

【特徴】
・デスクトップPCのマザーボードに直接取り付け
・低遅延
・安定した動作
・プロ仕様

【接続】
PCIeスロット(x1、x4など)

【こんな人におすすめ】
・デスクトップPCユーザー
・本格的な配信者
・遅延を極限まで減らしたい人

メリット:

超低遅延
USB帯域を消費しない
長時間の安定動作

デメリット:

デスクトップPC専用
PCを開けて取り付けが必要
ノートPCでは使えない

エンコード方式の違い

ソフトウェアエンコード

【仕組み】
映像をそのままPCに送る
↓
PCのCPUで圧縮処理

【メリット】
✓ 遅延が少ない(0.05〜0.1秒程度)
✓ PCモニターを見ながらプレイ可能
✓ 製品価格が安い

【デメリット】
✕ PCに負荷がかかる
✕ 高スペックPCが必要

【代表製品】
・Elgato HD60 S+
・AVerMedia Live Gamer EXTREME 3

ハードウェアエンコード

【仕組み】
キャプチャーボード内で圧縮処理
↓
圧縮済み映像をPCに送る

【メリット】
✓ PCへの負荷が少ない
✓ 低スペックPCでも使える
✓ 長時間録画に強い

【デメリット】
✕ 遅延が大きい(0.5〜2秒)
✕ PCモニターを見ながらのプレイは困難
✕ 製品価格が高め

【代表製品】
・AVerMedia Live Gamer Portable 2 PLUS
・I-O DATA GV-USB3/HD

パススルー機能とは?

超重要!ゲーム実況には必須

【パススルーとは】
映像をPC経由せず直接テレビに出力する機能

【仕組み】
ゲーム機 → キャプチャー → PC(録画)
            ↓
         テレビ(プレイ用)

【メリット】
✓ 遅延ゼロでプレイ可能
✓ 快適にゲームしながら録画
✓ 格ゲーやFPSでも問題なし

パススルー対応解像度

製品ランク	パススルー	録画
エントリー	1080p/60fps	1080p/30fps
ミドル	1080p/60fps	1080p/60fps
ハイエンド	4K/60fps	1080p/60fps
最高級	4K/144fps	4K/30fps

【注意】
パススルーと録画の解像度は別!

例:
4K/60fpsでプレイ(パススルー)
↓
1080p/60fpsで録画

これが一般的な構成

HDMIキャプチャーの選び方

ポイント1: 対応解像度とフレームレート

【目的別】

■ カジュアル配信
→ 1080p/30fps で十分

■ 本格ゲーム実況
→ 1080p/60fps は必須

■ PS5/Xbox Series X
→ 4Kパススルー + 1080p/60fps録画

■ 高リフレッシュレート
→ 1080p/120fps以上対応

ポイント2: 接続方式

【ノートPC】
→ USB 3.0以上の外付け型

【デスクトップPC(初心者)】
→ USB 3.0以上の外付け型

【デスクトップPC(本格派)】
→ PCIe内蔵型

ポイント3: エンコード方式

【ハイスペックPC(Ryzen 7以上、Core i7以上)】
→ ソフトウェアエンコード
  (遅延が少ない)

【ミドルスペックPC】
→ ハードウェアエンコード
  (PCの負荷が少ない)

ポイント4: 対応OS

必ず確認:
□ Windows対応
□ Mac対応(必要なら)
□ ドライバーレス(UVC対応)だと便利

ポイント5: 付属ソフト

【チェック項目】
□ キャプチャーソフト付属?
□ OBS Studioに対応?
□ 動画編集ソフト付属?

必要な機材・ケーブル

基本セット

【必須】
1. HDMIキャプチャー本体
2. HDMIケーブル × 2本
3. USBケーブル(外付け型の場合)
4. パソコン

【推奨スペック(PC)】
■ Windows
  CPU: Intel Core i5 / AMD Ryzen 5 以上
  RAM: 8GB以上(16GB推奨)
  USB: 3.0以上

■ Mac
  macOS 10.14以降
  Intel Mac / M1 Mac
  USB-C → USB-A変換アダプタ(必要に応じて)

配信用追加機材

【あると便利】
□ マイク(コンデンサーマイク推奨)
□ Webカメラまたは一眼レフ
□ リングライト(顔出し配信用)
□ オーディオインターフェース
□ ミキサー(複数音声を混ぜる)

接続方法(外付け型)

基本的な接続手順

【ステップ1】機材を準備
・ゲーム機(PS5、Switch等)
・HDMIキャプチャー
・PC
・テレビまたはモニター
・HDMIケーブル × 2本
・USBケーブル × 1本

【ステップ2】接続
1. ゲーム機のHDMI OUT
   ↓ HDMIケーブル①
   キャプチャーのHDMI IN

2. キャプチャーのHDMI OUT(パススルー)
   ↓ HDMIケーブル②
   テレビ/モニターのHDMI IN

3. キャプチャーのUSB
   ↓ USBケーブル
   PCのUSB 3.0ポート

【ステップ3】電源ON
・ゲーム機の電源を入れる
・PCを起動
・キャプチャーソフトを開く

【ステップ4】映像確認
・テレビにゲーム画面が表示されるか確認
・PCのキャプチャーソフトに映像が表示されるか確認

接続図

[ゲーム機]
    |
    | HDMI①(映像出力)
    |
    ↓
[HDMIキャプチャー]
    |          |
    |          | HDMI②(パススルー)
    |          |
    |          ↓
    |      [テレビ/モニター]
    |      (ゲームプレイ用)
    |
    | USB(映像データ転送)
    |
    ↓
[パソコン]
(録画・配信・編集)

ソフトウェアの設定

推奨キャプチャーソフト

1. OBS Studio(無料・最強)

【特徴】
・完全無料
・Windows/Mac/Linux対応
・YouTube、Twitch、ニコニコ生放送に対応
・プラグインで機能拡張可能

【ダウンロード】
https://obsproject.com/ja

【基本設定】
1. OBS Studioを起動
2. 「ソース」の「+」をクリック
3. 「映像キャプチャデバイス」を選択
4. デバイスでキャプチャーボードを選択
5. 解像度とフレームレートを設定

2. Streamlabs Desktop(無料)

【特徴】
・OBSベースで初心者向け
・テンプレートが豊富
・配信サイトと連携しやすい

【ダウンロード】
https://streamlabs.com/

3. XSplit(有料)

【特徴】
・直感的なUI
・高機能
・無料版は制限あり

【料金】
Basic: 無料(機能制限)
Premium: $15/月

OBS Studioの設定例

【映像設定】
設定 → 映像
・基本(キャンバス)解像度: 1920×1080
・出力(スケーリング)解像度: 1920×1080
・FPS共通値: 60

【出力設定(録画用)】
設定 → 出力 → 録画
・録画フォーマット: mp4
・録画品質: 高品質、ファイルサイズ中
・録画エンコーダ: ハードウェア(NVENC)
・ビットレート: 25000 Kbps

【出力設定(配信用)】
設定 → 出力 → 配信
・エンコーダ: ハードウェア(NVENC)
・ビットレート: 6000 Kbps(YouTubeの場合)
・キーフレーム間隔: 2秒

トラブルシューティング

問題1: 映像が映らない

【原因と対策】

■ HDMIケーブルの接続順序が間違っている
→ IN/OUTを確認

■ USBポートがUSB 2.0
→ USB 3.0ポート(青色)に接続

■ ドライバーが入っていない
→ 公式サイトから最新ドライバーをダウンロード

■ HDCPが有効になっている(PS4/PS5)
→ 設定 → システム → HDCP を無効化

■ 解像度が対応していない
→ ゲーム機の出力を1080pに設定

問題2: 映像がカクつく・コマ落ちする

【原因と対策】

■ PCスペック不足
→ ハードウェアエンコード対応製品に変更
→ OBSの設定でビットレートを下げる
→ 録画解像度を720pに下げる

■ USBハブ経由で接続している
→ PCのUSBポートに直接接続

■ 他のUSB機器が帯域を消費
→ 不要なUSB機器を外す

■ 背景アプリが動いている
→ Chrome、Discord等を閉じる

問題3: 音声が入らない

【原因と対策】

■ PS4のHDCPが有効
→ 設定でHDCPを無効化

■ OBSで音声デバイスが選択されていない
→ 設定 → 音声
→ デスクトップ音声デバイスを設定

■ ゲーム機の音声出力先が間違っている
→ HDMI出力に設定

■ モノラル音声しか対応していない製品
→ ステレオ対応製品に買い替え

問題4: 遅延が大きい

【原因と対策】

■ パススルー出力を使っていない
→ HDMI OUTからテレビに接続

■ OBSのプレビューを見ながらプレイしている
→ テレビを見ながらプレイ
→ OBSは録画確認用のみ

■ ハードウェアエンコード製品を使用
→ ソフトウェアエンコード製品に変更

よくある質問(Q&A)

Q1: PS5/Nintendo Switchで使えますか?

A: はい、使えます!

【PS5】
・HDCP無効化が必要な場合あり
・4Kパススルー対応製品推奨

【Nintendo Switch】
・ドック接続必須
・Switch Liteは非対応(HDMI出力なし)
・1080p/60fps対応製品推奨

Q2: PCなしで録画できますか?

A: 一部製品は可能です!

【PC不要で録画できる製品】
・AVerMedia Live Gamer Portable 2 PLUS
・I-O DATA GV-HDREC

【方法】
SDカードやUSBメモリに直接録画
↓
後でPCに転送して編集

Q3: Macで使えますか?

A: UVC対応製品なら使えます!

【Mac対応確認ポイント】
□ UVC(USB Video Class)対応
□ macOS対応と明記されている
□ ドライバー不要

【注意】
・一部Windows専用ソフトは使えない
・OBS Studioはmacでも使える

Q4: HDCPとは?何で無効化が必要?

A: コピーガード技術です。

【HDCP = High-bandwidth Digital Content Protection】
映像のコピーを防ぐ技術

【問題】
HDCPが有効だとキャプチャーできない

【解決策】
■ PS4/PS5の場合:
  設定 → システム → HDCP を無効化

■ それでもダメな場合:
  HDCPスプリッター(分配器)を使用
  ※グレーゾーンなので自己責任

Q5: 遅延はどれくらいありますか?

A: 製品によって大きく異なります。

エンコード方式	遅延	パススルー使用時
ソフトウェア	0.05〜0.1秒	ほぼゼロ
ハードウェア	0.5〜2秒	ほぼゼロ

【重要】
パススルー出力を使えば
どの製品でも遅延なくプレイ可能!

PCの画面を見ながらプレイするのではなく、
テレビを見ながらプレイすればOK

Q6: 2PC配信とは?

A: ゲーム用と配信用で2台のPCを使う方法です。

【構成】
ゲームPC → キャプチャー → 配信PC

【メリット】
✓ ゲームPCは100%ゲームに専念
✓ 配信PCは100%配信に専念
✓ 両方が快適に動作
✓ プロ配信者の定番

【デメリット】
✕ PC2台必要
✕ 機材が増える
✕ コストがかかる

Q7: ゲームの音声とマイク音声を別録りできますか?

A: できます!

【方法1】OBSで別トラック録画
設定 → 出力 → 録画
→ 音声トラックを複数設定

【方法2】オーディオインターフェース使用
マイク → オーディオI/F → PC
↓
ゲーム音とマイク音が別トラックに

【編集時】
・ゲーム音だけ音量調整
・マイク音だけノイズ除去
など、個別編集が可能

まとめ: HDMIキャプチャーを選ぼう

最重要ポイント

【これだけ覚えればOK】

1. 用途を決める
   → ゲーム実況? カメラ取り込み?

2. パススルー対応を選ぶ
   → 遅延なくプレイできる

3. 対応解像度を確認
   → 1080p/60fps以上推奨

4. USB 3.0以上を選ぶ
   → 安定した転送速度

5. UVC対応だと便利
   → ドライバー不要で簡単

用途別おすすめ

用途	おすすめ製品	予算
入門	I-O DATA GV-HUVC	5,000円
本格ゲーム実況	Elgato HD60 S+	20,000円
4K録画	Elgato 4K60 Pro MK.2	40,000円
高fps配信	AVerMedia GC551G2	25,000円
PC不要録画	AVerMedia C878 PLUS	20,000円

必要な周辺機器

【必須】
✓ HDMIケーブル × 2本
✓ USB 3.0ケーブル(外付け型)
✓ 配信ソフト(OBS Studio推奨・無料)

【推奨】
✓ マイク(3,000円〜)
✓ Webカメラまたは一眼レフ
✓ リングライト(顔出し配信用)

ボーナス情報: 配信を始める完全ガイド

ステップ1: 機材をそろえる(予算2〜3万円)

■ HDMIキャプチャー: 15,000円
  → Elgato HD60 S+

■ マイク: 5,000円
  → FIFINE K669

■ HDMIケーブル: 1,000円×2本
  → Amazonベーシック

■ その他
  ・OBS Studio(無料)
  ・YouTube/Twitchアカウント(無料)

ステップ2: 接続する

1. ゲーム機 → キャプチャー(HDMI IN)
2. キャプチャー → テレビ(HDMI OUT)
3. キャプチャー → PC(USB)
4. マイク → PC(USB)

ステップ3: OBS Studioを設定

1. ソース追加
   ・映像キャプチャデバイス(ゲーム画面)
   ・音声入力キャプチャ(マイク)
   ・画像(ロゴなど)

2. シーン構成
   ・ゲームプレイシーン
   ・雑談シーン
   ・開始/終了画面

3. 配信設定
   ・YouTube: ストリームキーを設定
   ・ビットレート: 6000 Kbps
   ・解像度: 1080p/60fps

ステップ4: テスト配信

1. 「限定公開」または「プライベート」で配信開始
2. スマホで自分の配信を確認
3. 映像・音声をチェック
4. 問題なければ「公開」に変更

ステップ5: サムネとタイトルで魅力的に

【魅力的なタイトル】
✕ 「ゲーム配信」
◯ 「【初見歓迎】エルデンリング攻略!ボス戦実況【参加型】」

【サムネイル】
・大きな文字
・コントラスト強め
・ゲーム画面+顔写真

これでHDMIキャプチャーはマスター!
今日から君もゲーム実況者だ!