「あれ?Microsoft Edgeがない…」「昨日まで使えていたのに突然消えた」「どこを探しても見つからない」——こんな状況に陥って焦っていませんか?
実は、Microsoft Edgeが「消えた」と感じる状況には、いくつかのパターンがあります。完全に削除されてしまったケースは稀で、多くの場合はアイコンが非表示になっているだけだったり、一時的な不具合で起動できなくなっているだけだったりします。
この記事では、Edgeが見つからない時の症状別の原因と、それぞれの解決方法を分かりやすく解説します。焦らず、順番に確認していきましょう。
まず確認!Edgeが「消えた」のは本当?3つのパターンを見極める

Edgeが消えたように見える状況は、大きく分けて3つのパターンがあります。まず自分がどのパターンに当てはまるか確認してください。
パターン1:アイコンだけが消えた
症状:
- デスクトップやタスクバーにEdgeのアイコンが見当たらない
- スタートメニューにも表示されていない
- でも、検索すると見つかる
原因:
このパターンは、誰かが誤ってアイコンを削除したか、ピン留めを外してしまった可能性が高いです。Edge本体は残っているので、最も簡単に解決できます。
パターン2:起動しない・開かない
症状:
- アイコンをクリックしても何も起きない
- 一瞬画面がちらついて消える
- エラーメッセージが表示される
- 「アプリが見つかりません」と表示される
原因:
Edge本体のプログラムが破損しているか、Windowsのシステムファイルに問題がある可能性があります。修復作業が必要です。
パターン3:完全に消失している
症状:
- 検索しても見つからない
- 「設定」→「アプリ」の一覧にも表示されない
- または表示されているが、変更・アンインストールボタンがグレーアウトして押せない
原因:
Windows Updateの不具合や、何らかの原因でEdgeが完全にアンインストールされた可能性があります。再インストールが必要です。
【パターン1の解決法】消えたアイコンを復活させる方法
アイコンが消えただけなら、簡単に元に戻せます。
手順1:Windowsの検索機能でEdgeを探す
- キーボードの「Windowsキー + S」を押す(または画面左下の検索アイコンをクリック)
- 検索ボックスに「edge」または「Microsoft Edge」と入力
- 検索結果に「Microsoft Edge」アプリが表示される
ここでEdgeが見つかれば、アイコンが消えていただけで、本体は無事です。
手順2:タスクバーとスタートメニューにピン留めする
検索結果に表示されたMicrosoft Edgeを右クリックして、以下のオプションを選択します:
- タスクバーにピン留め:画面下部のタスクバーにアイコンが追加されます
- スタートにピン留め:スタートメニューにアイコンが表示されます
これで、次回から簡単にEdgeを開けるようになります。
手順3:デスクトップにショートカットを作成
デスクトップにもアイコンが欲しい場合は、以下の手順で作成できます:
- 検索結果の「Microsoft Edge」を右クリック
- 「ファイルの場所を開く」を選択
- 開いたフォルダで「Microsoft Edge」アイコンを右クリック
- 「送る」→「デスクトップ(ショートカットを作成)」を選択
これでデスクトップにEdgeのアイコンが表示されます。
【パターン2の解決法】起動しないEdgeを修復する方法
Edgeが開かない場合は、以下の方法を順番に試してください。
対処法1:パソコンを完全にシャットダウンして再起動
意外かもしれませんが、これだけで解決することがよくあります。
重要:「再起動」ではなく「シャットダウン」を選んでください。
- スタートメニューを開く
- 電源マーク→「シャットダウン」を選択
- 完全に電源が切れるまで待つ(10秒程度)
- 電源ボタンを押してパソコンを起動
Windows 10以降の「高速スタートアップ」機能では、通常の再起動だと完全に電源が切れません。シャットダウンすることで、真っ新な状態から起動できます。
対処法2:Edgeのプロセスを強制終了する
バックグラウンドでEdgeが動き続けていて、新しく起動できない可能性があります。
手順:
- タスクバーを右クリック→「タスクマネージャー」を選択
- 「プロセス」タブを開く
- 「Microsoft Edge」を探す(複数ある場合があります)
- すべてのEdgeプロセスを選択して「タスクの終了」をクリック
- タスクマネージャーを閉じてEdgeを起動し直す
これで正常に起動することがあります。
対処法3:Edgeを修復する(最も推奨)
Edgeには「修復」機能が用意されています。お気に入りや設定を保持したまま、プログラムだけを直せます。
Windows 11の場合:
- 「Win + I」キーで設定を開く
- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」を選択
- リストから「Microsoft Edge」を探す
- 右側の「…」(3点メニュー)をクリック
- 「変更」を選択
- 「はい」をクリック(ユーザーアカウント制御)
- 「修復」ボタンをクリック
Windows 10の場合:
- 設定→「アプリ」→「アプリと機能」を開く
- 「Microsoft Edge」をクリック
- 「変更」ボタンをクリック
- 「修復」ボタンをクリック
修復には数分かかります。完了すると、Edgeが自動的に起動します。
対処法4:キャッシュファイルを手動で削除
Edgeのキャッシュが破損している場合、手動で削除することで解決できます。
注意:この作業を行うと、ブラウザのキャッシュデータが削除されますが、お気に入りや履歴は残ります。
手順:
- Edgeを完全に閉じる(タスクマネージャーでプロセスも終了)
- エクスプローラーを開く
- 上部メニューの「表示」→「隠しファイル」にチェックを入れる
- 以下のパスに移動:
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Microsoft\Edge\User Data\Default\Code Cache
- 「Code Cache」フォルダ内のファイルをすべて削除
- パソコンを再起動してEdgeを開く
一部削除できないファイルがあっても、削除できる分だけ消せば大丈夫です。
対処法5:拡張機能を無効化してEdgeを起動
拡張機能が原因でEdgeが起動しないこともあります。
手順:
- 「Win + R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を開く
- 以下を入力してEnterキーを押す:
"C:\Program Files (x86)\Microsoft\Edge\Application\msedge.exe" --disable-extensions
- Edgeが拡張機能なしで起動する
- 起動したら「設定」→「拡張機能」から問題のある拡張機能を無効化
これで通常起動できるようになります。
対処法6:Edgeの設定をリセット
修復でも直らない場合は、設定を初期状態に戻します。
この操作で削除されるもの:
- スタートページ設定
- 検索エンジン設定
- 拡張機能(すべて無効化)
- Cookie(クッキー)
削除されないもの:
- お気に入り
- 閲覧履歴
- 保存したパスワード
手順:
- Edgeを開く(開けない場合は対処法3の修復を先に試す)
- 右上の「…」メニュー→「設定」を選択
- 左側のメニューで「設定のリセット」をクリック
- 「設定を復元して既定値に戻します」を選択
- 「リセット」ボタンをクリック
リセット後、Edgeが正常に動作するか確認してください。
【パターン3の解決法】完全に消えたEdgeを再インストールする
Edgeが完全に消失している場合は、再インストールが必要です。
事前準備:別のブラウザを用意する
Edgeが使えないので、インストーラーをダウンロードするために別のブラウザが必要です:
- Google Chrome
- Mozilla Firefox
- 別のパソコンでダウンロードしてUSBメモリで移動
別のブラウザがない場合は、Microsoft Storeから簡易ブラウザをインストールすることもできます。
方法1:公式サイトから再インストール(推奨)
最も確実で安全な方法です。
手順:
- 別のブラウザで「https://www.microsoft.com/ja-jp/edge」にアクセス
- 「EDGEをダウンロード」ボタンをクリック
- 「Windows向けMicrosoft Edge」の「ダウンロード」を選択
- ライセンス条項を確認して「同意してダウンロード」をクリック
- ダウンロードした「MicrosoftEdgeSetup.exe」をダブルクリック
- インストールが自動的に開始されます
通常1〜3分でインストールが完了し、Edgeが自動起動します。
方法2:wingetコマンドで再インストール
Windows 10/11にはwingetという便利なコマンドツールが標準搭載されています。別のブラウザなしでEdgeをインストールできます。
手順:
- スタートメニューで「cmd」または「コマンドプロンプト」と検索
- 「コマンドプロンプト」を右クリック→「管理者として実行」
- 以下のコマンドを入力してEnterキーを押す:
winget install -e --id Microsoft.Edge
- ダウンロードとインストールが自動で進行
- 「インストールが完了しました」と表示されたら成功
この方法なら、他のブラウザをダウンロードする手間が省けます。
方法3:PowerShellで再登録する(上級者向け)
Edgeのファイルは残っているのに認識されていない場合に有効です。
手順:
- スタートメニューで「PowerShell」と検索
- 「Windows PowerShell」を右クリック→「管理者として実行」
- 以下のコマンドをコピーして貼り付けてEnterキーを押す:
Get-AppxPackage -AllUsers | Foreach {Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "$($_.InstallLocation)\AppXManifest.xml"}
- エラーメッセージが表示されることがありますが、気にせず進めてOK
- コマンド実行後、パソコンを再起動
再起動後、Edgeが復活しているか確認してください。
システムファイルの破損が原因の場合:SFCスキャンとDISMコマンド

WindowsのシステムファイルそのものがEdgeの消失に関係している可能性もあります。
SFC(システムファイルチェッカー)を実行
システムファイルを自動修復するツールです。
手順:
- コマンドプロンプト(管理者)を開く
- 以下のコマンドを入力してEnter:
sfc /scannow
- スキャンが完了するまで待つ(10〜30分程度)
- 完了後、パソコンを再起動
このツールは破損したシステムファイルを自動的に修復してくれます。
DISMコマンドも実行
SFCで直らない場合は、さらに強力なDISMコマンドを使います。
手順:
- コマンドプロンプト(管理者)を開く
- 以下のコマンドを順番に実行:
dism /online /cleanup-image /restorehealth
- 完了後、もう一度SFCを実行:
sfc /scannow
- すべて完了したらパソコンを再起動
この作業には時間がかかりますが、システムレベルの問題を解決できます。
Windows Updateが原因でEdgeが消えた場合
Windows Updateの直後にEdgeが消えた場合、そのアップデートに問題がある可能性があります。
最新の更新プログラムをアンインストール
手順:
- 「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」を開く
- 「更新の履歴を表示する」をクリック
- 「更新プログラムのアンインストール」を選択
- 最新の更新プログラム(日付順)を右クリック
- 「アンインストール」を選択
- パソコンを再起動
アンインストール後、Edgeが復活するか確認してください。
【最終手段】どうしても直らない場合の対処法
すべての方法を試しても解決しない場合は、以下の選択肢があります。
選択肢1:新しいユーザーアカウントを作成
現在のユーザープロファイルが破損している可能性があります。
手順:
- 「設定」→「アカウント」→「家族とその他のユーザー」を開く
- 「その他のユーザーをこのPCに追加」をクリック
- 新しいアカウントを作成
- 新しいアカウントでサインインしてEdgeが動作するか確認
新しいアカウントでEdgeが正常に動く場合、古いアカウントの問題です。データを移行して新しいアカウントを使うことを検討してください。
選択肢2:Windowsの修復インストール
OSレベルの深刻な問題がある場合は、Windowsの修復インストールが必要です。
重要:この作業は上級者向けです。データのバックアップを取ってから実施してください。
詳しい手順はMicrosoft公式サポートを参照することをおすすめします。
選択肢3:別のブラウザを使う
どうしてもEdgeが直らない場合は、当面の間は別のブラウザを使うのも一つの選択肢です:
- Google Chrome
- Mozilla Firefox
- Opera
- Brave
同じChromiumエンジンを使うChromeやOperaなら、Edgeと似た使い心地で利用できます。
よくある質問(FAQ)
Q1. Edgeが消えたのですが、お気に入りやパスワードは残っていますか?
A. Edgeのデータ(お気に入り、パスワード、履歴など)は、プログラム本体とは別に保存されています。再インストールや修復を行っても、これらのデータは通常保持されます。ただし、念のため定期的にエクスポートしておくことをおすすめします。
Q2. Windows Updateで勝手にEdgeが消えることはありますか?
A. 非常に稀ですが、Windows Updateの不具合でEdgeが起動しなくなったり、見つからなくなったりすることがあります。その場合は、最新の更新プログラムをアンインストールするか、修復機能を使うことで解決できます。
Q3. Edgeを誤って削除してしまいました。復活できますか?
A. はい、できます。Edgeは通常の方法では完全に削除できない設計になっていますが、特殊な方法で削除してしまった場合でも、公式サイトから再インストールすれば復活します。
Q4. 修復とリセットの違いは何ですか?
A. 修復はプログラムファイルのみを再ダウンロードし、設定やデータは保持されます。リセットは設定を初期状態に戻しますが、お気に入りや履歴などの重要なデータは保持されます。まずは修復を試し、それでもダメならリセットを試すのが良いでしょう。
Q5. 「変更」ボタンがグレーアウトして押せません。
A. これは企業や学校のパソコンで、IT管理者によってEdgeが管理されている可能性があります。この場合、個人では修復や変更ができないので、IT部門に相談してください。
Q6. Edgeが消えないように予防する方法はありますか?
A. 以下の予防策が有効です:
- Windows Updateを定期的に実行する
- 不審なソフトウェアをインストールしない
- セキュリティソフトを最新に保つ
- 定期的にシステムファイルチェック(SFC)を実行する
まとめ:焦らず段階的に対処すれば必ず解決できる
Microsoft Edgeが消えた問題は、多くの場合、段階的な対処法で解決できます。
今回の記事のポイント:
- まず「消えた」の意味を正確に把握する(アイコンだけ?起動しない?完全に消失?)
- 簡単な方法から順番に試す(再起動→修復→リセット→再インストール)
- システムファイルの問題も疑ってSFCスキャンを実行
- どうしても直らない場合は別のユーザーアカウントや別のブラウザを検討
最も重要なこと:
焦らないでください。Edgeが完全に消失しても、公式サイトから簡単に再インストールできます。お気に入りや重要なデータも、ほとんどの場合は無事です。
この記事で紹介した方法を上から順番に試していけば、必ず解決できます。もし自分で解決できない場合は、パソコンに詳しい知人やメーカーのサポート窓口に相談することも検討してください。
Edgeは日々進化している優秀なブラウザです。今回のトラブルを解決して、快適なブラウジング環境を取り戻しましょう!

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