Slackで複数の話題が同時進行していると、「どのメッセージに対する返信なのか分からない…」ってことありませんか?
そんな時に便利なのが引用機能です。
引用を使えば、相手のメッセージを明確に示しながら返信できるので、会話の流れが一目で分かります。長いやり取りの中でも、「これについての返信だよ」と視覚的に伝えられるんです。
今回は、Slackで引用を使う3つの方法と、作業効率を上げるショートカットキーを詳しくご紹介します。
引用と返信、共有の違いを理解しよう

まず最初に、Slackには似たような機能が3つあるので、その違いを整理しておきましょう。
引用(引用符)とは?
メッセージの一部をグレーの縦線付きで表示する機能です。
メールの返信のように、相手の文章を引っ張ってきて「この部分について話しています」と示すことができます。
表示例:
このプロジェクトの締切はいつですか?
引用は自分で好きなテキストを選んで、見やすく強調できるのが特徴です。
スレッド返信とは?
特定のメッセージに紐づけて、別の会話スペースを作る機能です。
メインのチャンネルを汚さず、関連する議論をまとめられます。スレッドの中でさらに引用を使うこともできますよ。
メッセージ共有(転送)とは?
過去のメッセージをそのまま別のチャンネルや人に転送する機能です。
送信者の名前や投稿時間も含めて、メッセージ全体が共有されます。
使い分けのコツ:
- 引用:メッセージの一部に注目して返信したい時
- スレッド返信:関連する議論を整理してまとめたい時
- 共有・転送:メッセージ全体を他の人に見せたい時
【方法1】記号で引用を入れる|最もシンプルな基本技
一番基本的で簡単なのが、記号を使う方法です。
具体的な手順
引用したい部分の先頭に、半角の「>」(大なり記号)を入力します。
入力例:
>明日の会議は何時からですか?
10時からです。
表示結果:
明日の会議は何時からですか?
10時からです。
引用部分には自動的にグレーの縦線が表示され、通常のテキストと区別されます。
複数行の引用も簡単にできる
以前は複数行引用する時に「>>>」と3つ入力する必要がありましたが、現在は「>」1つで複数行の引用ができます。
入力例:
>次回のミーティングアジェンダ
>1. プロジェクト進捗確認
>2. 予算の見直し
>3. 次月のスケジュール
各行の先頭に「>」を付ければ、全体が引用として表示されます。
引用と通常テキストを混ぜて使える
引用部分と自分のコメントを組み合わせることで、より分かりやすいメッセージが作れます。
入力例:
田中さんからの質問:
>新機能のリリース日はいつですか?
来週水曜日を予定しています。
詳細は別途共有しますね。
このように、引用で相手の言葉を明示してから自分の返信を書くと、とても分かりやすくなります。
【方法2】ショートカットキーを使う|作業効率を大幅アップ
キーボード操作が得意な方には、ショートカットキーが断然おすすめです。
ショートカットキーの組み合わせ
すでに入力したテキストを引用に変えたい時は、以下のショートカットを使います。
Macの場合:
Command(⌘)+ Shift + >
Windows/Linuxの場合:
Ctrl + Shift + 9
一部の環境では「Ctrl + Shift + >」でも動作します。
実際の使い方
- メッセージ入力欄にテキストを入力する
- 引用にしたい行にカーソルを置く
- ショートカットキーを押す
これだけで、その行が引用形式に変わります!
テキストを選択してからショートカットも使える
複数行を一気に引用にしたい場合は、対象のテキストを選択してからショートカットキーを押すと効率的です。
手順:
- 引用にしたいテキストをドラッグして選択
- Command + Shift + >(Mac)または Ctrl + Shift + 9(Windows)
- 選択部分が一気に引用になる
【方法3】書式設定ツールバーを使う|視覚的に分かりやすい
記号やショートカットを覚えるのが面倒な方には、ツールバーが便利です。
具体的な手順
- メッセージ入力欄に引用したいテキストを入力
- 引用にしたい部分をドラッグして選択
- メッセージ入力欄下部の書式設定ツールバーから引用ボタン(”アイコン)をクリック
選択した部分が引用形式に変わります。
書式設定ツールバーが表示されない場合
メッセージ入力欄の右下にある「Aa」ボタンをクリックすると、書式設定ツールバーが表示されます。
再度クリックすれば非表示にもできるので、画面を広く使いたい時は隠しておくのもおすすめです。
他の書式と組み合わせられる
書式設定ツールバーでは、引用以外にも以下の書式を簡単に設定できます。
- 太字(Bボタン)
- 斜体(Iボタン)
打ち消し線(Sボタン)コード(ボタン)- 箇条書き
- 番号付きリスト
引用の中に太字やコードを入れることもできるので、より表現力豊かなメッセージが作れますよ。
過去のメッセージを引用する実践テクニック
ここからは、実際の業務で役立つ引用テクニックをご紹介します。
テクニック1:コピペで過去のメッセージを引用
誰かが過去に送ったメッセージの一部を引用したい場合は、コピペが便利です。
手順:
- 引用したいメッセージの該当部分をドラッグして選択
- 右クリック→「コピー」(または Ctrl/Command + C)
- 新しいメッセージ入力欄で「>」を入力
- 半角スペースを入れてからペースト(Ctrl/Command + V)
入力例:
> プロジェクトの予算は50万円以内で
了解しました。その範囲で見積もりを作成します。
テクニック2:複数の引用を組み合わせる
複数人の発言を引用して、まとめて返信することもできます。
入力例:
>田中さん:予算の上限を教えてください
>佐藤さん:スケジュールも気になります
予算は100万円以内、納期は来月末を予定しています。
詳細は明日の会議で共有しますね。
このように複数の質問をまとめて引用すれば、回答も整理しやすくなります。
テクニック3:二重引用で階層を作る
「>>」のように大なり記号を2つ重ねると、二重の引用線が表示されます。
入力例:
>山田さん:
>>鈴木さんが提案した新機能について
>とても良いアイデアだと思います
私も賛成です!次回のスプリントに入れましょう。
会話の流れを視覚的に分かりやすく表現できます。
引用機能の実用的な活用シーン

引用機能は、こんな場面で特に役立ちます。
活用シーン1:質問への返信
複数の質問が含まれるメッセージに対して、1つずつ丁寧に答える時に便利です。
例:
>Q1. 納期はいつですか?
A1. 3月末を予定しています。
>Q2. 予算はどのくらいですか?
A2. 約80万円です。
>Q3. メンバーは何名必要ですか?
A3. 最低3名、できれば5名欲しいです。
どの質問に対する答えなのかが一目瞭然ですね。
活用シーン2:会議の議事録作成
会議中の発言を引用して、議事録を作成する時にも活用できます。
例:
【マーケティング会議 - 2025/12/13】
>田中部長:今月の売上目標は達成できそうか?
営業チームより:現状95%達成見込みです。
>鈴木課長:新規顧客の獲得状況は?
マーケチームより:今月10社と商談中です。
誰がどんな発言をしたのかが記録として残ります。
活用シーン3:外部ツールやメールからの引用
Slack以外のソース(メール、Webサイト、ドキュメントなど)からテキストをコピーして引用することもできます。
例:
お客様からのフィードバック:
>アプリの起動が遅い時があります。
>特に朝一番の使用時に顕著です。
技術チームで調査します。
優先度を高めに設定しましょう。
外部情報を明確に区別できるので、情報源が混乱しません。
引用が反映されない時のトラブルシューティング
「引用がうまく表示されない…」という時は、以下をチェックしてみてください。
チェック1:半角の「>」を使っているか?
NG例(全角):
>この文章を引用
OK例(半角):
>この文章を引用
必ず半角の大なり記号(>)を使ってください。全角では引用になりません。
チェック2:「>」の後ろにスペースがあるか?
「>」の直後に半角スペースを入れないと、引用として認識されないことがあります。
反映されない例:
>引用テキスト(スペースなし)
反映される例:
> 引用テキスト(スペースあり)
「>」と文字の間に半角スペースを1つ入れましょう。
チェック3:改行の入れ方は正しいか?
複数行の引用を作る時は、各行の先頭に「>」を付ける必要があります。
正しい例:
>1行目の引用
>2行目の引用
>3行目の引用
間違った例:
>1行目の引用
2行目(これは引用にならない)
3行目(これも引用にならない)
チェック4:Slackアプリは最新版か?
古いバージョンのSlackでは、一部の書式設定が正しく表示されないことがあります。
アプリストアやSlackの公式サイトから最新版にアップデートしてみてください。
スマホ(モバイルアプリ)でも引用を使える?
Slackのモバイルアプリでも、引用機能は問題なく使えます。
スマホでの基本的な入力方法
PC版と同じく、「>」記号を使います。
手順:
- メッセージ入力欄をタップ
- 半角の「>」を入力
- 半角スペースを入力
- 引用したいテキストを入力
- 送信
スマホでの改行方法
スマホで改行する時は、キーボードの改行ボタンをタップします。
引用を続けたい場合は、改行後に再度「> 」を入力してください。
スマホでも書式設定ツールバーが使える
テキストを選択すると、太字・斜体・打ち消し線などと一緒に引用のオプションも表示されます。
PC版と同じように、タップするだけで引用形式に変換できますよ。
メッセージリンクを使った引用との使い分け
Slackには、引用符とは別に「メッセージリンク」という機能もあります。
メッセージリンクとは?
過去のメッセージへの直接リンクを貼り付ける機能です。
クリックすると、元のメッセージにジャンプできます。
メッセージリンクの作成方法
- 参照したいメッセージにカーソルを合わせる
- 右上の「…」(その他のアクション)をクリック
- 「リンクをコピー」を選択
- 新しいメッセージ入力欄にペースト
リンクを貼ると、メッセージのプレビューが自動的に表示されます。
引用符とメッセージリンクの使い分け
| 状況 | おすすめ |
|---|---|
| メッセージの一部だけ参照したい | 引用符(>) |
| メッセージ全体の文脈を伝えたい | メッセージリンク |
| 誰がいつ発言したか示したい | メッセージリンク |
| 自分の言葉で要約して伝えたい | 引用符(>) |
| 別チャンネルのメッセージを参照 | メッセージリンク |
組み合わせ技も有効:
田中さんの提案について
[メッセージリンク]
特にこの部分が重要だと思います:
>新規顧客獲得に注力すべき
賛成です!来週から実行しましょう。
よくある質問(FAQ)

Q1. 引用の中で太字や斜体を使える?
A. はい、使えます。
>*重要なお知らせ*
>明日は _臨時休業_ になります
引用の中でも、他の書式設定を自由に組み合わせられます。
Q2. 引用部分の色を変えられる?
A. 残念ながら、Slackの標準機能では引用部分の色変更はできません。
引用は常にグレーの縦線と薄いグレーの背景で表示されます。
Q3. 画像やファイルも引用できる?
A. 画像やファイル自体を引用符で囲むことはできませんが、画像の説明テキストを引用することは可能です。
画像を参照したい場合は、メッセージリンク機能を使うのがおすすめです。
Q4. 引用を削除するにはどうすればいい?
A. メッセージを編集して、「>」記号を削除するだけです。
- 自分のメッセージにカーソルを合わせる
- 「…」メニューから「メッセージを編集」を選択
- 「>」記号を削除
- 保存
Q5. 引用のショートカットキーを変更できる?
A. いいえ、Slackのショートカットキーはカスタマイズできません。
デフォルトのショートカットキーのみ使用可能です。
Q6. 引用したメッセージを編集したら、引用元も変わる?
A. いいえ、変わりません。
引用はテキストのコピーなので、引用元のメッセージが編集・削除されても、引用した内容は変わりません。
便利なショートカットキー一覧
引用以外にも、覚えておくと便利なショートカットキーをまとめました。
書式設定のショートカット
| 機能 | Mac | Windows/Linux |
|---|---|---|
| 太字 | ⌘ + B | Ctrl + B |
| 斜体 | ⌘ + I | Ctrl + I |
| 打ち消し線 | ⌘ + Shift + X | Ctrl + Shift + X |
| 引用 | ⌘ + Shift + > | Ctrl + Shift + 9 |
| コード | ⌘ + Shift + C | Ctrl + Shift + C |
| リンク | ⌘ + Shift + U | Ctrl + Shift + U |
操作のショートカット
| 機能 | Mac | Windows/Linux |
|---|---|---|
| チャンネル検索 | ⌘ + K | Ctrl + K |
| 絵文字を追加 | ⌘ + Shift + \ | Ctrl + Shift + \ |
| ファイルをアップロード | ⌘ + U | Ctrl + U |
| スレッドで返信 | T | T |
| リアクションを追加 | R | R |
| メッセージを編集 | E | E |
| すべてのショートカット表示 | ⌘ + / | Ctrl + / |
新しいメッセージ入力のコツ
改行したい時は「Shift + Enter」を使いましょう。
単に「Enter」だけを押すとメッセージが送信されてしまうので、複数行のメッセージを作成する時は注意が必要です。
まとめ|引用機能でSlackのコミュニケーションをもっとスムーズに
Slackの引用機能を使えば、複雑な会話も整理整頓できます。
引用を入れる3つの方法:
- 記号で入力:「> 」(半角の大なり記号+スペース)
- ショートカットキー:⌘/Ctrl + Shift + > または 9
- 書式設定ツールバー:テキストを選択して引用ボタン
どの方法も簡単なので、自分に合ったやり方を選んでください。
引用機能の活用で得られる効果:
- 質問と回答の対応関係が明確になる
- 長い会話でも文脈を見失わない
- 議事録や要点整理がしやすくなる
- 複数人での議論が整理される
- チーム全体のコミュニケーション効率が向上
ショートカットキーを覚えれば、さらに作業効率がアップします。ぜひ日常業務で積極的に使ってみてくださいね!
関連する便利な機能もチェック:
- スレッド返信:関連する議論をまとめる
- メッセージリンク:過去のメッセージを直接参照
- ピン留め:重要なメッセージを固定表示
- リマインダー:後で確認したいメッセージを通知
- メッセージ転送:メッセージを別チャンネルに共有
これらの機能と引用を組み合わせれば、Slackでのコミュニケーションがもっと快適になりますよ!


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