「Unable to load user details」エラーの原因と解決方法|GitHub認証トラブル完全ガイド

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「Unable to load user details」

GitHubやGitLab、GitHub Desktopなどを使っていると、突然このエラーメッセージに遭遇することがあります。ユーザー情報が読み込めないという意味ですが、原因は様々です。

この記事では、このエラーが発生する原因と、状況別の解決方法を分かりやすく解説していきます。

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  1. 「Unable to load user details」エラーとは?
    1. エラーが表示される主な場面
  2. エラーの主な原因
    1. 原因1:認証情報の問題
    2. 原因2:二要素認証(2FA)の設定期間中
    3. 原因3:ネットワーク接続の問題
    4. 原因4:ブラウザのキャッシュやCookie
    5. 原因5:アカウントの状態
    6. 原因6:サービス側の問題
  3. 解決方法1:Personal Access Tokenの設定
    1. ステップ1:Personal Access Tokenを作成
    2. ステップ2:トークンを保存
    3. ステップ3:トークンを使用する
    4. ステップ4:IDEで設定する(IntelliJ IDEA、PyCharmなど)
  4. 解決方法2:認証情報をリセットする
    1. Macでの認証情報削除
    2. Windowsでの認証情報削除
    3. Linuxでの認証情報削除
  5. 解決方法3:ブラウザのキャッシュとCookieをクリア
    1. Chromeの場合
    2. Firefoxの場合
    3. Safariの場合
  6. 解決方法4:二要素認証(2FA)を完了する
    1. 2FAの設定手順
  7. 解決方法5:ネットワーク設定を確認する
    1. プロキシやVPNの確認
    2. DNSの問題を解決
    3. GitHubのIPアドレスに直接アクセス
  8. 解決方法6:GitHub Desktopの再インストール
    1. 完全にアンインストール
    2. 最新版をインストール
  9. 解決方法7:GitコマンドでUser情報を設定
    1. User情報を確認
    2. User情報を設定
  10. トラブルシューティング:それでも解決しない場合
    1. エラーメッセージの詳細を確認
    2. GitHubのステータスを確認
    3. アカウントの状態を確認
    4. SSH認証に切り替える
  11. 予防策:エラーを防ぐためのベストプラクティス
    1. 1. Personal Access Tokenを定期的に更新
    2. 2. 認証情報を安全に管理
    3. 3. 2FAは必ず有効にする
    4. 4. 定期的にログを確認
    5. 5. IDEのGitプラグインを最新に保つ
  12. まとめ:エラー解決のチェックリスト

「Unable to load user details」エラーとは?

このエラーは、GitHubなどのサービスがユーザー情報を取得できないときに表示されるメッセージです。

エラーが表示される主な場面

GitHub Web UI

  • プロフィールページにアクセスしたとき
  • コラボレーターを追加しようとしたとき
  • リポジトリの設定を変更しようとしたとき

GitHub Desktop

  • アカウントにログインしようとしたとき
  • リポジトリを同期しようとしたとき
  • 認証情報の更新時

IDE(統合開発環境)

  • IntelliJ IDEA、PyCharm、VS Codeなど
  • GitHubとの連携機能を使用するとき
  • Pull Requestを表示しようとしたとき

コマンドライン

  • git pushgit pull の実行時
  • 認証が必要な操作を行うとき

エラーの主な原因

このエラーが発生する原因は、大きく分けて6つあります。

原因1:認証情報の問題

最も一般的な原因

  • パスワード認証が廃止され、Personal Access Token(PAT)が必要
  • トークンの有効期限が切れている
  • トークンの権限(スコープ)が不足している
  • 認証情報が古い、または間違っている

GitHubは2021年8月13日にパスワード認証を廃止しました。現在はPersonal Access Token(個人アクセストークン)による認証が必須です。

原因2:二要素認証(2FA)の設定期間中

GitHubで二要素認証(Two-Factor Authentication)の設定を要求されている期間中は、一部の機能が制限されます。

2FA登録期間中の制限

  • コラボレーターの追加ができない
  • 一部のAPI操作が制限される
  • アカウント機能が一時的に不完全

原因3:ネットワーク接続の問題

接続エラー

  • インターネット接続が不安定
  • プロキシやVPNの設定が干渉している
  • ファイアウォールがGitHubへのアクセスをブロック
  • DNSの解決に失敗している

原因4:ブラウザのキャッシュやCookie

古いデータの蓄積

  • ブラウザのキャッシュに古い認証情報が残っている
  • Cookieが破損している
  • ブラウザ拡張機能が干渉している

原因5:アカウントの状態

アカウント自体の問題

  • アカウントが凍結または制限されている
  • メール認証が完了していない
  • プロフィール設定が非公開になっている
  • 制裁対象国からのアクセス

原因6:サービス側の問題

GitHub/GitLabの障害

  • サーバーのメンテナンス中
  • 一時的なサービス障害
  • API制限に達している

解決方法1:Personal Access Tokenの設定

最も効果的な解決方法は、Personal Access Token(PAT)を正しく設定することです。

ステップ1:Personal Access Tokenを作成

GitHubでの手順

  1. GitHubにログイン
  2. 右上のプロフィールアイコンをクリック
  3. Settings を選択
  4. 左サイドバーの Developer settings をクリック
  5. Personal access tokensTokens (classic) を選択
  6. Generate new tokenGenerate new token (classic) をクリック

トークンの設定

  • Note:トークンの用途を記入(例:「Development Mac」)
  • Expiration:有効期限を設定(推奨:90日)
  • Select scopes:必要な権限にチェック

必要な権限(スコープ)

基本的な操作には以下をチェック:

  • repo:リポジトリへのフルアクセス
  • workflow:GitHub Actionsへのアクセス
  • user:ユーザー情報の読み取り
  1. Generate token をクリック
  2. 表示されたトークンをコピー(重要:再表示できません)

ステップ2:トークンを保存

生成されたトークンは、必ずメモ帳やパスワードマネージャーに保存してください。

ghp_xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx

このトークンは一度しか表示されません。ページを閉じると再表示できないので注意が必要です。

ステップ3:トークンを使用する

コマンドラインでの使用

次回 git push などを実行したとき、パスワードの入力を求められたら、パスワードの代わりにトークンを入力します。

Username: あなたのGitHubユーザー名
Password: ghp_xxxxxxxxxxxxxxxxxxxx(トークン)

認証情報をキャッシュする

毎回入力するのが面倒な場合は、認証情報をキャッシュできます。

Mac/Linuxの場合

git config --global credential.helper cache

Windowsの場合

git config --global credential.helper wincred

ステップ4:IDEで設定する(IntelliJ IDEA、PyCharmなど)

IntelliJ系IDEの場合

  1. Preferences/Settings を開く
  2. Version ControlGitHub を選択
  3. 既存のアカウントがあれば、Re-Login をクリック
  4. Use Token を選択
  5. Personal Access Tokenを貼り付け
  6. Log In をクリック

VS Codeの場合

  1. 左下の歯車アイコンから Settings を開く
  2. 「GitHub」で検索
  3. GitHub: Git Authentication が有効になっているか確認
  4. VS Codeがブラウザを開いてGitHub認証を促すので、指示に従う

解決方法2:認証情報をリセットする

古い認証情報が残っていることが原因の場合、リセットが有効です。

Macでの認証情報削除

キーチェーンアクセスから削除

  1. Spotlight検索(Command + Space)で「キーチェーンアクセス」と入力
  2. 検索欄に「github」と入力
  3. github.com の項目を見つける
  4. 右クリックして 削除 を選択
  5. 確認ダイアログで 削除 をクリック

次回のGit操作時に、新しい認証情報の入力を求められます。

Windowsでの認証情報削除

資格情報マネージャーから削除

  1. スタートメニューから「資格情報マネージャー」を検索
  2. Windows 資格情報 をクリック
  3. 汎用資格情報 セクションを展開
  4. git:https://github.com を探す
  5. 右側の矢印をクリックして展開
  6. 削除 をクリック

Linuxでの認証情報削除

# 認証情報ヘルパーの確認
git config --global credential.helper

# キャッシュされた認証情報を削除
git credential-cache exit

# または、設定ファイルから直接削除
rm ~/.git-credentials

解決方法3:ブラウザのキャッシュとCookieをクリア

Webブラウザでエラーが発生している場合に有効です。

Chromeの場合

  1. 右上の メニューをクリック
  2. 設定 を選択
  3. プライバシーとセキュリティ をクリック
  4. 閲覧履歴データの削除 を選択
  5. 以下にチェック:
  • ✓ Cookieと他のサイトデータ
  • ✓ キャッシュされた画像とファイル
  1. 期間を 全期間 に設定
  2. データを削除 をクリック

Firefoxの場合

  1. 右上の メニューをクリック
  2. 設定 を選択
  3. プライバシーとセキュリティ をクリック
  4. Cookieとサイトデータ セクションで データを消去 をクリック
  5. 両方にチェックして 消去 をクリック

Safariの場合

  1. メニューバーの Safari環境設定 を選択
  2. プライバシー タブをクリック
  3. Webサイトデータを管理 をクリック
  4. github.com を検索して 削除 をクリック

解決方法4:二要素認証(2FA)を完了する

2FA設定期間中にエラーが出ている場合は、設定を完了させましょう。

2FAの設定手順

  1. GitHubの Settings を開く
  2. Password and authentication を選択
  3. Two-factor authentication セクションを見つける
  4. Enable two-factor authentication をクリック
  5. 認証アプリ(Google Authenticator、Authyなど)をスキャン
  6. 6桁のコードを入力して確認
  7. リカバリーコードを保存

2FAの設定が完了すると、アカウント機能が正常に戻ります。

解決方法5:ネットワーク設定を確認する

プロキシやVPNの確認

プロキシやVPNを使用している場合、一時的に無効にして試してみましょう。

Gitのプロキシ設定を確認

# プロキシ設定を確認
git config --global http.proxy
git config --global https.proxy

# プロキシ設定を解除
git config --global --unset http.proxy
git config --global --unset https.proxy

DNSの問題を解決

DNSキャッシュをクリア

Macの場合

sudo dscacheutil -flushcache
sudo killall -HUP mDNSResponder

Windowsの場合

ipconfig /flushdns

Linuxの場合

sudo systemd-resolve --flush-caches

GitHubのIPアドレスに直接アクセス

DNSの問題を回避するため、hostsファイルに追加できます。

/etc/hosts(Mac/Linux)または C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts(Windows)に追加

140.82.121.3 github.com
140.82.121.4 api.github.com

解決方法6:GitHub Desktopの再インストール

GitHub Desktopでエラーが出ている場合、クリーンインストールが効果的です。

完全にアンインストール

Macの場合

  1. アプリケーションフォルダから GitHub Desktop を削除
  2. 以下のフォルダを削除:
rm -rf ~/Library/Application\ Support/GitHub\ Desktop
rm -rf ~/Library/Caches/com.github.GitHubClient

Windowsの場合

  1. コントロールパネルからアンインストール
  2. 以下のフォルダを削除:
%APPDATA%\GitHub Desktop
%LOCALAPPDATA%\GitHubDesktop

最新版をインストール

  1. GitHub Desktop公式サイトから最新版をダウンロード
  2. インストーラーを実行
  3. 新しいPersonal Access Tokenでログイン

解決方法7:GitコマンドでUser情報を設定

認証情報が正しく設定されていない場合の対処法です。

User情報を確認

git config --list

出力に以下が含まれているか確認:

user.name=あなたの名前
user.email=あなたのメールアドレス

User情報を設定

# グローバル設定(すべてのリポジトリに適用)
git config --global user.name "あなたの名前"
git config --global user.email "あなたのメールアドレス"

# ローカル設定(現在のリポジトリのみ)
git config user.name "あなたの名前"
git config user.email "あなたのメールアドレス"

重要:メールアドレスはGitHubに登録したものを使用

GitHubのメールアドレスと一致していないと、コミットが正しく認識されません。

トラブルシューティング:それでも解決しない場合

エラーメッセージの詳細を確認

より詳しいエラー情報を取得します。

# 詳細なログを表示
GIT_TRACE=1 GIT_CURL_VERBOSE=1 git push origin main

GitHubのステータスを確認

GitHub側で障害が発生していないか確認しましょう。

サーバー障害の場合は、復旧を待つしかありません。

アカウントの状態を確認

確認すべきこと

  1. GitHubにログインできるか
  2. メール認証が完了しているか
  3. アカウントが凍結されていないか
  4. プロフィールが公開設定になっているか

アカウントが凍結されている場合

GitHubサポートに問い合わせる必要があります。

SSH認証に切り替える

HTTPS認証で問題が続く場合、SSH認証に切り替えるのも一つの方法です。

SSHキーを生成

ssh-keygen -t ed25519 -C "あなたのメールアドレス"

公開鍵をGitHubに登録

  1. 公開鍵をコピー
cat ~/.ssh/id_ed25519.pub
  1. GitHub → SettingsSSH and GPG keys
  2. New SSH key をクリック
  3. 公開鍵を貼り付けて保存

リモートURLをSSHに変更

# 現在のリモートURL確認
git remote -v

# HTTPSからSSHに変更
git remote set-url origin git@github.com:ユーザー名/リポジトリ名.git

予防策:エラーを防ぐためのベストプラクティス

1. Personal Access Tokenを定期的に更新

トークンには有効期限を設定し、期限切れになる前に更新しましょう。

おすすめの設定

  • 有効期限:90日
  • カレンダーにリマインダーを設定
  • 複数のトークンを用途別に作成

2. 認証情報を安全に管理

パスワードマネージャーの使用

  • 1Password、LastPass、Bitwardenなど
  • トークンを暗号化して保存
  • 複数デバイスで同期

3. 2FAは必ず有効にする

セキュリティのために二要素認証は必須です。

メリット

  • アカウントの安全性が大幅に向上
  • 不正アクセスを防げる
  • GitHubの推奨設定

4. 定期的にログを確認

# 最近の認証エラーを確認
git log --all --oneline | head -20

5. IDEのGitプラグインを最新に保つ

古いバージョンでは認証エラーが発生しやすくなります。

まとめ:エラー解決のチェックリスト

「Unable to load user details」エラーに遭遇したら、次の順番で確認していきましょう。

基本チェック

  • [ ] GitHubのステータスページで障害情報を確認
  • [ ] インターネット接続を確認
  • [ ] 他のGitHub機能が正常に動作するか確認

認証関連

  • [ ] Personal Access Tokenを作成・更新
  • [ ] トークンの権限(スコープ)が適切か確認
  • [ ] パスワードではなくトークンを使用しているか確認
  • [ ] 認証情報をキャッシュから削除して再設定

ブラウザ関連

  • [ ] ブラウザのキャッシュとCookieをクリア
  • [ ] 別のブラウザやシークレットモードで試す
  • [ ] ブラウザ拡張機能を無効にして試す

ネットワーク関連

  • [ ] プロキシやVPNを一時的に無効化
  • [ ] DNSキャッシュをクリア
  • [ ] ファイアウォール設定を確認

アカウント関連

  • [ ] 二要素認証の設定が完了しているか確認
  • [ ] メール認証が完了しているか確認
  • [ ] アカウントが凍結されていないか確認

ツール関連

  • [ ] GitHub DesktopやIDEを最新版に更新
  • [ ] Gitのバージョンを確認・更新
  • [ ] 必要に応じて再インストール

最終手段

  • [ ] SSH認証に切り替える
  • [ ] GitHubサポートに問い合わせ

このエラーは、ほとんどの場合、認証情報の問題で発生します。まずはPersonal Access Tokenの設定を見直すことから始めましょう。

あなたのGitHub開発環境がスムーズに動作することを願っています!

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