Microsoft Edgeでインターネットに接続できなくなったり、会社のプロキシ設定が必要だったりすることはありませんか?
「ネットワーク設定ってどこにあるの?」「インターネットオプションが見つからない…」そんな疑問を持つ方も多いはずです。
実は、Microsoft Edgeのネットワーク設定は、ブラウザ単体ではなくWindowsのシステム設定と連携しています。少し分かりにくい部分もあるので、この記事で丁寧に解説していきますね。
基本的な設定方法からトラブルシューティングまで、初心者の方でも理解できるように説明します。
Microsoft Edgeのネットワーク設定の基本

最初に理解しておきたい重要なポイントがあります。
EdgeはWindowsの設定を使用
Microsoft Edgeは、Google Chromeと同じChromiumベースのブラウザです。そのため、独自のネットワーク設定画面を持っていません。
代わりに、Windowsのシステム全体のネットワーク設定を利用します。これは、Edgeだけでなく、他のアプリケーションとも設定を共有できるというメリットがあります。
つまり、Edgeのネットワーク設定を変更したいときは、Windowsの設定画面から操作する必要があるんです。
プロキシ設定の確認と変更方法
会社や学校でインターネットを使う場合、プロキシサーバーを経由する必要があることがあります。
プロキシサーバーとは、あなたのパソコンとインターネットの間に入る中継地点のようなものです。セキュリティ強化やアクセス制御に使われています。
Edgeからプロキシ設定を開く方法
手順1:Edge設定メニューを開く
画面右上の「・・・」(設定など)をクリックして、「設定」を選択します。
手順2:システム設定へ移動
左側のメニューから「システムとパフォーマンス」をクリックしましょう。
手順3:プロキシ設定を開く
「コンピューターのプロキシ設定を開く」をクリックします。
これで、Windowsのプロキシ設定画面が開きます。
検索機能を使った素早いアクセス
設定画面の左上にある検索ボックスに「プロキシ」と入力すると、直接プロキシ設定へのリンクが表示されます。この方法が一番早いですよ。
Windows設定から直接アクセス
Edgeを開かずにプロキシ設定にアクセスすることもできます。
Windows 10の場合
- スタートメニューから「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」を選択
- 左側のメニューから「プロキシ」をクリック
Windows 11の場合
- スタートメニューから「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」を選択
- 「プロキシ」をクリック
プロキシの手動設定
プロキシサーバーのアドレスが分かっている場合の設定方法です。
1. 手動プロキシ設定をオン
「プロキシサーバーを使う」のスイッチをオンにします。
2. アドレスとポートを入力
プロキシサーバーのIPアドレスとポート番号を入力しましょう。これらの情報は、会社のIT部門やネットワーク管理者から提供されているはずです。
例:
- アドレス:192.168.1.100
- ポート:8080
3. 例外設定(必要に応じて)
特定のウェブサイトをプロキシ経由せず直接アクセスしたい場合、例外リストに追加できます。
「次で始まるアドレス以外にプロキシサーバーを使用する」の欄に、除外したいアドレスをセミコロン(;)で区切って入力します。
4. 保存
「保存」ボタンをクリックして設定を完了します。
自動プロキシ設定
会社によっては、自動設定スクリプト(PACファイル)を使用している場合があります。
1. 自動検出をオン
「設定を自動的に検出する」をオンにします。
2. セットアップスクリプトを使用(必要な場合)
「セットアップスクリプトを使う」をオンにして、提供されたスクリプトのURLを入力しましょう。
IT部門から「http://proxy.company.com/proxy.pac」のようなURLが提供されているはずです。
3. 保存
「保存」ボタンをクリックして完了です。
インターネットオプションの開き方
Windows 10までのInternet Explorerでは「インターネットオプション」という設定画面がありました。
Edgeでもこのインターネットオプションにアクセスできますが、場所が分かりにくくなっています。
コントロールパネルから開く方法
Windows 10の場合
- スタートメニューで「コントロール パネル」と検索
- コントロールパネルを開く
- 「ネットワークとインターネット」をクリック
- 「インターネット オプション」をクリック
Windows 11の場合
- スタートメニューで「すべてのアプリ」をクリック
- 「Windows ツール」を選択
- 「コントロール パネル」を開く
- 「ネットワークとインターネット」→「インターネット オプション」の順にクリック
ネットワーク設定から開く方法
Windows 11では、より簡単な方法があります。
- タスクバーのネットワークアイコンを右クリック
- 「ネットワークとインターネットの設定」を選択
- 「ネットワークの詳細設定」をクリック
- 「インターネット オプション」をクリック
インターネットオプションでできること
この画面では、以下のような設定ができます:
- セキュリティレベルの調整
- プライバシー設定
- 詳細設定(SSL/TLSバージョンなど)
- 接続設定
- LAN設定
特に銀行のウェブサイトや電子証明書を使うシステムにアクセスする際、この画面での設定が必要になることがあります。
ローカルネットワークアクセスの制御
Edgeには、ローカルネットワーク(家庭内や会社内のネットワーク)へのアクセスを制御する機能があります。
ローカルネットワークアクセスとは
プライベートIPアドレス(192.168.x.xなど)を使用するネットワーク内のデバイスに、ウェブサイトがアクセスしようとすることを管理する機能です。
例えば、ネットワーク上のプリンターやスマート家電を設定するウェブページが、これらのデバイスにアクセスする必要がある場合などに関係します。
設定方法
1. Edgeの設定を開く
画面右上の「・・・」→「設定」をクリックします。
2. プライバシー設定へ移動
「プライバシー、検索、サービス」を選択しましょう。
3. サイトのアクセス許可
下にスクロールして「サイトのアクセス許可」をクリックし、「すべてのアクセス許可」を選択します。
4. ローカルネットワークアクセスを設定
ここで、特定のサイトに対してローカルネットワークへのアクセスを許可または拒否できます。
通常は、信頼できるサイト以外にはアクセスを許可しない方が安全です。
ファイアウォールとウイルス対策の設定

「ファイアウォールまたはウイルス対策の設定で、Microsoft Edge によるネットワークへのアクセスを許可してください」というエラーが出ることがあります。
原因と対処法
このエラーは、セキュリティソフトがEdgeの通信をブロックしている可能性があります。
Windows Defender ファイアウォールでの確認
- スタートメニューで「Windows セキュリティ」と検索
- 「ファイアウォールとネットワーク保護」を開く
- 「ファイアウォールによるアプリケーションの許可」をクリック
- 一覧から「Microsoft Edge」を探す
- 「プライベート」と「パブリック」の両方にチェックが入っているか確認
- チェックが外れていたら、チェックを入れて「OK」をクリック
サードパーティのセキュリティソフト
ノートンやウイルスバスターなどのセキュリティソフトを使っている場合は、そのソフトの設定画面で同様にEdgeを許可する必要があります。
各ソフトの設定方法は、公式サポートサイトを確認してください。
拡張機能が原因の場合
Edgeの拡張機能が通信を妨げている可能性もあります。
アドレスバーに「edge://extensions/」と入力して、拡張機能を一時的にオフにして問題が解決するか確認してみましょう。
ネットワーク接続のトラブルシューティング
Edgeでインターネットに接続できないときの対処法をまとめます。
基本的な確認事項
1. 他のブラウザは動作するか
ChromeやFirefoxなど、他のブラウザでインターネットにアクセスできるか試してみましょう。他のブラウザも同じ問題なら、ネットワーク自体に問題がある可能性が高いです。
2. Wi-Fiやイーサネットの接続を確認
タスクバーのネットワークアイコンを確認して、インターネットに接続されているか確かめます。
3. ルーターの再起動
意外と効果的なのがルーターの再起動です。電源を切って30秒待ち、再度電源を入れてみましょう。
Edgeのキャッシュとクッキーをクリア
古いデータが原因で問題が起きることがあります。
手順
- Edgeで「Ctrl + Shift + Delete」を押す
- 時間の範囲で「すべての期間」を選択
- 「キャッシュされた画像とファイル」と「Cookieおよびその他のサイトデータ」にチェック
- 「今すぐクリア」をクリック
Edgeをリセット
最終手段として、Edgeの設定を初期状態に戻すことができます。
手順
- 設定画面を開く
- 左側のメニューから「設定のリセット」を選択
- 「設定を復元して既定値に戻します」をクリック
- 「リセット」ボタンをクリック
この操作を行うと、拡張機能が無効になり、一時データが削除されます。ただし、ブックマークやパスワードは保持されるので安心してください。
DNSの設定変更
より高度なトラブルシューティングとして、DNS設定の変更も効果的な場合があります。
DNSとは
DNS(ドメイン・ネーム・システム)は、ウェブサイトの名前をIPアドレスに変換するシステムです。いわばインターネットの電話帳のような役割を果たしています。
パブリックDNSへの変更
GoogleやCloudflareが提供する無料のパブリックDNSに変更することで、接続が改善することがあります。
手順(Windows 11)
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」を開く
- 接続している方(Wi-Fiまたはイーサネット)をクリック
- 「DNSサーバーの割り当て」の横にある「編集」をクリック
- 「手動」を選択
- IPv4をオンにして、優先DNSサーバーを入力
- Google DNS:8.8.8.8
- Cloudflare DNS:1.1.1.1
- 代替DNSサーバーも入力(Googleの場合:8.8.4.4)
- 「保存」をクリック
この設定変更後、Edgeを再起動してください。
まとめ
Microsoft Edgeのネットワーク設定は、Windowsのシステム設定と密接に関連しています。
覚えておきたいポイント:
- Edgeはシステムのネットワーク設定を使用する
- プロキシ設定は「システムとパフォーマンス」から変更
- インターネットオプションはコントロールパネルからアクセス
- ファイアウォールでEdgeを許可する設定を確認
- 問題が起きたら、キャッシュクリアやEdgeのリセットを試す
会社のネットワークを使う場合は、IT部門から提供された設定情報をもとに正確に設定しましょう。
家庭のネットワークで問題が起きた場合は、この記事の手順を順番に試してみてください。多くの場合、どこかの段階で問題が解決するはずです。
それでも解決しない場合は、プロバイダーやネットワーク機器のメーカーに相談することをおすすめします!

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