夜中にSlackの通知音で目が覚めてしまった経験はありませんか?
リモートワークが普及し、時差のあるチームメンバーとの仕事が増えた今、夜間の通知問題は深刻です。睡眠を妨げられると、翌日のパフォーマンスにも影響が出てしまいます。
でも安心してください。Slackには「おやすみモード(Do Not Disturb)」という便利な機能があります。この記事では、夜間の通知を止める方法から、勤務時間外のワークライフバランスを守る設定まで、詳しく解説していきます。
おやすみモード(Do Not Disturb)とは

基本的な機能
おやすみモード(DND)は、Slackからの通知を一時的に停止する機能です。
この機能を使うと、指定した時間帯は以下のようになります。
- プッシュ通知が届かない
- 通知音が鳴らない
- バナー表示もされない
- ただし、メッセージ自体は受信している
つまり、メッセージは後で確認できるけど、今は邪魔されないということです。
デフォルトの設定時間
Slackのおやすみモードは、初期設定で夜10時(22:00)から朝8時(8:00)まで自動的にオンになります。
多くの人にとって妥当な就寝時間ですが、ライフスタイルに合わせて自由に変更できます。
他のメンバーからの見え方
おやすみモード中は、あなたの名前の横に🌙(おやすみモードアイコン)が表示されます。
これにより、他のメンバーは「今は返信できない時間なんだな」と理解できます。無用な催促を防げるわけです。
PC版での通知スケジュール設定方法
通知スケジュールとは
「通知スケジュール」は、毎日自動的におやすみモードをオン・オフする機能です。
一度設定すれば、毎回手動で切り替える必要がありません。仕事終わりに自動で通知がオフになり、朝になると自動でオンになるんです。
デスクトップからの設定手順
Slackデスクトップアプリでの設定方法を説明します。
ステップ1:環境設定を開く
- 画面右上の自分のプロフィールアイコンをクリック
- 「環境設定」を選択
- 左メニューから「通知」を選択
ステップ2:通知スケジュールを設定
- 下にスクロールして「通知スケジュール」セクションを探す
- 「通知を許可」のドロップダウンメニューをクリック
- 「毎日」「平日」「カスタム」から選択
ステップ3:時間帯を指定
- 「毎日」を選んだ場合:開始時間と終了時間を設定
- 「平日」を選んだ場合:月〜金の開始・終了時間を設定
- 「カスタム」を選んだ場合:曜日ごとに個別設定
設定は自動保存されます。完了したら画面を閉じればOKです。
もう一つの設定方法
プロフィールアイコンから直接設定することもできます。
- 画面右上のプロフィールアイコンをクリック
- 「通知を一時停止する」にカーソルを合わせる
- 「通知スケジュールを設定する」を選択
- 表示された画面で時間帯を設定
こちらの方が素早くアクセスできて便利です。
スマホ版での通知スケジュール設定方法
iPhone(iOS)での設定
iPhoneアプリでの設定手順です。
- Slackアプリを開く
- 画面下の「あなた」タブをタップ
- 「通知」を選択
- 「通知スケジュール」をタップ
- 画面上部の「通知を許可」をタップ
- 「毎日」「平日」「カスタム」から選択
- 開始時間と終了時間を設定
注意点
iOSアプリでは、終了時間に「真夜中(24:00)」の選択肢がありません。そのため、例えば「23:59」を終了時間にすると、23:59〜24:00の1分間は通知がオフになってしまいます。
Android版での設定
Android版も基本的に同じ手順です。
- Slackアプリを開く
- 画面右下の「あなた」をタップ
- 「通知」をタップ
- 「通知スケジュール」を選択
- 通知を許可する時間帯を設定
Android版も設定は自動保存されます。
設定のコツ
勤務時間に合わせて設定するのがおすすめです。
例1:通常の会社員の場合
- 通知許可:平日 9:00〜18:00
- 休日と夜間は自動的におやすみモード
例2:夜型フリーランスの場合
- 通知許可:毎日 14:00〜翌3:00
- 朝〜昼は睡眠時間なのでオフ
一時的な通知停止(今すぐ使う方法)
急な会議や集中作業時に便利
毎日のスケジュールとは別に、「今だけ通知を止めたい」という場面もあります。
会議中、ランチタイム、集中作業時など、一時的に通知をオフにする方法を紹介します。
デスクトップでの一時停止
- 画面右上のプロフィールアイコンをクリック
- 「通知を一時停止する」にカーソルを合わせる
- 以下から選択:
- 30分間
- 1時間
- 2時間
- 翌日まで
- カスタム(自分で時間を指定)
選択した時間が経過すると、自動的に通知が再開されます。
スマホでの一時停止
- 「あなた」タブを開く
- 「通知を一時停止する」をタップ
- 停止する時間を選択
こちらも選択するだけで簡単に設定できます。
スラッシュコマンドで素早く操作
もっと素早く設定したい人は、スラッシュコマンドを使いましょう。
メッセージ入力欄に以下のように入力します。
通知を一時停止
/dnd 1時間→ 1時間停止/dnd 17:00まで→ 17時まで停止/dnd 明日まで→ 翌日まで停止
通知を再開
/dnd off→ すぐに通知を再開
覚えておくと便利ですよ。
おやすみモード中の緊急連絡
本当に急ぎの場合の対処法
おやすみモード中でも、緊急の場合は相手に通知を送れます。
相手がおやすみモード中にメンション(@名前)を送ると、Slackbotが確認メッセージを表示します。
○○さんはおやすみモード中です。
緊急の場合、この通知を今すぐ送信しますか?
「送信」を選択すると、おやすみモードを上書きして通知が届きます。
上書き通知の制限
ただし、この上書き通知は1日に1回までです。
何度も緊急連絡を送ることはできません。本当に急ぎの時だけ使うようにしましょう。
本当に緊急なら電話も検討
もし何度も連絡が必要なほど緊急なら、電話などの別の手段を使うことも考えてください。
Slackは基本的に非同期コミュニケーションツール。即座の返信を期待するツールではありません。
VIPリストの活用

特定の人からは常に通知を受け取る
「上司からの連絡だけは夜でも受け取りたい」というケースもあるでしょう。
そんな時は「VIPリスト」機能が便利です。VIPに設定した人からのDMは、おやすみモード中でも通知されます。
VIPリストの設定方法(PC)
- 画面右上のプロフィールアイコンをクリック
- 「環境設定」を選択
- 「通知」セクションを開く
- 「通知を一時停止中でも通知する」の項目を探す
- 「VIPを管理」をクリック
- VIPに追加したいメンバーを選択
VIPリストの注意点
VIPリストは便利ですが、使いすぎると意味がなくなります。
本当に必要な1〜2人だけにしておきましょう。全員をVIPにしたら、おやすみモードの意味がありませんからね。
ワークスペース管理者向け設定
デフォルトのおやすみモード時間を設定
管理者は、ワークスペース全体のデフォルト時間を設定できます。
これにより、新しいメンバーが参加した時点で適切な時間設定がされているようにできます。
フリー・プロ・ビジネスプランの場合
ワークスペースオーナーまたは管理者が設定します。
- 画面左上のワークスペース名をクリック
- 「ツールと設定」→「ワークスペースの設定」を選択
- ブラウザで設定ページが開く
- 「おやすみモード」の項目を展開
- デフォルトの時間帯を設定
- 「保存」をクリック
Enterprise Gridプランの場合
組織オーナーまたは管理者が設定します。
- サイドバーから「管理者」をクリック
- 「ワークスペース設定」を選択
- 「設定」タブをクリック
- 「おやすみモード」の横の「展開」をクリック
- 時間帯を設定して保存
ただし、個々のメンバーは自分の設定でこれを上書きできます。強制ではなく、あくまでデフォルト値です。
デバイスごとの通知設定の違い
PCとスマホで別々に設定可能
実は、PCとスマホで異なる通知設定ができます。
例えば:
- PC:すべてのメッセージを通知
- スマホ:メンションのみ通知
このように使い分けると、外出中はスマホの通知を減らせます。
モバイル通知の遅延設定
PCでSlackを開いている時は、スマホに通知を送らない設定もできます。
デフォルトの動作
- PCが操作されていない:1分後にスマホに通知
- PCが10分以上無操作:スマホに通知
設定方法(PC)
- 環境設定を開く
- 「通知」セクションを選択
- 「モバイル通知を送信」の項目を探す
- 「すぐに」または「遅らせる」を選択
これで、重複通知を防げます。
特定のチャンネルをミュートする
チャンネル別の通知管理
すべてのチャンネルの通知をオフにしたくない場合は、特定のチャンネルだけミュートできます。
ミュートするとどうなる?
- そのチャンネルの通知が来なくなる
- 未読があっても太字にならない
- チャンネルリストの下部にグレーで表示
- ただし、自分へのメンションは通知される
ミュートの設定方法
- ミュートしたいチャンネルを右クリック
- 「チャンネル通知設定を変更」を選択
- 「ミュート」を選択
これで、そのチャンネルは静かになります。
ミュートに適したチャンネル
以下のようなチャンネルはミュートがおすすめです。
- 投稿頻度が高い雑談チャンネル
- ボットからの通知が多いチャンネル
- 参考程度に見たいチャンネル
- 自分が主担当ではないプロジェクト
必要な時だけ自分から見に行けばいいチャンネルですね。
ワークライフバランスの重要性
なぜ夜間通知をオフにすべきか
夜間の仕事通知は、睡眠の質を下げることが研究で示されています。
悪影響
- 睡眠の中断による疲労
- 常にオンライン状態のストレス
- プライベート時間の侵食
- バーンアウトのリスク増加
勤務時間の明確化
通知スケジュールを設定することで、自分の勤務時間を明確にできます。
これは自分だけでなく、チームメンバーにとってもプラス。お互いの境界線を尊重できるようになります。
緊急対応が必要な職種の場合
もちろん、職種によっては夜間対応が必要な場合もあります。
そんな時は:
- VIPリストで特定の人だけ通知許可
- オンコール当番制を導入
- 緊急時は電話にするルールを決める
完全に遮断するのではなく、本当の緊急時だけ対応できる仕組みを作りましょう。
プロフィールで勤務時間を共有
勤務時間をプロフィールに記載
タイムゾーンが異なるチームで働いている場合、プロフィールに勤務時間を書いておくと親切です。
プロフィール編集方法
- プロフィールアイコンをクリック
- 「プロフィールを編集」を選択
- 「What I do」または「その他の情報」欄に記載
記載例
勤務時間:平日 9:00-18:00(JST)
緊急連絡:メールまたは電話にてお願いします
タイムゾーンの設定
タイムゾーンを正確に設定すれば、他のメンバーがあなたの現地時間を確認できます。
- 環境設定を開く
- 「言語と地域」を選択
- タイムゾーンを設定
これで、プロフィールを見た人に「今は夜中だな」と分かってもらえます。
よくある質問と回答
Q. おやすみモード中にメッセージは受信されている?
A. はい、受信されています。
おやすみモードは通知を止めるだけで、メッセージ自体は普通に受信しています。モード解除後にまとめて確認できます。
Q. おやすみモード解除時に溜まった通知は一斉に来る?
A. いいえ、一斉には来ません。
解除した時点で未読のメッセージが表示されますが、通知音やバナーが連続で表示されることはありません。
Q. 24時間ずっと通知を受け取りたい場合は?
A. 通知スケジュールをオフにするか、24時間カバーする設定にします。
方法1:スケジュールを無効化
環境設定の「通知スケジュール」で、時間設定のチェックを外す
方法2:24時間に設定
- 毎日
- 開始:00:00
- 終了:23:59
ただし、健康のためには勤務時間外はオフにすることをおすすめします。
Q. ワークスペース管理者が設定したデフォルト時間は変更できる?
A. はい、個人の設定で上書きできます。
管理者が設定したのはあくまでデフォルト値。各自が自分のライフスタイルに合わせて変更できます。
Q. おやすみモード中でもSlackを開いたら通知は来る?
A. Slackを開いて確認している時は、おやすみモード中でも新着メッセージは表示されます。
ただし、プッシュ通知や音は鳴りません。能動的に見ている分には問題なく使えます。
Q. 相手がおやすみモード中かどうか確認する方法は?
A. 名前の横にアイコンが表示されます。
🌙マークが表示されていたら、その人はおやすみモード中。できれば急ぎでないメッセージは避けましょう。
Q. 休暇中はどう設定すればいい?
A. 長期休暇の場合は別の準備が必要です。
- ステータスを「休暇中」に設定
- 代理人を指定
- 自動返信を設定
- 重要なチャンネルから一時的に退出
詳しくはSlackの公式ガイド「休暇前の準備」を参照してください。
まとめ
Slackの夜間通知設定について、重要なポイントをおさらいしましょう。
基本設定
- おやすみモードで通知を一時停止
- デフォルトは夜10時〜朝8時
- 通知スケジュールで自動化
- PCとスマホで別々に設定可能
設定方法
- PC:環境設定→通知→通知スケジュール
- スマホ:あなた→通知→通知スケジュール
- 一時停止:プロフィールアイコン→通知を一時停止
- スラッシュコマンド:
/dndで素早く操作
便利な機能
- VIPリストで特定の人は常に通知
- チャンネルごとにミュート設定
- 緊急時は1日1回だけ上書き通知可能
- プロフィールで勤務時間を共有
ワークライフバランス
- 夜間通知は睡眠の質を下げる
- 勤務時間と休息時間の境界線を明確に
- チーム全体で尊重する文化を作る
- 緊急時の連絡手段は別途確保
Slackは便利なツールですが、四六時中つながっている必要はありません。適切に通知を管理して、仕事とプライベートのメリハリをつけましょう。
特に夜間の通知をオフにすることは、睡眠の質を守り、翌日のパフォーマンスを高めることにつながります。この記事を参考に、あなたに合った通知設定を見つけてください。
健康的な働き方で、より生産的なSlackライフを送りましょう!

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