Chromeを使っていて突然「続行するには容量を空けてください」というエラーメッセージが表示されて困っていませんか?
この記事では、このエラーが表示される原因と、効果的な解決方法を詳しく解説していきます。
エラーメッセージの内容

このエラーは、通常以下のようなメッセージで表示されます。
表示されるメッセージ例:
「続行するには容量を空けてください」
「容量不足のため、[サイト名] の一部の機能が動作しない可能性があります。デバイスに保存された他のサイトのデータを削除してください」
「Some features on [website name] might not work until you clear data that other sites have stored on your device.」(英語版)
特にGoogleドライブやWhatsApp Web、その他のWebアプリを使用している際に表示されることが多いエラーです。
このエラーが表示される原因
「続行するには容量を空けてください」エラーは、主に以下の原因で発生します。
原因1:PC本体のストレージ容量不足【最も多い】
このエラーで「容量」と言っているのは、PC本体(またはChromebook)のストレージ容量のことです。
Googleドライブなどのクラウドストレージの容量ではありません。
確認方法:
Windowsの場合:
- エクスプローラーを開く
- 「PC」を開く
- Cドライブを確認
空き容量が1GB以下、または数GB程度しかない場合は、これが原因の可能性が高いです。
Macの場合:
- Appleメニュー→「このMacについて」
- 「ストレージ」タブを選択
- 空き容量を確認
原因2:Chromeのキャッシュとデータの蓄積
Chromeを長期間使用していると、以下のデータが大量に蓄積します。
- キャッシュファイル
- Cookie
- サイトデータ
- 閲覧履歴
- ダウンロード履歴
実際、Chromeのデータフォルダが数十GBに達していたという事例もあります。
場合によっては、1千万個以上のファイルで40GBものストレージを使用していたという報告もあるんです。
原因3:特定サイトのデータ保存領域の不足
HTML5のFile APIを使用するWebアプリ(GoogleドライブやWhatsApp Webなど)が、ローカルにデータを保存しようとした際に、容量が不足している場合にこのエラーが表示されます。
原因4:拡張機能による容量消費
インストールしている拡張機能が大量のデータを保存している場合があります。
特に以下のような拡張機能は注意が必要です。
- ダウンロードマネージャー
- 広告ブロッカー
- スクリーンショット・画像保存系
- メモリ管理系
原因5:一時ファイルやダウンロードファイルの蓄積
ダウンロードフォルダや一時フォルダに、不要なファイルが大量に残っている可能性があります。
解決方法1:Chromeの閲覧データを削除する【最優先】
最も効果的で手軽な方法は、Chromeの閲覧データを削除することです。
手順
ステップ1:設定を開く
- Chromeを開く
- 右上の︙(メニュー)をクリック
- 「設定」を選択
ステップ2:閲覧データの削除画面を開く
方法A:設定から開く
- 左メニューの「プライバシーとセキュリティ」をクリック
- 「閲覧履歴データの削除」をクリック
方法B:ショートカットキーで開く
Ctrl + Shift + Delete(Windows/Linux)Command + Shift + Delete(Mac)
ステップ3:削除する項目を選択
「基本設定」タブで以下の項目にチェックを入れます。
必ずチェックを入れるべき項目:
- ☑ 閲覧履歴
- ☑ Cookie と他のサイトデータ
- ☑ キャッシュされた画像とファイル
ステップ4:期間を選択
「期間」のドロップダウンで「全期間」を選択します。
より多くの容量を空けたい場合は「全期間」がおすすめです。
ステップ5:データを削除
「データを削除」ボタンをクリックします。
削除には数分かかる場合があります。
詳細設定での削除
さらに多くの容量を空けたい場合は、「詳細設定」タブも確認してください。
追加で削除できる項目:
- ダウンロード履歴
- パスワードとその他のログインデータ
- 自動入力フォームのデータ
- サイトの設定
- ホストされているアプリのデータ
ただし、パスワードやフォームデータを削除すると、再入力が必要になります。
必要に応じて事前にバックアップを取っておきましょう。
注意点
削除すると消えるもの:
- ログイン状態(再ログインが必要)
- サイトの設定や表示設定
- ショッピングカートの中身
- 一部のサイトのダウンロード済みコンテンツ
削除しても残るもの:
- ブックマーク
- 保存したパスワード(削除を選択しなければ)
- ダウンロードしたファイル本体
解決方法2:PC本体のストレージを空ける
Chromeのデータ削除だけでは不十分な場合、PC本体のストレージを空ける必要があります。
Windowsの場合
方法A:ストレージセンサーを使う
Windows 10/11には、自動的に不要なファイルを削除する機能があります。
- 「設定」を開く(Windowsキー + I)
- 「システム」→「ストレージ」を選択
- 「一時ファイル」をクリック
- 削除したい項目にチェックを入れる
- ダウンロードフォルダ
- ごみ箱
- 一時ファイル
- 縮小表示
- 「ファイルの削除」をクリック
方法B:ディスククリーンアップを使う
- エクスプローラーを開く
- Cドライブを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「ディスクのクリーンアップ」をクリック
- 削除したい項目にチェック
- 「OK」をクリック
方法C:大きなファイルを探して削除
不要な大容量ファイルを見つけるには:
- エクスプローラーで検索ボックスをクリック
- 「検索」タブを開く
- 「サイズ」→「巨大(>128MB)」を選択
- 不要なファイルを削除
Macの場合
方法A:Macのストレージ管理機能を使う
- Appleメニュー→「このMacについて」
- 「ストレージ」タブを選択
- 「管理」をクリック
- 以下の機能を活用
- ゴミ箱を自動的に空にする
- 不要なファイルの削除
- ファイルをiCloud Driveに保存
方法B:大きなファイルを探す
- Finderを開く
- Commandキー + Fで検索
- 「種類」を「ファイルサイズ」に変更
- 「より大きい」で「100MB」などを指定
- 不要なファイルを削除
削除を検討すべきファイル
以下のファイルは、比較的安全に削除できます。
優先度高:
- ダウンロードフォルダの古いファイル
- デスクトップの不要なファイル
- ゴミ箱の中身
- 一時フォルダのファイル
優先度中:
- 古い動画や写真(バックアップ後)
- 使っていないアプリケーション
- 古いバックアップファイル
注意が必要:
- システムファイル(削除しない)
- Program Filesフォルダ(知識がない場合は触らない)
- ユーザーフォルダ内の隠しフォルダ
解決方法3:Chromeのキャッシュフォルダを直接削除する

閲覧データ削除でも解決しない場合、Chromeのキャッシュフォルダを直接削除する方法があります。
注意事項
この方法は、Chromeを完全に終了してから実行してください。
誤った操作をすると、Chromeの設定が失われる可能性があります。
Windowsの場合
ステップ1:Chromeを完全に終了
- Chromeのすべてのウィンドウを閉じる
- タスクマネージャーを開く(Ctrl + Shift + Esc)
- 「プロセス」タブでChromeが残っていないか確認
- 残っている場合は「タスクの終了」
ステップ2:フォルダに移動
Windowsキー + Rで「ファイル名を指定して実行」を開く- 以下をコピー&ペーストして
Enter
%LOCALAPPDATA%\Google\Chrome\User Data\Default\Cache
ステップ3:ファイルを削除
- フォルダ内のすべてのファイルを選択(Ctrl + A)
- Deleteキーで削除
- ゴミ箱を空にする
より徹底的に削除する場合:
以下のフォルダも確認してください。
%LOCALAPPDATA%\Google\Chrome\User Data\Default\Code Cache
%LOCALAPPDATA%\Google\Chrome\User Data\Default\Storage
Macの場合
ステップ1:Chromeを終了
Command + Qでアプリを完全終了します。
ステップ2:フォルダに移動
- Finderを開く
- メニューバーの「移動」→「フォルダへ移動」
- 以下を入力して移動
~/Library/Application Support/Google/Chrome/Default/Cache
ステップ3:削除
- Cacheフォルダの中身をすべて選択
- ゴミ箱に移動
- ゴミ箱を空にする
解決方法4:拡張機能を整理する
拡張機能が原因でストレージを圧迫している可能性があります。
拡張機能の確認と削除
ステップ1:拡張機能管理画面を開く
- Chromeのメニュー(︙)を開く
- 「拡張機能」→「拡張機能を管理」を選択
またはchrome://extensions/をアドレスバーに入力
ステップ2:不要な拡張機能を削除
使っていない拡張機能や、以下のような拡張機能は削除を検討してください。
- 長期間更新されていない拡張機能
- 似たような機能の拡張機能(重複)
- インストールした覚えのない拡張機能
- 評価が低い拡張機能
削除方法:
- 拡張機能の「削除」ボタンをクリック
- 確認ダイアログで「削除」をクリック
とりあえず無効化する
削除が不安な場合は、まず無効化してみましょう。
- 拡張機能のトグルスイッチをオフにする
- 問題が解決するか確認
- 必要なければ削除
解決方法5:Chromeを再インストールする
上記の方法でも解決しない場合、Chromeを再インストールすることで、蓄積したゴミファイルをすべてクリアできます。
手順
ステップ1:ブックマークをエクスポート(念のため)
- Chromeのメニュー→「ブックマーク」→「ブックマークマネージャ」
- ︙(メニュー)→「ブックマークをエクスポート」
- HTMLファイルとして保存
ステップ2:Chromeをアンインストール
Windowsの場合:
- 「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」
- Google Chromeを探してクリック
- 「アンインストール」をクリック
- 「閲覧データも削除しますか?」にチェックを入れる
- 「アンインストール」をクリック
Macの場合:
- Finderを開く
- 「アプリケーション」フォルダを開く
- Google Chromeをゴミ箱にドラッグ
- ゴミ箱を空にする
ステップ3:関連フォルダを削除(任意)
完全にクリーンインストールしたい場合は、以下のフォルダも削除します。
Windows:
%LOCALAPPDATA%\Google
%APPDATA%\Google
Mac:
~/Library/Application Support/Google
~/Library/Caches/Google
ステップ4:Chromeを再インストール
- 公式サイトから最新版をダウンロード
- https://www.google.com/chrome/
- インストーラーを実行
- ログインして設定を同期
解決方法6:特定サイトのデータを削除する
特定のサイト(Googleドライブなど)で繰り返しエラーが出る場合、そのサイトのデータだけを削除できます。
手順
ステップ1:サイトの設定を開く
- Chromeの「設定」を開く
- 「プライバシーとセキュリティ」をクリック
- 「サイトの設定」をクリック
- 「すべてのサイトに保存されている権限とデータを表示」をクリック
ステップ2:サイトを検索
検索ボックスで問題のサイト(例:drive.google.com)を検索
ステップ3:データを削除
- サイトをクリック
- 「データを削除」をクリック
- 確認ダイアログで「削除」をクリック
これで、そのサイトのCookieやキャッシュがすべて削除されます。
Chromebookの場合の対処法
Chromebookで同じエラーが出る場合は、以下の方法を試してください。
ディスク使用量を確認
- 右下の時刻をクリック
- 設定アイコンをクリック
- 「デバイス」→「ストレージ管理」を選択
空き容量を増やす
削除できるもの:
- オフラインファイル
- Googleドライブのオフライン用ファイル
- 自動的に削除される一時ファイル
- ダウンロードファイル
- ダウンロードフォルダの中身
- 閲覧履歴データ
- 先ほど説明した方法で削除
- Androidアプリ
- 使っていないAndroidアプリをアンインストール
- 他のユーザー
- 不要なユーザーアカウントを削除
自動削除の設定
Chromebookでは、空き容量が少なくなると自動的にファイルを削除する機能があります。
ただし、重要なファイルが削除される可能性もあるため、定期的に手動で整理するのがおすすめです。
よくある質問と解決方法
Q: 容量を空けても繰り返しエラーが出る
A: 以下を確認してください。
- 本当に容量が空いているか再確認
- ゴミ箱を空にしましたか?
- 複数のドライブがある場合、正しいドライブを確認していますか?
- Chromeのプロセスが残っている
- タスクマネージャーですべてのChromeプロセスを終了
- パソコンを再起動
- 特定のサイトの問題
- そのサイトのデータだけを削除(解決方法6参照)
- 別のブラウザで試してみる
- ハードウェアの問題
- ディスクエラーをチェック
- Windowsの場合:
chkdsk /fコマンドを実行
Q: ストレージ容量は十分あるのにエラーが出る
A: 容量は十分なのにエラーが出る場合、以下の原因が考えられます。
- パーティションの問題
- Cドライブ以外に空きがあっても、Cドライブが不足していれば エラーが出ます
- Cドライブの容量を確認
- Chromeのバグ
- Chromeを最新版に更新
- それでもダメなら再インストール
- ファイルシステムの問題
- ディスクチェックを実行
- 必要に応じてフォーマット(データのバックアップ後)
Q: Googleドライブの容量がいっぱいと言われる
A: エラーメッセージをよく読んでください。
「Googleドライブの容量」ではなく「デバイスの容量」が不足していると表示されているはずです。
PC本体のストレージを空けてください。
Q: 削除しても数GBしか空かない
A: より大きな容量を空けるには:
- 大きなファイルを探す
- 先ほど説明した方法で100MB以上のファイルを検索
- 特に動画ファイルは容量が大きい
- アプリケーションをアンインストール
- 使っていないゲームやソフトウェア
- 特に大容量ゲームは数十GBあることも
- 外付けドライブに移動
- 写真や動画を外付けHDDに移す
- クラウドストレージに アップロード
- システムの復元ポイントを削除
- Windowsの場合、システムの復元ポイントが数十GB使っていることがある
Q: 毎回エラーが出るのを防ぐには?
A: 予防策:
- 定期的にクリーンアップ
- 月に1回、閲覧データを削除
- 不要なファイルを整理
- ダウンロードフォルダを定期的に空にする
- 自動削除の設定を有効にする
- 拡張機能を最小限にする
- 本当に必要なものだけ残す
- ストレージ容量に余裕を持つ
- 全体の20%以上の空き容量を確保
- 必要に応じてストレージをアップグレード
Q: 特定のサイトでだけエラーが出る
A: 以下を試してください。
- そのサイトのデータを削除(解決方法6参照)
- 別のブラウザで試す
- EdgeやFirefoxで同じサイトを開いてみる
- サイト側の問題の可能性
- サイトのサポートに問い合わせる
予防方法:エラーを防ぐための習慣
今後このエラーを防ぐために、以下の習慣をつけましょう。
1. 定期的な閲覧データの削除
推奨頻度:月1回
- Chromeの閲覧データを削除
- 特にキャッシュは定期的にクリア
- 「全期間」ではなく「過去4週間」でも十分
2. ダウンロードフォルダの整理
推奨頻度:週1回〜月1回
- ダウンロードフォルダを開く
- 不要なファイルを削除
- 必要なファイルは適切なフォルダに移動
3. ストレージ容量の監視
推奨頻度:月1回
- ストレージの空き容量を確認
- 20%以下になったら整理を開始
- 10%以下は危険信号
4. 不要なアプリの定期的なアンインストール
推奨頻度:3ヶ月に1回
- インストール済みアプリを見直す
- 使っていないアプリを削除
- 特にゲームは容量が大きい
5. クラウドストレージの活用
大きなファイルは、クラウドに保存してローカルから削除しましょう。
- Googleドライブ
- OneDrive
- Dropbox
- iCloud(Mac)
まとめ:状況に応じた対処法の選び方
「続行するには容量を空けてください」エラーの解決方法を、状況別にまとめます。
すぐに解決したい場合:
→ 解決方法1(Chromeの閲覧データを削除)
- 最も手軽で効果的
- 5分程度で完了
- まずはこれを試す
それでも解決しない場合:
→ 解決方法2(PC本体のストレージを空ける)
- 一時ファイルやダウンロードを削除
- 不要なアプリをアンインストール
- より大きな容量を確保
特定のサイトで繰り返す場合:
→ 解決方法6(特定サイトのデータを削除)
- Googleドライブなど
- そのサイトだけをクリア
- 他の設定は維持
根本的に解決したい場合:
→ 解決方法5(Chromeを再インストール)
- 蓄積したゴミファイルを完全クリア
- 設定は同期で復元可能
- 時間はかかるが確実
Chromebookの場合:
→ Chromebook専用の方法
- オフラインファイルを削除
- Androidアプリを整理
- 自動削除機能を活用
このエラーは、定期的なメンテナンスで予防できます。
月に1回、5分程度の時間を使って閲覧データを削除する習慣をつけるだけで、快適なブラウジング環境を維持できますよ。
この記事が、あなたのChrome問題の解決に役立てば嬉しいです!

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