Slackで会話をしていると、大事なメッセージが流れていって見つからなくなった経験はありませんか?
「あの重要な連絡、どこだっけ…」と過去のメッセージを延々スクロールするのは時間のムダですよね。
そんなときに便利なのが「ピン留め」機能です。重要なメッセージをチャンネルの上部に固定しておけば、いつでも簡単にアクセスできるようになります。
この記事では、Slackのピン留め機能の使い方から、ブックマークとの違い、実践的な活用シーンまで詳しく解説していきます。
ピン留めとは?どんな機能なの?
ピン留め(Pin)とは、Slackのチャンネルやダイレクトメッセージ(DM)で、特定のメッセージを「固定」して見やすくする機能のことです。
イメージとしては:
- 掲示板に重要なお知らせを貼り付けておく
- 冷蔵庫にメモを磁石で留めておく
- ブラウザでよく見るページをブックマークする
こんな感じで、大切な情報をすぐ見つけられる場所に保存しておく機能ですね。
ピン留めしたメッセージの見た目
ピン留めされたメッセージには、次のような特徴があります:
視覚的な変化:
- メッセージの背景が薄いピンク色(淡い色)で表示される
- チャンネル上部のヘッダーに「○ピン留めアイテム」と表示される
- 一目で「これは重要なメッセージだ」とわかる
アクセス方法:
- チャンネルヘッダーの「ピン」タブをクリックすれば、ピン留めされた全てのメッセージが一覧で見られます
- 過去のメッセージを探し回る必要がなくなります
ピン留めの基本ルール
誰がピン留めできる?
そのチャンネルやDMに参加している全てのメンバーがピン留めできます。管理者権限は必要ありません。
何をピン留めできる?
- テキストメッセージ
- ファイルを含むメッセージ
- リンクを含むメッセージ
- 画像を含むメッセージ
何個まで保存できる?
各チャンネル・DMごとに最大100個までピン留めできます。十分な数ですね。
ピン留めとブックマークの違いは?使い分けのコツ
Slackには「ピン留め」と似た機能で「ブックマーク」もあります。この2つの違いを理解しておくと、より効果的に使い分けられますよ。
ピン留めの特徴
共有範囲:
チャンネルやDMに参加している全メンバーが見られます。
用途:
- チーム全体で共有したい重要情報
- プロジェクトのガイドライン
- よくある質問とその回答
- 緊急連絡事項
- 新メンバー向けのオンボーディング情報
メリット:
- チーム全員が同じ情報にアクセスできる
- 何度も同じ質問に答える手間が省ける
- 新しいメンバーもすぐに重要情報を見つけられる
ブックマークの特徴
共有範囲:
自分だけが見られる個人用の保存機能です。
用途:
- 自分だけが後で見返したいメッセージ
- 対応が必要なタスク
- 参考になった情報
- 個人的にメモしておきたい内容
メリット:
- 他の人に知られずに保存できる
- 自分のペースで整理できる
- プライベートな情報管理に最適
どう使い分ける?
ピン留めを使うべき場面:
✅ 「みんなに知ってほしい」情報
✅ 繰り返し参照される資料やリンク
✅ チームのルールや方針
✅ 重要な決定事項や合意内容
ブックマークを使うべき場面:
✅ 「自分だけが覚えておきたい」情報
✅ まだ対応していないタスク
✅ 個人的な参考資料
✅ 他の人に共有する必要のない内容
簡単に言うと:みんなで共有=ピン留め、自分専用=ブックマークと覚えておきましょう。
ピン留めの使い方|デスクトップ版(PC・ブラウザ)
デスクトップアプリやブラウザ版でのピン留め方法を解説します。とても簡単ですよ。
メッセージをピン留めする手順
ステップ1:メッセージを選択
ピン留めしたいメッセージにマウスカーソルを重ねます。
すると、メッセージの右側にいくつかのアイコンが表示されます。
ステップ2:「その他」メニューを開く
表示されたアイコンの中から、一番右にある「…」(3つの点)アイコンをクリックしてください。
これが「その他」メニューです。
ステップ3:ピン留めを実行
メニューが開いたら、次のどちらかを選択します:
- チャンネルの場合:「チャンネルへピン留めする」
- ダイレクトメッセージの場合:「この会話にピン留めする」
これでピン留め完了です!
ピン留めされたことの確認方法
ピン留めが完了すると:
- メッセージの背景色が薄いピンク色に変わります
- チャンネル内に「○○さんがピン留めしました」という通知が表示されます
- チャンネルヘッダーに「1ピン留めアイテム」と表示されます
複数のメッセージをピン留めすると、「2ピン留めアイテム」「3ピン留めアイテム」と数字が増えていきます。
ピン留めしたメッセージを確認する方法
全てのピン留めアイテムを見る:
チャンネルまたはDMの上部にある「ピン」タブをクリックします。
すると、そのチャンネルでピン留めされた全てのメッセージが一覧で表示されます。
特定のメッセージにジャンプする:
ピン留めアイテム一覧から見たいメッセージをクリックすると、会話の中のそのメッセージまで自動的にジャンプします。
過去の会話を延々スクロールする必要がなくなって便利ですね。
ピン留めを解除する方法
もうピン留めが必要なくなったメッセージは、簡単に解除できます。
方法1:メッセージから直接解除
- ピン留めされているメッセージにマウスカーソルを重ねる
- 「…」(その他)アイコンをクリック
- 「アイテムからピンを外す」を選択
方法2:ピン留めアイテム一覧から解除
- チャンネルヘッダーの「ピン」タブをクリック
- 解除したいメッセージの右上にある「×」ボタンをクリック
- 確認画面で「ピン留めしたアイテムを外す」をクリック
注意点:
他のメンバーがピン留めしたアイテムを外すと、そのメンバーにSlackbotから通知が送られます。勝手に外す前に、一言声をかけたほうがいいかもしれませんね。
ピン留めの使い方|モバイルアプリ版(iPhone・Android)
スマホでSlackを使っている方も多いと思います。モバイルアプリでのピン留め方法も見ていきましょう。
メッセージをピン留めする手順
ステップ1:メッセージを長押し
ピン留めしたいメッセージを指で長押しします。
ステップ2:メニューから選択
画面にメニューが表示されるので、次のどちらかを選択:
- チャンネルの場合:「チャンネルにピン留めする」
- ダイレクトメッセージの場合:「会話にピン留めする」
これだけでピン留め完了です。デスクトップ版と同じくらい簡単ですね。
ピン留めを解除する方法
手順:
- 解除したいピン留めメッセージを長押し
- 表示されたメニューから「会話からピンを外す」をタップ
または:
- チャンネル上部の「ピン留めアイテム」をタップ
- 解除したいメッセージを長押し
- 「ピン留めしたアイテムを外す」をタップ
どちらの方法でも簡単に解除できます。
ピン留めの活用シーン|こんなときに便利!
実際にどんな場面でピン留めを使えばいいのか、具体例を紹介します。
シーン1:プロジェクトの基本情報を共有
ピン留めする内容:
- プロジェクトの目標と締め切り
- 重要なドキュメントへのリンク
- タスク管理シートのURL
- ミーティングの定期開催日時
メリット:
新しいメンバーが参加したときも、ピン留めされた情報を見るだけでプロジェクトの全体像が把握できます。
シーン2:チャンネルのルールやガイドライン
ピン留めする内容:
- チャンネルの使用目的
- 投稿のルールやマナー
- メンション(@)の使い方
- 緊急時の連絡方法
メリット:
チャンネルが適切に運用され、混乱を防げます。
シーン3:よくある質問(FAQ)
ピン留めする内容:
- 「○○はどこにありますか?」→「こちらのリンクです」
- 「○○の手順は?」→「この資料を参照してください」
- 技術的なトラブルシューティング
メリット:
同じ質問に何度も答える手間が省けて、効率的です。
シーン4:重要な決定事項や合意内容
ピン留めする内容:
- ミーティングで決まった方針
- 承認された予算
- 変更された仕様
- 重要な顧客からのフィードバック
メリット:
後から「そんな話あったっけ?」という齟齬を防げます。
シーン5:緊急連絡先や重要リンク
ピン留めする内容:
- サポート窓口の連絡先
- システムの管理画面URL
- 共有ドライブへのリンク
- オンラインツールのログイン情報
メリット:
必要なときにすぐアクセスでき、探す時間を節約できます。
シーン6:オンボーディング(新メンバー向け)
ピン留めする内容:
- 会社やチームの紹介資料
- 最初に読むべきドキュメント
- よく使うツールのリンク
- 質問の窓口
メリット:
新しいメンバーがスムーズにチームに溶け込めます。
ピン留め機能の便利なテクニック
基本的な使い方に加えて、もっと便利に使えるテクニックを紹介します。
テクニック1:ピン留めアイテム内で検索する
ピン留めしたメッセージが増えてきたら、検索機能を使いましょう。
検索方法:
Slackの検索バーに次のように入力します:
has:pin キーワード
例えば、「has:pin 予算」と検索すると、ピン留めされたメッセージの中から「予算」というキーワードを含むものだけが表示されます。
これで、大量のピン留めアイテムの中から目的の情報を素早く見つけられます。
テクニック2:説明的なメッセージを心がける
ピン留めするときは、メッセージ自体にわかりやすい説明を含めておきましょう。
悪い例:
「これ大事です」
良い例:
「【重要】Q2売上目標:前年比120% – 詳細はこちらのスプレッドシート参照」
後から見返したときに、何についてのピン留めだったか一目でわかります。
テクニック3:定期的に整理する
ピン留めは便利ですが、古くなった情報をそのままにしておくと逆に混乱の元になります。
おすすめの整理方法:
- 月に1回、ピン留めアイテムを見直す
- 期限が過ぎた情報は解除する
- 更新があった場合は新しい情報をピン留めし直す
チャンネルをきれいに保つことで、本当に重要な情報が埋もれなくなります。
テクニック4:関連ページ機能も併用する
Slackには「関連ページ」という機能もあります。
関連ページとは:
Webページやフォルダをチャンネルヘッダーに直接リンクとして追加できる機能です。
ピン留めとの使い分け:
- ピン留め:会話の中の特定のメッセージを固定
- 関連ページ:外部リンクを常時表示
両方を組み合わせることで、より情報を整理しやすくなります。
ピン留めが消える・表示されない?トラブル対処法
ピン留め機能でトラブルが起きたときの対処法を知っておきましょう。
問題1:ピン留めしたメッセージが消えてしまった
原因:
Slackのフリープラン(無料版)では、メッセージの保存期間が90日間です。
90日を過ぎると、ピン留めしたメッセージも自動的に削除されてしまいます。
対処法:
- 重要な情報は別の場所にもバックアップを取る
- Google ドキュメントやNotionなどに保存しておく
- 有料プランへのアップグレードを検討する(無制限保存)
問題2:ピン留めアイテムが表示されない
原因と対処法:
考えられる原因1:チャンネルにピン留めアイテムがない
そのチャンネルにまだ何もピン留めされていない可能性があります。
考えられる原因2:アプリの不具合
Slackアプリを再起動してみましょう。
考えられる原因3:大規模障害
Twitterなどで「Slack 不具合」と検索して、他のユーザーも同じ問題を抱えているか確認しましょう。
大規模障害の場合は、時間が経てば自然に解決します。
問題3:ピン留めボタンが見つからない
確認ポイント:
- メッセージにマウスカーソルを重ねていますか?
- 「…」(その他)アイコンが表示されていますか?
- 適切な権限がありますか?
一部の制限されたチャンネルでは、ピン留め権限がない場合があります。管理者に確認してみましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1:ピン留めは何個まで保存できますか?
各チャンネル・DMごとに最大100個まで保存できます。十分な数ですが、定期的に整理することをおすすめします。
Q2:自分がピン留めしたメッセージだけを見る方法はありますか?
残念ながら、「自分がピン留めしたメッセージだけ」という絞り込み機能はありません。ピン留めアイテムは全員が追加したものがまとめて表示されます。
Q3:ピン留めしたことは他の人に通知されますか?
はい、ピン留めを追加すると「○○さんがピン留めしました」というメッセージがチャンネルに表示されます。ただし、プッシュ通知は送られません。
Q4:ファイルだけをピン留めできますか?
ファイル単体のピン留めはできません。ファイルを含むメッセージをピン留めする形になります。
もしファイルだけを保存したい場合は、ブックマーク機能を使えばファイル単体でも保存できます。
Q5:他のメンバーのピン留めを外してもいいですか?
技術的には可能ですが、外すとそのメンバーにSlackbotから通知が送られます。チームで共有している情報なので、外す前にメンバーに確認したほうが良いでしょう。
Q6:ピン留めとスター(お気に入り)の違いは?
ピン留め:
チャンネル全体で共有される重要メッセージの固定機能
スター:
チャンネルやDM自体を自分のサイドバーの上部に表示する機能
全く別の機能なので、用途に応じて使い分けましょう。
まとめ:ピン留めでチームのコミュニケーションを効率化しよう
Slackのピン留め機能は、チーム全体で重要な情報を共有するのにとても便利なツールです。
この記事のポイント:
- ピン留めは、重要なメッセージをチャンネル上部に固定する機能
- チャンネルメンバー全員が見られる共有機能
- ブックマークは個人用、ピン留めはチーム全体用
- デスクトップもモバイルも簡単に設定できる
- 各チャンネル・DMごとに最大100個まで保存可能
- プロジェクト情報、FAQ、ルールなど様々な場面で活用できる
- フリープランでは90日で自動削除されるので注意
効果的な使い方のコツ:
✅ チーム全体で共有したい情報はピン留め
✅ 個人的なメモはブックマーク
✅ わかりやすいメッセージを心がける
✅ 定期的に整理して古い情報は削除
✅ 検索機能を活用して素早く見つける
ピン留め機能を上手に使えば、「あのメッセージどこだっけ?」と探す時間が大幅に減ります。
チームの生産性アップにもつながるので、ぜひ今日から活用してみてくださいね!

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