Copilot エージェントとは?できることや使い方をわかりやすく解説

プログラミング・IT

「Copilotエージェント」という言葉を最近よく聞くけど、普通のCopilotと何が違うの?と思っている方も多いのではないでしょうか。

実は、Copilotエージェントは、あなたの仕事や業務に特化した「専門のAIアシスタント」なんです。普通のCopilotが何でもできる万能選手だとすれば、エージェントは特定の分野のスペシャリストといったイメージですね。

この記事では、Copilotエージェントの基本から具体的な活用方法まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

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  1. Copilotエージェントとは?
    1. 普通のCopilotとの違い
    2. エージェントでできること
  2. Copilotエージェントの主な特徴
    1. 1. ノーコードで簡単に作成できる
    2. 2. 組織のデータに接続できる
    3. 3. 役割と振る舞いをカスタマイズ
    4. 4. チームや組織全体で共有できる
  3. Copilotエージェントの種類
    1. 宣言型エージェント(Declarative Agents)
    2. カスタムエンジン型エージェント(Custom Engine Agents)
  4. Copilotエージェントの作り方
    1. 方法1:Copilotチャットから作成【最も簡単】
    2. 方法2:Copilot Studioで本格的に作成
    3. 方法3:SharePointサイトから作成
  5. Copilotエージェントの活用例
    1. 1. 総務部向けエージェント
    2. 2. 法務部向けエージェント
    3. 3. IT ヘルプデスク向けエージェント
    4. 4. 営業支援エージェント
    5. 5. 翻訳・要約エージェント
    6. 6. 製品サポートエージェント
  6. Copilotエージェントを使うために必要なもの
    1. 1. ライセンス
    2. 2. 必要な権限
    3. 3. 推奨環境
  7. Copilotエージェントの料金体系
    1. プラン別の料金
    2. 料金が発生するタイミング
  8. よくあるトラブルと解決方法
    1. Q1. エージェントが正確に回答してくれない
    2. Q2. エージェントを共有できない
    3. Q3. エージェントがナレッジソースの情報を使ってくれない
    4. Q4. エージェントが見つからない
    5. Q5. エージェントの応答が遅い
    6. Q6. Copilot Studioにアクセスできない
  9. Copilotエージェントを効果的に使うコツ
    1. 1. 目的を明確にする
    2. 2. 小さく始めて徐々に改善
    3. 3. 指示(Instructions)を詳しく書く
    4. 4. スターター・プロンプトを設定
    5. 5. ナレッジソースを定期的に更新
    6. 6. フィードバックを活用する
    7. 7. 役割分担を明確にする
    8. 8. 利用状況を確認する
  10. まとめ:今すぐCopilotエージェントを始めよう

Copilotエージェントとは?

Copilotエージェントとは、Microsoft 365 Copilotの機能を拡張して、特定の業務や目的に特化させたAIアシスタントのことです。

簡単に言えば、「自分専用にカスタマイズしたCopilot」と考えるとわかりやすいでしょう。

普通のCopilotとの違い

通常のMicrosoft 365 Copilotは、幅広い質問に答えられる汎用的なAIアシスタントです。一方、Copilotエージェントは次のような違いがあります。

普通のCopilot

  • あらゆる質問に対応できる万能型
  • 一般的な知識やスキルを持つ
  • 毎回指示を詳しく伝える必要がある

Copilotエージェント

  • 特定の業務や分野に特化
  • 組織独自の知識やデータを活用できる
  • あらかじめ役割や振る舞いを設定済み
  • 呼び出すだけですぐに使える

たとえば、毎日英語の技術文書を読む機会が多い人なら、「英語を日本語に翻訳して、さらに要約もしてくれるエージェント」を作っておくことができます。そうすれば、毎回「これを日本語に翻訳して要約して」と指示する手間が省けるわけです。

エージェントでできること

Copilotエージェントは、さまざまなタスクを自動化・効率化できます。

情報検索と回答

  • 社内ドキュメントからの情報検索
  • 専門用語の解説
  • 過去の資料やデータの検索

業務の自動化

  • 定型的な作業の自動実行
  • データ分析とレポート作成
  • メール送信やスケジュール調整

意思決定の支援

  • データに基づく提案
  • リスクの特定と分析
  • 複数の選択肢の比較

学習とサポート

  • 新人向けの業務ガイド
  • トラブルシューティング
  • ベストプラクティスの共有

Copilotエージェントの主な特徴

1. ノーコードで簡単に作成できる

プログラミングの知識は一切必要ありません。Copilotと対話するだけで、誰でも簡単にエージェントを作成できます。

Copilotに「こんなエージェントが欲しい」と伝えると、自動的に名前や役割、振る舞いを提案してくれるので、それを確認しながら調整していくだけでOKです。

2. 組織のデータに接続できる

エージェントは、以下のような組織内のデータソースに接続できます。

  • SharePoint(社内文書)
  • OneDrive(個人ファイル)
  • Teams(チャット履歴)
  • Microsoft Graph(組織全体のデータ)
  • 外部システム(CRM、ERPなど)

これにより、社内独自の用語や業務プロセスを理解したエージェントを作れます。

3. 役割と振る舞いをカスタマイズ

エージェントには、次のような設定ができます。

基本設定

  • 名前(最大30文字)
  • 説明(最大1,000文字)
  • アイコン画像

詳細設定

  • 指示(Instructions):エージェントの役割や目的(最大8,000文字)
  • 会話スタイル:フレンドリー、フォーマル、専門的など
  • トーン:丁寧、カジュアル、親しみやすいなど
  • ナレッジソース:参照すべき情報源
  • スターター・プロンプト:よく使う質問の例(最大6つ)

たとえば、総務部向けのエージェントなら「丁寧で正確な言葉遣い」、営業チーム向けなら「前向きで活発なトーン」といった具合に設定できます。

4. チームや組織全体で共有できる

作成したエージェントは、自分だけで使うこともできますし、チームメンバーや組織全体と共有することも可能です。

共有方法は簡単で、エージェントのリンクをコピーして送るだけ。受け取った人は、そのリンクからすぐにエージェントを使い始められます。

Copilotエージェントの種類

Copilotエージェントには、大きく分けて2つのタイプがあります。

宣言型エージェント(Declarative Agents)

最も一般的なタイプで、ノーコードまたはローコードで作成できます。

特徴

  • Copilotのオーケストレーターとモデルを使用
  • 追加のホスティング不要
  • Microsoft 365アプリ内で動作
  • 簡単に作成・管理できる

向いている用途

  • 情報検索や回答
  • ドキュメントの要約
  • 簡単なタスクの自動化
  • FAQ対応

作成ツール

  • Microsoft 365 Copilot(Copilotチャット内)
  • Copilot Studio(ビジュアルエディター)
  • SharePoint(サイトから直接作成)

カスタムエンジン型エージェント(Custom Engine Agents)

複雑なビジネスロジックや特殊な要件がある場合に使用します。

特徴

  • 独自のオーケストレーターとモデルを使用
  • 複雑なワークフローに対応
  • 複数システムの統合が可能
  • 開発者向け

向いている用途

  • 複雑な承認フロー
  • 多段階の意思決定プロセス
  • 複数の外部システムとの連携
  • 高度なカスタマイズが必要な業務

  • 融資審査エージェント(複数の信用調査システムと連携)
  • 契約審査エージェント(リスク検出と変更提案)
  • サプライチェーン最適化エージェント

Copilotエージェントの作り方

方法1:Copilotチャットから作成【最も簡単】

Microsoft 365 Copilotを開いている状態から、最も手軽に作成できる方法です。

手順

  1. Copilotを開く
  • Microsoft 365 Copilotアプリにアクセス
  • 右側のサイドバーにある「エージェントの作成」をクリック
  1. エージェントの目的を伝える
  • 「どんなエージェントを作りたいか」を簡単に説明
  • 例:「英語の技術文書を日本語に翻訳して要約するエージェント」
  1. Copilotと対話しながら設定
  • Copilotが名前や役割を提案してくれる
  • 会話スタイルやトーンについて質問される
  • 回答していくだけで設定が完了
  1. ナレッジソースを追加(任意)
  • 参照してほしいSharePointサイトやファイルを指定
  • URLを伝えるだけでOK
  1. テストして確認
  • 右側のパネルでエージェントを試せる
  • うまく動かない場合は、その場で調整
  1. 保存して完了
  • 問題なければ「構成に進む」をクリック
  • エージェントが保存され、すぐに使える状態に

所要時間:約5〜10分

この方法なら、プログラミング知識ゼロでも簡単にエージェントを作れます。

方法2:Copilot Studioで本格的に作成

より高度な機能を使いたい場合は、Copilot Studioを使います。

手順

  1. Copilot Studioにアクセス
  • https://copilotstudio.microsoft.com/ を開く
  • Microsoftアカウントでサインイン
  1. 新しいエージェントを作成
  • 「新しいエージェントを作成」をクリック
  • エージェント名と説明を入力
  1. 詳細設定を行う
  • 画像のアップロード
  • 指示(Instructions)の詳細設定
  • トピック(会話フロー)の作成
  1. ナレッジソースの追加
  • SharePointサイト
  • OneDriveフォルダ
  • 特定のファイル
  • 外部Webサイト
  1. トピックの設定
  • 会話の流れをノードで視覚的に設計
  • 条件分岐やアクションを追加
  • 外部システムとの連携(API接続)
  1. テストとデバッグ
  • テストパネルで動作確認
  • 問題があれば修正
  1. 公開と共有
  • Teams、Web、モバイルなど、公開先を選択
  • チームメンバーや組織全体に共有

所要時間:30分〜数時間

Copilot Studioを使えば、複雑なビジネスロジックを持つエージェントも作成できます。

方法3:SharePointサイトから作成

SharePointサイトに特化したエージェントを、数クリックで作成できます。

手順

  1. SharePointサイトを開く
  2. サイトの管理者または編集者として「Copilotエージェントを作成」を選択
  3. 自動的にサイトのコンテンツがナレッジソースとして設定される
  4. 必要に応じて設定を調整
  5. サイト訪問者がエージェントを利用できるようになる

所要時間:約3〜5分

プロジェクトサイトやチームサイトごとにエージェントを作ると便利です。

Copilotエージェントの活用例

1. 総務部向けエージェント

役割
社内規程や福利厚生、経費精算などに関する質問に答える

できること

  • 「経費精算の締め切りはいつ?」という質問に即答
  • 休暇申請の手順を案内
  • 社内イベントの情報提供
  • 各種申請書のテンプレート検索

ナレッジソース

  • 社内規程ドキュメント
  • 福利厚生マニュアル
  • FAQページ

2. 法務部向けエージェント

役割
契約書のレビューや法律情報の検索をサポート

できること

  • 過去の契約書から類似案件を検索
  • 契約条項のリスクチェック
  • 法改正情報の提供
  • 業界標準との比較

ナレッジソース

  • 過去の契約書データベース
  • 法律関連のSharePointサイト
  • 外部の法律情報サイト

3. IT ヘルプデスク向けエージェント

役割
社員からのIT関連の問い合わせに対応

できること

  • よくあるトラブルの解決方法を案内
  • パスワードリセット手順の説明
  • ソフトウェアのインストール方法
  • エスカレーションが必要かどうかの判断

ナレッジソース

  • ITサポートマニュアル
  • トラブルシューティングガイド
  • よくある質問集

4. 営業支援エージェント

役割
営業活動を効率化し、商談をサポート

できること

  • 見込み客の優先順位付け
  • 過去の提案資料の検索
  • 競合分析情報の提供
  • 営業メールの下書き作成

ナレッジソース

  • CRMデータ(顧客情報)
  • 過去の提案書
  • 製品カタログ
  • 競合分析レポート

5. 翻訳・要約エージェント

役割
外国語の文書を翻訳し、要約する

できること

  • 英語の技術文書を日本語に翻訳
  • 内容を3〜5行で要約
  • 重要なポイントを箇条書きで抽出
  • 専門用語の解説

ナレッジソース

  • 業界用語集
  • 過去の翻訳事例

6. 製品サポートエージェント

役割
製品の使い方や問題解決をサポート

できること

  • 製品マニュアルから情報を検索
  • よくある質問に回答
  • トラブルシューティング手順を案内
  • 関連する動画やドキュメントへのリンク提供

ナレッジソース

  • 製品マニュアル
  • サポートページ
  • FAQ
  • チュートリアル動画

Copilotエージェントを使うために必要なもの

1. ライセンス

基本的なエージェントを使う場合

  • Microsoft 365 Copilot ライセンス

このライセンスがあれば、以下が利用できます。

  • エージェントの作成(無制限)
  • エージェントの使用(無制限)
  • Copilot Studio へのアクセス(追加料金なし)

料金の目安

  • Microsoft 365 Copilot:月額3,750円/ユーザー
  • Microsoft 365 Copilot for Microsoft 365:月額4,497円/ユーザー

無料で使える機能

  • 指示とパブリックWebサイトのみを使用する基本的なエージェント
  • Microsoft 365 Copilotアプリ内での使用

従量課金が発生する機能

  • SharePointやGraph Connectorなどの共有テナントデータにアクセスするエージェント
  • 外部チャネル(Webサイト、SNS等)への公開

2. 必要な権限

エージェントを作成する場合

  • Microsoft 365 Copilotライセンス
  • 基本的なユーザー権限

SharePointサイトでエージェントを作成する場合

  • サイトの管理者または編集者権限

組織全体で管理する場合

  • Microsoft 365管理センターへのアクセス権
  • Copilot Studio管理者権限(高度な設定の場合)

3. 推奨環境

ブラウザ

  • Microsoft Edge(最新版)推奨
  • Google Chrome(最新版)
  • Safari(最新版)

アプリ

  • Microsoft Teams(デスクトップ版またはWeb版)
  • Microsoft 365 Copilotアプリ

Copilotエージェントの料金体系

プラン別の料金

Microsoft 365 Copilot

  • 料金:月額3,750円/ユーザー(年間契約)
  • 含まれるもの:
  • エージェントの無制限作成・使用
  • Copilot Studio アクセス
  • Microsoft 365アプリ内での使用
  • 基本的なナレッジソース接続

Copilot Studio 従量課金プラン

  • 料金:使った分だけ支払い
  • 向いているケース:
  • 外部チャネルへの公開が必要
  • Webサイトやアプリへの組み込み
  • より高度な自動化が必要
  • 必要なもの:Azureサブスクリプション

Copilot Studio プリペイドプラン

  • 料金:Copilot Credit Commit Units を事前購入
  • メリット:最大20%割引
  • 向いているケース:
  • 使用量が予測できる組織
  • コスト管理を重視する企業

料金が発生するタイミング

追加料金なし

  • 基本的なエージェントの作成と使用
  • Microsoft 365アプリ内での利用
  • 指示とパブリックWebサイトのみを使用

従量課金が発生

  • SharePointやOneDriveなどの組織データへのアクセス
  • Graph Connectorの使用
  • 外部チャネルへの公開(Webサイト、SNS等)
  • 高度な自動化(Power Automateフロー等)

よくあるトラブルと解決方法

Q1. エージェントが正確に回答してくれない

原因

  • 指示が曖昧
  • ナレッジソースが不足
  • 情報が古い

解決方法

  1. 指示を具体的にする
  • 「どのような情報を使って回答すべきか」を明確に
  • 「避けるべきこと」も記載する
  • 例:「社内ドキュメントの情報のみを使用し、推測で回答しない」
  1. ナレッジソースを追加
  • 関連するSharePointサイトを追加
  • 最新のドキュメントを含める
  • 複数の情報源を設定
  1. 情報を最新に保つ
  • 古いドキュメントを更新
  • 定期的にナレッジソースを見直す

Q2. エージェントを共有できない

原因

  • 共有権限がない
  • 組織の設定で制限されている

解決方法

  1. 権限を確認
  • エージェントの所有者であることを確認
  • 必要に応じて管理者に権限を依頼
  1. 組織設定を確認
  • Microsoft 365管理センターで設定を確認
  • エージェントの共有が許可されているか確認
  1. リンクを正しくコピー
  • エージェント画面で「共有」をクリック
  • リンクがクリップボードにコピーされる
  • Teamsやメールでリンクを送信

Q3. エージェントがナレッジソースの情報を使ってくれない

原因

  • ナレッジソースの設定が反映されていない
  • ファイルの形式に問題がある
  • アクセス権限の問題

解決方法

  1. 設定を確認
  • ナレッジソースが正しく追加されているか確認
  • エージェント作成後、反映に最大15分かかる場合がある
  1. ファイル形式を確認
  • サポートされている形式:PDF、Word、Excel、PowerPoint、テキスト
  • ファイルサイズが大きすぎないか確認
  1. アクセス権限を確認
  • エージェントユーザーがナレッジソースにアクセスできるか確認
  • SharePointサイトやファイルの共有設定を見直す

Q4. エージェントが見つからない

原因

  • 検索方法が間違っている
  • エージェントが共有されていない
  • フィルター設定の問題

解決方法

  1. 検索場所を確認
  • Microsoft 365 Copilotアプリを開く
  • 左側のメニューから「エージェント」を選択
  • 「すべてのエージェント」をクリック
  1. 共有リンクを使う
  • エージェントの共有リンクをクリック
  • 自動的にエージェントが開く
  1. フィルターをリセット
  • 検索フィルターを「すべて」に設定
  • プライベート/組織のフィルターを確認

Q5. エージェントの応答が遅い

原因

  • ナレッジソースが大量にある
  • 複雑な処理を実行している
  • サーバーの負荷が高い

解決方法

  1. ナレッジソースを最適化
  • 不要なファイルを削除
  • ファイルサイズを小さくする
  • 最も重要な情報源のみに絞る
  1. 質問を具体的にする
  • 曖昧な質問は処理に時間がかかる
  • 検索範囲を限定する質問にする
  1. 時間帯を変える
  • 利用者が少ない時間帯に試す
  • 問題が続く場合は管理者に報告

Q6. Copilot Studioにアクセスできない

原因

  • ライセンスがない
  • 組織の管理者が機能を無効にしている

解決方法

  1. ライセンスを確認
  • Microsoft 365 Copilotライセンスがあるか確認
  • 管理者に問い合わせ
  1. 管理者に有効化を依頼
  • 組織の設定でCopilot Studioが有効になっているか確認
  • Microsoft 365管理センターで設定が必要
  1. 別の作成方法を試す
  • Copilotチャットから作成(こちらは通常アクセス可能)
  • SharePointサイトから作成

Copilotエージェントを効果的に使うコツ

1. 目的を明確にする

エージェントを作る前に、以下を明確にしましょう。

  • 誰が使うのか:特定のチーム?組織全体?
  • どんな問題を解決するのか:反復作業の削減?情報検索の効率化?
  • どんな結果が欲しいのか:時間短縮?精度向上?

目的が明確だと、適切な設定やナレッジソースを選びやすくなります。

2. 小さく始めて徐々に改善

最初から完璧なエージェントを作ろうとしないことが大切です。

おすすめの進め方

  1. まず簡単なエージェントを作ってみる
  2. 実際に使ってみて問題点を見つける
  3. フィードバックをもとに改善
  4. 徐々に機能を追加していく

使いながら改善していくアプローチが、最も効果的です。

3. 指示(Instructions)を詳しく書く

エージェントの性能は、指示の質で大きく変わります。

良い指示の例

「あなたは総務部の社内問い合わせ対応エージェントです。社員からの経費精算、休暇申請、福利厚生に関する質問に、社内規程に基づいて正確に回答してください。回答は簡潔に、中学生でもわかる言葉で説明してください。わからないことは推測せず、『確認が必要です』と伝えてください。」

避けるべき指示の例

「総務部の質問に答えてください。」(曖昧すぎる)

4. スターター・プロンプトを設定

よく使う質問をスターター・プロンプトとして設定すると、ユーザーが使いやすくなります。

設定例(総務部エージェント)

  • 「経費精算の締め切りはいつですか?」
  • 「有給休暇の申請方法を教えてください」
  • 「通勤手当の申請に必要な書類は?」
  • 「福利厚生の内容を教えてください」
  • 「社内イベントの予定を知りたいです」

最大6つまで設定できるので、よく聞かれる質問を厳選しましょう。

5. ナレッジソースを定期的に更新

エージェントの回答品質は、ナレッジソースの質に依存します。

チェックポイント

  • 情報は最新か?
  • 不要な古いファイルが残っていないか?
  • 重要な新しいドキュメントが追加されているか?
  • ファイルへのアクセス権限は適切か?

月に1回程度、ナレッジソースの見直しをするのがおすすめです。

6. フィードバックを活用する

エージェントを使ったユーザーからのフィードバックは貴重な情報源です。

集めるべきフィードバック

  • どんな質問に答えられなかったか
  • 回答が不正確だった例
  • 使いにくかった点
  • もっとこうしてほしいという要望

これらを定期的に確認し、エージェントを改善していきましょう。

7. 役割分担を明確にする

複数のエージェントを作る場合、それぞれの役割を明確に分けましょう。

悪い例

  • 「総合サポートエージェント」(何でも屋になって専門性が薄れる)

良い例

  • 「経費精算エージェント」(経費精算に特化)
  • 「休暇申請エージェント」(休暇申請に特化)
  • 「IT サポートエージェント」(IT問題に特化)

専門化することで、それぞれのエージェントの回答精度が向上します。

8. 利用状況を確認する

エージェントがどのように使われているかを定期的に確認しましょう。

確認すべき指標

  • 利用回数
  • よく聞かれる質問
  • 回答できなかった質問
  • ユーザーの満足度

Copilot Studioでは、これらの情報を分析できるダッシュボードが用意されています。

まとめ:今すぐCopilotエージェントを始めよう

Copilotエージェントは、特定の業務に特化したAIアシスタントで、日常業務を大幅に効率化できる強力なツールです。

この記事のポイント

  • Copilotエージェントは「自分専用にカスタマイズしたCopilot」
  • プログラミング知識不要で、誰でも簡単に作成できる
  • 組織のデータに接続し、業務に特化した回答が可能
  • Microsoft 365 Copilotライセンスがあれば無制限に作成・使用できる
  • 小さく始めて徐々に改善していくのがコツ

今すぐできること

  1. Microsoft 365 Copilotを開いて「エージェントの作成」をクリック
  2. 日常業務で繰り返し行っているタスクを1つ選ぶ
  3. そのタスクを効率化するエージェントを5分で作ってみる
  4. 実際に使ってみて、改善点を見つける
  5. 同僚と共有して、フィードバックをもらう

まずは簡単なエージェントから始めて、徐々に高度なものに挑戦していきましょう。AIを「使う」時代から、AIを「作って活用する」時代へ。Copilotエージェントは、その第一歩になるはずです。

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