「チーム全員に緊急連絡したいけど、どうすればいい?」
「@channelと@hereって、何が違うの?」
「全員メンションを使ったら、怒られた…」
Slackでチームメンバー全員に通知を送りたい時、どのメンションを使えばいいか迷いますよね。間違った使い方をすると、不要な通知で迷惑をかけてしまうことも。
この記事では、Slackの全員メンション機能(@channel、@here、@everyone)の違い、正しい使い方、使い分けのコツまで、詳しく解説します。
Slackのメンション機能とは?

まず、メンションの基本を理解しましょう。
メンションの役割
メンションは、特定の人やグループに「このメッセージを見てください」と通知を送る機能です。
通常のメッセージとの違い:
- 通常のメッセージ:チャンネルに投稿されるだけ
- メンション付きメッセージ:相手に通知が届く
メンションをつけると、相手のSlackに通知が表示され、メッセージに気づいてもらいやすくなります。
個人へのメンション
特定の1人にメンションする場合は、「@名前」を使います。
例:
@田中さん 明日の会議資料、確認お願いします。
これは基本中の基本ですね。
グループへのメンション
複数人に一度にメンションする方法が、今回のテーマです。
3つの全員メンション:
- @here
- @channel
- @everyone
それぞれ、通知が届く範囲が違います。これを理解することが重要です。
@here:オンラインのメンバーのみに通知
最も気軽に使える全員メンションです。
@hereの特徴
通知が届く人:
- そのチャンネルのメンバー
- かつ、現在オンライン(アクティブ)状態の人のみ
通知が届かない人:
- オフライン状態の人
- 離席中の人
- 退勤後の人
使い方:
@here 今日のランチ、何食べる?
@hereを使うべき場面
適切な場面:
場面1:急ぎだが緊急ではない連絡
今すぐ対応してほしいけど、休んでいる人を起こすほどではない時。
場面2:業務時間内の軽い確認
「誰か○○知ってる?」みたいな、今すぐ答えられる人がいればOKな質問。
場面3:ランチや休憩の誘い
今オンラインの人だけに声をかけたい時。
場面4:ちょっとした情報共有
重要度は低いが、知っておいてもらいたいニュース。
@hereのメリット
メリット1:休んでいる人の邪魔をしない
有給中や病欠中の人に通知が行かないので、安心して使えます。
メリット2:深夜・早朝でも使える
オフラインの人には届かないので、時間を気にせず投稿できます。
メリット3:気軽に使える
@channelより軽い印象なので、些細なことでも使いやすいです。
@channel:チャンネル全員に通知
チャンネルメンバー全員に通知が届く、強力なメンションです。
@channelの特徴
通知が届く人:
- そのチャンネルのメンバー全員
- オンライン・オフライン関係なく、全員に届く
つまり:
- 休暇中の人にも届く
- 退勤後の人にも届く
- スマホに通知が行く
使い方:
@channel 【緊急】サーバーダウンが発生しています。対応をお願いします。
@channelを使うべき場面
適切な場面:
場面1:緊急のトラブル対応
サーバーダウン、システム障害など、今すぐ全員に知らせる必要がある時。
場面2:重要な期限の通知
「本日17時締切!」など、全員が見逃してはいけない情報。
場面3:全員参加必須のイベント
全体会議、避難訓練など、欠席不可のイベントの告知。
場面4:方針変更の周知
業務フローの変更、新ルールの導入など、全員が知るべき変更。
@channelの注意点
注意1:多用すると嫌われる
休日や深夜に@channelで通知が来ると、迷惑に感じる人もいます。
注意2:「本当に全員必要?」を考える
オンラインの人だけで十分なら、@hereで済ませましょう。
注意3:緊急度が低いなら避ける
「来週の予定です」程度なら、@channelは使わない方が無難。
@everyone:ワークスペース全員に通知

最も範囲が広く、最も強力なメンションです。
@everyoneの特徴
通知が届く人:
- ワークスペース全体(つまり会社全体)の全メンバー
- ゲストを除く、全員
制限:
- #generalチャンネルでのみ使用可能
- 他のチャンネルでは使えない
使い方:
@everyone 【重要】全社員向け:明日は台風のため臨時休業となります。
@everyoneを使うべき場面
適切な場面:
場面1:全社的な緊急事態
災害、事故、重大なシステム障害など。
場面2:会社全体への重要な告知
経営方針の変更、組織改編、全社員対象の重要イベント。
場面3:安全に関わる情報
避難指示、健康に関する緊急連絡など。
@everyoneの注意点
注意1:基本的に使わない
ほとんどの場合、@everyoneは必要ありません。部署やチーム単位で済むなら、そちらを使いましょう。
注意2:管理者の承認を得る
会社によっては、@everyoneの使用を管理者のみに制限しています。
注意3:誤用は大問題
全社員に不要な通知を送ると、大きな迷惑になります。
3つのメンションの比較表
どれを使うか迷った時の参考にしてください。
| メンション | 通知範囲 | 使用可能場所 | 緊急度 | 使用頻度 |
|---|---|---|---|---|
| @here | チャンネルのオンラインメンバー | 全チャンネル | 低〜中 | 高 |
| @channel | チャンネルの全メンバー | 全チャンネル | 中〜高 | 中 |
| @everyone | ワークスペース全体 | #generalのみ | 最高 | 極めて低 |
メンションの使い方:実践編
実際にメンションを入力する方法です。
方法1:@マークから入力
手順:
- メッセージ入力欄に「@」を入力
- 候補リストが表示される
- 「here」「channel」「everyone」のいずれかを選択
- メッセージを続けて入力
- 送信
表示される候補:
- @here – このチャンネルのアクティブなメンバーに通知します
- @channel – このチャンネルのメンバー全員に通知します
- @everyone – #general のメンバー全員に通知します
方法2:直接入力
慣れている人は、直接タイプします。
例:
@here 誰かこの資料見てくれる?
スペースを空けずに続けて入力すると、自動的にメンションとして認識されます。
確認ダイアログが表示される
6人以上のチャンネルで全員メンションを使うと、確認ダイアログが表示されます。
表示内容:
「○○人に通知されます。本当に送信しますか?」
選択肢:
- はい、送信します
- キャンセル
これは、誤って大人数に通知を送るのを防ぐための機能です。
ユーザーグループ機能(有料プラン限定)
特定のグループだけにメンションできる便利な機能です。
ユーザーグループとは?
複数のメンバーをグループ化して、グループ名でメンションできる機能です。
例:
- @デザインチーム
- @営業部
- @プロジェクトA
利用可能プラン:
- Proプラン
- Business+プラン
- Enterprise Gridプラン
フリープランでは使えません。
ユーザーグループの作成方法
手順:
- ホームの「ディレクトリ」をクリック
- 「ユーザーグループ」タブを選択
- 「ユーザーグループを作成」をクリック
- グループ名とハンドル(@で使う名前)を入力
- メンバーを追加
- デフォルトチャンネル(任意)を設定
- 「作成」をクリック
ユーザーグループの使い方
作成したグループは、普通のメンションと同じように使えます。
例:
@デザインチーム 新しいロゴのフィードバックお願いします!
グループのメンバー全員に通知が届きます。
ユーザーグループのメリット
メリット1:必要な人だけに通知
@channelだと無関係な人にも届いてしまうが、ユーザーグループなら適切な人だけに送れます。
メリット2:メンバー変更が簡単
グループのメンバーが変わっても、メンションの仕方は変わりません。
メリット3:複数チャンネルで使える
1つのグループを、複数のチャンネルで使い回せます。
ユーザーグループの注意点
注意1:チャンネルに参加していない人には届かない
ユーザーグループをメンションしても、そのチャンネルのメンバーでない人には通知が届きません。
ただし、パブリックチャンネルの場合は、通知ではなく「メンションされました」という案内が届き、チャンネルを見ることができます。
注意2:権限が必要
デフォルトでは、管理者とオーナーのみがユーザーグループを作成できます。
メンションが使えない時の対処法
「全員メンションが使えない!」という時の原因と解決方法です。
原因1:管理者が制限している
多くのワークスペースでは、@channelや@everyoneの使用を制限しています。
確認方法:
メッセージ入力時に「@」を入力しても、候補に@channelや@everyoneが表示されない。
対処法:
ワークスペースの管理者に、使用許可を申請してください。正当な理由があれば、許可してもらえるはずです。
原因2:@everyoneを#general以外で使おうとしている
@everyoneは、#generalチャンネル専用です。
対処法:
- #generalチャンネルに移動して使う
- または、@channelを使う
原因3:スレッド内で使っている
スレッド内で全員メンションを使っても、スレッドに参加していない人には通知が届きません。
対処法:
スレッドではなく、メインチャンネルに投稿してください。
原因4:通知設定がオフになっている
受け取る側の設定で、通知がオフになっている可能性があります。
確認方法:
自分の通知設定を確認してください。
対処法:
環境設定→通知から、適切な設定に変更しましょう。
全員メンション使用時のマナー
迷惑をかけずに、効果的に全員メンションを使うためのルールです。
マナー1:本当に全員必要か考える
チェックポイント:
- オンラインの人だけで十分ではないか?
- 特定のグループだけで済まないか?
- 個別にメンションする方が適切ではないか?
「とりあえず@channel」は避けましょう。
マナー2:時間帯を考慮する
避けるべき時間帯:
- 深夜・早朝(22時〜8時)
- 休日
- ランチタイム(急ぎでなければ)
どうしても必要なら、「深夜に失礼します」など一言添えると良いでしょう。
マナー3:内容を明確にする
全員メンションを使う時は、一目で重要性が分かるように書きましょう。
良い例:
@channel 【緊急】本日17時までに全員、安全確認フォームへの入力をお願いします。
悪い例:
@channel ちょっといいですか?
何についてのメンションか、すぐに分かるようにしてください。
マナー4:頻度を抑える
目安:
- @here:1日数回まで
- @channel:週に数回まで
- @everyone:月に1回あるかないか
頻繁に使いすぎると、「オオカミ少年」効果で、本当に重要な時にも無視されてしまいます。
マナー5:代替手段を検討する
全員メンション以外の方法:
方法1:ピン留め
期限が先の情報は、メンションせずにピン留めしておく。
方法2:リマインダー
後日確認してほしいなら、リマインダー機能を使う。
方法3:チャンネルのトピック設定
常に見てほしい情報は、チャンネルの説明欄に書く。
方法4:定期投稿
毎週同じ時間に投稿するなら、ワークフローやBot機能を活用。
管理者向け:全員メンション機能の制限方法

ワークスペースのオーナーや管理者は、全員メンションの使用を制限できます。
制限できる内容
制限1:誰が使えるか
- 全メンバー
- ゲスト以外の全メンバー
- オーナーと管理者のみ
- 管理者のみ
制限2:警告表示
6人以上のチャンネルで使用する際の確認ダイアログのオン・オフ。
設定方法(ワークスペース単位)
手順:
- デスクトップでサイドバーの「管理」をクリック
- 「ワークスペースの設定」を選択
- 「権限」タブをクリック
- 「アカウント種別」ページへ
- 「チャンネルで@channelと@hereを使用する」の横の「…」をクリック
- 「権限を編集する」を選択
- 使用を許可するメンバーを選択
- 「保存」をクリック
チャンネル単位での制限
特定のチャンネルだけで制限することもできます。
手順:
- チャンネルを開く
- チャンネル名をクリック
- 「設定」タブを選択
- 「投稿権限」の「編集」をクリック
- 「@hereおよび@channelメンションを許可する」のチェックを外す
- 「変更を保存する」をクリック
よくある質問
Q1. @channelと@hereで迷ったら、どっちを使うべき?
A. 基本的に@hereを使いましょう。
休んでいる人にまで通知を送る必要が本当にあるのか、一度立ち止まって考えてください。緊急性が高い場合のみ、@channelを使うべきです。
Q2. スレッド内で@channelを使っても通知が届かないのはなぜ?
A. スレッド内のメンションは、スレッドに参加している人にしか届きません。
チャンネル全体に通知したい場合は、スレッドではなく、メインチャンネルに投稿してください。
Q3. プライベートチャンネルで@everyoneは使える?
A. いいえ、@everyoneは#generalチャンネル専用です。
プライベートチャンネルでは、@channelか@hereを使ってください。
Q4. ユーザーグループは無料プランでも作れる?
A. いいえ、有料プラン(Pro以上)限定の機能です。
無料プランでは、@here、@channel、@everyoneのみ使用できます。
Q5. @channelを使ったら、何人に通知が行くか事前に分かる?
A. はい、送信前の確認ダイアログに表示されます。
「○○人に通知されます」と表示されるので、確認してから送信できます。
Q6. 自分だけ@channelの通知を受け取りたくない時は?
A. チャンネルをミュートするか、通知設定を変更してください。
方法1:チャンネルをミュート
そのチャンネルからの全ての通知がオフになります。
方法2:通知設定をカスタマイズ
環境設定→通知から、@channelの通知だけをオフにすることもできます。
Q7. 間違って@channelで送信してしまった!取り消せる?
A. メッセージは削除できますが、既に送られた通知は取り消せません。
誤送信に気づいたら、すぐにメッセージを削除して、お詫びのメッセージを送りましょう。
まとめ:適切な全員メンションでチームワークを円滑に
Slackの全員メンション機能は、使い方次第で便利にも迷惑にもなります。
この記事のポイント:
- @hereは現在オンラインの人のみに通知(気軽に使える)
- @channelはチャンネル全員に通知(緊急時に使う)
- @everyoneはワークスペース全員に通知(#generalのみ、滅多に使わない)
- 有料プランならユーザーグループで特定グループにメンション可能
- 6人以上のチャンネルでは確認ダイアログが表示される
- 迷ったら@hereを使う、休んでいる人の邪魔をしない
- 時間帯、頻度、内容に注意してマナー良く使う
- 管理者は使用権限を制限できる
- スレッド内では全員メンションが効かない
使い分けの基本ルール:
- 軽い確認・情報共有 → @here
- チーム全員に今すぐ伝えたい → @channel
- 会社全体の緊急事態 → @everyone(#generalで)
- 特定グループのみ → ユーザーグループ(有料プラン)
全員メンションは強力な機能ですが、多用すると「通知疲れ」を引き起こします。
「本当に全員に通知する必要があるのか?」
「@hereで十分ではないか?」
「個別メンションやピン留めで代用できないか?」
常にこう自問してから使いましょう。
適切に使えば、チーム全体の情報共有がスムーズになり、重要なメッセージを確実に届けられます。賢く全員メンションを活用して、より良いチームコミュニケーションを実現してください!


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