「Google Driveの容量がいっぱいになってきた」「同じファイルが何個もあるような気がする」
そんな経験、ありませんか？
実は、Google Driveを使っていると、知らず知らずのうちに重複ファイルが溜まってしまうことがよくあるんです。同じファイルを何度もアップロードしたり、複数のデバイスから同期したりすることで、気づかないうちに無駄な容量を消費してしまいます。
この記事では、Google Driveの重複ファイルを見つけて削除する方法を、初心者にも分かりやすく解説していきます。
なぜGoogle Driveに重複ファイルができるの？
まず、どうして重複ファイルが発生するのか、その原因を知っておきましょう。
同じファイルを複数回アップロード
一番よくあるパターンです。
「あれ、これアップロードしたっけ？」と確認せずに再度アップロードしてしまうことで、同じファイルが2つ、3つと増えていきます。特に急いでいるときや、大量のファイルを扱っているときに起こりがちですね。
複数デバイスからの同期
スマホ、タブレット、パソコンなど、複数のデバイスでGoogle Driveを使っている場合も要注意です。
それぞれのデバイスに同じファイルが保存されていて、それを気づかずに全てアップロードしてしまうと、当然重複が発生します。
フォルダごとコピーしてしまう
フォルダを整理しているとき、「このフォルダをバックアップしておこう」とコピーを作ることがあります。
でも、元のフォルダを削除し忘れると、同じファイルが2セット存在することになってしまうんです。
共同作業での重複
チームでファイルを共有している場合、誰かが同じファイルを別名で保存したり、修正版をアップロードしたりすることがあります。
「最終版.docx」「最終版2.docx」「最終版_確定.docx」なんてファイルが並んでいること、ありませんか？中身はほぼ同じなのに、名前だけ違うパターンですね。
ファイル名を変更しただけ
「ファイル名を変えたから別のファイル」と思っていても、中身は全く同じということがあります。
Google Driveはファイル名ではなく内容で判断しないので、名前が違えば別ファイルとして扱われます。
重複ファイルを削除するメリット
「重複ファイルがあっても別に困らないし…」と思っている方もいるかもしれません。でも、放置しておくとデメリットが結構あるんです。
ストレージ容量を節約できる
Google Driveの無料プランは15GBまでです。
重複ファイルを削除すれば、その分だけ容量を取り戻せます。数GBの動画ファイルが重複していたら、それだけでかなりの容量が空きますよね。
有料プランを契約している方も、無駄な容量を使わないに越したことはありません。
ファイル検索が楽になる
同じファイルが複数あると、検索結果に何個も同じものが出てきて混乱します。
「どれが最新版だっけ？」と迷う時間がもったいないですよね。重複を削除すれば、目的のファイルがすぐに見つかるようになります。
管理がしやすくなる
フォルダの中がスッキリ整理されていると、仕事の効率も上がります。
必要なファイルがどこにあるか分かりやすくなりますし、誤って古いバージョンを開いてしまうミスも防げます。
同期が速くなる
複数のデバイスでGoogle Driveを同期している場合、ファイル数が減ればその分同期も速くなります。
特にノートパソコンなど、ストレージ容量が限られているデバイスでは効果が大きいですよ。
重要：Google Driveには公式の重複検索機能がない
ここで残念なお知らせです。
Google Drive自体には、重複ファイルを自動で見つける機能がありません。
つまり、「重複ファイルを検索」というボタンを押すだけで全て解決、というわけにはいかないんです。でも大丈夫！いくつかの方法を使えば、重複ファイルを見つけて削除できます。
方法1：手動で重複ファイルを探す【無料・基本編】
まずは、お金をかけずに自分の手で重複ファイルを探す方法を紹介します。
ファイル名でソートする
手順
1. Google Driveのウェブサイトを開く
ブラウザで drive.google.com にアクセスします。
2. リスト表示に切り替える
画面右上に表示形式を変えるアイコンがあります。グリッド表示（タイル状）になっている場合は、リスト表示（一覧形式）に切り替えましょう。
3. 「名前」の列をクリック
ファイル一覧の上部にある「名前」という列見出しをクリックすると、ファイル名の順番でソートされます。
4. 似た名前のファイルを探す
スクロールしながら、似た名前のファイルがないか確認します。
Google Driveは重複ファイルに「Copy of…」（「…のコピー」）という接頭辞を付けることがあるので、これを探すと見つけやすいです。
5. 中身を確認して削除
疑わしいファイルを開いて中身を確認し、本当に同じなら削除します。
メリット
- 完全無料
- 特別なツールが不要
- 自分の目で確認できる
デメリット
- 時間と手間がかかる
- ファイル数が多いと現実的ではない
- ファイル名が違う重複は見つけられない
ファイルサイズでソートする
名前だけでなく、サイズでもソートできます。
手順
- リスト表示にする
- 「保存容量」の列をクリック
- 同じサイズのファイルを探す
- 中身を確認して重複を削除
同じサイズのファイルが並んでいたら、重複している可能性が高いです。ただし、サイズが同じだからといって必ずしも重複とは限らないので、必ず中身を確認しましょう。
プレビュー機能を活用
画像や動画の場合、プレビュー機能が便利です。
ファイルをクリックすると、右側にプレビューが表示されます。これを使えば、いちいち開かなくても似たような画像が複数あるかどうか分かりますね。
方法2：サードパーティツールを使う【おすすめ】
手動での検索は限界があります。そこで登場するのが、重複ファイル検索専門のツールです。
これらのツールを使えば、ファイル名が違っていても、中身が同じファイルを自動的に見つけてくれます。
ツール1：Filerev（ファイレブ）
Filerevとは？
Google Driveに直接接続して、重複ファイルを検索・削除できるウェブベースのツールです。
Google Workspace Marketplaceで公式に提供されているので、安心して使えます。
特徴
- ブラウザだけで動作（ソフトのインストール不要）
- 重複ファイル以外にも、大きなファイル、古いファイル、隠しファイルなども検索可能
- ストレージ使用量を視覚的に表示
使い方
- Google Workspace Marketplaceで「Filerev」を検索
- Google Driveへのアクセスを許可
- 自動的にスキャンが開始される
- 重複ファイルのリストが表示される
- 削除したいファイルを選択して削除
料金
- 無料プラン：100万ファイルまでスキャン可能、月500ファイルまで削除可能
- 有料プラン：無制限の削除が可能
小規模なユーザーなら無料プランで十分ですね。
注意点
Google Driveへのアクセス権限を与える必要があるので、信頼できるツールであることを確認してから使いましょう。
ツール2：4DDiG Duplicate File Deleter
4DDiG Duplicate File Deleterとは？
WindowsとMacで動作する、重複ファイル検索・削除ソフトです。
Google Driveだけでなく、パソコン本体や外付けHDDなど、あらゆる場所の重複ファイルに対応しています。
特徴
- 高精度なスキャン
- 画像、動画、音楽、ドキュメントなど全てのファイルタイプに対応
- 削除前にプレビュー可能
- Google Driveの重複ファイルを「ゴミ箱に移動」または「完全削除」から選べる
使い方
- 4DDiG Duplicate File Deleterをダウンロード・インストール
- ソフトを起動し、Googleアカウントでログイン
- Google Driveへのアクセスを承認
- 「重複アイテムをスキャン」をクリック
- スキャン完了後、重複ファイルのリストが表示される
- 削除したいファイルを選択
- 「削除」をクリック
料金
- 無料版：スキャンのみ可能
- 有料版：削除機能が利用可能（買い切りまたはサブスクリプション）
本格的に使いたい方向けですが、無料でスキャンして重複の状況を確認できるのは便利ですね。
ツール3：Cisdem Duplicate Finder
Cisdem Duplicate Finderとは？
MacとWindows両方で使える重複ファイル検索ツールです。
Google Driveのパソコン版アプリと組み合わせて使います。
特徴
- 内容ベースでファイルを比較（ファイル名が違っても検出可能）
- 類似画像の検出も可能
- 自動選択ルールで効率的に削除できる
- Google DocsやSheetsのファイルをスキャンから除外できる
使い方
- パソコン版ドライブをインストールして、Google Driveをローカルに同期
- Cisdem Duplicate Finderをダウンロード・インストール
- Google Driveフォルダをスキャン対象に追加
- 設定で「gdoc, gsheet, gslides, gdraw, gform, gsite」をスキャン除外に追加
- スキャン実行
- 重複ファイルを確認して削除
料金
無料試用版と有料版があります。
注意点
この方法では、まずGoogle Driveのファイルをパソコンにダウンロード（同期）する必要があります。容量が大きい場合は時間がかかるかもしれません。
ツール4：Cloud Duplicate Finder
Cloud Duplicate Finderとは？
ウェブベースの重複ファイル検索ツールです。
パソコンにソフトをインストールせずに、オンラインで直接Google Driveをスキャンできます。
特徴
- ソフトのインストール不要
- ブラウザから利用可能
- 複数のクラウドストレージに対応
使い方
- Cloud Duplicate Finderのウェブサイトにアクセス
- Googleアカウントでログイン
- Google Driveへのアクセスを許可
- 左サイドバーで「Google Drive」にチェック
- スキャン実行
- 重複ファイルのリストが表示される
料金
- 重複ファイルの検索：無料
- 一括削除：有料
つまり、「どれくらい重複があるか確認したい」だけなら無料で使えます。実際に削除したい場合は料金が必要になりますね。
方法3：Google Apps Scriptを使う【上級者向け】
プログラミングの知識がある方なら、Google Apps Scriptを使って自動化する方法もあります。
これは、Googleが提供するJavaScriptベースのプログラミング環境です。
簡単な概要
- Google Driveのスクリプトエディタを開く
- 重複検索のコードを書く（ファイルサイズ、種類、更新日時などで比較）
- スクリプトを実行して重複ファイルを検出
- ログで確認後、削除を実行
注意点
- ファイル数が多いと実行時間の上限（6分）を超えてしまう可能性がある
- プログラミングの基礎知識が必要
- 誤って必要なファイルを削除しないよう、慎重な確認が必要
この方法は、特定のフォルダに対して定期的に実行するなど、限定的な使い方が現実的です。
重複ファイルを削除する前の注意点
削除作業に入る前に、必ず確認しておきたいポイントがあります。
バックアップを取る
「間違って大事なファイルを消してしまった！」というのは、誰にでも起こりうるミスです。
重複削除作業の前に、重要なファイルはバックアップを取っておきましょう。外付けHDDや別のクラウドストレージにコピーしておくと安心です。
本当に重複か確認する
ツールが「重複」と判断したファイルでも、実は微妙に違う場合があります。
特に文書ファイルの場合、「最終版」と「最終版2」は内容が少し違うかもしれません。削除前に必ず中身を確認しましょう。
「オリジナル」を残す
複数の重複ファイルがある場合、どれを残すべきか迷いますよね。
基本的には：
- 作成日時が一番古いもの（オリジナルの可能性が高い）
- ファイル名に「コピー」や「(1)」などがついていないもの
- 保存場所が元々の正しいフォルダにあるもの
を残すのが無難です。
共有ファイルに注意
他の人と共有しているファイルを削除すると、相手も見られなくなってしまいます。
チームで使っているファイルの場合は、削除する前にメンバーに確認を取りましょう。
ゴミ箱から完全削除するまでは慎重に
Google Driveで削除したファイルは、いったん「ゴミ箱」に移動します。
ゴミ箱にある間は復元できるので、完全削除する前に「本当に消していいファイルか」もう一度確認しましょう。
削除後にやるべきこと
重複ファイルの削除が終わったら、最後の仕上げです。
ゴミ箱を空にする
削除したファイルは「ゴミ箱」に移動しただけで、実はまだ容量を消費しています。
手順
- Google Driveを開く
- 左サイドバーの「ゴミ箱」をクリック
- 右上の「ゴミ箱を空にする」をクリック
- 確認画面で「完全に削除」を選択
これで初めて、容量が本当に空きます。
注意
ゴミ箱を空にすると、復元できなくなります。念のため、ゴミ箱の中身を一度確認してから実行しましょう。
ストレージ容量を確認
削除作業の成果を確認してみましょう。
Google Driveの左下に「○○GB / 15GB使用中」という表示があります。削除前と比べてどれくらい減ったか見てみてください。
数GB単位で空いたら、かなりの成功ですね！
重複ファイルを防ぐための予防策
せっかく整理したのに、また重複ファイルが溜まってしまっては意味がありません。今後の予防策も押さえておきましょう。
アップロード前に確認する習慣
ファイルをアップロードする前に、「このファイル、もうアップロードしてないかな？」と一度立ち止まる習慣をつけましょう。
Google Driveの検索バーでファイル名を検索すれば、すぐに確認できます。
フォルダ構造を整理する
「とりあえずマイドライブに保存」ではなく、きちんとフォルダ分けしておくことが大事です。
「仕事」「個人」「写真」「書類」など、大まかなカテゴリーを作って、その中にさらに細かいフォルダを作りましょう。
きちんと整理されていれば、「あれ、このファイルどこに保存したっけ？」と探し回る必要もなくなります。
同期設定を見直す
複数のデバイスでGoogle Driveを使っている場合、同期設定を確認しましょう。
不要なフォルダまで全て同期していると、無駄に重複が発生しやすくなります。必要なフォルダだけを同期する設定にしておくと良いですね。
ファイル名のルールを決める
チームで作業する場合、ファイル名の付け方をルール化しておくと便利です。
例：
- 日付を入れる：「2024-12-04_企画書.docx」
- バージョン番号を付ける：「企画書_v1.0.docx」
- 最終版には「FINAL」を付ける：「企画書_FINAL.docx」
こうすれば、どれが最新版か一目で分かりますし、無駄なコピーも減らせます。
定期的に整理する
月に1回、または四半期に1回など、定期的にGoogle Driveを整理する時間を作りましょう。
カレンダーに「Google Drive整理の日」を入れておくのもおすすめです。習慣化すれば、重複ファイルが溜まりすぎることはありません。
よくある質問
Q1. Google Docsやスプレッドシートも重複として検出される？
A. 通常、Google DocsやSheetsなどのGoogleネイティブ形式のファイルは、重複検出の対象外になることが多いです。
これらのファイルは実際にはテキストファイルのような軽いデータで、コピーを作っても厳密には「重複」とは見なされません。むしろ、これらのファイルには「バージョン履歴」機能があるので、わざわざコピーを作る必要がないんです。
Q2. 削除したファイルは復元できる？
A. ゴミ箱に入っている間（30日以内）なら復元できます。
ゴミ箱を開いて、復元したいファイルを右クリック→「復元」を選択すればOKです。ただし、ゴミ箱を空にしたり、30日が経過したりすると、復元できなくなります。
Q3. 共有されているファイルも削除できる？
A. 自分が所有者なら削除できますが、他人が所有者のファイルは削除できません。
共有されているファイルで自分が所有者でない場合、「共有を解除」はできますが、ファイル自体を削除することはできません。
Q4. サードパーティツールは安全？
A. 公式マーケットプレイスで提供されているツールは、Googleの審査を通過しているので比較的安全です。
ただし、どのツールもGoogle Driveへのアクセス権限を必要とするため、信頼できる開発元のものを選びましょう。レビューや評価を確認するのも大切です。
Q5. スマホから重複ファイルを削除できる？
A. スマホのGoogle Driveアプリからも削除自体は可能ですが、重複ファイルを自動検索する機能はありません。
手動で一つずつ確認して削除するか、パソコンでツールを使って削除する方が効率的です。
Q6. 重複検索にどれくらい時間がかかる？
A. ファイル数によって大きく変わります。
数百ファイル程度なら数分、数千～数万ファイルになると30分から数時間かかることもあります。スキャン中は他の作業をしながら待つのが良いでしょう。
Q7. 無料ツールと有料ツールの違いは？
A. 主な違いは：
- 無料ツール：スキャンは無料、削除は制限あり（月500ファイルまでなど）
- 有料ツール：無制限の削除、高度な機能（類似画像検索、自動選択ルールなど）
小規模なユーザーなら無料ツールで十分。大量のファイルを扱うプロフェッショナルは有料ツールを検討する価値があります。
まとめ：定期的な整理で快適なGoogle Driveを保とう
Google Driveの重複ファイルを見つけて削除する方法をまとめると：
手動で検索する方法
- ファイル名でソート
- ファイルサイズでソート
- プレビュー機能を活用
ツールを使う方法（おすすめ）
- Filerev：ウェブベースで手軽
- 4DDiG Duplicate File Deleter：高機能なソフト
- Cisdem Duplicate Finder：パソコン版ドライブと組み合わせ
- Cloud Duplicate Finder：オンラインで完結
上級者向け
- Google Apps Scriptでプログラミング
重複ファイルを削除すれば、ストレージ容量を節約できるだけでなく、ファイル管理も楽になります。検索もスムーズになりますし、間違って古いバージョンを開いてしまうミスも防げますね。
大切なのは、一度整理して終わりではなく、定期的にメンテナンスすること。
月に1回、または容量が逼迫してきたタイミングで、Google Driveを見直す習慣をつけましょう。そうすれば、いつでもスッキリと整理された快適なクラウドストレージを保てますよ。
今日からあなたも、Google Driveの重複ファイル削除に挑戦してみませんか？
コメント