Slackを運用していると、こんな状況に直面することがあります。
「プロジェクトが終わったから、メンバーをチャンネルから外したい」
「退職した人のアカウントを削除したい」
「間違えて招待してしまった人を外したい」
でも、「退出させる」と一口に言っても、実は2つの意味があります。
- チャンネルから外す:特定のチャンネルだけから退出させる(ワークスペースには残る)
- ワークスペースから削除:Slack全体から完全に削除する
この記事では、両方の方法を詳しく解説していきますね。
「退出させる」の2つの違いを理解しよう

まず、混乱しやすいポイントを整理しましょう。
チャンネルから外す
どんな時に使う?
- プロジェクトが終わったメンバーを外す
- 担当が変わったので入れ替える
- 間違えて招待した人を外す
どうなる?
- そのチャンネルだけ見られなくなる
- ワークスペースには残っているので、他のチャンネルは使える
- 再度参加してもらうのも簡単
ワークスペースから削除(アカウント解除)
どんな時に使う?
- 退職・異動でSlackを使わなくなった
- 契約終了したクライアント
- プロジェクト完了後の外部パートナー
どうなる?
- すべてのチャンネルから削除される
- Slackに一切ログインできなくなる
- 再度招待するには新しく招待し直す必要がある
この違いを理解した上で、それぞれの手順を見ていきましょう。
チャンネルからメンバーを外す方法【PC版】
方法1:メンバー一覧から外す
- 対象のチャンネルを開く
- 画面右上のメンバーアイコン(複数の人のマーク)をクリック
- メンバー一覧が表示される
- 外したいメンバーにカーソルを合わせる
- 名前の横に表示される「…」(3つのドット)をクリック
- 「チャンネルから外す」を選択
- 確認画面で「外す」をクリック
これで完了です。Slackbotが外されたメンバーに自動で通知します。
方法2:チャンネル設定から外す
- チャンネル名をクリック
- 「設定とその他管理項目」を選択
- 「メンバー」をクリック
- 外したいメンバーを探す
- 右側の「外す」ボタンをクリック
- 確認画面で「外す」をクリック
方法3:スラッシュコマンドを使う【最速】
慣れてきたら、この方法が一番早いです。
- チャンネルのメッセージ入力欄に以下を入力:
/remove @メンバー名
- 送信ボタンをクリック
例:/remove @山田太郎
これだけで瞬時にメンバーを外せます。
チャンネルからメンバーを外す方法【スマホ版】
iPhone・Androidの手順
- 外したいメンバーがいるチャンネルを開く
- チャンネル名をタップ
- 「メンバー」を選択
- 外したいメンバーを探してタップ
- 「…」(3つのドット)をタップ
- 「チャンネルから削除」を選択
- 確認して完了
または、スラッシュコマンドも使えます:
- メッセージ入力欄に
/remove @メンバー名を入力 - 送信アイコン(紙飛行機マーク)をタップ
ワークスペースからメンバーを完全に削除する方法
こちらは、オーナーまたは管理者のみができる操作です。
PC版の手順(フリー・プロ・ビジネスプラン)
- 画面左上のワークスペース名をクリック
- 「設定と管理」にカーソルを合わせる
- 「メンバーを管理する」を選択
- 削除したいメンバーを探す
- 名前の横にある「…」(3つのドット)をクリック
- 「アカウントを解除する」を選択
- 確認画面で内容を確認して実行
Enterprise Gridプランの場合
Enterprise Gridでは、組織(Org)レベルでのみアカウント解除ができます。
- サイドバーの組織名をクリック
- 「ツールと設定」→「オーガナイゼーションの設定」
- 左サイドバーの「メンバーディレクトリ」→「メンバー」
- 外したいメンバーの右側の「…」をクリック
- 「ワークスペースから外す」を選択
誰がメンバーを外せるの?権限の違い
メンバーを外す権限は、チャンネルの種類と役割によって異なります。
パブリックチャンネルの場合
外せる人
- ワークスペースオーナー
- ワークスペース管理者
外せない人
- 一般メンバー
- ゲスト
プライベートチャンネルの場合
外せる人
- チャンネルのメンバー全員(デフォルト設定の場合)
- ワークスペースオーナー
- ワークスペース管理者
プライベートチャンネルは、メンバー同士で管理するのが基本です。
重要な制限
#generalチャンネル
- 誰もメンバーを外せません
- 全員が自動的に参加するチャンネルなので、退出も削除も不可能
プライマリーオーナー
- プライマリーオーナーのアカウントは、他の人が削除できません
- 削除したい場合は、まず別の人にオーナー権限を譲渡する必要があります
メンバーを外すとどうなる?通知は?
外された側への通知
メンバーをチャンネルから外すと、Slackbotが自動的に通知します。
通知内容の例
「〇〇さんが△△チャンネルからあなたを外しました」
この通知は避けられません。そのため、事前に本人に伝えておくとトラブルを防げます。
チャンネルメンバーへの表示
チャンネル内にも、退出メッセージが表示されます。
表示例
「〇〇さんが△△さんをチャンネルから外しました」
非表示にしたい場合
ワークスペースオーナー・管理者は、この参加・退出メッセージを非表示にできます。
- サイドバーの「管理者」をクリック
- 「ワークスペースの設定」を選択
- 「チャンネルへの参加・退出メッセージ」セクションを探す
- チェックボックスを外す
ただし、これはワークスペース全体の設定なので、全チャンネルに適用されます。
過去のメッセージはどうなる?
重要なポイント
- 外されたメンバーが過去に投稿したメッセージは残ります
- ファイルも削除されません
- ただし、外された本人はそのチャンネルを見られなくなります
つまり、「削除」ではなく「アクセス権の剥奪」というイメージです。
プライベートチャンネルの場合の注意点
プライベートチャンネルから外すと、特別な制限があります。
再参加の方法
パブリックチャンネル
- 本人が自分で再参加できる
- または、誰でも招待できる
プライベートチャンネル
- 本人が自分で参加はできない
- チャンネルメンバーが招待する必要がある
- 検索にも表示されない
プライベートチャンネルから外す場合は、「簡単には戻れない」ことを理解しておきましょう。
過去のメッセージも見られなくなる
パブリックチャンネルなら、外されても検索で過去のメッセージを見られます。
しかし、プライベートチャンネルの場合:
- 検索結果に表示されなくなる
- 過去のメッセージも一切見られない
- リンクを送っても「アクセス権がありません」と表示される
ダイレクトメッセージ(DM)からは外せない

よくある誤解ですが、DMやグループDMから他人を外すことはできません。
DMの特徴
- 管理者でも他のメンバーを削除できない
- 本人が自分で退出するしかない
- グループDMも同様
グループDMからの退出方法(自分で行う)
- グループDMを開く
- 会話名をクリック
- 「この会話から退出する」を選択
他人を強制的に外したい場合は、新しいグループDMを作り直すしかありません。
間違えて外してしまった!復帰させる方法
パブリックチャンネルの場合
簡単に戻せます。
- チャンネルを開く
- 右上のメンバーアイコンをクリック
- 「メンバーを追加」を選択
- 戻したい人を検索して追加
または、本人が自分でチャンネル一覧から再参加することもできます。
プライベートチャンネルの場合
メンバーによる招待が必要です。
- チャンネルを開く
- メンバーアイコンから「メンバーを追加」
- 戻したい人を招待
本人が自分で参加することはできません。
ワークスペースから削除してしまった場合
再招待が必要
アカウント解除された人は、完全にワークスペースから削除されています。戻すには:
- 新しく招待メールを送る
- または、オーナー・管理者が「アカウントの再開」を実行
再開手順:
- 「設定と管理」→「メンバーを管理する」
- 「解除されたメンバーを表示」
- 該当メンバーの「再開」をクリック
メンバーを外す時のベストプラクティス
1. 事前に本人に伝える
突然外すと混乱やトラブルの原因になります。可能なら事前に:
「プロジェクトが終了したので、〇〇チャンネルからメンバーを整理します」
「退職に伴い、△日にアカウントを削除いたします」
などと伝えましょう。
2. 理由を明確にする
なぜ外すのか理由を共有すると、納得感が生まれます。
- プロジェクト終了
- 担当変更
- セキュリティ上の理由
- 契約終了
3. 必要なデータを確認
アカウント削除前に:
- 重要なファイルがないか確認
- 引き継ぎが必要な情報はないか確認
- 共有された資料をダウンロードしておく
削除後も過去のメッセージ・ファイルは残りますが、念のため確認しておきましょう。
4. 段階的に外す
いきなりワークスペース全体から削除するのではなく:
- まず不要なチャンネルから外す
- 数日様子を見る
- 問題なければワークスペースから削除
という段階を踏むと、トラブルを防げます。
5. 複数人を外す場合は計画的に
大規模なメンバー整理をする場合:
- 誰をいつ外すか計画を立てる
- 一度に大量に外すと混乱する
- 引き継ぎ期間を設ける
よくある質問
Q. メンバーを外したことはバレますか?
A. はい、通知が行きます。Slackbotが自動的に「〇〇さんがあなたをチャンネルから外しました」と通知するので、必ずバレます。
Q. 外した後、相手は過去のメッセージを見られますか?
A. パブリックチャンネルなら検索で見られます。プライベートチャンネルなら一切見られなくなります。
Q. 自分を外すことはできますか?
A. はい、できます。チャンネルを開いて、チャンネル名から「チャンネルから退出する」を選択すれば、自分で退出できます。
Q. ゲストユーザーを外すことはできますか?
A. はい、できます。ゲストも通常のメンバーと同じ手順で外せます。
Q. 大量のメンバーを一気に外せますか?
A. 標準機能では1人ずつです。ただし、管理者向けの「チャンネル管理ツール」を使えば、一括操作も可能です。
Q. 外したメンバーの投稿も消えますか?
A. いいえ、消えません。過去の投稿・ファイルはすべて残ります。
Q. 間違えて外してしまいました。取り消せますか?
A. 取り消しボタンはありませんが、すぐに再度招待すればOKです。パブリックチャンネルなら数秒で元に戻せます。
まとめ:状況に応じて使い分けよう
Slackでメンバーを退出させる方法は、大きく2種類あります。
チャンネルから外す
使う場面
- プロジェクト終了
- 担当変更
- 間違えて招待した
手順
- チャンネルを開く
- メンバーアイコンをクリック
- 外したい人の「…」から「チャンネルから外す」
- または
/remove @メンバー名コマンド
ワークスペースから削除
使う場面
- 退職・異動
- 契約終了
- セキュリティ上の理由
手順
- ワークスペース名→「設定と管理」→「メンバーを管理する」
- 該当メンバーの「…」→「アカウントを解除する」
重要なポイント
- 外すと必ず通知が行く
- 過去のメッセージ・ファイルは残る
- プライベートチャンネルは再参加が難しい
- DMからは外せない
- #generalからは誰も外せない
メンバー管理は、チーム運営の大切な仕事です。適切なタイミングで、丁寧にコミュニケーションを取りながら行いましょう。
「なぜ外すのか」を明確にして、必要なら事前に伝えることで、円滑なワークスペース運営ができますよ。


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