Chromebookを使っていて突然「ネットワークの設定中にエラーが発生しました」というメッセージが表示されると、本当に困りますよね。
昨日までは普通に使えていたのに、今日になって急にWi-Fiに繋がらなくなった…そんな経験をしている方も多いのではないでしょうか。
実は、このエラーはChromebookユーザーの間ではかなりよくある問題なんです。でも安心してください。ほとんどの場合、難しい専門知識がなくても自分で解決できます。
この記事では、「ネットワークの設定中にエラー」が表示される原因と、実際に効果があった解決方法を順番にご紹介していきますね。
このエラーが出る主な原因とは?

まず、なぜこんなエラーが出てしまうのか、主な原因を知っておきましょう。原因が分かれば、対処法も選びやすくなります。
よくある原因トップ5
- パスワードの入力ミス – 意外と多いのがこれです。大文字と小文字の区別や、似ている文字(0とOなど)を間違えていることがあります
- Wi-Fiルーターの一時的な不調 – ルーター側で何らかの問題が起きていて、新しい接続を受け付けられない状態になっている可能性があります
- Chromebook本体のシステムトラブル – ChromeOSという基本ソフトウェアが一時的におかしくなっている場合があります
- ネットワーク情報の不整合 – 以前保存したネットワーク設定と、現在のルーター設定が合わなくなっていることがあります
- VPN設定の干渉 – VPN(仮想プライベートネットワーク)を使っている場合、それが邪魔をしている可能性があります
解決方法を順番に試してみよう
それでは、実際に効果があった解決方法を、簡単なものから順番に紹介していきます。一つ試すごとに接続できるか確認してくださいね。
【方法1】パスワードを再確認する
まずは基本中の基本から。Wi-Fiのパスワードが本当に正しいか、もう一度確かめてみましょう。
確認のポイント
- 大文字と小文字を間違えていないか
- 数字の「0(ゼロ)」と英字の「O(オー)」を間違えていないか
- 数字の「1(イチ)」と英字の「l(エル)」を間違えていないか
- スペース(空白)が入っていないか
ルーターの裏面や側面に貼ってあるシールを見ながら、一文字ずつ慎重に入力してみてください。
【方法2】Chromebookを再起動する
システムの一時的な不具合は、再起動で解決することが非常に多いです。
再起動の手順
- 画面右下の時刻表示をクリック
- 電源ボタンのアイコンをクリック
- 「再起動」を選択
電源が完全に切れて、再び立ち上がるまで待ちましょう。その後、もう一度Wi-Fiへの接続を試してみてください。
【方法3】Wi-Fiルーターを再起動する
ルーター側に問題がある場合は、こちらも再起動すると改善することがあります。
ルーター再起動の手順
- ルーターの電源コードを抜く
- 30秒から1分ほど待つ(これが重要です)
- 電源コードを差し込む
- ルーターのランプが安定するまで2分ほど待つ
注意:ルーターには電源ボタンがない機種も多いので、電源コードを抜くのが確実な方法です。
【方法4】ネットワーク情報を削除して再接続する
保存されているネットワーク情報が古くなっていると、エラーが出ることがあります。一度削除して、新しく接続し直してみましょう。
削除と再接続の手順
- 画面右下の時刻をクリック
- Wi-Fiアイコンをクリック
- 接続したいネットワーク名の横にある「︙」(3つの点)をクリック
- 「削除」を選択
- もう一度そのネットワークを選択してパスワードを入力
これで、まっさらな状態から接続をやり直すことができます。
【方法5】ゲストモードで接続してみる
実は、ゲストモードで接続すると問題が解決することがあります。これは多くのユーザーが効果を実感している方法なんですよ。
ゲストモードでの接続手順
- ログイン画面で「ゲストとして閲覧」を選択
- ゲストモードでWi-Fiに接続してみる
- 接続できたら、一度サインアウト
- 通常のアカウントでログインし直す
ゲストモードで接続できた場合、その後通常アカウントでも接続できるようになることが多いです。
【方法6】ハードウェアリセットを試す
ここまでの方法で解決しない場合は、ハードウェアリセットを試してみましょう。これはChromebookの電子部品をリセットする方法です。
重要な注意事項
- ダウンロードフォルダの一部ファイルが削除される可能性があります
- 周辺機器(USBメモリなど)は事前に取り外してください
ハードウェアリセットの手順(ノートPC型)
- Chromebookの電源を完全に切る
- 「更新ボタン」(F3キーの位置にあることが多い)を押しながら
- 電源ボタンを押す
- Chromebookが起動したら、更新ボタンを離す
ハードウェアリセットの手順(タブレット型)
- 電源と音量上げボタンを同時に10秒間長押し
- ボタンから手を離す
- 自動的に再起動する
※機種によって手順が異なる場合があります
【方法7】ChromeOSをアップデートする
古いバージョンのChromeOSを使っていると、ネットワーク関連のバグが残っている可能性があります。
アップデートの手順
- 画面右下の時刻をクリック
- 設定アイコン(歯車マーク)をクリック
- 左側のメニューから「ChromeOSについて」を選択
- 「アップデートを確認」をクリック
アップデートが見つかれば自動的にダウンロードされます。完了したら再起動してください。
【方法8】VPN設定を確認する
VPNを使っている場合は、一時的にオフにしてみましょう。VPNがネットワーク設定の邪魔をしている可能性があります。
VPNをオフにする手順
- 画面右下の時刻をクリック
- VPN接続が表示されていれば、それをクリック
- 「切断」を選択
VPNをオフにした状態でWi-Fiに接続できるか試してみてください。
【方法9】有線接続を試してみる
Wi-Fiでどうしても繋がらない場合、有線接続(イーサネット接続)を試すのも一つの手です。
必要なもの
- LANケーブル
- USB-LAN変換アダプター(Chromebookに有線LANポートがない場合)
有線で接続できれば、少なくともChromebook本体の重大な故障ではないことが分かります。
それでも解決しない場合の最終手段
ここまで試してもダメな場合は、少し本格的な対処が必要になります。
Powerwash(初期化)を実行する
Powerwashは、Chromebookを工場出荷時の状態に戻す機能です。これを実行すると、ローカルに保存されているデータはすべて消えてしまうので、必ず事前にバックアップを取ってください。
重要な注意
- Googleドライブに保存されているデータは消えません
- ダウンロードフォルダのファイルは消えます
- インストールしたアプリの設定も初期化されます
Powerwashの手順
- 画面右下の時刻をクリック
- 設定アイコンをクリック
- 左側のメニューから「詳細設定」を開く
- 「リセット」セクションを見つける
- 「Powerwash」をクリック
- 画面の指示に従って実行
Powerwash後は、最初にログインしたアカウントが所有者アカウントになります。
サポートに問い合わせる
すべての方法を試してもエラーが解決しない場合は、Chromebookの製造元(ASUS、HP、Lenovoなど)のサポートに連絡することをおすすめします。
ハードウェアの故障の可能性もあるため、専門家に診てもらうのが確実です。
他のデバイスでも繋がらないか確認しよう

Chromebookだけが繋がらないのか、それとも他のデバイスも繋がらないのかを確認すると、原因の切り分けができます。
確認方法
スマートフォンやタブレット、他のパソコンなどで同じWi-Fiに接続してみてください。
- 他のデバイスは接続できる → Chromebook側の問題
- 他のデバイスも接続できない → Wi-Fiルーター側の問題
他のデバイスも接続できない場合は、インターネットプロバイダー(回線業者)に問い合わせる必要があるかもしれません。
特定のネットワークだけで起きる場合
家のWi-Fiでは繋がるのに、学校や職場のWi-Fiだけ繋がらない、というケースもあります。
これは、そのネットワークに特別なセキュリティ設定や接続制限がかかっている可能性が高いです。
企業や学校のネットワークの場合
- MACアドレスフィルタリングが有効になっている可能性
- 特定の認証方式が必要な可能性
- 管理者による接続制限がかかっている可能性
このような場合は、ネットワーク管理者にChromebookのMACアドレスを伝えて、接続許可をもらう必要があります。
MACアドレスの確認方法
- 画面右下の時刻をクリック
- 設定アイコンをクリック
- 「ネットワーク」を選択
- 接続したいネットワークをクリック
- 「Wi-Fi」という表記の横にMACアドレスが表示されます
よくある質問
Q: エラーが出るのは本体の故障ですか?
A: ほとんどの場合は故障ではありません。ソフトウェアやネットワーク設定の問題であることが多いので、この記事で紹介した方法を順番に試してみてください。それでもダメな場合だけ、故障を疑いましょう。
Q: 突然繋がらなくなったのですが、何が原因ですか?
A: Wi-Fiルーターの自動アップデートや、ChromeOSのアップデート後に設定の不整合が起きることがあります。ルーターとChromebookの両方を再起動してみてください。
Q: テザリングなら繋がるのに、Wi-Fiルーターだけ繋がりません
A: これはルーター側の設定に問題がある可能性が高いです。ルーターの再起動、ファームウェアのアップデート、場合によってはルーターの初期化も検討してください。
Q: パスワードは合っているのにエラーが出ます
A: ネットワーク情報を一度削除して、再度接続し直してみてください。また、ルーターのセキュリティ設定(WPA2、WPA3など)とChromebookの対応状況を確認することも大切です。
まとめ
「ネットワークの設定中にエラーが発生しました」というメッセージが出ても、慌てる必要はありません。
多くの場合、以下の基本的な対処で解決できます。
- パスワードを確認する
- Chromebookを再起動する
- Wi-Fiルーターを再起動する
- ネットワーク情報を削除して再接続する
- ゲストモードで接続を試す
これらを試しても解決しない場合は、ハードウェアリセットやPowerwashといった、より本格的な対処を検討しましょう。
Chromebookはシンプルで使いやすいパソコンですが、時々こういったトラブルが起きるのも事実です。でも、落ち着いて一つずつ対処していけば、ほとんどの問題は解決できますよ。
もしこの記事で紹介した方法をすべて試しても解決しない場合は、Chromebookの製造元のサポートに相談することをおすすめします。専門のスタッフが、あなたの機種に合わせた具体的なアドバイスをしてくれるはずです。
それでは、快適なChromebookライフをお楽しみください!

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