「他の処理で使用されているため、フォルダを開けませんでした」「フォルダーが使用中のため処理できませんでした」「操作が失敗しました。別の操作がフォルダを使用中です」
Thunderbirdでこんなエラーメッセージが表示されて、メールの受信・移動・削除ができなくなったことはありませんか?
このエラーは、Thunderbirdがフォルダやファイルにアクセスしようとした時に、他のプログラムやプロセスがそのファイルを使用中(ロック中)の状態で発生します。
この記事では、このエラーの原因から具体的な解決方法まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。段階を追って試していけば、必ず解決できますよ!
このエラーが出る状況

まず、どんな時にこのエラーが表示されるか確認しましょう。
よくあるエラーメッセージ
パターン1:受信時
他の処理で使用されているため、受信トレイフォルダーを開けませんでした
パターン2:移動・削除時
操作が失敗しました。別の操作がフォルダを使用中です。
その操作が終了するまで待ってから、もう一度試してください。
パターン3:圧縮時
別の操作が進行中のため、フォルダーを圧縮できません。
後でもう一度試してください。
パターン4:フィルター実行時
メッセージをフォルダーに追加できなかったため、
○○フォルダーにメッセージをフィルターで分別できませんでした。
フォルダーが正しく表示されているか確認し、
フォルダーのプロパティからフォルダーの修復を試してください。
エラーが発生する操作
主な操作:
- 新着メールの受信
- メールの移動
- メールの削除
- フォルダの圧縮(最適化)
- フィルター(振り分けルール)の実行
- フォルダの修復
- メールのコピー
エラーの原因を理解しよう
このエラーは、複数のプログラムやプロセスが同時に同じファイルにアクセスしようとして、ファイルが「ロック」されている状態で発生します。
主な原因7つ
原因1:ウイルス対策ソフトによるスキャン
- Thunderbirdがファイルを開こうとした瞬間、ウイルス対策ソフトがスキャン
- 大きなファイル(数GB)のスキャンには時間がかかる
- スキャン中はファイルがロックされる
原因2:バックアップソフトとの競合
- クラウドバックアップ(OneDrive、Dropbox、Googleドライブなど)
- Time Machine(Mac)
- Windows バックアップ
- これらがThunderbirdのファイルを同期・バックアップ中
原因3:複数のThunderbirdプロセス
- Thunderbirdが完全に終了していない
- バックグラウンドでプロセスが残っている
- 複数のThunderbirdウィンドウが開いている
原因4:索引ファイル(.msf)の破損
- .msfファイルが壊れている
- 実際のメールファイルと.msfファイルの不整合
原因5:ロックファイルの残存
- parent.lockファイルが残っている
- lockファイルが残っている
- Thunderbirdのクラッシュ後によく発生
原因6:フォルダの最適化処理中
- Thunderbird自身がフォルダを最適化している途中
- 削除されたメールを完全に削除する処理
- 処理が長時間かかっている
原因7:大容量のメールボックス
- フォルダのサイズが4GBに近い、または超えている
- 処理に時間がかかり、タイムアウトする
- ファイルシステムの制限
解決方法:段階的アプローチ
原因が特定できない場合は、以下の方法を順番に試していきましょう。
【基本】解決方法1:Thunderbirdの完全終了と再起動
最も基本的で、多くの場合これで解決します。
手順:
- Thunderbirdのウィンドウをすべて閉じる
- Windows: タスクマネージャーを開く(Ctrl + Shift + Esc)
- 「プロセス」タブで「thunderbird.exe」を探す
- 見つかったら選択して「タスクの終了」をクリック
- 複数のthunderbird.exeがあれば、すべて終了
- Thunderbirdを再起動
Mac の場合:
- 「アクティビティモニタ」を開く
- 「Thunderbird」を検索
- すべてのThunderbirdプロセスを選択して「終了」
- Thunderbirdを再起動
Linux の場合:
- ターミナルを開く
killall thunderbirdを実行- Thunderbirdを再起動
【頻出】解決方法2:ロックファイルの削除
Thunderbirdのクラッシュ後によく発生する問題です。
手順:
ステップ1:Thunderbirdを完全終了(解決方法1参照)
ステップ2:プロファイルフォルダを開く
Thunderbird起動前に以下の手順:
- Windowsキー + Rを押す
- 以下を入力してEnter:
%APPDATA%\Thunderbird\Profiles\
- プロファイルフォルダ(xxxxxxxx.default-releaseなど)を開く
Macの場合:
~/Library/Thunderbird/Profiles/
Linuxの場合:
~/.thunderbird/
ステップ3:ロックファイルを削除
以下のファイルを探して削除:
- parent.lock(または .parentlock)
- lock
- .lock(隠しファイル)
注意:
- Windowsで隠しファイルを表示する設定にする必要があるかも
- 「表示」→「隠しファイル」にチェック
ステップ4:Thunderbirdを起動
通常通り起動すれば、エラーが解消されているはずです。
【効果的】解決方法3:索引ファイル(.msf)の削除
索引ファイルが破損している場合の解決方法です。
手順:
ステップ1:Thunderbirdを終了
ステップ2:プロファイルフォルダ内のMailフォルダを開く
- プロファイルフォルダを開く(解決方法2参照)
- 「Mail」フォルダを開く
- さらにアカウント名のフォルダを開く(例:pop.example.com)
IMAPの場合:
- 「ImapMail」フォルダを開く
ステップ3:.msfファイルを削除
- 拡張子が「.msf」のファイルをすべて選択
- 削除する
簡単な方法(Windows):
- Mailフォルダで検索ボックスに「*.msf」と入力
- すべての.msfファイルが表示される
- Ctrl + A で全選択
- Delete キーで削除
ステップ4:Thunderbirdを起動
起動すると、Thunderbirdが自動的に.msfファイルを再作成します。
少し時間がかかる場合がありますが、待ちましょう。
【重要】解決方法4:ウイルス対策ソフトの除外設定
ウイルス対策ソフトが原因の場合、Thunderbirdのフォルダを除外します。
一般的な手順:
ステップ1:ウイルス対策ソフトの設定を開く
各ソフトウェアによって異なりますが、一般的には:
- システムトレイのアイコンを右クリック
- 「設定」または「環境設定」を選択
ステップ2:除外設定を探す
以下のような項目を探す:
- 「除外」
- 「例外」
- 「スキャンから除外」
- 「リアルタイム保護の除外」
ステップ3:Thunderbirdのプロファイルフォルダを追加
除外するパス(Windows):
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Thunderbird
主なウイルス対策ソフト別の設定方法:
Windows Defender の場合:
- 「Windows セキュリティ」を開く
- 「ウイルスと脅威の防止」
- 「設定の管理」
- 「除外」→「除外の追加または削除」
- 「フォルダー」を選択
- Thunderbirdのプロファイルフォルダを選択
Norton の場合:
- Norton を開く
- 「設定」
- 「ウイルス対策」
- 「除外と低危険度」
- フォルダーを追加
AVG / Avast の場合:
- 設定を開く
- 「一般」→「例外」
- フォルダーを追加
注意点:
- ウイルス対策は重要なので、フォルダ全体ではなく、特定のフォルダのみ除外
- 定期的にThunderbirdを最新版に更新してセキュリティを保つ
【バックアップソフト】解決方法5:クラウド同期の除外
クラウドストレージがThunderbirdのファイルを同期している場合の対処法です。
OneDrive の場合:
- タスクバーのOneDriveアイコンを右クリック
- 「設定」
- 「アカウント」タブ
- 「フォルダーの選択」
- Thunderbirdフォルダのチェックを外す
または:
- OneDriveフォルダから、Thunderbirdプロファイルを移動
- Thunderbirdが保存される場所を変更
Dropbox の場合:
- 設定を開く
- 「同期」タブ
- 「選択的同期」
- Thunderbirdフォルダのチェックを外す
Google ドライブ の場合:
- バックアップと同期の設定
- Thunderbirdフォルダを除外
Time Machine(Mac)の場合:
- 「システム環境設定」→「Time Machine」
- 「オプション」
- Thunderbirdプロファイルフォルダを追加
推奨:
クラウド同期からは除外し、代わりに定期的に手動でバックアップする方が安全です。
【フォルダ修復】解決方法6:フォルダの修復機能を使う
フォルダ自体に問題がある場合の対処法です。
手順:
ステップ1:問題のフォルダを特定
エラーメッセージに表示されているフォルダ名を確認
ステップ2:フォルダを修復
- Thunderbirdを起動
- 問題のフォルダを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「フォルダーを修復」ボタンをクリック
- 処理が完了するまで待つ(数分〜数十分)
注意点:
- 修復中は他の操作をしない
- 大きなフォルダの場合、かなり時間がかかる
- ステータスバーの進捗を確認
- 途中で強制終了しない
複数のフォルダで問題が出る場合:
- すべてのフォルダで修復を実行
- 「受信トレイ」から順番に
- 一つずつ完了させる
【セーフモード】解決方法7:セーフモードで起動
アドオンが原因の場合の確認方法です。
手順:
Windowsの場合:
- Shiftキーを押しながらThunderbirdを起動
または:
- Thunderbirdを起動
- 「ヘルプ」→「トラブルシューティングモード」
- 「再起動」をクリック
セーフモードで動作する場合:
アドオンが原因です。
原因のアドオンを特定:
- 通常モードで起動
- 「ツール」→「アドオンとテーマ」
- アドオンを一つずつ無効化
- 無効化するたびにThunderbirdを再起動
- エラーが出なくなったら、最後に無効化したアドオンが原因
- そのアドオンを削除またはアップデート
【フォルダ最適化】解決方法8:フォルダの最適化(圧縮)
フォルダが肥大化している場合の対処法です。
手順:
ステップ1:インターネット接続を一時的に切断(推奨)
- LANケーブルを抜く
- Wi-Fiを無効化
理由:新着メールの受信を防ぎ、競合を避ける
ステップ2:Thunderbirdを起動
ステップ3:フォルダを最適化
方法A:個別のフォルダ
- フォルダを右クリック
- 「最適化」を選択
- 処理完了まで待つ
方法B:すべてのフォルダ
- 「ファイル」→「最適化」
- すべてのフォルダが順番に処理される
- 完了まで待つ(数分〜数十分)
注意点:
- 処理中は絶対に強制終了しない
- ステータスバーで進捗を確認
- 完了するまでは他の操作をしない
ステップ4:インターネット接続を元に戻す
ステップ5:動作確認
【上級者向け】解決方法9:プロセスモニターで原因特定
どのプログラムがファイルをロックしているか特定します。
Windows の場合:
ツール:Process Explorer(無料、Microsoft公式)
- Process Explorerをダウンロード
- https://docs.microsoft.com/en-us/sysinternals/downloads/process-explorer
- 管理者として実行
- Ctrl + F で検索
- Thunderbirdのファイル名を入力
- 例:「Inbox」
- どのプロセスが使用中か確認
Resource Monitor を使う方法:
- タスクマネージャーを開く
- 「パフォーマンス」タブ
- 下部の「リソースモニターを開く」
- 「CPU」タブ
- 「関連付けられたハンドル」で検索
- Thunderbirdのファイル名を入力
Mac の場合:
ターミナルで以下を実行:
lsof | grep thunderbird
Linux の場合:
lsof | grep thunderbird
fuser <ファイルパス>
【効果的】解決方法10:メールボックスのサイズを減らす
4GB制限問題への対処です。
ステップ1:フォルダのサイズを確認
- フォルダを右クリック
- 「プロパティ」
- サイズを確認(特に受信トレイ)
4GBに近い、または超えている場合:
ステップ2:古いメールをアーカイブ
- 古いメールを選択
- 別のフォルダに移動
- 例:「2023年アーカイブ」フォルダを作成して移動
ステップ3:不要なメールを削除
- 不要なメールを削除
- 「ゴミ箱」フォルダも空にする
ステップ4:添付ファイルの大きいメールを処理
- 添付ファイルを保存
- メールから添付ファイルを削除
ステップ5:フォルダを最適化
解決方法8を実施
予防策:
- 定期的に古いメールをアーカイブ
- 受信トレイは1GB以下に保つ
- 添付ファイルは外部に保存
状況別トラブルシューティング

具体的な状況に応じた対処法です。
状況1:メール受信時にエラーが出る
症状:
他の処理で使用されているため、受信トレイフォルダーを開けませんでした
対処法:
- 解決方法1:Thunderbirdの完全終了と再起動
- 解決方法2:ロックファイルの削除
- 解決方法4:ウイルス対策ソフトの除外設定
- 解決方法10:受信トレイのサイズを減らす
状況2:フィルター実行時にエラーが連発する
症状:
メッセージをフォルダーに追加できなかったため、
○○フォルダーにメッセージをフィルターで分別できませんでした
対処法:
即効性のある方法:
- インターネット接続を切断
- Thunderbirdを起動(メール受信が起こらない)
- エラーが出たフォルダをすべて修復(解決方法6)
- .msfファイルを削除(解決方法3)
- インターネット接続を元に戻す
- Thunderbirdを再起動
根本的な解決:
- フィルターの振り分け先フォルダを確認
- 大きすぎるフォルダがあれば分割
- 不要なフィルターを削除
状況3:フォルダの圧縮時にエラーが出る
症状:
別の操作が進行中のため、フォルダーを圧縮できません
対処法:
- すべての操作が完了するまで待つ(5〜10分)
- それでもダメなら:
- Thunderbirdを完全終了(解決方法1)
- ウイルス対策ソフトを一時的に無効化
- Thunderbirdを起動
- 手動で圧縮を実行(解決方法8)
- ウイルス対策ソフトを有効に戻す
状況4:メールの移動・削除ができない
症状:
操作が失敗しました。別の操作がフォルダを使用中です
対処法:
- 解決方法1:Thunderbirdの完全終了と再起動
- 解決方法3:.msfファイルの削除
- 解決方法6:フォルダの修復
- それでもダメなら:
- プロファイルフォルダのファイルが「読み取り専用」になっていないか確認
- ファイルを右クリック→「プロパティ」
- 「読み取り専用」のチェックを外す
状況5:特定のフォルダだけでエラーが出る
症状:
- 特定のフォルダだけで問題が発生
- 他のフォルダは正常
対処法:
ステップ1:問題のフォルダを修復(解決方法6)
ステップ2:フォルダの.msfファイルを削除
- Thunderbirdを終了
- プロファイルフォルダを開く
- そのフォルダの.msfファイルだけを削除
- Thunderbirdを起動
ステップ3:フォルダを再作成
- 新しいフォルダを作成
- 問題のフォルダのメールを新フォルダに移動
- 古いフォルダを削除
- 新フォルダの名前を元の名前に変更
状況6:起動時から既にエラーが出る
症状:
- Thunderbirdを起動した直後からエラー
- 何も操作していないのにエラー
対処法:
- 解決方法2:ロックファイルの削除(最優先)
- 解決方法7:セーフモードで起動(アドオン確認)
- 解決方法4:ウイルス対策ソフトの除外設定
予防策:エラーを起こさないために
日頃から以下を実践すれば、エラーを予防できます。
予防策1:定期的なフォルダの最適化
頻度: 月1回程度
方法:
- 「ファイル」→「最適化」
- すべてのフォルダを最適化
自動最適化の設定:
- 「ツール」→「設定」
- 「ネットワークとディスク領域」
- 「ディスク領域」セクション
- 「合計で○○MB以上節約できるときは、フォルダーを最適化する」にチェック
予防策2:受信トレイを常に整理
ルール:
- 受信トレイには直近1〜3ヶ月分のみ
- 古いメールは別フォルダに移動
- 受信トレイは1GB以下に保つ
フィルターを活用:
- 自動振り分けでメールを分類
- 受信トレイに溜まらないようにする
予防策3:正しい終了手順
正しい方法:
- すべての送受信を完了させる
- 処理中の表示がないか確認
- 「ファイル」→「終了」で閉じる
- または右上の「×」ボタン
避けるべき:
- 処理中の強制終了
- タスクマネージャーからの終了(通常時)
- 電源ボタンで強制シャットダウン
予防策4:ウイルス対策ソフトの除外設定を維持
一度設定したら:
- ソフトを更新しても設定が残っているか確認
- 年に1〜2回、確認する
予防策5:定期的なバックアップ
推奨頻度: 月1回
方法:
- Thunderbirdを終了
- プロファイルフォルダ全体をコピー
- 外部ストレージやクラウドに保存
予防策6:Thunderbirdを最新版に保つ
理由:
- バグ修正
- パフォーマンス改善
- セキュリティアップデート
更新方法:
- 「ヘルプ」→「Mozilla Thunderbirdについて」
- 自動的に更新を確認
- あれば「再起動して更新」
予防策7:不要なアドオンを削除
定期的に確認:
- 「ツール」→「アドオンとテーマ」
- 使っていないアドオンを無効化または削除
- 必要最小限に保つ
よくある質問
Q1: エラーが出るけど、メールの受信自体はできている。放置しても大丈夫?
回答: 放置は推奨しません。
理由:
- データ破損のリスクが高まる
- エラーが頻発すると、メールが失われる可能性
- フォルダの破損が進行する
推奨:
- エラーが出たら、すぐに対処
- 少なくとも週末に対処する
Q2: ウイルス対策ソフトを除外設定すると、セキュリティが心配です
回答: 適切に設定すれば問題ありません。
安全な運用:
- Thunderbirdのプロファイルフォルダのみ除外
- メールの添付ファイルは別途スキャン
- Thunderbirdを最新版に保つ
- 怪しいメールは開かない
追加の保護:
- メール受信後、手動で添付ファイルをスキャン
- 定期的に全体スキャンを実行
Q3: 毎回フォルダの修復をしないといけません。根本的な解決法は?
回答: 以下を試してください。
可能性1:ウイルス対策ソフトが原因
- 除外設定を実施(解決方法4)
可能性2:フォルダが大きすぎる
- メールを整理してサイズを減らす(解決方法10)
可能性3:ハードディスクの問題
- ディスクエラーチェックを実行
- Windows:
chkdsk - Mac: ディスクユーティリティで修復
可能性4:プロファイルの破損
- 新しいプロファイルを作成
- データを移行
Q4: 解決方法をすべて試しましたが、まだエラーが出ます
回答: 最終手段として以下を試してください。
方法1:新しいプロファイルを作成
- Thunderbirdを終了
- Windowsキー + R
thunderbird.exe -ProfileManagerと入力- 新しいプロファイルを作成
- アカウントを再設定
- 古いプロファイルからメールをインポート
方法2:Thunderbirdの再インストール
- 現在のプロファイルをバックアップ
- Thunderbirdをアンインストール
- 最新版をダウンロードしてインストール
- プロファイルを復元
Q5: lockファイルやparent.lockファイルが見つかりません
回答: 隠しファイルの表示設定を確認してください。
Windows の場合:
- エクスプローラーを開く
- 「表示」タブ
- 「隠しファイル」にチェック
または:
- 「表示」→「オプション」
- 「表示」タブ
- 「隠しファイル、隠しフォルダー、および隠しドライブを表示する」を選択
Mac の場合:
Finderで:
Command + Shift + .(ピリオド)
Linux の場合:
ファイルマネージャーで:
Ctrl + H
Q6: フォルダの最適化に何時間もかかります。正常ですか?
回答: フォルダのサイズによります。
目安:
- 1GB: 数分〜10分
- 2GB: 10〜30分
- 4GB: 30分〜1時間以上
長すぎる場合:
- ハードディスクの速度が遅い
- ウイルス対策ソフトが同時にスキャンしている
- 他のプログラムがリソースを使っている
対処法:
- 他のプログラムを閉じる
- ウイルス対策ソフトを一時的に無効化
- 夜間など、PCを使わない時間に実行
Q7: エラーが出た後、一部のメールが消えました。復元できますか?
回答: 状況によっては復元可能です。
方法1:ゴミ箱を確認
- 「ゴミ箱」フォルダを確認
- あれば元に戻す
方法2:バックアップから復元
- バックアップがあれば、そこから復元
方法3:IMAPの場合
- サーバーにメールが残っていないか確認
- フォルダの修復を実行
- サーバーから再ダウンロード
方法4:復元ソフト(最終手段)
- 専用の復元ソフトを使用
- mboxファイルを復元
予防:
- 定期的にバックアップを取る
Q8: エラーが出るようになってから、Thunderbirdの動作が全体的に遅くなりました
回答: フォルダの破損や肥大化が原因です。
改善方法:
- フォルダの最適化(解決方法8)
- .msfファイルの削除(解決方法3)
- 不要なメールの削除とアーカイブ
- フォルダの修復(解決方法6)
根本的な改善:
- メールを整理してフォルダサイズを小さく保つ
- 定期的なメンテナンス
- ハードディスクの空き容量を増やす
まとめ
Thunderbirdの「他の処理で使用されているため」エラーについて解説してきました。
重要なポイント
エラーの原因:
- ウイルス対策ソフトのスキャン
- バックアップソフトとの競合
- 複数のThunderbirdプロセス
- .msfファイルの破損
- ロックファイルの残存
- フォルダの最適化処理中
- 大容量のメールボックス
効果的な解決方法(優先順):
- Thunderbirdの完全終了と再起動
- ロックファイルの削除
- .msfファイルの削除
- ウイルス対策ソフトの除外設定
- フォルダの修復
- フォルダの最適化
- メールボックスのサイズ削減
予防策:
- 定期的なフォルダの最適化
- 受信トレイの整理
- 正しい終了手順
- 定期的なバックアップ
- ウイルス対策ソフトの適切な設定
トラブルシューティングの流れ
ステップ1:基本対応(5分)
- Thunderbirdを完全終了
- タスクマネージャーでプロセス確認
- 再起動
ステップ2:ファイル処理(10分)
- ロックファイルの削除
- .msfファイルの削除
- 再起動して確認
ステップ3:環境設定(30分)
- ウイルス対策ソフトの除外設定
- バックアップソフトの除外設定
- 動作確認
ステップ4:フォルダ処理(状況次第)
- フォルダの修復
- フォルダの最適化
- メールの整理
ステップ5:上級者対応(必要に応じて)
- プロセスモニターで原因特定
- 新プロファイルの作成
- 再インストール
最終チェックリスト
エラーが解消されたか確認しましょう:
□ メールの受信ができる
□ メールの移動ができる
□ メールの削除ができる
□ フォルダの最適化ができる
□ エラーメッセージが出なくなった
□ 動作がスムーズになった
すべてにチェックが入れば、完全に解決です!
今後のために
定期メンテナンス:
- 月1回:フォルダの最適化
- 月1回:バックアップ
- 3ヶ月に1回:メールの整理とアーカイブ
設定の見直し:
- ウイルス対策ソフトの除外設定が維持されているか
- フォルダのサイズが大きくなりすぎていないか
- 不要なアドオンがインストールされていないか
このエラーは多くの場合、上記の方法で解決できます。ファイルロックの問題は、Thunderbirdに限らず多くのソフトウェアで発生しますが、原因を理解して適切に対処すれば、必ず解決できますよ。
定期的なメンテナンスを心がけて、快適なメール環境を保ちましょう!

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