仕事中、突然Slackが動かなくなったら焦りますよね。
「アプリが起動しない」「画面が真っ白」「ログインできない」「メッセージが送れない」…こんなトラブルに見舞われると、チームとのコミュニケーションが止まってしまいます。
でも、安心してください。Slackが動かない原因は意外とシンプルで、多くの場合は自分で解決できます。
この記事では、Slackが動かなくなる原因と、症状別の対処法を分かりやすく解説していきます。すぐに試せる方法ばかりなので、トラブルに遭遇したらぜひ参考にしてください。
まず確認すべき3つのポイント

細かい対処法に入る前に、まずは基本的な3つのポイントをチェックしましょう。
1. Slackのサーバー状態を確認する
実は、あなたのPCやスマホに問題がないこともあります。Slack自体のサーバーに障害が起きていると、全ユーザーが影響を受けます。
確認方法:
Slack Status(公式ステータスページ)にアクセスして、現在障害が起きていないか確認してください。
- 緑のチェックマーク:正常に稼働中
- 黄色や赤のマーク:問題が発生中
もし障害が起きている場合は、Slackの復旧を待つしかありません。公式Twitterアカウント(@SlackHQ)でも最新情報を確認できます。
2. インターネット接続を確認する
Slackはインターネット接続が必須です。当たり前のようですが、意外とこれが原因のケースが多いんです。
確認方法:
- 他のウェブサイト(GoogleやYahoo!など)が開けるか試す
- Wi-Fiのマークが表示されているか確認
- スマホの場合、機内モードになっていないか確認
接続に問題がある場合:
- Wi-Fiルーターを再起動する(電源を抜いて1分待ってから差し直す)
- 有線接続に切り替える(可能な場合)
- モバイルデータ通信に切り替える(スマホの場合)
3. 使っているデバイスを再起動する
「困ったら再起動」は、IT業界の格言です。冗談ではなく、本当に多くの問題が再起動で解決します。
PC(Windows・Mac)の場合:
- 全てのアプリを終了
- PCを再起動
- 再起動後、Slackを起動
スマホ(iPhone・Android)の場合:
- 電源ボタンを長押しして電源を切る
- 30秒ほど待つ
- 再度電源を入れる
- Slackアプリを起動
症状別トラブルシューティング
ここからは、具体的な症状ごとに対処法を解説していきます。
トラブル1:Slackアプリが起動しない
アプリをクリックしても何も起きない、またはすぐに落ちてしまう場合の対処法です。
対処法1-1:タスクマネージャー/アクティビティモニタでプロセスを終了
Slackが裏で動いたまま固まっていることがあります。
Windowsの場合:
Ctrl + Shift + Escを押してタスクマネージャーを開く- 「プロセス」タブで「Slack」を探す
- 「Slack」を選択して「タスクの終了」をクリック
- 再度Slackを起動
Macの場合:
Command + SpaceでSpotlightを開く- 「アクティビティモニタ」と入力して起動
- 「Slack」を探して選択
- 左上の「×」ボタンをクリックして「終了」
- 再度Slackを起動
対処法1-2:Slackアプリを再インストール
アプリのファイルが破損している可能性があります。
Windowsの場合:
- 「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」
- 「Slack」を見つけて「アンインストール」
- Slack公式サイトから最新版をダウンロード
- インストールしてサインイン
Macの場合:
- Finderで「アプリケーション」を開く
- 「Slack」をゴミ箱にドラッグ
- ゴミ箱を空にする
- Slack公式サイトから最新版をダウンロード
- インストールしてサインイン
対処法1-3:ブラウザ版を使う
アプリがどうしても起動しない場合、一時的にブラウザ版で凌げます。
- ブラウザでslack.comを開く
- 「サインイン」をクリック
- ワークスペースのURLを入力してサインイン
トラブル2:画面が真っ白で何も表示されない
Slackは起動したけど、画面が真っ白で何も表示されない場合の対処法です。
対処法2-1:キャッシュをクリアする(最も効果的)
この問題の一番の原因はキャッシュの破損です。
デスクトップアプリの場合:
- Slackの左上のメニュー(三本線)をクリック
- 「ヘルプ」→「トラブルシューティング」を選択
- 「キャッシュを消去して再起動」をクリック
メニューが表示されない場合(強制的にキャッシュを削除):
Windows:
- Slackを完全に終了(タスクマネージャーから終了)
- エクスプローラーを開く
- アドレスバーに以下を入力してEnter:
%USERPROFILE%\AppData\Roaming\Slack\Cache
- フォルダ内の全てのファイルを削除
- さらに「Cache_Data」フォルダがあれば、その中も削除
- Slackを再起動
Mac:
- Slackを完全に終了
- Finderで「移動」→「フォルダへ移動」を選択
- 以下を入力してEnter:
~/Library/Application Support/Slack/Cache
- フォルダ内の全てのファイルを削除
- Slackを再起動
対処法2-2:ブラウザの拡張機能を無効にする
ブラウザ版で真っ白になる場合、広告ブロッカーなどの拡張機能が原因のことがあります。
Chrome・Edgeの場合:
- シークレットモード(Ctrl + Shift + N)でSlackを開く
- 正常に表示されれば、拡張機能が原因
- 通常モードに戻り、拡張機能を1つずつ無効にして原因を特定
トラブル3:接続できない・ログインできない
「接続エラー」「ログインできません」などのメッセージが出る場合の対処法です。
対処法3-1:ファイアウォール・セキュリティソフトを確認
セキュリティソフトがSlackをブロックしている可能性があります。
確認方法:
- セキュリティソフト(Norton、ウイルスバスターなど)の設定を開く
- 「ファイアウォール」または「通信」の設定を確認
- Slackを許可リストに追加
企業のネットワークを使っている場合:
IT部門やネットワーク管理者に相談してください。企業のファイアウォールでSlackがブロックされている可能性があります。
対処法3-2:接続テストを実行
Slack公式の接続テストツールで、問題箇所を特定できます。
デスクトップアプリの場合:
- 「ヘルプ」→「トラブルシューティング」
- 「接続テストを実行」をクリック
- 結果を確認
ブラウザの場合:

対処法3-3:ログアウトしてログインし直す
単純ですが、意外と効果的です。
- Slackからログアウト
- PCまたはスマホを再起動
- 再度ログイン
トラブル4:メッセージが送信できない・表示されない
Slackには接続できているけど、メッセージが送れない・表示されない場合の対処法です。
対処法4-1:WebSocket接続を確認
SlackはWebSocketという技術で通信しています。これが上手く動いていないと、メッセージの送受信ができません。
確認方法:
- https://my.slack.com/help/testにアクセス
- 「WebSocket (Flannel [Primary])」の欄を確認
- チェックマークがついていれば正常
- 警告マークが出ていれば接続に問題あり
問題がある場合:
- ルーターを再起動
- VPN接続を切る(または繋ぐ)
- 企業ネットワークの場合、IT部門に相談
対処法4-2:ページを再読み込み
ブラウザ版の場合:
Ctrl + R(Mac:Command + R)でページを再読み込み
デスクトップアプリの場合:
Ctrl + R(Mac:Command + R)でリロード
トラブル5:通知が来ない
Slackからの通知が届かない場合の対処法です。
対処法5-1:通知設定を確認
デスクトップアプリの場合:
- 左上のワークスペース名をクリック
- 「環境設定」→「通知」
- 「通知を送信する」がオンになっているか確認
対処法5-2:「おやすみモード」を解除
知らない間に「おやすみモード」になっていることがあります。
確認方法:
- 右上のプロフィール写真をクリック
- 「通知を一時停止」にチェックが入っていないか確認
- 入っている場合は「通知を再開」を選択
対処法5-3:OS側の通知設定を確認
Windows 11の場合:
- 「設定」→「システム」→「通知」
- 「Slack」を探してオンになっているか確認
Macの場合:
- 「システム設定」→「通知」
- 「Slack」を選択
- 「通知を許可」がオンになっているか確認
iPhone・iPadの場合:
- 「設定」→「通知」→「Slack」
- 「通知を許可」がオンになっているか確認
Androidの場合:
- 「設定」→「アプリ」→「Slack」
- 「通知」がオンになっているか確認
トラブル6:動作が重い・遅い
Slackの動作が重くてストレスを感じる場合の対処法です。
対処法6-1:キャッシュをクリア
キャッシュが溜まりすぎると、動作が重くなります。「トラブル2」で紹介した方法でキャッシュをクリアしてください。
対処法6-2:起動時に自動起動するアプリを減らす
PCの起動時に多数のアプリが立ち上がると、メモリ不足でSlackが重くなります。
Windowsの場合:
- タスクマネージャーを開く(Ctrl + Shift + Esc)
- 「スタートアップ」タブを選択
- 不要なアプリを選んで「無効化」
対処法6-3:ハードウェアアクセラレーションを無効にする
Slackのハードウェアアクセラレーション機能が逆効果になることがあります。
デスクトップアプリの場合:
- 「環境設定」を開く
- 「詳細設定」タブを選択
- 「ハードウェアアクセラレーションを有効にする」のチェックを外す
- Slackを再起動
トラブル7:音声・ビデオ通話で音が聞こえない

ハドルやSlack通話で音声トラブルが起きた場合の対処法です。
対処法7-1:マイク・スピーカーの設定を確認
通話中の場合:
- 通話画面の歯車アイコン(設定)をクリック
- マイクとスピーカーが正しいデバイスに設定されているか確認
対処法7-2:OS側の権限を確認
Windowsの場合:
- 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「マイク」
- Slackがマイクにアクセスできるようになっているか確認
Macの場合:
- 「システム設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「マイク」
- Slackにチェックが入っているか確認
対処法7-3:他のアプリを閉じる
ZoomやTeamsなど、他のビデオ会議アプリが起動していると、マイクやスピーカーの競合が起きることがあります。
トラブル8:ブラウザから起動しようとするとアプリ版が開かない
ブラウザで「Slackで開く」をクリックしても、アプリが起動しない場合の対処法です。
対処法8-1:Windows画面から直接起動
手順:
- ブラウザは一旦閉じる
- Windowsのスタートメニューから「Slack」を検索
- Slackアプリを起動
- これで正常に起動すれば、次回からはショートカットから起動可能
対処法8-2:既定のアプリ設定を確認
Windowsの場合:
- 「設定」→「アプリ」→「既定のアプリ」
- 下にスクロールして「slack://」のプロトコルを探す
- Slackアプリに設定されているか確認
トラブル9:表示が崩れる・文字化けする
画面のレイアウトがおかしい、文字が正しく表示されない場合の対処法です。
対処法9-1:表示倍率を100%に戻す
デスクトップアプリ・ブラウザの場合:
Ctrl + 0(Mac:Command + 0)を押すと、表示倍率が100%にリセットされます。
対処法9-2:キャッシュをクリア
表示崩れの多くはキャッシュの問題です。「トラブル2」の方法でキャッシュをクリアしてください。
トラブル10:スマホアプリが頻繁に落ちる
スマホでSlackが落ちる・クラッシュする場合の対処法です。
対処法10-1:アプリを最新版に更新
iPhoneの場合:
- App Storeを開く
- 右上のプロフィールアイコンをタップ
- 下にスクロールして「Slack」を探す
- 「アップデート」があればタップ
Androidの場合:
- Google Playストアを開く
- 検索で「Slack」を探す
- 「更新」ボタンがあればタップ
対処法10-2:アプリのキャッシュをクリア
iPhoneの場合:
- 「設定」→「Slack」
- 「次回起動時にキャッシュをリセット」をオン
- Slackを再起動
Androidの場合:
- 「設定」→「アプリ」→「Slack」
- 「ストレージとキャッシュ」→「キャッシュを削除」
対処法10-3:スマホのストレージ容量を確認
ストレージがいっぱいだと、アプリが正常に動作しません。
- 不要な写真や動画を削除
- 使っていないアプリを削除
- 最低でも1GB以上の空き容量を確保
よくある質問
Q1:Slackが動かない原因で一番多いのは何ですか?
接続問題とキャッシュの破損が最も多い原因です。まずはインターネット接続を確認し、次にキャッシュをクリアしてみてください。
Q2:無料プランと有料プランで、動かない時の対処法は違いますか?
いいえ、基本的な対処法は同じです。ただし、有料プランの場合はSlackのサポートチームに直接問い合わせることができます。
Q3:会社のPCでSlackが動きません。どうすればいいですか?
企業のネットワークやセキュリティ設定が原因の可能性が高いです。IT部門やシステム管理者に相談してください。
Q4:Slackアプリとブラウザ版、どちらが安定していますか?
一般的にはアプリ版の方が安定していますが、アプリに問題がある時はブラウザ版で一時的に凌ぐことができます。
Q5:古いバージョンのSlackを使っていると問題が起きますか?
はい、古いバージョンは不具合が多く、最新の機能も使えません。必ず最新版にアップデートしてください。
Q6:Slackが重い時、メモリはどれくらい必要ですか?
Slackは意外とメモリを消費します。PCのメモリが4GB以下の場合、他のアプリを閉じるなどしてメモリを確保してください。
Q7:VPNを使っているとSlackが動かないことがありますか?
はい、VPN接続が原因で接続できないことがあります。一度VPNを切断して、Slackが動くか確認してみてください。
Q8:複数のワークスペースを使っていると重くなりますか?
はい、複数のワークスペースに同時にログインしていると、メモリ消費が増えて動作が重くなることがあります。
Q9:Slackの不具合を報告する方法は?
デスクトップアプリの「ヘルプ」→「フィードバックを送信」から報告できます。または、feedback@slack.comにメールで連絡できます。
Q10:どうしても解決しない場合はどうすればいいですか?
- Slack Statusで障害情報を確認
- Slack公式ヘルプセンターで詳細なガイドを確認
- 有料プランの場合は、サポートチームに問い合わせ
- 最終手段として、別のデバイスやブラウザ版を使用
まとめ:段階的に試して問題を解決しよう
Slackが動かない時は、以下の順番で対処していきましょう。
第1段階:基本の確認
- Slackのサーバー状態を確認
- インターネット接続を確認
- デバイスを再起動
第2段階:症状別の対処
- 起動しない → タスクマネージャーで終了、再インストール
- 真っ白 → キャッシュをクリア
- 接続できない → ファイアウォール確認、接続テスト
- メッセージ送信不可 → WebSocket確認、再読み込み
- 通知が来ない → 通知設定、おやすみモード確認
- 重い → キャッシュクリア、自動起動アプリ削減
- 音声トラブル → デバイス設定、権限確認
第3段階:それでもダメなら
- アプリを再インストール
- ブラウザ版を使用
- 別のデバイスを試す
- サポートに問い合わせ
ほとんどの問題は、キャッシュのクリアとアプリの再起動で解決します。焦らず、順番に試していけば大丈夫です。
Slackが正常に動くようになれば、またスムーズにチームとコミュニケーションできるはずです。頑張ってください!

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