「VSCodeでコードを書いたのに、実行ボタンが見つからない…」
「右上に再生マーク(▷)があるはずなのに表示されてない!」
そんな経験、ありませんか?
実は、VSCodeには標準で実行ボタンが付いていないんです。でも安心してください。ちゃんと実行できる方法があります。
この記事では、VSCodeで実行ボタンを表示させる方法と、ボタンが消えてしまったときの対処法を、初心者の方にもわかりやすく解説していきますね。
なぜVSCodeには実行ボタンがないの?

まず知っておいてほしいのは、VSCode(Visual Studio Code)は「エディタ」だということです。
エディタというのは、コードを書くための道具。つまり、コードを書くことはできるけど、実行する機能は標準では付いていないんです。
「え、じゃあどうやってコード実行するの?」
って思いますよね。そこで登場するのが「拡張機能」です。
拡張機能をインストールすることで、VSCodeに実行ボタンを追加できます。次からその方法を詳しく見ていきましょう。
実行ボタンを表示させる方法【拡張機能をインストール】
実行ボタンを表示させるには、主に2つの方法があります。
方法1:Code Runnerをインストールする(おすすめ)
Code Runner(コードランナー)は、多くのプログラミング言語に対応した万能な拡張機能です。
対応言語の例
- JavaScript
- Python
- Java
- C/C++
- PHP
- Ruby
- Go
- その他多数
インストール手順
手順1:拡張機能タブを開く
画面左側のアイコンから、四角いブロックが4つ並んだアイコン(拡張機能)をクリックします。
手順2:検索する
検索ボックスに「Code Runner」と入力します。
手順3:インストール
「Code Runner」という拡張機能が表示されるので、「インストール」ボタンをクリックします。
注意: 似た名前の拡張機能がいくつかあるので、正しいものをインストールしてください。作者名は「Jun Han」です。
手順4:確認
インストールが完了したら、適当なファイルを開いてみてください。右上に▷(再生マーク)ボタンが表示されているはずです。
方法2:言語ごとの公式拡張機能をインストールする
Code Runnerではなく、各言語の公式拡張機能を使う方法もあります。
Pythonの場合
「Python」で検索して、Microsoftが提供している「Python」拡張機能をインストールします。
この拡張機能をインストールすると、Pythonファイルを開いたときに右上に実行ボタンが表示されます。
JavaScriptやTypeScriptの場合
基本的には追加の拡張機能なしで、デバッグ機能(F5キー)を使って実行できます。でも、もっと簡単に実行したい場合は、やはりCode Runnerがおすすめです。
JavaやC++の場合
それぞれの言語用の拡張機能(Java Extension Pack、C/C++など)をインストールしましょう。
実行ボタンの使い方
拡張機能をインストールしたら、コードを実行してみましょう。
基本的な使い方
手順1:ファイルを保存
まず、コードを書いたファイルを保存します。保存していないと実行できませんので注意してください。
保存は「Ctrl + S」(Macは「Cmd + S」)です。
手順2:実行ボタンをクリック
右上の▷ボタンをクリックします。
手順3:結果を確認
画面下部のターミナル(または出力パネル)に実行結果が表示されます。
ショートカットキーで実行
マウスを使わずに、キーボードだけで実行することもできます。
Code Runnerをインストールしている場合:
- Windows/Linux: Ctrl + Alt + N
- Mac: Control + Option + N
実行を停止したい場合:
- Windows/Linux: Ctrl + Alt + M
- Mac: Control + Option + M
実行ボタンが表示されない・消えた場合の解決方法

「さっきまであったのに実行ボタンが消えた!」というときは、以下の方法を試してみてください。
解決方法1:ファイルを保存する
ファイルが保存されていないと、実行ボタンが表示されないことがあります。
Ctrl + S(MacはCmd + S)でファイルを保存してみてください。
解決方法2:ファイルの言語モードを確認する
VSCodeがファイルの言語を認識していないと、実行ボタンが表示されません。
確認方法
画面右下を見てください。「プレーンテキスト」や「Plain Text」と表示されていませんか?
もしそうなら、言語が認識されていない状態です。
修正方法
- 右下の「プレーンテキスト」をクリック
- 使いたい言語を選択(例:Python、JavaScript、Javaなど)
これで、ファイルが正しい言語として認識され、実行ボタンが表示されるはずです。
ファイル拡張子も重要!
ファイル名を保存するときに、正しい拡張子を付けましょう。
- Pythonなら「.py」
- JavaScriptなら「.js」
- Javaなら「.java」
- C言語なら「.c」
拡張子がないファイルや、「.txt」で保存したファイルは、言語として認識されません。
解決方法3:拡張機能が有効になっているか確認
Code Runnerや言語の拡張機能が無効になっていると、実行ボタンは表示されません。
確認・有効化の手順
- 画面左側の拡張機能アイコンをクリック
- インストール済みの拡張機能一覧を見る
- Code Runner(または使用している言語の拡張機能)を探す
- 「無効」や「Disabled」と表示されていたら、「有効にする」をクリック
解決方法4:3点メニューから実行ボタンを表示
実行ボタンを誤って非表示にしてしまった可能性もあります。
復活させる手順
- 画面右上の「…」(3点リーダー)をクリック
- 「Run Code」の項目を探す
- チェックが外れていたらクリックして有効にする
または、
- 3点リーダーを右クリック
- 「Reset Menu」(メニューをリセット)を選択
これで、非表示にしてしまった実行ボタンが復活します。
解決方法5:VSCodeを再起動する
上記の方法を試してもダメな場合は、VSCodeを一度閉じて、もう一度開いてみてください。
単純ですが、これで解決することも多いです。
実行ボタンなしでコードを実行する方法
実行ボタンが表示されなくても、他の方法でコードを実行できます。
方法1:デバッグ機能を使う(F5キー)
F5キーを押すと、デバッグモードでコードが実行されます。
初回は「デバッガーの選択」と表示されるので、使用している言語を選んでください。
デバッグ機能は、エラーが出たときに原因を調べるのに便利ですが、「ただ実行したいだけ」のときは少し面倒かもしれません。
方法2:ターミナルから手動で実行
VSCodeの下部にあるターミナルから、コマンドを入力して実行することもできます。
ターミナルの開き方
メニューから「表示」→「ターミナル」を選択
または、ショートカットキー:
- Windows/Linux: Ctrl + `(バッククォート)
- Mac: Control + `
実行コマンドの例
Pythonの場合:
python ファイル名.py
JavaScriptの場合(Node.jsが必要):
node ファイル名.js
Javaの場合:
javac ファイル名.java
java ファイル名
C言語の場合:
gcc ファイル名.c -o プログラム名
./プログラム名
この方法は少し手間ですが、実行ボタンがなくても確実にコードを動かせます。
Code Runnerの便利な設定
Code Runnerをもっと快適に使うための設定を紹介します。
ターミナルで実行するように設定
Code Runnerは、デフォルトでは「出力」パネルに結果を表示します。でも、ターミナルで実行したほうが、入力を受け付けるプログラムも動きます。
設定方法
- 設定画面を開く(歯車アイコン→「設定」)
- 検索ボックスに「run in terminal」と入力
- 「Code-runner: Run In Terminal」にチェックを入れる
これで、入力が必要なプログラムも正しく動作します。
保存してから実行するように設定
ファイルを保存してから実行するように設定すると、古いコードを実行してしまうミスを防げます。
設定方法
- 設定画面を開く
- 検索ボックスに「save before run」と入力
- 「Code-runner: Save File Before Run」にチェックを入れる
よくある質問
Q1. Code Runnerをインストールしたのに実行ボタンが表示されない
考えられる原因と対策:
- ファイルが保存されていない → 保存する
- ファイルの拡張子が正しくない → 正しい拡張子で保存し直す
- VSCodeを再起動していない → 一度閉じて開き直す
Q2. 実行ボタンを押しても何も反応しない
考えられる原因と対策:
- ファイルが保存されていない → Ctrl + S で保存
- デバッグ設定が必要 → 左側の虫アイコンからデバッグ設定を作成
- プログラミング言語の環境が整っていない → Python、Java、Node.jsなどの実行環境をインストール
Q3. 複数の拡張機能を入れたら動かなくなった
PythonとCode Runnerの両方をインストールしている場合、競合することがあります。
解決方法:
どちらか一方だけを有効にしてみてください。
または、設定でデフォルトの実行方法を指定します。
Q4. Java用の実行ボタンが表示されない
Javaの場合は、JDKが正しくインストールされ、環境変数が設定されている必要があります。
確認ポイント:
- JDKがインストールされているか
- 環境変数「JAVA_HOME」が設定されているか
- VSCodeの「Java Extension Pack」がインストールされているか
これらを確認して、再起動してみてください。
まとめ:実行ボタンを表示して快適にコーディング!
VSCodeで実行ボタンを表示させる方法をまとめます。
実行ボタンを表示させるには:
- Code Runnerまたは言語ごとの拡張機能をインストール
- ファイルを正しい拡張子で保存
- 言語モードが正しく設定されているか確認
実行ボタンが消えたときは:
- ファイルを保存
- 言語モードを確認
- 拡張機能が有効か確認
- 3点メニューから「Run Code」を有効化
- VSCodeを再起動
代替方法:
- F5キーでデバッグ実行
- ターミナルからコマンドで実行
VSCodeは最初の設定がちょっと面倒ですが、一度設定してしまえば、とても使いやすいエディタです。
特にCode Runnerは、ワンクリックでコードを実行できるので、プログラミング初心者の方には強くおすすめします。
ぜひ、この記事を参考にして、快適なコーディング環境を作ってくださいね。
実行ボタンがあるだけで、プログラミングがずっと楽しくなりますよ!


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