画像フォルダから目的の写真を探すのに、1枚ずつPhotoshopで開いている…
PDFファイルを確認するだけなのに、Adobe Acrobatの起動を待たされる…
10個のファイルの中身を確認するのに10分もかかる…
これらの問題、Quick Look(クイックルック)を使えば1/10の時間で解決できます!
この記事では、Macユーザーなら絶対に知っておくべき神機能「Quick Look」について、基本から応用まで徹底解説します。
Quick Look(クイックルック)とは?

簡単に言うと
Quick Lookは、ファイルを開かずに中身を一瞬でプレビューできるmacOSの標準機能です。
例えるなら:
本屋さんで本を立ち読みするような感覚
アプリを起動する = 本を買って家で読む
Quick Look = 立ち読みでパラパラめくる
↓
必要な情報だけササッと確認できる!
もう少し詳しく
従来の方法:
1. ファイルをダブルクリック
2. アプリが起動(5〜10秒待つ)
3. ファイルが開く
4. 確認
5. アプリを閉じる
↓
10個のファイル = 10回繰り返し = 疲れる
Quick Lookを使うと:
1. ファイルを選択
2. スペースキーを押す
3. 瞬時にプレビュー表示!
4. 矢印キーで次々確認
5. スペースキーで閉じる
↓
10個のファイル = 30秒で確認完了!
Quick Lookの基本的な使い方
起動方法は3つ
方法1: スペースキー(最も簡単!)
【手順】
1. Finderでファイルを選択
2. スペースキーを押す
↓
3. プレビューウィンドウが開く!
4. もう一度スペースキーで閉じる
これだけ覚えればOK!
方法2: Command + Y
【こんな時に便利】
・スペースキーが反応しない時
・他の操作と組み合わせる時
【使い方】
ファイルを選択 → ⌘ + Y
方法3: 右クリックメニュー
【手順】
1. ファイルを右クリック(または Control + クリック)
2. 「クイックルック "ファイル名"」を選択
【マウス派におすすめ】
対応ファイル形式
Quick Lookは多くのファイル形式に対応しています!
| カテゴリ | 対応形式 |
|---|---|
| 画像 | JPG、PNG、GIF、TIFF、RAW、HEIC など |
| 動画 | MP4、MOV、M4V、AVI など |
| 音声 | MP3、M4A、WAV、AIFF など |
| 文書 | PDF、TXT、RTF、HTML など |
| Office | Word(.docx)、Excel(.xlsx)、PowerPoint(.pptx) |
| iWork | Pages、Numbers、Keynote |
| その他 | ZIP、フォント、3Dモデル など |
Quick Lookの便利な操作
複数ファイルをまとめてプレビュー
【方法1: 順番に見る】
1. 複数のファイルを選択
2. スペースキーを押す
3. 矢印キー(←→)で切り替え
【方法2: 一覧表示】
1. 複数のファイルを選択
2. スペースキーを押す
3. ウィンドウ左上の「田」ボタンをクリック
↓
4. すべてのファイルがタイル状に表示!
ウィンドウの操作
サイズ変更
【方法1: ドラッグ】
ウィンドウの角や辺をドラッグ
↓
好きなサイズに調整
【方法2: フルスクリーン】
ウィンドウ左上の「◯」ボタンをクリック
または
⌘ + Option + Space
↓
画面全体にプレビュー表示
【フルスクリーン解除】
画面下部にカーソルを動かす
↓
表示される「×」ボタンをクリック
または
Escキー
拡大・縮小
【拡大】
⌘ + Plus(+)
【縮小】
⌘ + Minus(-)
【Option キーで虫眼鏡】
Optionキーを押しながらクリック
↓
虫眼鏡カーソルで拡大表示
回転
【時計回り】
ウィンドウ上部の「↻」ボタンをクリック
【反時計回り】
Option + 「↻」ボタンをクリック
ファイル種類別の操作
PDFファイル
✓ ページ送り
→ スペースキー or ↓キー
← Shift + スペースキー or ↑キー
✓ サイドバーでページ一覧
→ サムネイルをクリックでジャンプ
✓ マークアップ(編集)
→ 上部の「マークアップ」ボタン
→ テキスト追加、図形描画、署名など可能
✓ 目次表示(目次があるPDF)
→ 左側のサイドバーで確認
画像ファイル
✓ 拡大・縮小
→ ⌘ + Plus/Minus
✓ 回転
→ 「↻」ボタン
✓ マークアップ
→ テキスト、図形、矢印を追加
→ トリミングも可能
✓ 共有
→ 上部の「共有」ボタン
→ メール、メッセージ、AirDropなど
動画ファイル
✓ 再生/一時停止
→ スペースキー
✓ トリミング
→ 上部の「トリミング」ボタン
→ 黄色いハンドルをドラッグ
→ 「完了」で保存
✓ 音量調整
→ 再生中に音量キーで調整
音声ファイル
✓ 再生/一時停止
→ スペースキー
✓ シークバー
→ ドラッグで好きな位置へ移動
✓ トリミング
→ 動画と同じ操作
Quick Lookの神機能
1. ゴミ箱の中でもプレビュー可能!
【通常の方法】
ゴミ箱内のファイルを確認するには:
1. ゴミ箱から取り出す
2. ファイルを開く
3. 確認
4. また捨てる
【Quick Look】
1. ゴミ箱を開く
2. ファイルを選択
3. スペースキー
↓
4. 取り出さずに中身を確認!
本当に捨てていいか確認できる!
2. メールの添付ファイルもQuick Look
【Mailアプリで】
1. 添付ファイルを選択
2. スペースキー
↓
3. ダウンロードせずにプレビュー!
【メール内のリンクも】
1. リンクにカーソルを合わせる
2. 右側に「▼」マークが表示
3. 「クイックルックURL」をクリック
↓
4. Safariを開かずにページをプレビュー!
3. iPadに飛ばせる(Continuity機能)
【条件】
・MacとiPadが同じApple IDでサインイン
・両方がWi-FiとBluetoothでオンライン
・近くに配置されている
【使い方】
1. Macでファイルを選択
2. Quick Lookで開く
3. ウィンドウ上部の「共有」ボタン
4. iPadのアイコンを選択
↓
5. iPadの画面に表示される!
【便利な使い方】
・MacでPDFを開く → iPadで確認しながら作業
・プレゼン資料をiPadに飛ばして確認
4. Spotlightからも起動可能
【手順】
1. ⌘ + Space でSpotlight起動
2. ファイル名を検索
3. 検索結果を選択
↓
4. 自動的にプレビューが表示!
(または ⌘ + Y)
5. 「開く/保存」ダイアログでも使える
【アプリの「開く」ダイアログで】
1. ファイルを選択
2. スペースキー
↓
3. 開く前に中身を確認できる!
【例】
Photoshopで画像を開く時
↓
Quick Lookで先にプレビュー
↓
目的の画像か確認してから開く
↓
時間節約!
便利なショートカット一覧
| 操作 | ショートカット |
|---|---|
| 基本操作 | |
| Quick Look起動 | Space または ⌘Y |
| Quick Look終了 | Space または Esc |
| フルスクリーン起動 | ⌘ + Option + Space |
| フルスクリーン終了 | Esc または 画面下の「×」 |
| ナビゲーション | |
| 次のファイル | → または ↓ |
| 前のファイル | ← または ↑ |
| インデックスシート表示 | ⌘ + Return |
| 表示操作 | |
| 拡大 | ⌘ + Plus(+) |
| 縮小 | ⌘ + Minus(-) |
| 回転(時計回り) | ⌘ + L |
| 回転(反時計回り) | ⌘ + R |
| 虫眼鏡モード | Option + クリック |
| PDF操作 | |
| 次のページ | Space または ↓ |
| 前のページ | Shift + Space または ↑ |
| 動画/音声操作 | |
| 再生/一時停止 | Space |
| その他 | |
| アプリで開く | ⌘ + O |
| 共有メニュー表示 | ⌘ + Shift + I |
Quick Lookプラグインで機能拡張

標準では対応していないファイル形式も、プラグインをインストールすると表示できます!
プラグインのインストール先
【全ユーザー向け】
/Library/QuickLook/
【現在のユーザーのみ】
~/Library/QuickLook/
(~はホームディレクトリ)
おすすめプラグイン(例)
■ QLColorCode
→ ソースコードをシンタックスハイライトで表示
■ QLMarkdown
→ Markdownファイルを整形して表示
■ QuickLookCSV
→ CSVファイルを表形式で表示
■ QLStephen
→ 拡張子のないテキストファイルを表示
■ QLImageSize
→ 画像のサイズ・解像度を表示
■ BetterZip
→ ZIPファイルの中身を展開せずに表示
Homebrewでまとめてインストール
# Homebrew Caskをインストール
brew install --cask qlcolorcode qlmarkdown quicklook-csv qlstephen
# Quick Lookをリセット(プラグインを有効化)
qlmanage -r
qlmanage -r cache
よくある質問(Q&A)
Q1: Quick Lookが動かない!
A: 以下を試してみてください。
【原因1】スペースキーが別の機能に割り当てられている
→ ⌘ + Y を試す
【原因2】Quick Lookプロセスが固まっている
→ 以下のコマンドでリセット:
qlmanage -r
qlmanage -r cache
【原因3】Finderを再起動
→ Option + Dock内のFinderアイコンを右クリック
→ 再度開く
【原因4】macOSの再起動
→ それでもダメなら再起動
Q2: 対応していないファイル形式は?
A: プラグインをインストールしましょう!
【標準で非対応の主なもの】
・ソースコード(シンタックスハイライトなし)
・Markdown(生テキストのみ)
・CSVファイル(区切りが見にくい)
・ZIPの中身(展開が必要)
・特殊なフォーマット
【解決策】
対応プラグインをインストール
→ Homebrewが便利
Q3: Quick LookとPreviewアプリの違いは?
A: 用途が全然違います!
| 項目 | Quick Look | Previewアプリ |
|---|---|---|
| 用途 | ファイルのチラ見 | ファイルの閲覧・編集 |
| 起動 | 一瞬 | 数秒かかる |
| 複数ファイル | 矢印キーで切り替え | 別ウィンドウで開く |
| 編集 | 軽微な編集のみ | 本格的な編集可能 |
| おすすめ | 大量のファイルを確認 | じっくり編集・加工 |
【使い分け】
Quick Look → 10個のファイルから1個を探す
Preview → 見つけたファイルを編集する
Q4: フルスクリーンから戻れない!
A: Escキーまたは画面下部の「×」ボタンです。
【手順】
1. カーソルを画面下部に移動
2. 「×」ボタンが表示される
3. クリックで終了
または
Escキーを押す
Q5: PDFにマークアップした内容は保存される?
A: はい、保存されます!
【注意点】
・元のファイルが上書きされる
・バックアップを取っておくと安心
【保存を避けたい場合】
・マークアップしない
・または複製してから編集
Q6: Quick Lookのキャッシュはどこ?
A: 以下の場所にあります。
/var/folders/XX/XXXX/C/com.apple.QuickLook.thumbnailcache/
【注意】
・セキュリティ上の問題になる場合がある
・削除済みファイルのサムネイルが残る
・暗号化ディスクのサムネイルも保存される
【定期的に削除する方法】
qlmanage -r cache
実践テクニック
テクニック1: 爆速ファイル検索
【従来の方法】
10枚の写真から目的の1枚を探す
↓
1枚ずつダブルクリックで開いて確認
↓
10分かかる
【Quick Look】
1. 1枚目を選択してスペースキー
2. 矢印キー(→)で次々確認
3. 目的の写真を発見!
↓
1分で完了!
テクニック2: プレゼン資料の最終チェック
【手順】
1. Keynoteファイルを選択
2. ⌘ + Option + Space (フルスクリーン)
3. スペースキーでページ送り
↓
4. Keynoteを起動せずに確認完了!
【メリット】
・起動時間ゼロ
・メモリ節約
・素早くチェック
テクニック3: ビデオの簡易編集
【手順】
1. 動画ファイルをQuick Lookで開く
2. 「トリミング」ボタンをクリック
3. 黄色いハンドルをドラッグ
4. 「完了」
↓
5. 動画編集アプリなしで切り出し完了!
【使い道】
・長い動画から必要な部分だけ切り出し
・ファイルサイズを削減
テクニック4: ZIP解凍せずに中身確認
【BetterZipプラグインをインストール】
1. ZIPファイルを選択
2. スペースキー
↓
3. 解凍せずに中身の一覧が表示!
4. さらにファイルを選択してプレビュー
【メリット】
・解凍の時間が不要
・ディスク容量を節約
まとめ: Quick Lookを使いこなそう!
最重要ポイント
【これだけ覚えればOK】
ファイル選択 → スペースキー
↓
一瞬でプレビュー!
↓
矢印キーで次々確認
↓
もう一度スペースキーで終了
Quick Lookが活躍する場面
| 場面 | 効果 |
|---|---|
| 大量の画像を確認 | 10分 → 1分 |
| PDFの内容確認 | Adobe起動待ち不要 |
| 動画の簡易編集 | トリミングが一瞬 |
| ゴミ箱の整理 | 取り出さずに確認 |
| メール添付確認 | ダウンロード不要 |
なぜQuick Lookが神機能なのか
✓ アプリ起動の時間ゼロ
→ 瞬時にプレビュー
✓ メモリを節約
→ 複数のアプリを開かない
✓ ワークフローが中断しない
→ Finderから離れずに確認
✓ キーボードだけで完結
→ マウス不要で高速
✓ 軽微な編集も可能
→ トリミング、マークアップなど
習得の3ステップ
【ステップ1: 基本を体で覚える】
今日から1週間:
→ ファイルを開く前に必ずスペースキー
【ステップ2: 矢印キーを使う】
次の1週間:
→ 複数ファイルを矢印キーで確認
【ステップ3: 応用技を試す】
3週目以降:
→ マークアップ、トリミングなど活用
ボーナス情報: Quick Lookの裏技
裏技1: スローモーションアニメーション
Shift + スペースキー
↓
Quick Lookの開閉がスローモーションに!
【使い道】
・特になし
・眼の保養
・友達に自慢
裏技2: フォルダの中身を透視
【設定】
ターミナルで以下を実行:
defaults write com.apple.finder QLEnableXRayFolders -bool TRUE
killall Finder
【効果】
フォルダをQuick Look
↓
中のファイルが透けて見える!
【元に戻す】
defaults delete com.apple.finder QLEnableXRayFolders
killall Finder
裏技3: 複数ファイルをスライドショー
【手順】
1. 複数の画像を選択
2. ⌘ + Option + Space (フルスクリーン)
3. 自動的にスライドショー開始
または
フルスクリーン中に
→ 矢印キーで手動送り
裏技4: Dockからもプレビュー
【Dockのフォルダで】
1. フォルダをDockに追加
2. フォルダアイコンをクリック
3. ファンまたはグリッド表示に設定
↓
4. ファイルにカーソルを合わせる
↓
5. スペースキーでQuick Look!
これでQuick Lookはマスター!
もうファイルを開いて時間を無駄にすることはありません。
スペースキー1つで、Macライフが劇的に快適になります!


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