海外の商品を買う時、「1ポンド」って書いてあって、「え、何グラム?」と困った経験、ありませんか?
料理のレシピで「5オンス」と書かれていても、キッチンスケールはグラム表示。どうやって量ればいいの?
赤ちゃんの体重が「7ポンド」と聞いて、大きいのか小さいのかピンとこない…
そんな時に必要なのが、重さの単位換算の知識です。でも安心してください。この記事を読めば、グラムやキログラムはもちろん、ポンドやオンスの換算も、すぐにできるようになります。
覚えやすい換算方法から、便利な早見表まで、すべて網羅しました。それでは、重さの単位換算の世界へ、一緒に入っていきましょう!
重さの単位、世界には3つの種類がある

まず知っておきたいのが、世界には主に3つの重さの単位系があるということです。
1. メートル法(国際単位系)【日本で使われている】
代表的な単位:
- ミリグラム(mg)
- グラム(g)
- キログラム(kg)
- トン(t)
特徴:
- 1000倍ごとに単位が変わる
- 計算がとても簡単
- 世界のほとんどの国で使われている
- 日本の公式な単位
どこで使う?
- スーパーでの買い物
- 料理の計量
- 体重測定
- 荷物の重さ
2. ヤード・ポンド法(帝国単位系)【アメリカ・イギリス】
代表的な単位:
- グレーン(grain, gr)
- オンス(ounce, oz)
- ポンド(pound, lb)
- ストーン(stone, st) ※主にイギリス
特徴:
- 単位の関係が複雑(16オンス=1ポンドなど)
- アメリカで日常的に使われている
- イギリスでは体重測定などで使用
- 換算にコツが必要
どこで使う?
- アメリカの商品
- 海外の体重表示
- ボクシングの階級
- 釣りの魚の重さ
3. 尺貫法【日本の伝統的な単位】
代表的な単位:
- 匁(もんめ)
- 両(りょう)
- 貫(かん)
特徴:
- 日本で古くから使われていた
- 現在は公式には使われていない
- 真珠の重さなど、特定の場面でのみ使用
- 1貫=3.75kg
どこで使う?
- 真珠の重さ(匁)
- 時代劇や歴史の話
- 一部の伝統的な商売
基本中の基本!メートル法の換算
まずは、日本で普段使っているメートル法から見ていきましょう。
メートル法の単位一覧
1トン(t) = 1,000キログラム(kg)
1キログラム(kg) = 1,000グラム(g)
1グラム(g) = 1,000ミリグラム(mg)
覚え方:
とっても簡単!「×1000」または「÷1000」だけです。
- 大きい単位→小さい単位: ×1000
- 小さい単位→大きい単位: ÷1000
実例で理解しよう
例1: キログラムからグラムへ
質問:2.5kgは何グラム?
答え:
2.5kg × 1000 = 2,500g
例2: グラムからキログラムへ
質問:3,200gは何キログラム?
答え:
3,200g ÷ 1000 = 3.2kg
例3: トンからキログラムへ
質問:0.5トンは何キログラム?
答え:
0.5t × 1000 = 500kg
よく使う換算の早見表
| グラム(g) | キログラム(kg) |
|---|---|
| 10g | 0.01kg |
| 50g | 0.05kg |
| 100g | 0.1kg |
| 250g | 0.25kg |
| 500g | 0.5kg |
| 1,000g | 1kg |
| 1,500g | 1.5kg |
| 2,000g | 2kg |
| 5,000g | 5kg |
| 10,000g | 10kg |
ここが難しい!ポンドとオンスの換算
次は、多くの人が困る「ポンド」と「オンス」です。
ポンド(lb)の基本
1ポンドは何グラム?
1ポンド(lb) = 約453.6グラム(g)
= 約0.454キログラム(kg)
覚えやすい!
1ポンド ≒ 450グラム(約半キロ弱)
これを覚えておけば、だいたいの計算ができます!
オンス(oz)の基本
1オンスは何グラム?
1オンス(oz) = 約28.35グラム(g)
覚えやすい!
1オンス ≒ 30グラム(大さじ2杯分くらい)
ポンドとオンスの関係
16オンス(oz) = 1ポンド(lb)
注意点:
オンスからポンドへの換算は「十六進法」です!
- 10オンス ≠ 1ポンド ✕
- 16オンス = 1ポンド ○
ポンド→キログラム 早見表
| ポンド(lb) | キログラム(kg) | グラム(g) |
|---|---|---|
| 0.5 lb | 約0.23 kg | 約227 g |
| 1 lb | 約0.45 kg | 約454 g |
| 2 lb | 約0.91 kg | 約907 g |
| 3 lb | 約1.36 kg | 約1,361 g |
| 4 lb | 約1.81 kg | 約1,814 g |
| 5 lb | 約2.27 kg | 約2,268 g |
| 6 lb | 約2.72 kg | 約2,722 g |
| 7 lb | 約3.18 kg | 約3,175 g |
| 8 lb | 約3.63 kg | 約3,629 g |
| 9 lb | 約4.08 kg | 約4,082 g |
| 10 lb | 約4.54 kg | 約4,536 g |
| 15 lb | 約6.80 kg | 約6,804 g |
| 20 lb | 約9.07 kg | 約9,072 g |
| 50 lb | 約22.68 kg | 約22,680 g |
| 100 lb | 約45.36 kg | 約45,359 g |
オンス→グラム 早見表
| オンス(oz) | グラム(g) |
|---|---|
| 1 oz | 約28 g |
| 2 oz | 約57 g |
| 3 oz | 約85 g |
| 4 oz | 約113 g |
| 5 oz | 約142 g |
| 6 oz | 約170 g |
| 8 oz | 約227 g |
| 10 oz | 約283 g |
| 12 oz | 約340 g |
| 16 oz | 約454 g |
簡単!暗算でできる換算テクニック

電卓がなくても、おおよその換算ができる方法を紹介します。
ポンドからキログラムへ(暗算)
方法:ポンドの数字を半分にする
例:
- 10ポンド → 10の半分=5 → 約5kg
- 6ポンド → 6の半分=3 → 約3kg
- 20ポンド → 20の半分=10 → 約10kg
正確には0.45倍ですが、半分にすると計算が楽です!
もう少し正確にしたい場合:
ポンド × 0.45 = キログラム
または
ポンド × 450 = グラム
キログラムからポンドへ(暗算)
方法:キログラムの数字を2倍する
例:
- 5kg → 5×2=10 → 約10ポンド
- 3kg → 3×2=6 → 約6ポンド
- 10kg → 10×2=20 → 約20ポンド
正確には2.2倍ですが、2倍で十分目安になります!
もう少し正確にしたい場合:
キログラム × 2.2 = ポンド
オンスからグラムへ(暗算)
方法:オンスの数字を30倍する
例:
- 5オンス → 5×30=150 → 約150g
- 8オンス → 8×30=240 → 約240g
- 10オンス → 10×30=300 → 約300g
正確には28.35倍ですが、30倍で計算すると簡単です!
実際の場面で使う換算例
ここでは、実生活でよくある場面での換算例を紹介します。
場面1:海外通販で買い物
状況: アメリカのサイトで化粧品を購入。商品重量が「8 oz」と表示されている。
計算:
8オンス × 30 = 約240グラム
結論: 240g程度の商品。小さめのボトルくらいです。
場面2:赤ちゃんの体重
状況: アメリカで生まれた赤ちゃんの体重が「7 lb 5 oz」と教えられた。
計算:
ステップ1: 7ポンド = 7 × 450 = 約3,150g
ステップ2: 5オンス = 5 × 30 = 約150g
ステップ3: 合計 = 3,150 + 150 = 約3,300g = 約3.3kg
結論: 約3.3kgの赤ちゃん。標準的な体重です。
場面3:料理のレシピ
状況: アメリカのレシピに「牛肉 2 lb」と書いてある。
計算:
2ポンド × 450 = 約900グラム
結論: 約900gの牛肉を用意すればOKです。
場面4:ボクシングの階級
状況: ボクシングのライト級は「135ポンド以下」。これは何キロ?
計算:
135ポンド × 0.45 = 約60.75kg
結論: 約61kg以下がライト級です。
場面5:釣りの記録
状況: 釣った魚が「15 lb」だった!
計算:
15ポンド × 450 = 約6,750g = 約6.8kg
結論: 約6.8kgの大物!
日本の伝統的な単位:貫と匁

現代ではあまり使いませんが、知っておくと役立つことがあります。
貫(かん)
1貫の重さ:
1貫 = 3.75キログラム = 3,750グラム
使われる場面:
- 時代劇
- 江戸時代の話
- 「百貫デブ」などの慣用句
(100貫 = 375kg!)
匁(もんめ)
1匁の重さ:
1匁 = 3.75グラム
今も使われる場面:
- 真珠の重さ
真珠業界では今でも匁が使われています!
例:「5匁の真珠」= 約18.75gの真珠
貫と匁の関係:
1貫 = 1,000匁
その他の重さの単位
カラット(carat, ct)
宝石の重さに使われる単位
1カラット = 0.2グラム = 200ミリグラム
実例:
- 1カラットのダイヤモンド = 0.2g
- 0.5カラット = 0.1g
- 2カラット = 0.4g
ちなみに、カラットは元々「イナゴマメの種1粒の重さ」が由来です。
ストーン(stone, st)
イギリスで体重を測る時に使われる
1ストーン = 14ポンド = 約6.35キログラム
実例:
イギリス人が「I weigh 12 stone(12ストーンです)」と言ったら、約76kgということです。
グレーン(grain, gr)
非常に小さい重さの単位
1グレーン = 約0.065グラム
7,000グレーン = 1ポンド
使われる場面:
- 薬の分量
- 弾丸の重さ
- 貴金属の微量測定
よくある質問(Q&A)
Q1: なぜポンドの記号は「lb」なの?
A: ラテン語の「libra(リーブラ=天秤)」に由来しています。
古代ローマでは、天秤で重さを測っていました。その天秤を意味するラテン語「libra」の最初の2文字「l」と「b」を取って「lb」になりました。
Q2: 1ポンドを正確に覚える必要はある?
A: 日常生活では「約450g」で十分です!
正確には「453.59237g」ですが、普段の生活で使う分には「450g」や「半キロ弱」と覚えておけば問題ありません。
Q3: ポンドとオンス、どっちが大きい?
A: ポンドの方が大きいです。
16オンス = 1ポンド
つまり、1ポンドは1オンスの16倍です。
Q4: アメリカの体重計はどう読む?
A: ポンド表示です。
アメリカの体重計は「lb」で表示されます。自分の体重(kg)を2倍すれば、だいたいのポンド数が分かります。
例:体重60kg → 約120ポンド
Q5: 料理でオンスをグラムに換算する時、正確じゃなくても大丈夫?
A: 料理なら「1オンス=30g」でOKです!
お菓子作りなど、精密な計量が必要な場合は、正確な換算(1オンス=28.35g)を使った方が良いですが、普通の料理なら「30g」で十分です。
Q6: トンには種類があるって本当?
A: はい、実は3種類あります!
- メートルトン(metric ton): 1,000kg(日本で使うトン)
- ショートトン(short ton): 約907kg(アメリカ)
- ロングトン(long ton): 約1,016kg(イギリス)
日本で「トン」と言えば、メートルトンのことです。
Q7: なぜアメリカはポンドを使い続けているの?
A: 慣習と、変更のコストが理由です。
メートル法の方が便利ですが、すべての道路標識、計量器、教育内容を変えるには、莫大なコストと時間がかかります。また、アメリカ人にとってポンドやオンスは「肌感覚」で分かる単位なので、変更する必要性を感じていないのです。
便利!換算の計算式まとめ
ここでは、電卓で計算する時の計算式をまとめます。
メートル法内の換算
グラム → キログラム: g ÷ 1000 = kg
キログラム → グラム: kg × 1000 = g
キログラム → トン: kg ÷ 1000 = t
トン → キログラム: t × 1000 = kg
ポンド・オンスとメートル法
ポンド → キログラム: lb × 0.453592 = kg
キログラム → ポンド: kg × 2.20462 = lb
ポンド → グラム: lb × 453.592 = g
グラム → ポンド: g ÷ 453.592 = lb
オンス → グラム: oz × 28.3495 = g
グラム → オンス: g ÷ 28.3495 = oz
ポンド → オンス: lb × 16 = oz
オンス → ポンド: oz ÷ 16 = lb
その他の単位
貫 → キログラム: 貫 × 3.75 = kg
匁 → グラム: 匁 × 3.75 = g
カラット → グラム: カラット × 0.2 = g
ストーン → キログラム: ストーン × 6.35029 = kg
実践!換算クイズ
理解度チェックです。答えは下に記載しています。
問題1: 5ポンドは約何キログラム?
問題2: 200グラムは約何オンス?
問題3: 赤ちゃんの体重が「8 lb 3 oz」です。約何キログラム?
問題4: 10貫は何キログラム?
問題5: 2カラットのダイヤモンドは何グラム?
答え:
答え1: 約2.27kg (5 × 0.454 = 2.27)
答え2: 約7オンス (200 ÷ 28.35 = 約7.05)
答え3: 約3.73kg
8ポンド = 8 × 453.6 = 3,628.8g
3オンス = 3 × 28.35 = 85.05g
合計 = 3,713.85g = 約3.71kg
答え4: 37.5kg (10 × 3.75 = 37.5)
答え5: 0.4g (2 × 0.2 = 0.4)
まとめ:換算のコツは「おおよそ」でOK!
重さの単位換算について、たくさん説明してきました。最後に、覚えておきたいポイントをまとめます。
絶対覚えたい3つの換算
- 1ポンド ≒ 450グラム(約半キロ)
- 1オンス ≒ 30グラム
- 1キログラム = 1,000グラム
この3つを覚えておけば、ほとんどの場面で困りません!
暗算のコツ
- ポンド→キログラム: 半分にする
- キログラム→ポンド: 2倍にする
- オンス→グラム: 30倍にする
正確な数字が必要な時だけ、電卓で計算すればOKです。
使い分けのポイント
日常生活:
- おおよその換算で十分
- 「約」や「だいたい」でOK
ビジネスや正式な場面:
- 正確な換算値を使う
- 電卓やアプリを活用
料理:
- レシピによって使い分け
- お菓子作りは正確に
便利なツール
スマホアプリ:
- Google検索で「1ポンド kg」と入力すると自動換算
- 単位換算アプリも便利
Webサイト:
- オンライン換算ツール
- この記事の早見表をブックマーク!
最後に
重さの単位換算、最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れれば簡単です!
ポイント:
- 正確な数字を覚えようとしない
- おおよその換算を使いこなす
- 困ったら早見表を見る
- 必要な時だけ電卓を使う
この記事を参考に、海外の商品を買う時も、料理をする時も、自信を持って換算してくださいね!
ボーナス情報:面白い重さの雑学
最後に、重さにまつわる面白い雑学をいくつか紹介します。
雑学1:「キログラム」の定義が変わった!
2019年まで、1キログラムは「国際キログラム原器」という金属の塊で定義されていました。
でも今は、プランク定数という物理定数で定義されています。
つまり、人工物ではなく、物理法則で定義されるようになったんです!
雑学2:1円玉の重さは正確に1グラム
日本の1円硬貨は、正確に1グラムです。
これを利用すれば、簡易的な重さの測定ができます!
雑学3:ポンドケーキの由来
「ポンドケーキ」って聞いたことありますよね?
実はこれ、材料(小麦粉、バター、砂糖、卵)を「それぞれ1ポンドずつ」使うことから名付けられたんです!
雑学4:金1gの価格は?
2024年12月時点で、金1gは約1万円前後です。
つまり、1キログラムの金塊は約1,000万円!
雑学5:地球上で一番重いものは?
地球上で一番重い生物は「ジャイアントセコイア」という木で、最大2,000トン以上(推定)になることがあります!
ちなみに、シロナガスクジラは約200トンなので、木の方が10倍も重いんです。
これで重さの換算についての説明は終わりです。
この記事をブックマークしておけば、いつでも換算できます。海外旅行、ネットショッピング、料理、どんな場面でも、もう重さの単位で困ることはありません!
それでは、重さの換算マスター、目指してくださいね!

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