「ボタンをクリックしても何も起きない」「ログイン画面が表示されない」「決済ページに進めない」
Microsoft Edgeでこんなトラブルに遭遇していませんか?
その原因は、ポップアップがブロックされているからかもしれません。
この記事では、Microsoft Edgeでポップアップが表示されない原因と、具体的な解決方法をわかりやすく解説します。初心者の方でも安心して設定できるよう、手順を一つずつ丁寧に説明していきますね。
ポップアップとは?なぜ必要なの?

まずは基本から理解しましょう。
ポップアップウィンドウとは?
ポップアップ(Pop-up)とは、Webサイトを閲覧中に自動的に開く小さな別ウィンドウのことです。
メインのブラウザウィンドウとは別に、画面上に重なって表示されます。
ポップアップの種類
ポップアップには、大きく分けて2つのタイプがあります。
1. 必要なポップアップ(機能的なポップアップ)
Webサイトの正常な動作に必要なものです。
- ログイン画面(SNSやGoogleアカウントでのログイン)
- 決済画面(クレジットカード情報の入力)
- ファイルのダウンロード確認
- 印刷プレビュー画面
- 詳細情報の表示(規約、プライバシーポリシーなど)
- アップロード画面(ファイル選択ダイアログ)
これらがブロックされると、サービスが正常に使えなくなります。
2. 不要なポップアップ(広告的なポップアップ)
ユーザーの意図しない広告や宣伝です。
- 広告ウィンドウ
- 怪しいサイトへの誘導
- 偽の警告メッセージ
- アダルト広告
こういった迷惑なポップアップをブロックするために、ブラウザにはポップアップブロック機能が搭載されています。
Microsoft Edgeのポップアップブロック機能
Microsoft Edgeは、初期設定でポップアップブロック機能が有効になっています。
これはセキュリティとプライバシーを守るための重要な機能です。しかし、この機能が原因で、必要なポップアップまでブロックされてしまうことがあるんです。
ポップアップが表示されない原因
Microsoft Edgeでポップアップが出ない原因を見ていきましょう。
原因1:ポップアップブロック機能が有効
最も一般的な原因です。
Edgeの初期設定では、すべてのサイトでポップアップが自動的にブロックされます。
原因2:特定サイトのポップアップがブロックリストに追加されている
全体設定ではポップアップを許可していても、特定のサイトだけブロックする設定になっている場合があります。
原因3:拡張機能(アドオン)の干渉
広告ブロッカーやプライバシー保護系の拡張機能が、ポップアップを追加でブロックしていることがあります。
- Adblock Plus
- uBlock Origin
- Privacy Badger
などの拡張機能を使っている場合は要注意です。
原因4:Cookieの設定問題
Cookieが無効になっていると、ポップアップの動作に影響する場合があります。
原因5:ブラウザのキャッシュやデータの蓄積
古いキャッシュデータが原因で、ポップアップが正常に表示されないことがあります。
原因6:Edgeのバージョンが古い
古いバージョンのEdgeでは、一部のポップアップが正常に動作しない可能性があります。
原因7:セキュリティソフトの干渉
パソコンにインストールされているウイルス対策ソフトやファイアウォールが、ポップアップをブロックしている場合があります。
ポップアップブロックを解除する方法
それでは、実際の解決方法を見ていきましょう。
方法1:アドレスバーから一時的に許可する(最も簡単!)
ポップアップがブロックされると、アドレスバーの右側にアイコンが表示されます。
手順:
- アドレスバーの右側に表示されるポップアップブロックのアイコン(禁止マークのようなアイコン)をクリック
- 表示されるメニューから「常にポップアップとリダイレクトを許可」を選択
- 「リロード」または「完了」をクリック
これで、そのサイトのポップアップが表示されるようになります。
方法2:設定画面からすべてのサイトで許可する
すべてのWebサイトでポップアップを許可したい場合の設定方法です。
手順:
ステップ1:Microsoft Edgeを起動
デスクトップまたはタスクバーの「Microsoft Edge」アイコンをクリックします。
ステップ2:設定メニューを開く
ブラウザ右上の「…」(3つの点)をクリックします。
ステップ3:設定画面に移動
表示されるメニューから「設定」をクリックしてください。
ステップ4:サイトのアクセス許可を開く
左側のメニューから「Cookie とサイトのアクセス許可」を選択します。
左側メニューが表示されていない場合は、左上の「≡」(ハンバーガーメニュー)をクリックすると表示されます。
ステップ5:ポップアップ設定にアクセス
「Cookie とサイトのアクセス許可」の画面を下にスクロールして、「すべてのアクセス許可」セクションを探します。
その中の「ポップアップとリダイレクト」をクリックしてください。
ステップ6:ブロック機能をオフにする
「ブロック(推奨)」のスイッチをクリックしてオフ(左側・白色)にします。
- オフ(白色):すべてのサイトでポップアップが許可される
- オン(青色):ポップアップがブロックされる
注意:
すべてのサイトでポップアップを許可すると、迷惑な広告ポップアップも表示されるようになります。セキュリティ面でリスクがあるため、基本的には次の「方法3」をおすすめします。
方法3:特定のサイトだけポップアップを許可する(推奨)
特定の信頼できるサイトだけポップアップを許可する、最もバランスの良い方法です。
手順:
- 上記「方法2」の手順1~5を実行して「ポップアップとリダイレクト」の画面を開く
- 「ブロック(推奨)」のスイッチはオン(青色)のままにしておく
- 「許可」セクションまでスクロール
- 「追加」ボタンをクリック
- 「サイトの追加」ダイアログボックスが表示される
- ポップアップを許可したいWebサイトのURLを入力
- 例:
https://www.example.com https://から始まる完全なURLを入力してください
- 「追加」をクリック
ワイルドカードの使用:
特定ドメイン全体を許可したい場合は、ワイルドカード「*」が使えます。
[*.]example.com→ example.comとそのすべてのサブドメインを許可
方法4:直接URLで設定画面にアクセス
設定画面まで何度もクリックするのが面倒な場合は、直接URLを使いましょう。
アドレスバーに以下を入力してEnterキー:
edge://settings/content/popups
これで、ポップアップ設定画面に一発でアクセスできます。
別の方法:最近のアクティビティから許可する

Microsoft Edgeには、最近アクセスしたサイトの設定を簡単に変更できる機能があります。
手順
- 「…」→「設定」をクリック
- 「Cookie とサイトのアクセス許可」を選択
- 画面上部の「最近のアクティビティ」セクションを確認
- ポップアップを許可したいサイトの右側にある矢印をクリック
- そのサイトの「サイトのアクセス許可」ページが開く
- 「ポップアップとリダイレクト」の項目を探す
- ドロップダウンメニューから「許可」を選択
設定は自動的に保存されます。
ポップアップが許可されているのに表示されない場合
設定を変更したのにまだポップアップが出ない?
以下のトラブルシューティングを試してみてください。
解決策1:ページをリロード(再読み込み)する
設定変更後、必ずページをリロードしてください。
方法:
- キーボードの「F5」キーを押す
- または「Ctrl + R」を押す
- アドレスバーの左側にある更新ボタン(円形矢印)をクリック
解決策2:ブラウザを再起動する
設定が反映されない場合は、Microsoft Edge を完全に閉じて再起動してください。
手順:
- すべてのEdgeウィンドウを閉じる
- タスクバーやバックグラウンドで動作していないか確認
- 再度Edgeを起動
解決策3:拡張機能を無効にする
広告ブロッカーなどの拡張機能が干渉している可能性があります。
手順:
- 「…」→「拡張機能」をクリック
- 「拡張機能の管理」を選択
- すべての拡張機能を一時的にオフにする
- ポップアップが表示されるか確認
- 表示される場合は、一つずつ有効にして原因の拡張機能を特定
特に注意すべき拡張機能:
- 広告ブロッカー(Adblock、uBlock Originなど)
- プライバシー保護ツール
- スクリプトブロッカー
解決策4:キャッシュとCookieをクリアする
古いデータが問題を引き起こしている可能性があります。
手順:
- 「…」→「設定」をクリック
- 「プライバシー、検索、サービス」を選択
- 「閲覧データのクリア」セクションで「クリアするデータの選択」をクリック
- 時間の範囲を「すべての期間」に設定
- 以下の項目にチェックを入れる:
- 閲覧の履歴
- Cookie およびその他のサイト データ
- キャッシュされた画像とファイル
- 「今すぐクリア」をクリック
- 完了後、ブラウザを再起動
解決策5:Microsoft Edgeを最新版に更新する
古いバージョンでは不具合がある可能性があります。
更新手順:
- 「…」→「設定」をクリック
- 左側メニューから「Microsoft Edge について」を選択
- 自動的に更新チェックが始まる
- 利用可能な更新プログラムがあれば、その場でダウンロード・インストール
- 「再起動」ボタンが表示されたらクリック
解決策6:サードパーティCookieを許可する
一部のポップアップは、サードパーティCookieが必要な場合があります。
手順:
- 「設定」→「プライバシー、検索、サービス」を開く
- 「Cookie」セクションまでスクロール
- 「サードパーティのCookie をブロックする」をオフにする
解決策7:追跡防止の設定を変更する
追跡防止機能が強すぎると、ポップアップに影響する場合があります。
手順:
- 「設定」→「プライバシー、検索、サービス」を開く
- 「追跡防止」セクションを探す
- 現在「厳密」になっている場合は「バランス(推奨)」または「基本」に変更
- ページをリロードして確認
解決策8:Edgeの設定をリセットする
すべての設定を初期状態に戻してみましょう。
手順:
- 「…」→「設定」をクリック
- 左側メニューから「設定のリセット」を選択
- 「設定を復元して既定値に戻します」をクリック
- 「リセット」をクリックして確認
注意:
この操作で、ホームページ、新しいタブページ、検索エンジン、ピン留めしたタブなどの設定がリセットされます。ブックマークやパスワードは削除されません。
解決策9:セキュリティソフトの設定を確認
ウイルス対策ソフトやファイアウォールがポップアップをブロックしている可能性があります。
対処法:
- セキュリティソフトの設定画面を開く
- Web保護やブラウザ保護の設定を確認
- Microsoft Edgeを信頼できるアプリケーションとして追加
- 一時的にセキュリティソフトを無効にしてテスト(必ず再度有効化してください)
特定サイトでのポップアップ設定例
よく使うサービスごとの設定例をご紹介します。
オンラインバンキング
銀行のWebサイトでは、取引確認や認証画面がポップアップで開くことがあります。
設定:
- 銀行のドメインを「許可」リストに追加
- 例:
https://www.bank-example.co.jp
ショッピングサイト
決済画面や配送先入力がポップアップで開く場合があります。
設定:
- よく使うショッピングサイトを「許可」に追加
- 例:
https://www.rakuten.co.jp、https://www.amazon.co.jp
ビジネスツール
Google Workspace、Microsoft 365、Zoomなどのビジネスツールもポップアップを使います。
設定:
- 各サービスのドメインを「許可」に追加
- 例:
https://zoom.us、https://*.google.com
SNSログイン
GoogleやFacebookアカウントでログインする機能(ソーシャルログイン)は、ポップアップで認証画面が開きます。
設定:
https://accounts.google.comhttps://www.facebook.comhttps://twitter.com
ポップアップとリダイレクトの違い

設定画面には「ポップアップとリダイレクト」と表示されますが、この2つは少し違います。
ポップアップ
新しいウィンドウやタブが別に開く現象。
リダイレクト
現在のページから別のページに自動的に移動する現象。
例えば:
- ログイン後にマイページへ自動移動
- 古いURLから新しいURLへの転送
- 決済完了後の完了ページへの移動
設定の影響
「ポップアップとリダイレクト」をブロックすると、両方がブロックされます。
必要なリダイレクトまでブロックされると、サイトが正常に機能しなくなるため注意が必要です。
ポップアップブロックの確認方法
ポップアップがブロックされているか確認する方法です。
方法1:アドレスバーのアイコン
ポップアップがブロックされると、アドレスバーの右側にポップアップブロックのアイコン(禁止マークに似たアイコン)が表示されます。
このアイコンをクリックすると:
- ブロックされたポップアップの数
- どのURLがブロックされたか
- 許可する・ブロックし続けるの選択肢
が表示されます。
方法2:設定画面で確認
edge://settings/content/popupsにアクセス- 「ブロック(推奨)」がオンかオフか確認
- 「許可」と「ブロック」のリストを確認
ポップアップを安全に使うためのベストプラクティス
ポップアップを許可する際は、セキュリティに注意しましょう。
1. 全サイトでの許可は避ける
基本設定:
- ポップアップブロックは「オン(有効)」のままにする
- 必要なサイトだけ個別に「許可」リストに追加
2. 信頼できるサイトのみ許可
許可リストに追加するのは:
- 公式サイト(銀行、ショッピング、企業サイト)
- 利用しているWebサービス
- 業務で使うツール
避けるべき:
- よく知らないサイト
- 怪しい広告サイト
- 無料ダウンロードサイト
3. 定期的に許可リストを見直す
月に一度の確認がおすすめ:
edge://settings/content/popupsにアクセス- 「許可」リストをチェック
- もう使わないサイトがあれば削除
4. 怪しいポップアップは絶対にクリックしない
ブロックを解除した際に表示される怪しいポップアップ:
- 「ウイルスに感染しています!」
- 「今すぐ更新が必要です」
- 「あなたは当選しました!」
これらは詐欺の可能性が高いです。クリックせずにウィンドウを閉じてください。
5. ポップアップが本当に必要か考える
「ポップアップをブロックします」というメッセージが出たら:
- 本当にそのポップアップが必要か確認
- サイトの機能に必須なら許可
- ただの広告なら無視
モバイル版(スマホ・タブレット)でのポップアップ設定
スマートフォンやタブレットでのEdgeでも、ポップアップ設定ができます。
iOS版(iPhone・iPad)
- Microsoft Edgeアプリを開く
- 画面下部の「…」(3つの点)をタップ
- 「設定」をタップ
- 「プライバシーとセキュリティ」をタップ
- 「ポップアップのブロック」のトグルをオフにする
Android版
- Microsoft Edgeアプリを開く
- 画面下部または右上の「…」をタップ
- 「設定」をタップ
- 「プライバシーとセキュリティ」をタップ
- 「サイトの設定」をタップ
- 「ポップアップとリダイレクト」をタップ
- トグルをオンにして許可
よくある質問(FAQ)
Q1:ポップアップを許可すると危険ですか?
信頼できるサイトのみ許可すれば安全です。すべてのサイトで許可するのは避け、必要なサイトだけ個別に設定しましょう。
Q2:ポップアップブロックを解除したのにまだ表示されません
以下を試してください:
- ページをリロード(F5キー)
- ブラウザを再起動
- 拡張機能を無効化
- キャッシュをクリア
Q3:広告ポップアップだけをブロックできますか?
Microsoft Edgeの標準機能では、すべてのポップアップを一律でブロック/許可します。広告だけを選別してブロックしたい場合は、広告ブロッカー拡張機能の使用を検討してください。
Q4:InPrivateモード(プライベートブラウズ)でもポップアップは動作しますか?
InPrivateモードでも、通常モードと同じポップアップ設定が適用されます。ただし、InPrivate専用の追跡防止設定が影響する場合があります。
Q5:ポップアップブロックを無効にしても一部のポップアップが出ません
それは真のポップアップではなく、Webページ内に埋め込まれた広告かもしれません。Edgeのポップアップブロッカーでは、ページ内広告はブロックできません。
Q6:会社のパソコンでポップアップ設定を変更できません
組織で管理されているパソコンの場合、管理者によって設定が制限されていることがあります。IT部門に確認してください。
Q7:ポップアップが画面の後ろに隠れて見えません
タスクバーを確認してください。新しいウィンドウが背面で開いている可能性があります。Alt+Tabキーでウィンドウを切り替えて探してみましょう。
まとめ
Microsoft Edgeでポップアップが表示されない問題について、詳しく解説しました。
この記事のポイント:
✅ ポップアップが出ない原因
- 初期設定でブロック機能が有効
- サイト別の設定でブロックされている
- 拡張機能の干渉
- キャッシュやバージョンの問題
✅ 最も簡単な解決方法
- アドレスバーのポップアップブロックアイコンをクリック
- 「常にポップアップとリダイレクトを許可」を選択
✅ 推奨設定方法
- ブロック機能は「オン」のまま
- 必要なサイトだけ「許可」リストに追加
- 直接URL:
edge://settings/content/popups
✅ トラブルシューティング
- ページリロード、ブラウザ再起動
- 拡張機能の無効化
- キャッシュクリア
- Edgeの更新
- 設定リセット
✅ セキュリティのポイント
- すべてのサイトでの許可は避ける
- 信頼できるサイトのみ個別許可
- 定期的に許可リストを見直す
Microsoft Edgeのポップアップブロック機能は、セキュリティを守る重要な機能です。
しかし、オンラインバンキングやショッピングサイトなど、正常に機能するために必要なポップアップもあります。
この記事で紹介した方法を使えば、セキュリティを保ちながら、必要なポップアップだけを適切に許可できます。
特に「特定サイトだけ許可する方法」は、安全性と利便性のバランスが最も良いのでおすすめです。
ポップアップの問題で困っている方は、ぜひこの記事の手順を試してみてください!


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