Slackを開いたら英語表示になっていて困った経験はありませんか?
または、海外の方とチームを組む際に、メンバーそれぞれが使いやすい言語で設定したいと思ったことがあるかもしれません。
この記事では、Slackの言語設定を変更する方法を、デスクトップ版・モバイル版・ワークスペース全体の設定まで、すべて詳しく解説します。初めての方でも簡単に設定できるよう、画像付きで手順をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
Slackの言語設定の種類を理解しよう
Slackには、2種類の言語設定があります。それぞれの違いを理解しておくことが重要です。
個人の言語設定
あなた自身が見るSlackの表示言語を設定します。
この設定を変更すると、以下の部分が選択した言語で表示されます:
- メニューやボタンの表記
- 設定画面の項目名
- エラーメッセージ
- ヘルプテキスト
- 個人宛のSlackbotメッセージ
重要なポイント:
個人の言語設定は、他のメンバーには一切影響しません。あなたが日本語に設定していても、他のメンバーは英語やフランス語など、それぞれ好きな言語でSlackを使えます。
ワークスペースのデフォルト言語設定
ワークスペース全体に影響する一部のメッセージの言語を設定します。
この設定は、ワークスペースのオーナーや管理者のみが変更できます。
以下の部分に影響します:
- ワークスペースへの招待メール
- パブリックチャンネルでのSlackbotのお知らせ
- システム通知の一部
注意点:
ワークスペースのデフォルト言語を設定しても、各メンバーが個人で設定した言語設定は上書きされません。つまり、ワークスペースを日本語に設定しても、メンバーが個人設定で英語を選んでいれば、そのメンバーには英語で表示されます。
Slackで利用可能な言語
Slackは、以下の言語に対応しています(2025年12月現在)。
対応言語一覧
- 日本語
- 英語(アメリカ英語・イギリス英語)
- フランス語
- ドイツ語
- スペイン語
- イタリア語
- ポルトガル語(ブラジル)
- 韓国語
- 中国語(簡体字・繁体字)
注意:
現時点では、アラビア語やヘブライ語などの右から左に書く言語(RTL言語)には対応していません。Slackは将来的な対応を検討しているとのことです。
未対応言語でのメッセージ送受信
Slackの表示言語として対応していない言語でも、メッセージの送受信は問題なくできます。
例えば、タイ語やベトナム語でメッセージを書くことは可能です。ただし、その場合はスペルチェック機能の設定を調整する必要があります(詳しくは後述)。
デスクトップ版:言語設定の変更方法
デスクトップアプリまたはブラウザ版での言語設定変更手順を説明します。
手順1:環境設定を開く
- Slackの画面左上にある自分のプロフィール写真をクリック
- 表示されるメニューから「環境設定」(英語の場合は「Preferences」)を選択
手順2:言語設定画面に移動
- 左側のメニューから「言語 & 地域」(英語の場合は「Language & region」)をクリック
- 「言語」(Language)の項目が表示されます
手順3:希望の言語を選択
- 「言語」のドロップダウンメニューをクリック
- 利用可能な言語のリストから希望の言語(例:日本語)を選択
- 確認ダイアログが表示される場合は、「日本語に変更」(英語の場合は「Change to 日本語」)をクリック
手順4:設定の反映を確認
言語を変更すると、即座にSlackの表示が切り替わります。
ページのリロードや再起動は基本的に不要ですが、一部の表示が更新されない場合は、Slackを一度再起動してみてください。
モバイルアプリ:言語設定の変更方法
iPhone(iOS)・Android版Slackアプリでの設定方法です。
iOS版(iPhone・iPad)の設定手順
- Slackアプリを開く
- 画面右上の自分のプロフィール写真をタップ
- 「環境設定」(Preferences)をタップ
- 「言語 & 地域」の下にある「言語」(Language)をタップ
- 希望の言語を選択
- 設定が即座に反映されます
Android版の設定手順
- Slackアプリを開く
- 画面右上の自分のプロフィール写真をタップ
- 「環境設定」(Preferences)をタップ
- 「言語と地域」セクションの「言語」をタップ
- 希望の言語を選択
- 設定が即座に反映されます
注意:最新バージョンへのアップデート
言語設定を変更する際は、Slackアプリが最新バージョンになっているか確認してください。
古いバージョンでは、日本語などの一部言語が正しく表示されない場合があります。
ワークスペースのデフォルト言語設定(管理者向け)
ワークスペースのオーナーや管理者は、ワークスペース全体のデフォルト言語を設定できます。
設定できる権限
- ワークスペースのオーナー
- ワークスペースの管理者
通常のメンバーやゲストは、ワークスペースのデフォルト言語を変更できません。
設定手順(フリー・Pro・Business+プラン)
- デスクトップでSlackを開く
- サイドバーの「管理者」(Admin)をクリック
- メニューから「ワークスペースの設定」(Workspace settings)を選択
- 「ワークスペースの言語」(Workspace language)セクションを探す
- 「開く」または「編集」をクリック
- 希望の言語を選択
- 「保存」をクリック
設定手順(Enterprise Gridプラン)
- デスクトップでSlackを開く
- サイドバーのオーガナイゼーション名をクリック
- 「ツールと設定」 → 「オーガナイゼーション設定」を選択
- 左サイドバーから「設定」を選択
- 「オーガナイゼーション情報」をクリック
- 「デフォルト言語」の横にある「編集」をクリック
- 希望の言語を選択
- 「保存」をクリック
デフォルト言語設定の影響範囲
デフォルト言語を設定すると、以下が変わります:
変わるもの:
- 新規メンバーへの招待メール
- パブリックチャンネルでのSlackbotメッセージ
- 新規メンバーのデフォルト言語設定(メンバーは個別に変更可能)
変わらないもの:
- 既存メンバーが個人設定で選んだ言語
- プライベートチャンネルのメッセージ
- メンバー同士のダイレクトメッセージ
スペルチェック機能の設定
Slackには、入力したメッセージのスペルチェック機能があります。
スペルチェックの基本
Slackのスペルチェック機能は、入力言語を自動的に検知します。
間違ったスペルを入力すると、赤いアンダーラインが表示されます。
macOSでのスペルチェック設定
macOS版のSlackデスクトップアプリ(バージョン4.5.0以降)では、システムレベルのスペルチェック機能が使われます。
設定方法:
- macOSの「システム環境設定」 → 「キーボード」 → 「テキスト」を開く
- 「スペルチェック」の項目で言語を設定
- デフォルトは「自動的に言語を認識する」になっています
Windows・その他のOSでのスペルチェック設定
- Slackの環境設定を開く
- 「詳細設定」または「高度な設定」をクリック
- 「メッセージのスペルチェックを有効にする」のチェックボックスを確認
- 必要に応じてオン・オフを切り替え
複数言語のスペルチェック
Slackのスペルチェックは、複数の言語を同時にサポートできます。
例えば、日本語と英語を混在させたメッセージでも、それぞれの言語でスペルチェックが行われます。
言語設定が反映されない場合のトラブルシューティング
言語を変更したのに反映されない場合、以下の方法を試してみてください。
方法1:Slackを再起動する
最もシンプルで効果的な方法です。
デスクトップアプリの場合:
- Slackアプリを完全に終了
- 再度Slackを起動
モバイルアプリの場合:
- アプリを閉じる(バックグラウンドからも削除)
- 再度アプリを開く
方法2:再ログインする
- Slackからログアウト
- 再度ログイン
再ログインすることで、設定が正しく反映されることがあります。
方法3:キャッシュをクリアする
ブラウザ版の場合:
- ブラウザのキャッシュをクリア
- Slackを開き直す
デスクトップアプリの場合:
- 環境設定 → 詳細設定
- 「キャッシュをクリア」または「リセット」を実行
方法4:アプリを最新版にアップデート
古いバージョンでは、一部の言語が正しく表示されないことがあります。
確認方法:
- App Store(iOS)やGoogle Play(Android)でアップデートを確認
- デスクトップアプリは、ヘルプメニューから「更新を確認」
方法5:一度別の言語に変えてから戻す
- 希望の言語とは別の言語(例:英語)に一度変更
- Slackを再起動
- 再度希望の言語(例:日本語)に変更
この操作で、言語設定がリフレッシュされます。
言語設定に関するよくある質問
Q1. 言語設定を変更すると、他のメンバーにも影響しますか?
いいえ、個人の言語設定は他のメンバーには一切影響しません。
あなたが日本語に設定しても、他のメンバーは引き続き各自の設定した言語でSlackを使えます。
Q2. ワークスペースの言語設定を変更すると、全員の表示が変わりますか?
いいえ、変わりません。
ワークスペースのデフォルト言語を変更しても、各メンバーが個人で設定した言語設定は維持されます。影響するのは、招待メールやSlackbotのお知らせなど、ワークスペース全体に関わる一部のメッセージのみです。
Q3. スマホとPCで言語設定は連動しますか?
はい、連動します。
デスクトップで言語設定を変更すると、同じアカウントでログインしているモバイルアプリにも自動的に反映されます。
Q4. 複数のワークスペースで異なる言語を設定できますか?
いいえ、言語設定はアカウント単位です。
複数のワークスペースに参加している場合でも、言語設定はすべてのワークスペースで共通になります。ワークスペースごとに異なる言語を設定することはできません。
Q5. 日本語表示にしたのに、一部が英語のままです
これは正常な動作です。
以下のような場合、一部が英語(またはワークスペースのデフォルト言語)で表示されることがあります:
- ワークスペースのデフォルト言語が英語に設定されている
- 特定のシステムメッセージやSlackbotのお知らせ
- サードパーティ製のアプリやボットからのメッセージ
Q6. 未対応の言語でメッセージを送れますか?
はい、送れます。
Slackの表示言語として対応していない言語(例:タイ語、ベトナム語、ヒンディー語など)でも、メッセージの入力・送信は問題なくできます。
ただし、スペルチェック機能が正しく動作しない場合があります。
Q7. 言語設定を変更すると、過去のメッセージも翻訳されますか?
いいえ、翻訳されません。
言語設定はSlackのインターフェース(メニューやボタンなど)の表示言語を変更するものです。
メンバーが投稿したメッセージ内容は、そのまま元の言語で表示されます。翻訳機能ではありません。
Q8. 右から左に書く言語(アラビア語など)は使えますか?
現時点では、SlackはRTL(右から左)言語に対応していません。
将来的な対応を検討しているとのことですが、現在はアラビア語、ヘブライ語などの言語は表示言語として選択できません。
多言語チームでの活用Tips
グローバルなチームでSlackを活用する際のヒントをご紹介します。
Tip1:各メンバーが好きな言語で設定する
Slackの素晴らしい点は、メンバーごとに異なる言語で使えることです。
- Aさんは日本語
- Bさんはフランス語
- Cさんは英語
このように、チーム全体で異なる言語設定でも問題なく協力できます。
Tip2:ワークスペースのデフォルト言語を設定
多国籍チームの場合、共通言語(英語など)をワークスペースのデフォルト言語に設定しておくと良いでしょう。
これにより、招待メールやシステムメッセージが共通言語で送られます。
Tip3:翻訳アプリやボットを活用
Slackには自動翻訳機能はありませんが、外部の翻訳アプリと連携できます。
例:
- Google翻訳の連携アプリ
- DeepL連携ツール
- Slack専用の翻訳ボット
Tip4:チャンネル名は共通言語で統一
チャンネル名や重要なメッセージは、チームの共通言語(多くの場合は英語)で書くと、誤解が減ります。
Tip5:言語設定の変更方法を共有
新しくチームに加わったメンバーのために、言語設定の変更方法をチームのドキュメントにまとめておくと親切です。
まとめ
Slackの言語設定について、詳しく解説しました。
重要なポイントのおさらい:
- Slackには個人の言語設定とワークスペースのデフォルト言語設定の2種類がある
- 個人の言語設定は、他のメンバーに影響しない
- デスクトップ・モバイルともに、環境設定から簡単に変更できる
- 日本語を含む10以上の言語に対応
- 複数のワークスペースでも、言語設定はアカウント単位で共通
- 言語設定を変えても、メッセージ内容は翻訳されない
設定の基本手順:
- プロフィール写真をクリック
- 「環境設定」を選択
- 「言語 & 地域」を開く
- 希望の言語を選択
トラブル時の対処:
- Slackを再起動
- 再ログイン
- キャッシュのクリア
- アプリを最新版にアップデート
Slackの言語設定は非常にシンプルで、数クリックで変更できます。
グローバルなチームであっても、各メンバーが快適に使える言語で設定できるのがSlackの強みです。英語が苦手な方も、日本語表示にすることで、より効率的にSlackを活用できるでしょう。
言語設定を適切に行い、快適なSlackライフを送ってください!


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