仕事中、SlackとGoogleカレンダー(またはOutlookカレンダー)のタブを何度も行き来していませんか?
「次の会議は何時だっけ?」とカレンダーを確認して、Slackに戻って返信して、また予定を確認して…。この小さな手間が1日に何度も繰り返されると、結構な時間のロスになってしまいますよね。
実は、Slackとカレンダーアプリをしっかり連携させれば、この往復をなくせます。予定の確認も作成も、すべてSlackから操作できるようになるんです。
この記事では、SlackとGoogleカレンダー・Outlookカレンダーを連携する方法や、便利な使い方を分かりやすく解説していきます。
Slackとカレンダーを連携するとできること
まず、連携することで何ができるようになるのか見ていきましょう。
1. Slackで予定の通知を受け取れる
カレンダーに登録した予定が近づくと、Slack上で通知が届きます。
例えば、会議の10分前や1時間前など、好きなタイミングで通知を設定できます。カレンダーアプリを開かなくても、Slackを見ているだけで予定を把握できるんですね。
2. Slack上で予定を作成・確認できる
わざわざカレンダーアプリに切り替えなくても、Slackから直接予定を作成できます。
チャットで「来週の火曜日14時にミーティングしましょう」と決まったら、その場ですぐに予定を入れられるので便利です。
3. ステータスが自動で更新される
カレンダーに予定が入っていると、Slackのステータスが自動的に「会議中」や「不在」に変わります。
同僚があなたのステータスを見て、「今は返信が遅いかも」と分かるので、無駄な催促を減らせますね。
4. スラッシュコマンドで予定を素早く確認
特定のコマンドを入力するだけで、今日や明日の予定を一覧で確認できます。
例えば、/gcal todayと入力すれば今日の予定が、/gcal tomorrowで明日の予定が表示されます(Googleカレンダーの場合)。
5. チャンネル全体に予定を共有できる
チーム全体で共有したい予定(定例会議や社内イベントなど)を、特定のチャンネルに自動投稿できます。
全員が同じ情報を見られるので、「会議の時間を忘れていた!」という事態を防げます。
6. 予定の変更やキャンセルも通知される
誰かが予定の時間を変更したり、キャンセルしたりすると、その通知もSlackに届きます。
リアルタイムで情報が共有されるので、チーム全体が常に最新の状態を把握できます。
Slackと連携できるカレンダーアプリ
Slackは主に以下の2つのカレンダーアプリと連携できます。
Googleカレンダー
多くの企業や個人が使っているカレンダーアプリです。Googleアカウントがあれば誰でも無料で使えます。
対応機能:
- 予定の通知
- 予定の作成・編集
- ステータスの自動更新
- スラッシュコマンド
- チャンネルへの予定共有
Outlookカレンダー(Microsoft 365)
Microsoft 365(旧Office 365)を使っている企業向けのカレンダーです。
対応機能:
- 予定の通知
- 招待への返信
- ステータスの自動更新
- スラッシュコマンド
- チャンネルへの予定共有
注意: オンプレミス版のExchangeやSharePointには対応していません。クラウド版のMicrosoft 365が必要です。
Googleカレンダーとの連携方法
ここからは、実際にGoogleカレンダーとSlackを連携する手順を解説します。
ステップ1:Googleカレンダーアプリをインストール
- SlackのAppディレクトリにアクセス
- 検索バーで「Google Calendar」を検索
- 「Slackに追加」をクリック
- 「許可する」をクリックして、GoogleカレンダーによるSlackへのアクセスを許可
- 画面の指示に従って「Slackを開く」をクリック
これでアプリのインストールは完了です。
ステップ2:アカウントを連携させる
PC版の手順:
- Slackのサイドバーから「App」をクリック(または「ツール」→「App」)
- 「Google Calendar」を選択
- 「ホーム」タブで「アカウントを連携させる」をクリック
- Googleアカウントでログイン
- アクセス権限を確認して「許可」をクリック
スマホ版の手順:
- ホーム画面上部の検索から「Google Calendar」を検索
- Google Calendarアプリを開く
- 「ホーム」タブで「アカウントを連携させる」をタップ
- 表示される手順に従う
ステップ3:連携するカレンダーを選択
複数のGoogleカレンダーを使っている場合、どれをSlackと連携するか選べます。
- Google Calendarアプリの「ホーム」タブで「設定」をクリック
- 「アカウント」のドロップダウンメニューからカレンダーを選択
- 複数のカレンダーを追加したい場合は、メニューを再度開いて選択
- 「完了」をクリック
Outlookカレンダーとの連携方法
Microsoft 365を使っている場合は、Outlookカレンダーとの連携がおすすめです。
ステップ1:Outlookカレンダーアプリをインストール
- SlackのAppディレクトリにアクセス
- 「Outlook Calendar」を検索
- 「Slackに追加」をクリック
- 「許可」をクリックして、Outlookカレンダーのアクセスを許可
- 「Slackを開く」をクリック
ステップ2:アカウントを連携させる
PC版の手順:
- サイドバーの「ツール」→「App」をクリック
- 「Outlook Calendar」を検索して選択
- 「ホーム」タブで「アカウントを連携する」をクリック
- Microsoft 365アカウントでログイン
- アクセス権限を許可
スマホ版の手順:
- 画面上部の検索から「Outlook Calendar」を検索
- アプリを開く
- 「アカウントを連携する」をタップ
- 手順に従ってログイン
ステップ3:カレンダーを選択
- 「ホーム」タブで「設定」をクリック
- 「アカウント」から連携したいカレンダーを選択
- 複数のカレンダーを追加できる
便利な使い方1:通知設定をカスタマイズする
予定の通知タイミングは、自分の好みに合わせて調整できます。
Googleカレンダーの通知設定
- Google Calendarアプリの「ホーム」タブで「設定」をクリック
- カレンダーの下にある「Notification Preferences」をクリック
- 通知を受け取りたいタイミングを選択:
- 0分前(開始時刻ちょうど)
- 5分前
- 10分前
- 15分前
- 30分前
- 1時間前
- 「更新」をクリック
Outlookカレンダーの通知設定
- Outlook Calendarアプリの「ホーム」タブで「設定」をクリック
- 「Notification Preferences」をクリック
- 好きなタイミングを選択
- 「更新」をクリック
便利な使い方2:スラッシュコマンドで予定を確認
キーボードからコマンドを入力するだけで、すぐに予定を確認できます。
Googleカレンダーのコマンド
/gcal today:今日の予定を表示/gcal tomorrow:明日の予定を表示/gcal settings:設定画面を開く
これらのコマンドを入力すると、自分だけに見える形で予定が表示されます。チャンネルの他のメンバーには見えないので安心です。
Outlookカレンダーのコマンド
/ocal list:今後の予定を表示/ocal create meeting:新しい予定を作成/ocal settings:設定画面を開く
便利な使い方3:Slack上で予定を作成する
カレンダーアプリを開かずに、Slackから直接予定を入れられます。
Googleカレンダーで予定を作成
方法1:ホームタブから
- サイドバーの「Google Calendar」をクリック
- 「ホーム」タブで「Create event」をクリック
- 予定の詳細を入力:
- タイトル
- 日時
- 場所(オプション)
- 説明(オプション)
- 「作成する」をクリック
方法2:ショートカットボタンから
- メッセージ入力欄の⚡(稲妻)アイコンをクリック
- 「Google Calendar」→「Create event」を選択
- 予定の詳細を入力
- 作成完了
チャットで予定が決まったら、その場ですぐに登録できるので便利ですね。
Outlookカレンダーで予定を作成
/ocal create meetingと入力- 予定の詳細を入力
- 作成完了
便利な使い方4:ステータスを自動更新する
カレンダーの予定に合わせて、Slackのステータスを自動的に変更できます。
Googleカレンダーでステータス同期を有効化
- Google Calendarアプリの「ホーム」タブで「設定」をクリック
- 「カレンダーとステータスを同期する」をオンにする
これで、予定が入っている時間帯は自動的に「会議中」などのステータスに変わります。
Outlookカレンダーでステータス同期を有効化
- アカウント連携後、「ステータス同期をオンにする」ボタンをクリック
ステータス表示の例:
- 会議の予定がある:「会議中」+終了時刻
- 不在の予定:「不在」+終了時刻
- 移動中:「移動中」+終了時刻
注意点:
- 自分で設定したステータスは上書きされません
- 承諾した予定のみがステータスに反映されます
- メインのカレンダーのみ同期できます
- 重複する予定がある場合は、長い方または早く始まる方が優先されます
便利な使い方5:チャンネルに予定を共有する
チーム全体で共有したい予定を、特定のチャンネルに自動投稿できます。
Googleカレンダーをチャンネルに追加
個人用カレンダーアプリの場合:
- Google Calendarアプリの上部にある「Google Calendar」をクリック
- 「このアプリをチャンネルに追加する」を選択
- 通知したいチャンネルを選択
- 通知する予定の種類を選ぶ:
- すべてのイベント
- 招待されたイベントのみ
- 自分が作成したイベントのみ
- 設定を保存
チーム用カレンダーアプリ(Google Calendar for Team Events)の場合:
- Google Calendar for Team Eventsをインストール
- 通知したいカレンダーを選択
- 通知先のチャンネルを選択
- 通知タイミングを設定:
- 今日の予定
- 今週の予定
- 1時間前のリマインド
- など
- 設定完了
Outlookカレンダーをチャンネルに追加
- Outlook Calendarアプリの設定を開く
- 「このアプリをチャンネルに追加する」を選択
- チャンネルを選択
- 通知設定を調整
- 完了
よくある質問
Q1:無料版Slackでもカレンダー連携できますか?
はい、無料プランでもGoogleカレンダー・Outlookカレンダーと連携できます。ただし、Slackの無料プランには別の制限(メッセージ履歴の保存期間など)があります。
Q2:複数のカレンダーを同時に連携できますか?
はい、複数のカレンダーを連携できます。仕事用とプライベート用など、必要に応じて追加してください。
Q3:カレンダーアプリを開かずに、Slackだけで予定管理できますか?
基本的な予定の確認や作成はSlackでできますが、細かい設定や長期的なスケジュール管理は、カレンダーアプリの方が便利な場合もあります。両方を使い分けるのがおすすめです。
Q4:他の人に自分の予定が見られてしまいますか?
スラッシュコマンド(/gcal todayなど)で表示される予定は、自分だけに見えます。チャンネルに共有する設定をしない限り、他の人には見えません。
Q5:オンプレミス版のExchangeやOutlookでも使えますか?
いいえ、Outlookカレンダー連携はMicrosoft 365(クラウド版)のみ対応しています。オンプレミス版は非対応です。
Q6:スマホでもカレンダー連携を使えますか?
はい、SlackのモバイルアプリでもGoogleカレンダー・Outlookカレンダーと連携できます。PCと同じように通知や予定確認ができます。
Q7:連携を解除したい場合はどうすればいいですか?
Googleカレンダー:
- Google Calendarアプリの「設定」を開く
- 「Your Authorization」の横にある「Revoke」をクリック
Outlookカレンダー:
- Outlook Calendarアプリの「設定」を開く
- 「構成」から「Revoke」をクリック
Q8:カレンダーの予定を変更したら、Slackにも反映されますか?
はい、カレンダーアプリで予定を変更・キャンセルすると、その通知がSlackにも届きます。常に最新の情報が共有されます。
Q9:終日イベントもSlackに通知されますか?
はい、終日イベント(祝日や記念日など)も通知されます。通知設定で終日イベントの通知をオフにすることもできます。
Q10:ZapierやIFTTTを使ったカレンダー連携もできますか?
はい、より高度な連携が必要な場合は、ZapierやIFTTTといった自動化ツールを使う方法もあります。例えば、「カレンダーの予定の3日前にSlackで議事録を作成する」といった複雑な自動化が可能です。
まとめ:カレンダー連携で仕事をもっとスムーズに
SlackとGoogleカレンダー・Outlookカレンダーを連携すれば、アプリを切り替える手間がなくなり、業務効率が大幅にアップします。
連携のメリット:
- Slackで予定の通知を受け取れる
- Slack上で予定を作成・確認できる
- ステータスが自動更新される
- スラッシュコマンドで素早く予定確認
- チーム全体に予定を共有できる
- 予定の変更もリアルタイムで通知
おすすめの使い方:
- まずは基本的な連携を設定する
- 通知タイミングを自分の好みに調整する
- ステータス自動更新をオンにする
- スラッシュコマンドを覚えて活用する
- チーム共有が必要な予定はチャンネルに投稿
設定は最初の5〜10分で完了します。一度設定すれば、あとは自動で動いてくれるので、ぜひ試してみてください。
カレンダー連携を活用して、もっと快適なSlackライフを送りましょう!

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