「Slackで特定の人からのメッセージを見たくない」「DMがしつこくて困っている」そんな悩みを抱えていませんか?
実は、Slackには完全な「ブロック」機能はありません。しかし、2023年9月に追加された「メンバーを非表示にする」機能を使えば、特定の人のメッセージを表示しないようにできます。
この記事では、Slackで使える3つの機能(メンバーを非表示、ミュート、Slack Connect設定)の違いと使い方を、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
- Slackに「ブロック」機能はあるのか?
- 【機能1】メンバーを非表示にする(Hide Person)
- 【機能2】ミュート(Mute)
- 【機能3】Slack Connect の DM 設定
- 3つの機能の使い分けガイド
- よくある質問(FAQ)
- Q1. 相手に非表示にしたことがバレますか?
- Q2. 非表示にした人からのメッセージは完全に消えますか?
- Q3. 非表示にした相手からDMが来たらどうなりますか?
- Q4. グループDMで一部の人だけ非表示にできますか?
- Q5. チャンネルで非表示にした人のメッセージはどう表示されますか?
- Q6. 非表示にした人が自分をメンションしたら通知が来ますか?
- Q7. ミュートと非表示、どちらを使うべきですか?
- Q8. 非表示にできる人数に制限はありますか?
- Q9. フリープランでも非表示機能は使えますか?
- Q10. 非表示にした人とハドルミーティングに参加するとどうなりますか?
- Q11. 相手を非表示にした後、その人のメッセージを検索できますか?
- Q12. 管理者は誰が誰を非表示にしているか確認できますか?
- Q13. Slackモバイルアプリでも非表示機能は使えますか?
- Q14. 一度非表示にした人を何度も解除・再設定できますか?
- Q15. 外部組織の人を非表示にできますか?
- Slackで快適なコミュニケーション環境を作るために
Slackに「ブロック」機能はあるのか?

まず最初に重要なポイントを押さえましょう。
Slackには完全なブロック機能は存在しない
TwitterやInstagramのような完全なブロック機能(相手からのメッセージを完全に受信拒否する機能)は、Slackには実装されていません。
できないこと:
- 相手からのDMやメンションを完全に遮断する
- 相手があなたにメッセージを送信できなくする
- 相手をワークスペースから除外する(管理者のみ可能)
代わりに使える3つの機能
Slackでは、以下の3つの機能を使って対応できます:
- メンバーを非表示にする(Hide Person) – 最も強力
- ミュート(Mute) – 通知をオフにする
- Slack Connect設定 – 外部からのDM招待を制限
それぞれの特徴を見ていきましょう。
【機能1】メンバーを非表示にする(Hide Person)
2023年9月に追加された新機能で、最も「ブロック」に近い効果があります。
メンバーを非表示にするとどうなる?
あなた側で起こること:
- ✅ 相手のメッセージが「非表示のメッセージ」として表示される
- ✅ 相手の名前とアイコンが「非表示のユーザー」として表示される
- ✅ 相手からのDMやメンションのプッシュ通知が届かなくなる
- ✅ チャンネルでの相手のメッセージも自動的に非表示になる
- ✅ メッセージは「とにかく表示する」をクリックすれば見られる
相手側では:
- ❌ あなたが非表示設定をしたことは通知されない
- ❌ 相手はあなたのメッセージを普通に見られる
- ❌ 相手は普通にあなたにメッセージを送れる(あなたには非表示で届く)
重要な特徴
完全なブロックではない:
- メッセージは届くが、初期状態では非表示
- 「とにかく表示する」をクリックすれば内容を確認できる
- 必要に応じて表示・非表示を切り替えられる
一方向の設定:
- あなたが相手を非表示にしても、相手には何も影響しない
- 相手はあなたのメッセージを普通に見られる
誰にも知られない:
- 非表示にした相手には通知されない
- ワークスペースの管理者も確認できない
- 完全にプライベートな設定
メンバーを非表示にする手順
デスクトップ版の手順:
ステップ1:対象者のプロフィールを開く
- チャンネルまたはDMで、非表示にしたい相手の名前またはアイコンをクリック
- プロフィールが表示されます
ステップ2:非表示に設定
- プロフィール右上の「…」(三点リーダー)をクリック
- メニューから「○○さんを非表示にする」を選択
- 確認画面が表示されます
- 「この人を非表示にする」をクリック
これで設定完了です。
モバイル版の手順:
- 対象者のプロフィールを開く
- 「…」(三点リーダー)をタップ
- 「○○さんを非表示にする」をタップ
- 「この人を非表示にする」をタップ
非表示メッセージの表示のされ方
チャンネル内:
[非表示のメッセージ]
このメッセージを投稿した人を非表示にしています
[とにかく表示する] [メッセージを非表示にする]
「とにかく表示する」をクリックすると:
非表示のユーザー [午前10:30]
メッセージの内容がここに表示されます
[メッセージを非表示にする]
DM(ダイレクトメッセージ):
- DM一覧には相手の名前が表示される(完全に消えるわけではない)
- メッセージ内容は「非表示のメッセージ」として隠される
- バッジ(数字)は表示される(1件の未読があることはわかる)
- プッシュ通知は届かない
メンバーディレクトリ:
- 非表示にした相手のプロフィールを見ると:
- 名前:「○○(非表示)」と表示
- アイコン:非表示専用の灰色のアイコンに置き換わる
非表示を解除する方法
非表示にしたメンバーを元に戻す方法は2つあります。
方法1:環境設定から解除
- デスクトップで画面左上のプロフィール写真をクリック
- 「環境設定」を選択
- 「プライバシーと公開範囲」をクリック
- 下にスクロールして「非表示にした人」のリストを見つける
- 解除したい人の横の「×」アイコンをクリック
方法2:プロフィールから解除
- 非表示にした人のプロフィールを開く
- 「…」(三点リーダー)をクリック
- 「表示する」を選択
【機能2】ミュート(Mute)
ミュート機能は、通知だけをオフにする機能です。
ミュートと非表示の違い
| 項目 | ミュート | メンバーを非表示 |
|---|---|---|
| 対象 | チャンネルまたはDM | 特定のメンバー |
| メッセージ表示 | 普通に表示される | 初期状態で非表示 |
| 通知 | オフになる | オフになる |
| 名前・アイコン | 普通に表示される | 非表示になる |
| 適用範囲 | ミュートしたチャンネル/DMのみ | すべてのチャンネルとDM |
| バッジ(数字) | メンション時のみ表示 | 表示される |
| 相手への影響 | なし | なし |
ミュートを使うべき場面
以下のような場合はミュートが適しています:
チャンネルをミュート:
- 活発すぎるチャンネルの通知を減らしたい
- 自分に関係ない話題が多いチャンネル
- 情報は見たいが、常に通知は不要
DMをミュート:
- 一時的に通知を止めたい相手
- グループDMで自分に関係ない会話が多い
- ボットからの定期的なメッセージ
DMをミュートする手順
デスクトップ版:
1対1のDMの場合:
- ミュートしたいDMを開く
- 画面上部の「🔔」(通知)アイコンをクリック
- 自動的にミュートされます
グループDM(3人以上)の場合:
- ミュートしたいグループDMを開く
- 画面上部の「🔔」(通知)アイコンをクリック
- 「ミュートして非表示にする」を選択
モバイル版:
- ミュートしたいDMを開く
- 画面上部の相手の名前をタップ
- 「ミュート」または「チャンネルをミュート」を選択
ミュートされたDMの挙動
ミュート後の表示:
- サイドバーで会話名がグレー表示になる
- 新しいメッセージが届いても通知は来ない
- メンションされた場合や、自分が送ったメッセージへの返信がある場合は、バッジや通知が表示される
ミュートを解除する方法
デスクトップ版:
- ミュートされたDMを開く
- 「🔔」(通知)アイコンをクリック
- 「ミュートを解除」を選択
モバイル版:
- ミュートされたDMを開く
- 画面上部の名前をタップ
- 「ミュートを解除」を選択
【機能3】Slack Connect の DM 設定

Enterprise Gridプランでは、外部組織からのDM招待を制限できます。
Slack Connect とは
Slack Connectは、異なる組織のメンバー同士がSlack上でやり取りできる機能です。
外部組織の人からDM招待が来る可能性があるため、組織の管理者が制限を設けられます。
管理者が設定できること
Orgオーナー・Org管理者は以下を設定できます:
- 外部からのDM招待の許可/禁止
- メンバーが外部組織の人とDMできるかどうか
- 未検証組織からの招待の制限
- 検証済み組織からのみDM招待を受け入れる設定
- DM招待を送信できるメンバーの制限
- 全員が送信可能 / 特定の役割のみ可能
個人でできる対策
残念ながら、個人で外部からのDM招待を完全に拒否する設定はありません。
外部からの不要なDM招待が来る場合:
- 招待を承諾しない(無視する)
- ワークスペース管理者に相談して、組織全体の設定を見直してもらう
3つの機能の使い分けガイド
どの機能を使うべきか、シーン別に解説します。
状況別おすすめ機能
状況1:特定の人からのメッセージを見たくない
→ メンバーを非表示 を使う
- 理由:その人からのすべてのメッセージ(DM、チャンネル投稿、メンション)が非表示になる
- 必要なときだけ「とにかく表示する」で確認できる
状況2:特定のDMやチャンネルの通知が多すぎる
→ ミュート を使う
- 理由:メッセージは普通に見られるが、通知だけオフになる
- メンションされた場合は通知が来るので、重要なメッセージは見逃さない
状況3:特定のボットからの通知がうるさい
→ ミュート を使う
- 理由:ボットを非表示にする必要はなく、通知だけ止めればOK
- 必要なときに情報を確認できる
状況4:活発すぎるチャンネルで集中できない
→ ミュート を使う
- 理由:重要な話題は後で確認したいが、常に通知は不要
- メンションされたら通知が来るので安心
状況5:外部組織からの DM 招待が多い
→ 管理者に相談 する
- 個人では完全に拒否できない
- 組織全体で Slack Connect の設定を見直す必要がある
よくある質問(FAQ)
Q1. 相手に非表示にしたことがバレますか?
いいえ、バレません。
- 相手に通知は一切届きません
- 相手はあなたのメッセージを普通に見られます
- ワークスペース管理者も確認できません
完全にプライベートな設定です。
Q2. 非表示にした人からのメッセージは完全に消えますか?
いいえ、消えません。
- メッセージは届きますが、初期状態で非表示になります
- 「とにかく表示する」をクリックすれば内容を確認できます
- 仕事上必要な情報を見逃さないための設計です
Q3. 非表示にした相手からDMが来たらどうなりますか?
以下のようになります:
- プッシュ通知は届きません
- DMリストに赤いバッジ(数字)は表示されます
- DMを開くと「非表示のメッセージ」と表示されます
- 「とにかく表示する」で内容を確認できます
Q4. グループDMで一部の人だけ非表示にできますか?
はい、できます。
- グループDMに参加している特定のメンバーだけを非表示に設定できます
- 非表示にしたメンバーのメッセージだけが「非表示のメッセージ」になります
- 他のメンバーのメッセージは普通に表示されます
Q5. チャンネルで非表示にした人のメッセージはどう表示されますか?
チャンネルでも同様に非表示になります:
[非表示のメッセージ]
このメッセージを投稿した人を非表示にしています
[とにかく表示する]
クリックすれば内容を確認できます。
Q6. 非表示にした人が自分をメンションしたら通知が来ますか?
いいえ、プッシュ通知は来ません。
ただし:
- 会話にバッジ(数字)は表示されます
- メンションがあったことは分かります
- 「とにかく表示する」で内容を確認できます
Q7. ミュートと非表示、どちらを使うべきですか?
非表示を使うべき場合:
- 特定の人からのすべてのメッセージを見たくない
- その人の名前やアイコンも見たくない
- 複数のチャンネルにまたがって非表示にしたい
ミュートを使うべき場合:
- 通知だけをオフにしたい
- メッセージの内容は普通に見たい
- 特定のチャンネルやDMだけ対応したい
Q8. 非表示にできる人数に制限はありますか?
公式には明記されていませんが、制限はないと考えられます。
ただし:
- 多くの人を非表示にすると管理が大変になる
- 仕事に支障が出る可能性がある
- 本当に必要な人だけを非表示にすることをおすすめします
Q9. フリープランでも非表示機能は使えますか?
はい、使えます。
メンバーを非表示機能は、以下のすべてのプランで利用可能です:
- フリープラン
- プロプラン
- ビジネスプラスプラン
- Enterprise Grid プラン
ただし、Enterprise Grid プランでは、組織のオーナーが機能を無効化できます。
Q10. 非表示にした人とハドルミーティングに参加するとどうなりますか?
特別な配慮があります:
- その人がハドルミーティングに参加すると、警告が表示されます
- 「非表示にした人が参加しています」という通知が出ます
- その人の名前は非表示のままです
- あなたは退出するか、そのまま参加を続けるか選べます
Q11. 相手を非表示にした後、その人のメッセージを検索できますか?
はい、検索できます。
- Slackの検索機能は通常通り機能します
- 非表示にした人のメッセージも検索結果に表示されます
- ただし、表示する際は「非表示のメッセージ」として表示されます
Q12. 管理者は誰が誰を非表示にしているか確認できますか?
いいえ、できません。
- ワークスペースオーナーでも確認できない設計です
- Org管理者でも確認できません
- 完全にプライベートな設定として保護されています
Q13. Slackモバイルアプリでも非表示機能は使えますか?
はい、使えます。
- iOS版Slackアプリ
- Android版Slackアプリ
どちらでも非表示機能は利用可能です。
Q14. 一度非表示にした人を何度も解除・再設定できますか?
はい、できます。
- 非表示と解除は何度でも繰り返せます
- 相手に通知されることはありません
- 制限もありません
Q15. 外部組織の人を非表示にできますか?
はい、できます。
Slack Connectで繋がっている外部組織のメンバーも、同じように非表示に設定できます。
Slackで快適なコミュニケーション環境を作るために
Slackで特定の人からのメッセージを管理する方法を解説してきました。
この記事の重要ポイント:
- Slackには完全な「ブロック」機能はない
- メッセージの完全な拒否はできない
- 代わりに「非表示」「ミュート」を使う
- メンバーを非表示機能が最も強力
- すべてのメッセージが初期状態で非表示
- 相手の名前とアイコンも隠れる
- プッシュ通知が届かなくなる
- 相手には一切通知されない
- ミュートは通知管理に最適
- メッセージは普通に表示される
- 通知だけをオフにする
- チャンネルやDM単位で設定
- 使い分けが重要
- 人を避けたい → メンバーを非表示
- 通知を減らしたい → ミュート
- 外部からのDM → 管理者に相談
適切に機能を活用すれば:
- 不要な通知に邪魔されず集中できる
- ストレスの原因を減らせる
- 必要な情報は見逃さない
- 仕事の効率が上がる
注意すべきポイント
1. ビジネス用途であることを忘れずに
Slackはビジネスツールです。
- SNSのように気軽に「ブロック」するのは避けましょう
- 仕事に支障が出ないか慎重に判断しましょう
- 本当に必要な場合のみ使用しましょう
2. コミュニケーションの問題は根本的に解決を
技術的な機能だけに頼らず:
- 直接話し合う
- 上司や管理者に相談する
- ワークスペースのルールを見直す
これらの方法も検討しましょう。
3. 非表示は一時的な対処法
- 根本的な解決にはならない
- ハラスメントや業務妨害がある場合は、適切な手続きを取る
- 組織として対応すべき問題もある
Slackの機能を正しく理解して、快適で生産的なコミュニケーション環境を作りましょう。
困ったときは、ワークスペース管理者や人事部門にも相談してみてください。


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