Slackのエクスポート機能とは?メッセージとデータをバックアップする方法を徹底解説

プログラミング・IT

Slackを使っていて、こんな不安はありませんか?

「プロジェクトの大事な決定事項、消えたら困る」
「無料プランだと90日で過去のメッセージが見られなくなる」
「退職する前に、自分の担当プロジェクトのやり取りをバックアップしたい」

実は、Slackにはエクスポート機能があって、メッセージやファイルのリンク、チャンネル情報などをまとめてダウンロードできるんです。この記事では、Slackのエクスポート機能の使い方から、プランによる違い、エクスポートしたデータの見方まで、分かりやすく解説していきます。


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  1. Slackのエクスポートとは?
    1. エクスポート機能の基本
    2. なぜエクスポートが必要?
  2. プランによるエクスポートの違い
    1. フリープラン
    2. プロプラン
    3. ビジネスプラスプラン
    4. エンタープライズグリッド
  3. エクスポートの手順(パブリックチャンネル)
    1. ステップ1:ワークスペースの設定を開く
    2. ステップ2:エクスポートページへ移動
    3. ステップ3:エクスポート期間を選択
    4. ステップ4:エクスポートを開始
    5. ステップ5:通知を待つ
    6. ステップ6:ダウンロード
  4. エクスポートしたデータの中身
    1. ファイル構成
    2. 各ファイルの説明
    3. JSONファイルの中身
  5. エクスポートしたデータの見方
    1. 方法1:テキストエディタで開く
    2. 方法2:JSONビューアを使う
    3. 方法3:Slack Export Viewerを使う
    4. 方法4:Excelやスプレッドシートに変換
  6. ファイルのダウンロードについて
    1. ファイルリンクの場所
    2. ファイルを実際にダウンロードするには
  7. すべての会話をエクスポートする方法(有料プラン)
    1. 申請が必要
    2. 申請の流れ
  8. エクスポート時の注意点
    1. 1. プライバシーへの配慮
    2. 2. ダウンロード期限
    3. 3. 制限事項を理解する
    4. 4. ファイルサイズに注意
    5. 5. セキュリティ
  9. よくある質問
    1. Q1. 無料プランで90日より古いデータをエクスポートできる?
    2. Q2. 削除したメッセージもエクスポートに含まれる?
    3. Q3. 一般メンバーはエクスポートできる?
    4. Q4. エクスポートにかかる時間は?
    5. Q5. 他のワークスペースにデータを移行できる?
  10. まとめ:エクスポートでSlackのデータを安全に保管しよう

Slackのエクスポートとは?

エクスポート機能の基本

エクスポートとは、Slackに保存されているメッセージやデータを外部に取り出す機能のことです。

具体的には:

  • メッセージの履歴
  • ファイルへのリンク
  • チャンネル情報
  • ユーザー情報

などを、ZIPファイル形式でダウンロードできます。

なぜエクスポートが必要?

エクスポート機能が役立つ場面はたくさんあります:

バックアップとして

  • 大事なプロジェクトのやり取りを保存
  • 会社のコンプライアンス対応
  • 万が一のデータ消失に備える

フリープランの制限対策

  • 無料プランでは90日より古いメッセージが見られなくなる
  • エクスポートしておけば、過去のやり取りも確認できる

ワークスペースの移行

  • 別のワークスペースにデータを移したい
  • 他のツールへの移行準備

法的・規制上の理由

  • 訴訟や監査のための証拠保全
  • 労務管理や内部調査

プランによるエクスポートの違い

Slackのエクスポート機能は、契約しているプランによってエクスポートできる範囲が大きく異なります

フリープラン

エクスポートできるもの:

  • パブリックチャンネルのメッセージとファイルリンク
  • 過去90日間のデータのみ
  • JSON形式

エクスポートできないもの:

  • プライベートチャンネルのメッセージ
  • ダイレクトメッセージ(DM)
  • 90日より古いデータ

誰が実行できる?

  • ワークスペースのオーナーと管理者のみ

プロプラン

エクスポートできるもの:

  • パブリックチャンネルのメッセージとファイルリンク
  • すべての期間のデータ
  • JSON形式

エクスポートできないもの:

  • プライベートチャンネルのメッセージ
  • ダイレクトメッセージ(DM)

ただし、特定の条件(法的理由など)でSlackに申請すれば、すべての会話データのエクスポートが可能な場合があります。

ビジネスプラスプラン

エクスポートできるもの:

  • パブリックチャンネルのメッセージとファイルリンク
  • すべての期間のデータ
  • JSON形式

追加機能:

  • セルフサービスのデータエクスポートツールへのアクセスを申請可能
  • 承認されれば、プライベートチャンネルやDMも含むすべての会話をエクスポート可能
  • チャンネル監査レポート(CSV形式)のエクスポート

エンタープライズグリッド

エクスポートできるもの:

  • すべてのチャンネルと会話(パブリック、プライベート、DM)
  • カスタムデータエクスポート(会話タイプ、メンバー、特定のワークスペースで選択可能)
  • JSON形式またはTXT形式
  • 定期的な自動エクスポートのスケジュール設定が可能

エクスポートの手順(パブリックチャンネル)

まずは、すべてのプランで使えるパブリックチャンネルのエクスポート方法を見ていきましょう。

ステップ1:ワークスペースの設定を開く

PC(デスクトップ・ブラウザ)の場合:

  1. Slackを開く
  2. 画面左上のワークスペース名をクリック
  3. 「設定と管理」→「ワークスペースの設定」を選択
  4. ブラウザが開いて、設定画面が表示される

ステップ2:エクスポートページへ移動

  1. 設定画面の右上にある「データのインポート/エクスポート」をクリック
  2. 「エクスポート」タブをクリック

ステップ3:エクスポート期間を選択

「日付範囲をエクスポートする」のドロップダウンメニューから、期間を選びます:

  • 過去24時間
  • 過去7日間
  • 過去30日間
  • 過去1年間
  • すべての履歴
  • カスタム(自分で開始日と終了日を指定)

注意:
期間が長すぎるとファイルサイズが大きくなって扱いにくくなります。1〜2ヶ月程度がおすすめです。

ステップ4:エクスポートを開始

  1. 「エクスポート開始」をクリック
  2. エクスポートの生成が始まります

制限事項:

  • エクスポートの生成は1時間に1回まで
  • 処理には数分〜数十分かかることがあります

ステップ5:通知を待つ

エクスポートが完了すると、2つの方法で通知が届きます:

  1. Slackbotから通知が来る
  2. 登録しているメールアドレスに通知が届く

ステップ6:ダウンロード

  1. 通知から「エクスポートページにアクセスする」をクリック
  2. エクスポートページで「ダウンロードを開始する」をクリック
  3. ZIPファイルがダウンロードされます

重要:
ダウンロード期限があります!通知が来たらなるべく早めにダウンロードしましょう。


エクスポートしたデータの中身

ダウンロードしたZIPファイルを展開すると、以下のようなファイルとフォルダが含まれています。

ファイル構成

ワークスペース名 Slack export 開始日 - 終了日/
├── channels.json        (チャンネル一覧)
├── users.json           (ユーザー一覧)
├── integration_logs.json(インテグレーションログ)
├── チャンネル名1/
│   ├── 2024-01-01.json
│   ├── 2024-01-02.json
│   └── ...
├── チャンネル名2/
│   ├── 2024-01-01.json
│   └── ...
└── ...

各ファイルの説明

channels.json

  • チャンネルの一覧情報
  • チャンネルID、名前、作成日、トピック、目的などが含まれる

users.json

  • ユーザーの一覧情報
  • ユーザーID、名前、メールアドレス、プロフィール情報などが含まれる

チャンネルごとのフォルダ

  • 各チャンネル名のフォルダ
  • その中に、日付ごとのJSONファイルが入っている

日付ごとのJSONファイル

  • その日に投稿されたメッセージが記録されている

JSONファイルの中身

JSONファイルを開くと、こんな感じのデータが入っています:

[
  {
    "type": "message",
    "user": "U01234ABCD",
    "text": "プロジェクトの進捗報告です",
    "ts": "1704067200.123456"
  },
  {
    "type": "message",
    "user": "U56789EFGH",
    "text": "ありがとうございます!確認しました",
    "ts": "1704067300.234567"
  }
]

主な項目:

  • type:メッセージのタイプ
  • user:投稿したユーザーのID(users.jsonと照合)
  • text:メッセージの本文
  • ts:タイムスタンプ(UNIX時間)

エクスポートしたデータの見方

JSON形式のファイルは、そのままでは読みにくいですよね。いくつかの方法で見やすくできます。

方法1:テキストエディタで開く

シンプルな方法ですが、データが多いと見づらいです。

  • VS Code
  • Notepad++
  • Sublime Text

などのエディタなら、JSONの構造が見やすく表示されます。

方法2:JSONビューアを使う

ブラウザの拡張機能や専用ツールを使うと、JSONが整形されて見やすくなります。

おすすめツール:

  • JSON Viewer(Chrome拡張機能)
  • JSONFormatter(オンラインツール)

方法3:Slack Export Viewerを使う

Slack Export Viewerという専用ツールを使えば、Slackのような見た目でメッセージを閲覧できます。

GitHub:slack-export-viewer

使い方:

  1. Pythonをインストール
  2. pip install slack-export-viewer
  3. slack-export-viewer -z エクスポートファイル.zip
  4. ブラウザで開く

方法4:Excelやスプレッドシートに変換

データを分析したい場合は、Excelやスプレッドシートに変換すると便利です。

Pythonスクリプトなどを使って、JSONからCSVに変換できます。


ファイルのダウンロードについて

エクスポートされたデータには、ファイル自体は含まれず、ファイルへのリンクだけが記録されています。

ファイルリンクの場所

JSONファイルの中に、こんな感じで記録されています:

{
  "type": "message",
  "user": "U01234ABCD",
  "text": "資料を共有します",
  "files": [
    {
      "id": "F01234567",
      "name": "報告書.pdf",
      "url_private": "https://files.slack.com/files-pri/..."
    }
  ]
}

ファイルを実際にダウンロードするには

方法1:手動でダウンロード

  • リンクをクリックして、1つずつダウンロード
  • 少数のファイルなら、これで十分

方法2:Slackの検索機能を使う

  1. Slackで検索窓をクリック
  2. 「from:@ユーザー名 has:files」と検索
  3. 日付範囲を指定して、ファイルを絞り込む
  4. まとめてダウンロード

方法3:サードパーティツールを使う

  • より高度なバックアップツールを使えば、ファイルも含めて自動でダウンロードできます
  • 例:slackdump、Backupery for Slackなど

すべての会話をエクスポートする方法(有料プラン)

ビジネスプラスプラン以上なら、プライベートチャンネルやDMも含めたエクスポートが可能です。

申請が必要

ただし、自動的にはできません。Slackに申請して、承認を得る必要があります。

申請に必要なもの:

以下のいずれかを提出する必要があります:

  1. 政府機関や規制当局からの有効な命令書
  2. メンバーの同意書
  3. 適切な法律に基づく請求・権利の証明

申請の流れ

  1. ワークスペースのオーナーがSlackサポートに連絡
  2. 必要書類を提出
  3. 審査・承認
  4. セルフサービスツールへのアクセス権が付与される
  5. エクスポート実行

用途:

  • 法的対応(訴訟、監査など)
  • 社内調査
  • コンプライアンス対応

エクスポート時の注意点

1. プライバシーへの配慮

エクスポートしたデータには、個人的な会話も含まれます。

  • メンバーに事前に通知する
  • 必要なデータだけをエクスポートする
  • データの管理を厳重にする
  • 法律(GDPR、個人情報保護法など)を遵守する

2. ダウンロード期限

エクスポートファイルには、ダウンロード期限があります。通知が来たら、早めにダウンロードしましょう。

3. 制限事項を理解する

  • 1時間に1回までしかエクスポートできない
  • 削除されたメッセージは、保存ポリシーで保持設定していない限り含まれない
  • 編集されたメッセージも同様
  • Slack Connectチャンネルの場合、自分の組織のメンバーが共有したファイルのみが含まれる

4. ファイルサイズに注意

大量のデータをエクスポートすると、ファイルサイズが非常に大きくなります。

  • 期間を適切に区切る
  • 不要なチャンネルは含めない
  • ダウンロード・展開に時間がかかることを想定する

5. セキュリティ

エクスポートしたデータには、機密情報が含まれている可能性があります。

  • パスワード保護されたフォルダに保存
  • 暗号化を検討
  • 不要になったら確実に削除
  • USBメモリなどに入れる場合は紛失に注意

よくある質問

Q1. 無料プランで90日より古いデータをエクスポートできる?

A. いいえ、できません。無料プランでは、過去90日間のデータのみエクスポート可能です。

90日を過ぎる前に定期的にエクスポートしておくか、有料プランへのアップグレードを検討しましょう。

Q2. 削除したメッセージもエクスポートに含まれる?

A. 保存ポリシーで削除されたメッセージを保持する設定にしていれば、含まれます。デフォルトでは含まれません。

Q3. 一般メンバーはエクスポートできる?

A. いいえ、エクスポート機能を使えるのはワークスペースのオーナーと管理者のみです。

一般メンバーは、個別のメッセージをコピー&ペーストするか、スクリーンショットを撮る方法しかありません。

Q4. エクスポートにかかる時間は?

A. データ量によって異なります。

  • 小規模(数週間分):数分
  • 中規模(数ヶ月分):10〜30分
  • 大規模(全履歴):数時間

完了するとメールとSlackbotで通知が来るので、待っていれば大丈夫です。

Q5. 他のワークスペースにデータを移行できる?

A. はい、できます。エクスポートしたデータをインポート機能で別のワークスペースに取り込めます。

ただし、いくつか制限があります:

  • Enterprise Gridへの直接インポートは不可
  • ワークスペースのオーナーのみ実行可能
  • 一部の設定(ユーザーグループ、カスタム絵文字など)は移行されない

まとめ:エクスポートでSlackのデータを安全に保管しよう

Slackのエクスポート機能を使えば、大事なやり取りをバックアップとして保存できます。

この記事のポイントをおさらい:

  • エクスポートでメッセージとファイルリンクをダウンロードできる
  • プランによってエクスポートできる範囲が異なる
  • 無料:パブリックチャンネルのみ、90日間
  • 有料:すべての期間、申請すればDMやプライベートチャンネルも可能
  • オーナーと管理者のみが実行できる
  • データはJSON形式でダウンロードされる
  • ファイル自体は含まれず、リンクのみ
  • 1時間に1回までの制限がある
  • プライバシーとセキュリティに配慮が必要

エクスポートをおすすめするシーン:

  • フリープランで90日の制限がある場合、定期的にエクスポート
  • 大事なプロジェクトの記録を保存
  • ワークスペースを移行する前
  • 法的・規制上の理由でデータ保全が必要なとき

まずは、試しに短い期間でエクスポートしてみて、操作に慣れてみてください。いざというときに慌てないよう、定期的なバックアップを習慣にするのもおすすめですよ!

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