Slackでメッセージをピン留めしようとしたとき、「これって他の人にも見えるの?」「自分だけの保存じゃないの?」と疑問に思ったことはありませんか。
実は、Slackのピン留めはチャンネルメンバー全員と共有される機能なんです。自分だけが見返したいメッセージを保存したい場合は、「ブックマーク」という別の機能を使う必要があります。
この記事では、Slackのピン留め機能と他のメンバーとの関係、ブックマークとの違い、そして効果的な使い分け方について、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
ピン留めは他の人も見える!チャンネル全体で共有される機能

結論から言うと、Slackのピン留めはチャンネルやDMに参加しているメンバー全員に見える、共有機能です。
ピン留めの基本的な仕組み
Slackでメッセージをピン留めすると、以下のことが起こります。
ピン留めされたメッセージの変化:
- メッセージがピンク色(薄いピンク色の背景)で表示される
- 「○○(あなたの名前)がピン留めしました」という通知がチャンネルに投稿される
- チャンネルヘッダーに「ピン留めアイテム」が表示される
他のメンバーができること:
- ピン留めされたメッセージを確認できる
- 誰がピン留めしたかを確認できる
- 同じメッセージを追加でピン留めすることはできない(1つのメッセージは1回のみ)
- 他のメッセージを新たにピン留めできる
- ピン留めされたメッセージのピンを外すこともできる
なぜチャンネル全体で共有されるのか
ピン留めが共有機能として設計されている理由は、チーム全体で重要な情報を共有するためです。
例えば、こんな場面で活用されます:
- プロジェクトの重要な決定事項を全員が確認できるようにする
- ミーティングの議事録や資料を常にアクセスできる場所に置く
- チャンネルのガイドラインやルールを新メンバーが見つけやすくする
- 緊急の連絡事項を見逃さないようにする
ピン留めとブックマークの違い【使い分けが重要】
「じゃあ、自分だけのために保存したい場合はどうすればいいの?」という疑問が湧きますよね。
その答えがブックマーク機能です。
2つの機能の違いを比較
| ピン留め | ブックマーク | |
|---|---|---|
| 共有範囲 | チャンネル全員が見える | 自分だけが見える |
| 保存先 | チャンネルヘッダー | サイドバーの「保存したアイテム」 |
| 通知 | チャンネルに投稿される | 誰にも通知されない |
| 目的 | チーム全体で共有すべき情報 | 個人的に後で見返したい情報 |
| 表示色 | ピンク色 | 変化なし(ブックマークアイコンのみ) |
| 最大数 | チャンネルごとに100個 | 制限なし |
| 他の人の操作 | 他のメンバーもピンを外せる | 他のメンバーは見えない・触れない |
ピン留めを使うべき場面
以下のような場合は、ピン留めを使いましょう。
チーム全体で確認すべき情報:
- プロジェクトの締め切りや重要なマイルストーン
- 会議の議事録や決定事項
- チャンネルの使い方ガイドライン
- よくある質問(FAQ)への回答
- 重要なリンク(ドキュメント、Googleドライブなど)
- 緊急のお知らせや変更事項
- 新メンバーが最初に読むべき情報
ブックマークを使うべき場面
以下のような場合は、ブックマークを使いましょう。
個人的に後で見返したい情報:
- 自分が返信する必要があるメッセージ
- 後で詳しく読みたい長文の投稿
- 自分のタスクやTo-Doリスト
- 参考になった情報やアイデア
- まだ未決のタスクや保留中の案件
- 他の人には関係ない、自分専用のメモ
Slackのピン留め機能の使い方
それでは、実際にピン留めを使う方法を見ていきましょう。
メッセージをピン留めする方法
デスクトップ版の手順:
- ピン留めしたいメッセージにマウスカーソルを合わせます
- 右上に表示されるメニューから「…」(その他アイコン)をクリック
- 表示されたメニューから以下を選択:
- チャンネルの場合:「チャンネルへピン留めする」
- DMの場合:「この会話にピン留めする」
- ピン留めが完了します
モバイル版の手順:
- ピン留めしたいメッセージを長押し(タップし続ける)
- メニューが表示されるので、以下を選択:
- チャンネルの場合:「チャンネルへピン留めする」
- DMの場合:「この会話にピン留めする」
- ピン留めが完了します
ピン留めされたメッセージの確認方法
ピン留めされたメッセージは、以下の場所から確認できます。
チャンネルヘッダーから確認:
- チャンネルまたはDMを開きます
- 画面上部のチャンネル名の下に「○ピン留めアイテム」と表示されます
- これをクリックすると、ピン留めされたメッセージの一覧が表示されます
- 確認したいメッセージをクリックすると、元の投稿位置に移動します
検索機能と組み合わせる:
ピン留めされたメッセージだけを検索することもできます。
- Slackの検索ボックスに「has:pin」と入力
- さらにキーワードを追加して絞り込むこともできます
- 例:「has:pin 予算」→ ピン留めされた中から「予算」を含むメッセージを検索
ピン留めを外す(解除する)方法
ピン留めされたメッセージのピンを外すこともできます。
方法1:メッセージから直接外す
- ピン留めされたメッセージにカーソルを合わせる
- 「…」(その他アイコン)をクリック
- 「ピン留めを外す」または「チャンネルからピン留めを外す」を選択
方法2:ピン留めアイテム一覧から外す
- チャンネルヘッダーの「ピン留めアイテム」をクリック
- 外したいメッセージにカーソルを合わせる
- 「×」ボタンをクリック
- 確認画面で「ピン留めしたアイテムを外す」を選択
他の人がピン留めしたメッセージを外すとどうなる?
重要な注意点:他の人がピン留めしたメッセージを外すと、ピン留めした本人にSlackbotから通知が送信されます。
通知の内容は以下のような形式です:
「(あなたの名前)が #チャンネル名 でピン留めしたメッセージを(別の人の名前)が外しました」
この仕組みにより、勝手にピンを外されても気づくことができます。
ブックマークの使い方【自分専用の保存機能】
次に、自分だけのために保存できるブックマーク機能の使い方を見ていきましょう。
メッセージをブックマークする方法
デスクトップ版:
- ブックマークしたいメッセージにカーソルを合わせる
- 右上のメニューから「…」(その他アイコン)をクリック
- 「ブックマークに追加」または「保存したアイテムに追加」を選択
- ブックマークアイコン(旗マーク)が表示されます
モバイル版:
- ブックマークしたいメッセージを長押し
- メニューから「ブックマークに追加」を選択
ブックマークしたメッセージの確認方法
ブックマークしたメッセージは、以下の場所から確認できます。
- Slackの左サイドバー上部にある「保存したアイテム」をクリック
- これまでブックマークしたすべてのメッセージが一覧で表示されます
- どのチャンネルからブックマークしたものかも分かります
ブックマークを外す方法
タスクが完了したら、ブックマークを外すことができます。
- 「保存したアイテム」を開く
- 外したいメッセージの横にある「×」をクリック
- または、元のメッセージで「…」→「ブックマークを外す」を選択
ピン留めとブックマークの効果的な使い分け術
両方の機能を上手に使い分けることで、Slackがさらに便利になります。
実践的な使い分けの例
シーン1:プロジェクトチャンネルの場合
- ピン留め:プロジェクトの目標、スケジュール、重要な決定事項
- ブックマーク:自分が担当するタスクの詳細、後で確認したい技術情報
シーン2:チーム全体のチャンネルの場合
- ピン留め:全員が知るべき社内ルール、休暇スケジュール、重要なお知らせ
- ブックマーク:自分に関係する個別のメッセージ、返信が必要なもの
シーン3:顧客対応チャンネルの場合
- ピン留め:対応マニュアル、エスカレーションフロー、よくある質問への回答集
- ブックマーク:自分が対応中の案件、フォローアップが必要な顧客
ピン留めを使いすぎない工夫
ピン留めは便利ですが、使いすぎると逆に重要な情報が埋もれてしまいます。
適切なピン留め管理のポイント:
- ピン留めは本当に重要なものだけに限定する(5〜10個程度が目安)
- 古くなった情報は定期的にピンを外す
- 一時的な情報(今週のミーティング時間など)は期限が過ぎたら外す
- 常に最新の情報だけをピン留めしておく
関連ページ機能も活用しよう

ピン留めと似た機能に「関連ページ」があります。
関連ページとは?
関連ページは、Webページのリンクをチャンネルヘッダーに保存できる機能です。
ピン留めがメッセージ用、関連ページがWebリンク用と考えると分かりやすいですね。
関連ページの使い方
関連ページを追加する手順:
- チャンネルまたはDMを開く
- ヘッダーの「+ 関連ページを追加する」をクリック
- 「このチャンネルに関連ページを追加する」を選択
- URLを入力して保存
活用例:
- プロジェクトのGoogleドキュメント
- タスク管理ツール(Trello、Asanaなど)
- 関連するWikiページ
- 頻繁にアクセスする社内ツール
よくある質問(FAQ)
Q1. ピン留めできる数に上限はありますか?
はい、各チャンネルまたはDMごとに最大100個までピン留めできます。
100個に達した場合、新しいメッセージをピン留めするには、既存のピン留めを外す必要があります。
Q2. フリープランでもピン留めは使えますか?
はい、使えます。
ただし、フリープランではメッセージの保存期間が90日間なので、90日以前のメッセージは自動的に削除されます。
ピン留めしたメッセージも例外ではなく、90日経過すると削除されるので注意してください。
Q3. 自分がピン留めしたメッセージだけを確認できますか?
いいえ、ピン留めアイテムの一覧では、誰がピン留めしたかに関わらず、すべてのピン留めされたメッセージが表示されます。
ただし、各メッセージには「○○がピン留めしました」と表示されるため、誰がピン留めしたかは分かります。
Q4. ピン留めすると通知が飛びますか?
チャンネル内に「○○がピン留めしました」というメッセージが投稿されますが、プッシュ通知や@メンションのような個別通知は送られません。
チャンネルを見ている人には気づかれますが、積極的に通知されるわけではありません。
Q5. プライベートチャンネルでもピン留めは使えますか?
はい、使えます。
プライベートチャンネルでピン留めした場合も、そのチャンネルに参加しているメンバー全員が見ることができます。
プライベートチャンネルに参加していない人からは見えません。
Q6. DMでもピン留めできますか?
はい、できます。
1対1のDMでピン留めした場合は、その会話の相手も見ることができます。
グループDM(3人以上)でピン留めした場合は、グループメンバー全員が見られます。
Q7. ピン留めされたメッセージを編集したらどうなりますか?
メッセージの投稿者が元のメッセージを編集すると、ピン留めされたメッセージも自動的に更新されます。
ピン留めを外す必要はありません。
Q8. ピン留めとブックマークを同時に使えますか?
はい、同じメッセージに対してピン留めとブックマークの両方を設定できます。
例えば:
- チーム全体で共有すべき重要な情報なのでピン留め
- 自分も後で詳しく確認したいのでブックマーク
というように、目的に応じて併用できます。
Q9. 誰がどのメッセージをピン留めしたか確認できますか?
はい、確認できます。
ピン留めされたメッセージには「○○(名前)がピン留めしました」と表示されます。
これにより、誰がピン留めしたかが一目で分かります。
Q10. ファイルもピン留めできますか?
ファイル自体を直接ピン留めすることはできません。
ただし、以下の方法で対応できます:
- ファイルが添付されたメッセージをピン留めする
- 「関連ページ」機能でファイルのリンクを追加する
- ファイルをGoogle DriveやDropboxにアップして、そのリンクをメッセージに貼ってからピン留めする
まとめ:ピン留めとブックマークを使い分けて効率アップ
Slackのピン留め機能について、最も重要なポイントをおさらいしましょう。
この記事の重要ポイント:
- ピン留めは他の人も見える共有機能(チャンネルメンバー全員が確認できる)
- ブックマークは自分だけが見える個人用機能(他のメンバーには見えない)
- ピン留めはチーム全体で確認すべき重要情報に使う
- ブックマークは個人的に後で見返したい情報に使う
- ピン留めは1チャンネルにつき最大100個まで
- 他の人がピン留めしたメッセージを外すと、ピン留めした人に通知が届く
- フリープランでは90日経過するとピン留めも削除される
効果的な使い分けの原則:
- 公開すべき情報 → ピン留め
- 個人的な保存 → ブックマーク
- Webリンク → 関連ページ
この3つの機能を適切に使い分けることで、チーム全体の情報共有がスムーズになり、個人のタスク管理も効率的になります。
「これは全員に見てほしい?それとも自分だけが見返せればいい?」と考えて、適切な機能を選ぶようにしましょう。
もし使い方で困ったことがあれば、Slack公式ヘルプページやサポートチーム(feedback@slack.com)も利用できます。


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