仕事でSlackを使い始めようとしたとき、「あれ、アプリをダウンロードする必要があるのかな?それともブラウザで使えるの?」と疑問に思ったことはありませんか?
実はSlackには、デスクトップアプリ、モバイルアプリ、ブラウザ版という3つの使い方があります。それぞれに特徴があって、状況に応じて使い分けることで、仕事の効率がグッと上がるんです。
この記事では、3つのSlackクライアントの違いや、どんな時にどれを使うべきかを分かりやすく解説していきますね。
そもそも「クライアント」って何?

まず「クライアント」という言葉について簡単に説明しておきましょう。
クライアントとは、サービスを利用するためのソフトウェアやアプリのことです。Slackの場合、チャットや通話をするための「入り口」だと考えてください。
例えるなら、Slackというレストランに入るための「入口の種類」みたいなものですね。正面玄関から入るか(デスクトップアプリ)、テラス席から入るか(モバイルアプリ)、または窓から覗くだけにするか(ブラウザ版)といった感じです。
Slackの3つのクライアント:それぞれの特徴を知ろう
Slackには主に3つの利用方法があります。それぞれを詳しく見ていきましょう。
1. デスクトップアプリ版
パソコンにインストールして使うタイプのクライアントです。
対応OS
- Windows(64ビット版のみ、ARM版もベータ提供中)
- Mac(Intel版、Apple Silicon版)
- Linux
主な特徴
- パソコンを起動すると自動的にSlackも立ち上がる
- 複数のワークスペース(チーム)を同時に開ける
- 起動速度が33%高速化されている(2024年時点の最新版)
- 通話への参加が最大10倍速くなった
- デスクトップ通知が確実に届く
- オフラインでも以前開いていたチャンネルを閲覧できる
こんな人におすすめ
- 1日中パソコンで仕事をしている人
- 複数のSlackチーム(ワークスペース)に参加している人
- 通知を見逃したくない人
- 頻繁にビデオ通話や音声通話を使う人
2. モバイルアプリ版
スマートフォンやタブレットで使うタイプのクライアントです。
対応デバイス
- iPhone/iPad(iOS)
- Android端末
主な特徴
- 外出先でもすぐにメッセージを確認できる
- プッシュ通知で重要なメッセージを見逃さない
- カメラで撮った写真をその場でアップロードできる
- 音声メッセージの送信も可能
- オフラインでも過去のメッセージを読める
こんな人におすすめ
- 外回りや営業が多い人
- 移動中にメッセージをチェックしたい人
- 現場の写真をすぐに共有する必要がある人
- デスクにいない時間が長い人
3. ブラウザ版(Web版)
Google ChromeやSafariなどのウェブブラウザで使うタイプです。
対応ブラウザ
- Google Chrome
- Safari
- Microsoft Edge
- Firefox
など主要なブラウザに対応
主な特徴
- インストール不要ですぐに使える
- どのパソコンからでもアクセスできる
- ブラウザさえあれば利用可能
- 自動的に最新バージョンになる
- パソコンのストレージ容量を消費しない
- 共有パソコンでも安心して使える
こんな人におすすめ
- 複数のパソコンを使い分けている人
- パソコンにソフトをインストールできない環境の人
- 一時的にSlackを使いたいだけの人
- パソコンの容量を節約したい人
各クライアントのメリット・デメリット比較
実際に使う上で知っておきたい、それぞれの良い点と注意点をまとめました。
デスクトップアプリのメリット・デメリット
メリット
- 動作が速くてサクサク動く
- 複数のワークスペースを切り替えやすい
- 通知が確実に届く
- オフライン機能が充実している
- ショートカットキーが使いやすい
デメリット
- パソコンにインストールする必要がある
- ストレージ容量を使う(数百MB程度)
- アップデートが必要になることがある
- 複数のSlackを開くとメモリを消費する
モバイルアプリのメリット・デメリット
メリット
- いつでもどこでもアクセスできる
- プッシュ通知で即座に気づける
- 写真や動画の共有が簡単
- 位置情報を送ることもできる
- 外出先での緊急対応に便利
デメリット
- 画面が小さいので長文の編集は大変
- キーボード入力がパソコンより遅い
- 複数のチャンネルを同時に見られない
- バッテリーの消費が増える
- データ通信量がかかる
ブラウザ版のメリット・デメリット
メリット
- インストール不要ですぐに使える
- ストレージ容量を使わない
- 常に最新バージョンで使える
- どのパソコンからでもログインできる
- 複数のGoogleアカウントなどと組み合わせやすい
デメリット
- ブラウザのタブに埋もれやすい
- 通知がやや分かりにくいことがある
- オフライン機能が制限される
- ブラウザを閉じると使えなくなる
- 複数のワークスペースを開くにはタブを複数開く必要がある
どのクライアントを選べばいい?状況別おすすめ
実際の使い方に合わせて、おすすめのクライアントを紹介します。
オフィスで働くことが多い人
おすすめ:デスクトップアプリ + モバイルアプリ
基本的にはデスクトップアプリを使い、外出時や休憩中にはモバイルアプリでチェックするのがベストです。デスクトップ版なら複数のワークスペースをサイドバーで簡単に切り替えられます。
営業や現場仕事が中心の人
おすすめ:モバイルアプリ + ブラウザ版
外出が多い場合は、モバイルアプリをメインに使いましょう。帰社後や事務作業の際は、ブラウザ版で長文のメッセージを書いたり、ファイルを整理したりするのが効率的です。
複数の会社やプロジェクトに参加している人
おすすめ:デスクトップアプリ
デスクトップアプリなら、複数のワークスペースを同時に開いて、サイドバーでワンクリックで切り替えられます。これは他のクライアントにはない大きな利点ですね。
パソコンの容量が少ない人
おすすめ:ブラウザ版
インストール不要のブラウザ版なら、貴重なストレージ容量を消費しません。ChromeやEdgeなどのブラウザさえあれば、すぐに使い始められます。
会社のパソコンにソフトをインストールできない人
おすすめ:ブラウザ版
IT部門のポリシーでアプリのインストールが制限されている場合も、ブラウザ版なら問題なく使えます。ログイン情報さえあれば、どのパソコンからでもアクセスできますよ。
リモートワーク中心の人
おすすめ:デスクトップアプリ + モバイルアプリ
自宅での作業時はデスクトップアプリで集中し、ちょっとした移動や休憩時にモバイルアプリでチェックするのが理想的です。通知設定を調整すれば、オンオフのメリハリもつけられます。
複数のクライアントを組み合わせて使うのもアリ!

実は、1つのSlackアカウントで複数のクライアントを同時に使うことができます。
例えば:
- 会社のパソコン:デスクトップアプリ
- 自宅のパソコン:ブラウザ版
- スマートフォン:モバイルアプリ
といった使い分けが可能です。すべてのクライアントで同じメッセージが同期されるので、どこからアクセスしても続きから作業できます。
クライアント選びで知っておきたいポイント
通知の設定はクライアントごとに調整できる
デスクトップアプリでは細かく通知を設定し、モバイルアプリでは重要なメッセージだけ通知するなど、クライアントごとに設定を変えられます。
機能面での差はほとんどない
基本的なチャット、通話、ファイル共有などの機能は、どのクライアントでも使えます。ただし、デスクトップアプリの方が若干動作が軽快で、高度な機能が使いやすいです。
セキュリティはどのクライアントでも同じ
データの暗号化や二要素認証など、セキュリティ機能はどのクライアントでも同等に提供されています。
オフライン機能はデスクトップとモバイルが優秀
ブラウザ版はインターネット接続が必須ですが、デスクトップアプリとモバイルアプリは、オフライン時でも過去のメッセージを閲覧できます。
よくある質問
Q1:無料版でもすべてのクライアントが使えますか?
はい、無料プランでもデスクトップアプリ、モバイルアプリ、ブラウザ版のすべてが使えます。クライアントによる機能制限はありません。
Q2:デスクトップアプリとブラウザ版、どちらが軽いですか?
一般的にはデスクトップアプリの方が軽快に動作します。ブラウザ版はブラウザ自体のメモリも使うため、やや重く感じることがあります。
Q3:モバイルアプリはデータ通信量が多いですか?
テキストメッセージ中心なら、それほど多くのデータは消費しません。ただし、画像や動画を頻繁に送受信する場合は、Wi-Fi環境での使用をおすすめします。
Q4:クライアントを切り替えると、メッセージの続きから見られますか?
はい、すべてのクライアントでメッセージは同期されているので、どのクライアントに切り替えても続きから確認できます。
Q5:会社のパソコンと自宅のパソコンで別々のクライアントを使っても大丈夫?
全く問題ありません。同じアカウントでログインすれば、どのクライアントでも同じ情報にアクセスできます。
Q6:複数のワークスペースに参加している場合、どのクライアントが便利ですか?
デスクトップアプリが最も便利です。サイドバーにすべてのワークスペースが表示され、ワンクリックで切り替えられます。
Q7:通知はクライアントごとに設定できますか?
はい、デスクトップ、モバイル、ブラウザでそれぞれ異なる通知設定ができます。例えば、勤務時間中はデスクトップで全通知、夜間はモバイルで重要な通知のみといった使い分けが可能です。
まとめ:あなたに合ったSlackクライアントを見つけよう
Slackには3つのクライアントがあり、それぞれに特徴があります。
デスクトップアプリは、パソコンでの作業が中心で、複数のワークスペースを使う人に最適です。動作が速く、通知も確実に届きます。
モバイルアプリは、外出が多い人や、移動中にメッセージをチェックしたい人にぴったり。いつでもどこでもSlackにアクセスできる便利さがあります。
ブラウザ版は、インストール不要で手軽に使いたい人や、複数のパソコンを使い分けている人におすすめ。ストレージ容量も気にする必要がありません。
どれか1つに絞る必要はなく、状況に応じて使い分けるのが賢い方法です。ぜひ、あなたの働き方に合ったクライアントを見つけて、Slackを快適に使いこなしてくださいね!

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