「ログインボタンを押しても何も起こらない…」「決済画面が開かない…」
こんな経験、ありませんか?実は、Microsoft Edgeのポップアップブロック機能が原因かもしれません。
この記事では、Edgeでポップアップを許可する3つの方法と、安全に使うためのポイントを分かりやすく解説します。銀行サイトやオンラインショッピングでお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
ポップアップブロックって何?なぜ必要なの?

ポップアップとは、Webサイトを見ている時に自動的に開く別ウィンドウやタブのことです。
Microsoft Edgeには、こうしたポップアップを自動的にブロックする機能が最初から備わっています。これはセキュリティのための重要な機能なんです。
ポップアップがブロックされる理由
インターネット上には、悪質な広告やウイルスを含んだポップアップがたくさん存在します。
知らないうちにクリックしてしまうと、個人情報が盗まれたり、パソコンがウイルスに感染したりする危険があるんです。だからEdgeは、あなたを守るために自動的にポップアップをブロックしているんですね。
でも、必要なポップアップもある
ただし、すべてのポップアップが悪いわけではありません。
例えば、銀行のログイン画面、ショッピングサイトの決済ウィンドウ、会員登録フォーム、地図の拡大表示など、サイトが正常に動作するために必要なポップアップもたくさんあります。
こうした信頼できるサイトのポップアップは、手動で許可する必要があるんです。
ポップアップがブロックされているか確認する方法
まず、今見ているサイトでポップアップがブロックされているかどうか、確認してみましょう。
アドレスバーのアイコンをチェック
ポップアップがブロックされると、Edgeのアドレスバー(URL入力欄)の右端に専用のアイコンが表示されます。
このアイコンは、ウィンドウに斜線が入ったようなデザインです。これが表示されていれば、ポップアップがブロックされている証拠ですよ。
一時的に許可する簡単な方法
そのアイコンをクリックすると、ブロックされたポップアップのリンクが表示されます。
ここから「このサイトのポップアップを常に許可する」を選択すれば、今後そのサイトでポップアップが自動的に開くようになります。これが最も簡単な許可方法です。
方法1:特定のサイトだけポップアップを許可する【推奨】
セキュリティを保ちながら必要なサイトだけポップアップを使えるようにする、最も安全な方法です。
ステップ1:設定画面を開く
- Edgeを起動します
- 画面右上の「…」(3つの点)をクリック
- メニューから「設定」を選択
ステップ2:ポップアップ設定へ移動
- 左側のメニューから「Cookieとサイトのアクセス許可」をクリック
- 画面を下にスクロールして「すべてのアクセス許可」を探します
- 「ポップアップとリダイレクト」をクリック
ステップ3:許可するサイトを追加
- 「ブロック(推奨)」のスイッチがオン(青色)になっていることを確認
- 下にスクロールして「ポップアップの送信とリダイレクトの使用を許可しました」という項目を探します
- その横にある「サイトの追加」をクリック
- 許可したいサイトのURLを入力(例:
https://www.example.com) - 「追加」ボタンをクリック
これで完了です!登録したサイトだけがポップアップを表示できるようになります。
URLの入力方法のコツ
URLを入力する時は、以下の点に注意してください。
正しい入力例:
https://www.mizuhobank.co.jp(完全なURL)[*.]rakuten.co.jp(サブドメインすべてを許可)
間違った入力例:
mizuhobank(https://が抜けている)www.rakuten.co.jp/shopping(特定のページは指定できない)
ワイルドカード[*.]を使うと、そのドメインのすべてのサブドメインを一度に許可できます。例えば、[*.]google.comなら、mail.google.comもdrive.google.comも自動的に許可されるんです。
直接設定画面を開くショートカット
毎回メニューを辿るのは面倒ですよね。実は、アドレスバーに以下を入力すると、一発で設定画面が開きます。
edge://settings/content/popups
このURLをブックマークしておくと便利ですよ。
方法2:すべてのサイトでポップアップを許可する
セキュリティリスクがありますが、どうしても必要な場合の方法です。
設定手順
- 「…」→「設定」を開く
- 「プライバシー、検索、サービス」をクリック
- 「サイトのアクセス許可」をクリック
- 「すべてのアクセス許可」をクリック
- 「ポップアップとリダイレクト」をクリック
- 「ブロック(推奨)」のスイッチをオフ(灰色)にする
これで、すべてのサイトでポップアップが表示されるようになります。
この方法の注意点
すべてのポップアップを許可すると、悪質な広告やウイルスのリスクが高まります。
絶対におすすめしません。どうしても必要な場合でも、作業が終わったら必ずブロックに戻してください。長期間この設定のままにするのは危険です。
方法3:その場限りで一時的に許可する
特定のサイトを常に許可するほどではないけど、今だけポップアップを見たい。そんな時に便利な方法です。
アドレスバーのアイコンから許可
- ポップアップがブロックされると、アドレスバーにアイコンが表示されます
- そのアイコンをクリック
- ブロックされたポップアップのリンクが表示される
- クリックすれば、そのポップアップだけが開きます
この方法なら、毎回手動で許可するので安全性が高いです。ただし、同じサイトを頻繁に使うなら、方法1で登録した方が便利ですよ。
よく使うサイトのポップアップ設定例
実際によく使われるサイトでの設定例をご紹介します。
銀行・金融機関
多くの銀行では、ログイン時や振込確認時にポップアップウィンドウが開きます。
設定例:
- みずほ銀行:
[*.]mizuhobank.co.jp - 三菱UFJ銀行:
[*.]bk.mufg.jp - 楽天銀行:
[*.]rakuten-bank.co.jp
ショッピングサイト
決済画面や商品の拡大画像がポップアップで表示されることがあります。
設定例:
- 楽天市場:
[*.]rakuten.co.jp - Amazon:
[*.]amazon.co.jp - Yahoo!ショッピング:
[*.]yahoo.co.jp
官公庁・電子申請
マイナポータルや電子入札システムなどは、ポップアップが必須の場合が多いです。
設定例:
- マイナポータル:
[*.]myna.go.jp - e-Tax:
[*.]e-tax.nta.go.jp
ポップアップ許可のトラブルシューティング

設定したのにうまく動かない?そんな時の解決策をまとめました。
トラブル1:許可したのにポップアップが開かない
原因:URLの入力ミスや、ブラウザ拡張機能が干渉している可能性があります。
解決策:
- 登録したURLが正しいか再確認する(
https://が付いているか) - Edgeを一度完全に閉じて、再起動する
- 拡張機能を一時的に無効にして試す(「…」→「拡張機能」→「拡張機能の管理」)
トラブル2:許可リストに追加できない
原因:組織によってEdgeが管理されている可能性があります。
解決策:
edge://policyをアドレスバーに入力して確認- 「組織によって管理されています」と表示されたら、IT管理者に相談
- 個人のPCなら、Windowsの管理者アカウントでログインし直す
トラブル3:ポップアップは開くが内容が表示されない
原因:サイト側の問題、またはJavaScriptが無効になっています。
解決策:
- ページを更新(F5キー)してみる
- キャッシュをクリアする(「Ctrl + Shift + Delete」)
- JavaScriptが有効か確認(「設定」→「Cookieとサイトのアクセス許可」→「JavaScript」)
トラブル4:設定したサイトを削除したい
解決策:
edge://settings/content/popupsを開く- 「許可」リストで削除したいサイトを探す
- サイトの右側にある「…」をクリック
- 「削除」を選択
これで許可リストから削除されます。
ポップアップを許可する際の安全対策
ポップアップを許可することで便利になりますが、セキュリティには十分注意が必要です。
許可するサイトを厳選する
信頼できるサイトだけを許可リストに追加しましょう。
具体的には、以下のようなサイトです。
- 有名な銀行や金融機関
- 大手のショッピングサイト
- 官公庁のWebサイト
- 会社や学校の公式システム
聞いたことのないサイトや、一度しか使わないサイトは、その都度手動で許可する方が安全です。
定期的に許可リストを見直す
もう使わなくなったサイトは、許可リストから削除しましょう。
月に一度くらい、edge://settings/content/popupsを開いて、登録されているサイトをチェックする習慣をつけると良いですよ。不要なものがあれば、すぐに削除してください。
怪しいポップアップの見分け方
許可していないサイトでポップアップが開いた場合は要注意です。
危険なポップアップの特徴:
- 「ウイルスに感染しました!」という警告
- 高額賞金が当たったという通知
- 個人情報の入力を求める画面
- すぐにソフトウェアをダウンロードさせようとする
こうしたポップアップは絶対にクリックせず、すぐに閉じてください。タブごと閉じるのが最も安全です。
セキュリティソフトとの併用
Edgeのポップアップブロックは優秀ですが、それだけでは完璧ではありません。
信頼できるセキュリティソフトを併用することで、さらに安全性が高まります。Windows標準の「Windows セキュリティ」でも基本的な保護は可能ですが、より高度な保護が必要な場合は、専用のセキュリティソフトの導入を検討してください。
ポップアップブロックの仕組みを理解する
なぜEdgeは必要なポップアップまでブロックするのでしょうか?その仕組みを知っておくと、設定がより理解しやすくなります。
自動判定の難しさ
Edgeなどのブラウザにとって、「良いポップアップ」と「悪いポップアップ」を自動で見分けるのは非常に難しいんです。
見た目や動作が似ているため、すべてのポップアップを一律でブロックするのが最も安全な方法になります。だから、利用者が手動で「このサイトは信頼できる」と教えてあげる必要があるんですね。
ユーザーが操作した場合は許可される
実は、Edgeは完全にすべてのポップアップをブロックしているわけではありません。
ボタンやリンクをクリックした結果として開くウィンドウは、ポップアップブロックの対象外です。これは、ユーザーが意図的に操作したと判断されるからです。
自動的に勝手に開くポップアップだけがブロックされるんですよ。
企業・組織で使う場合の設定
会社や学校のパソコンでは、管理者向けの設定方法もあります。
グループポリシーでの一括設定
IT管理者は、グループポリシーを使って複数のパソコンに一括でポップアップ許可設定ができます。
設定パス:
「管理用テンプレート」→「Microsoft Edge」→「コンテンツの設定」→「特定のサイトでポップアップウィンドウを許可する」
ここで許可するURLを登録すれば、社員のパソコンすべてに自動的に設定が適用されます。
レジストリでの設定
より高度な設定が必要な場合は、レジストリから直接設定することも可能です。
ただし、レジストリ操作は慎重に行ってください。間違えるとシステムに問題が起こる可能性があります。一般の方は、通常の設定画面から操作することをおすすめします。
まとめ:ポップアップ許可は「必要最小限」が鉄則
Microsoft Edgeのポップアップ許可設定について解説してきました。最後にポイントをまとめます。
重要なポイント:
- ポップアップブロックはセキュリティのための重要機能
- 特定のサイトだけ許可する方法が最も安全
- すべてのポップアップを許可するのは避けるべき
- 信頼できるサイトだけを許可リストに追加する
- 定期的に許可リストを見直す
銀行やショッピングサイトなど、日常的に使うサイトは許可リストに登録しておくと便利です。でも、セキュリティとのバランスを忘れずに、必要最小限の許可にとどめましょう。
この記事を参考に、安全で快適なブラウジング環境を作ってくださいね。

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