「Edgeでファイルをダウンロードしているけど、異常に遅い…」
他のブラウザでは問題ないのに、なぜかEdgeだけダウンロード速度が遅いことありませんか?
実は、Microsoft Edgeのダウンロード速度が遅くなる原因は明確で、適切な対処をすれば劇的に改善できるんです。
この記事では、Edgeのダウンロードが遅くなる原因と、すぐに試せる解決方法を初心者にもわかりやすく解説していきます。
- ダウンロードが遅くなる主な原因
- 【解決方法1】キャッシュとCookieを削除する
- 【解決方法2】SmartScreen機能を一時的にオフにする
- 【解決方法3】並列ダウンロードを有効にする
- 【解決方法4】拡張機能を無効化する
- 【解決方法5】効率モードをオフにする
- 【解決方法6】グラフィックスアクセラレータを無効化
- 【解決方法7】バックグラウンドのダウンロードを停止
- 【解決方法8】DNSサーバーを変更する
- 【解決方法9】Edgeを最新バージョンにアップデート
- 【解決方法10】Edgeの設定をリセットする
- 【解決方法11】ネットワーク設定をリセット
- 【解決方法12】VPNやプロキシを一時的に無効化
- 速度テストの方法
- どうしても改善しない場合
- よくある質問
- まとめ
ダウンロードが遅くなる主な原因

まず、なぜEdgeのダウンロードが遅くなるのか、主な原因を理解しましょう。
原因1:キャッシュとCookieの蓄積
ブラウザを長期間使っていると、閲覧履歴やキャッシュデータが大量に蓄積されます。
これらのデータが処理を重くし、ダウンロード速度に影響を与えているんですね。
キャッシュは本来、Webページを高速表示するための仕組みですが、溜まりすぎると逆効果になります。
原因2:SmartScreen機能による遅延
Microsoft Defender SmartScreenは、ダウンロードファイルをリアルタイムでスキャンします。
このセキュリティチェックが原因で、ダウンロード開始までに時間がかかることがあるんです。
特にEdge 103や104のバージョンでは、この問題が顕著に報告されていました。
原因3:拡張機能の干渉
広告ブロッカーやVPN系の拡張機能は、通信をフィルタリングします。
複数の拡張機能が同時に動作すると、ダウンロード速度が大幅に低下する可能性があります。
原因4:効率モードの影響
Edgeの「効率モード」は、バッテリー節約のためCPUとメモリの使用を抑えます。
これがダウンロード速度にも影響を与え、本来の性能が発揮できなくなることがあるんですよ。
原因5:並列ダウンロードが無効
デフォルトでは、Edgeは1つの接続でファイルをダウンロードします。
並列ダウンロードを有効にすると、複数の接続を使って同時にダウンロードできるため、大幅に速度が向上します。
原因6:ネットワーク設定の問題
DNS設定が最適でない、VPN接続が干渉している、またはバックグラウンドで他のアプリが帯域を使用しているケースです。
インターネット回線自体は速くても、設定や他の要因で速度が制限されることがあります。
原因7:グラフィックスアクセラレータの問題
ハードウェアアクセラレーションが有効になっていると、一部の環境で競合が発生します。
これがダウンロード処理に悪影響を与えることもあるんです。
【解決方法1】キャッシュとCookieを削除する
最も効果的で簡単な方法から始めましょう。
ほとんどの場合、これだけで大幅に改善します。
手順:
- Edgeを起動している状態で、キーボードの Ctrl + Shift + Delete を同時に押します
- 「閲覧データをクリア」ウィンドウが開きます
- 「時間の範囲」を 「すべての期間」 に設定します
- 以下の項目にチェックを入れます:
- 閲覧の履歴
- ダウンロードの履歴
- キャッシュされた画像とファイル
- Cookieおよびその他のサイトデータ
- 「今すぐクリア」ボタンをクリックします
- 処理が完了したら、Edgeを完全に閉じて再起動します
注意点:
Cookieを削除すると、ログイン中のサイトからログアウトされます。重要なサイトのパスワードは控えておきましょう。
キャッシュクリア直後は一時的に表示速度が落ちますが、2回目以降のアクセスからは快適になります。
【解決方法2】SmartScreen機能を一時的にオフにする
セキュリティスキャンがダウンロードを遅延させている場合の対処法です。
重要: この方法は一時的な対処です。テスト後は必ずオンに戻してください。
手順:
- Edgeのアドレスバーに以下を入力してEnterキーを押します:
edge://settings/privacy
- 「セキュリティ」をクリックします
- 「Microsoft Defender SmartScreen」のセクションを探します
- 「有害なサイトやダウンロードから保護する」のトグルスイッチを オフ にします
- ダウンロードを試して速度を確認します
- テストが完了したら、必ずトグルスイッチを オン に戻します
SmartScreenをオフにすると、セキュリティリスクが高まります。
信頼できるサイトからのダウンロード時のみ一時的にオフにし、完了後は必ず有効に戻しましょう。
【解決方法3】並列ダウンロードを有効にする
大容量ファイルのダウンロードを高速化する方法です。
この設定は一度行えば、以降のすべてのダウンロードで有効になります。
手順:
- Edgeのアドレスバーに以下を入力します:
edge://flags
- ページ上部の検索ボックスに「parallel downloading」と入力します
- 「Parallel downloading」という項目が表示されます
- 右側のドロップダウンメニューから 「Enabled」 を選択します
- 画面下部に表示される「Restart」ボタンをクリックします
- Edgeが再起動したら設定完了です
この設定により、大きなファイルを複数の小さなパーツに分割して同時ダウンロードするため、速度が大幅に向上します。
【解決方法4】拡張機能を無効化する
拡張機能がダウンロードを妨げているかテストします。
手順A:InPrivateモードでテスト
- Edgeの右上にある「…」をクリックします
- 「新しいInPrivateウィンドウ」を選択します
(ショートカット:Ctrl + Shift + N) - InPrivateウィンドウでダウンロードを試します
InPrivateモードでは拡張機能が自動的に無効化されます。
これで速度が改善すれば、拡張機能が原因だとわかりますね。
手順B:拡張機能を個別に無効化
- アドレスバーに以下を入力します:
edge://extensions
- インストールされているすべての拡張機能を一旦オフにします
- ダウンロードを試します
- 速度が改善したら、拡張機能を1つずつオンにして原因を特定します
- 問題のある拡張機能を削除または無効のままにします
よくある原因の拡張機能:
- 広告ブロッカー(Adblock、uBlock Originなど)
- VPN拡張機能
- セキュリティ拡張機能(Malwarebytesなど)
- ダウンロードマネージャー
【解決方法5】効率モードをオフにする
効率モードがパフォーマンスを制限している場合の対処法です。
手順:
- Edgeの右上にある「…」をクリックして「設定」を開きます
- 左側のメニューから「システムとパフォーマンス」を選択します
- 「パフォーマンスの最適化」セクションを探します
- 「効率モードを有効にする」のトグルスイッチを オフ にします
- Edgeを再起動します
効率モードをオフにすると、電力消費は増えますが、ダウンロード速度を含めたブラウザ全体のパフォーマンスが向上します。
デスクトップPCを使っている場合は、オフにしても問題ありません。
【解決方法6】グラフィックスアクセラレータを無効化
ハードウェアアクセラレーションが原因でダウンロードが遅い場合の対処法です。
手順:
- アドレスバーに以下を入力します:
edge://settings/system
- 「システム」ページが表示されます
- 「使用可能な場合はグラフィックス アクセラレータを使用する」を探します
- トグルスイッチを オフ にします
- Edgeを再起動します
- ダウンロード速度が改善したか確認します
改善しない場合は、元に戻しても構いません。
【解決方法7】バックグラウンドのダウンロードを停止

他のアプリがネットワーク帯域を使用していないか確認します。
手順:
- キーボードの Ctrl + Shift + Esc を押してタスクマネージャーを開きます
- 「プロセス」タブを表示します
- 「ネットワーク」列をクリックして、使用量が多い順に並べ替えます
- ネットワークを大量に使用しているアプリがあれば確認します
よくあるバックグラウンドダウンロード:
- Windows Update
- OneDriveの同期
- Steamやその他のゲームクライアント
- クラウドストレージサービスの同期
必要に応じて、これらのアプリを一時停止してからEdgeでダウンロードしてください。
【解決方法8】DNSサーバーを変更する
デフォルトのDNSサーバーが遅い場合、高速なDNSに変更すると改善します。
Google Public DNSへの変更手順:
- Windowsキー + Iを押して「設定」を開きます
- 「ネットワークとインターネット」をクリックします
- 使用している接続(Wi-FiまたはEthernet)を選択します
- 「ハードウェアのプロパティ」をクリックします
- 「DNSサーバーの割り当て」の横にある「編集」をクリックします
- 「手動」を選択します
- IPv4をオンにして、以下を入力します:
- 優先DNS:8.8.8.8
- 代替DNS:8.8.4.4
- 「保存」をクリックします
- PCを再起動します
Cloudflare DNSを使う場合:
- 優先DNS:1.1.1.1
- 代替DNS:1.0.0.1
DNS変更は、ダウンロードだけでなく、Webページの読み込み速度全体も改善する可能性があります。
【解決方法9】Edgeを最新バージョンにアップデート
古いバージョンにはダウンロード関連のバグがある可能性があります。
手順:
- アドレスバーに以下を入力します:
edge://settings/help
- 「Microsoft Edgeについて」ページが開きます
- 自動的にアップデートの確認が始まります
- 更新がある場合は自動的にダウンロードされます
- 「再起動」ボタンが表示されたらクリックします
特に重要:
Edge 103と104には、ダウンロード遅延の既知の問題がありました。バージョン105以降にアップデートすることで解決します。
【解決方法10】Edgeの設定をリセットする
上記の方法で改善しない場合、設定を初期化します。
手順:
- Edgeの右上にある「…」をクリックして「設定」を開きます
- 左側のメニューから「設定のリセット」を選択します
- 「設定を復元して既定値に戻します」をクリックします
- 表示される内容を確認します
- 「リセット」ボタンをクリックします
リセット後の影響:
- スタートページ、新しいタブ、検索エンジンが初期状態に戻ります
- すべての拡張機能が無効化されます
- Cookieなどの一時データがクリアされます
保持されるもの:
- お気に入り(ブックマーク)
- 閲覧履歴
- 保存したパスワード
安心してリセットできます。
【解決方法11】ネットワーク設定をリセット
Windowsのネットワーク設定自体に問題がある場合の対処法です。
手順:
- Windowsキー + Iを押して「設定」を開きます
- 「ネットワークとインターネット」をクリックします
- 「ネットワークの詳細設定」をクリックします
- 「ネットワークのリセット」をクリックします
- 「今すぐリセット」ボタンをクリックします
- 「はい」をクリックして確認します
- PCが自動的に再起動します
再起動後、Wi-Fiのパスワードを再入力する必要があります。
【解決方法12】VPNやプロキシを一時的に無効化
VPN接続やプロキシサーバーがダウンロード速度を制限している場合があります。
VPNを無効化:
- タスクバー右下のネットワークアイコンをクリックします
- VPN接続を選択して「切断」をクリックします
- ダウンロードを試します
- 完了したら、VPNを再接続します
プロキシ設定を確認:
- Windowsキー + Iを押して「設定」を開きます
- 「ネットワークとインターネット」をクリックします
- 「プロキシ」を選択します
- 「プロキシサーバーを使う」がオンになっている場合、一時的にオフにします
- ダウンロードを試します
企業のPCの場合、プロキシ設定は変更しないでください。IT管理者に相談しましょう。
速度テストの方法
改善したかどうかを確認する方法です。
Edgeでインターネット速度をテスト:
- Edgeを開きます
- 右側のサイドバーにある「ツール」アイコンをクリックします
- 「インターネット速度テスト」を選択します
- 「開始」ボタンをクリックします
- ダウンロード速度とアップロード速度が表示されます
目安:
- 100Mbps以上:非常に高速
- 50~100Mbps:高速
- 10~50Mbps:普通
- 10Mbps未満:遅い
実際のダウンロード速度は、テスト結果の60~80%程度になるのが一般的です。
どうしても改善しない場合

上記のすべてを試しても改善しない場合は、以下を検討してください。
他のブラウザで速度比較
Chrome、Firefox、Braveなどで同じファイルをダウンロードしてみます。
他のブラウザでも遅い場合は、インターネット回線自体に問題がある可能性が高いです。
ダウンロードマネージャーの使用
大容量ファイルをダウンロードする場合、専用のダウンロードマネージャーソフトを使うのも選択肢です。
- Free Download Manager
- Internet Download Manager(有料)
- JDownloader
これらのツールは、複数のスレッドで同時ダウンロードするため、ブラウザより高速です。
インターネットプロバイダに連絡
回線速度自体が契約内容より明らかに遅い場合、プロバイダに確認してもらいましょう。
特定の時間帯だけ遅い場合は、回線の混雑が原因かもしれません。
よくある質問
Q1:ChromeやFirefoxと比べてEdgeは遅いですか?
いいえ、基本的にはほぼ同等の速度です。EdgeもChromiumベースなので、Chromeと同じエンジンを使用しています。設定や一時的な問題で遅く感じることはありますが、適切な対処をすれば同等かそれ以上の速度が出ます。
Q2:効率モードは常にオフにすべき?
ノートPCでバッテリー駆動時は効率モードをオンにするメリットがあります。デスクトップPCや電源に接続している時はオフにして問題ありません。状況に応じて使い分けましょう。
Q3:SmartScreenをオフにし続けても大丈夫?
推奨しません。SmartScreenは危険なファイルやサイトから保護する重要な機能です。速度テスト時のみ一時的にオフにし、通常は必ずオンに戻してください。
Q4:並列ダウンロードにデメリットはありますか?
ほとんどありません。ただし、一部の古いサーバーでは複数接続を拒否することがあります。その場合は通常のダウンロードに戻ります。基本的にはオンにしておくことをおすすめします。
Q5:ダウンロード速度とインターネット速度テストの結果が違うのはなぜ?
速度テストは理論上の最大値を測定しますが、実際のダウンロードはサーバーの混雑状況、時間帯、ファイルサイズなど様々な要因で変動します。テスト結果の60~80%が実際のダウンロード速度の目安です。
Q6:Windows Updateが影響していますか?
はい、バックグラウンドでWindows Updateがダウンロード中だと、帯域が分散されて遅くなります。タスクマネージャーで確認し、必要に応じて更新を一時停止してください。
まとめ
Microsoft Edgeのダウンロードが遅い問題は、適切な対処で確実に改善できます。
最も効果的な解決方法TOP3:
- キャッシュとCookieの削除:最も簡単で効果が高い
- 並列ダウンロードの有効化:大容量ファイルで劇的に改善
- 拡張機能の無効化:InPrivateモードでテストして原因を特定
その他の重要なポイント:
- SmartScreenは一時的なテストのみオフに、通常は必ずオン
- 効率モードはデスクトップPCではオフが推奨
- Edge 103/104から105以降へのアップデートで既知のバグが解消
- バックグラウンドのダウンロードを確認
- DNSサーバーの変更で全体的な速度改善も期待できる
まずは簡単な方法から順番に試してみてください。
ほとんどの場合、キャッシュクリアと並列ダウンロードの有効化だけで大幅に改善します。
それでも解決しない場合は、ネットワーク環境自体に問題がある可能性もあるので、他のブラウザでも速度を比較してみましょう。
快適なダウンロード環境を取り戻せることを願っています!


コメント