「iCloud Mailのアドレスをもう一つ追加したい!」
仕事用とプライベート用でメールアドレスを分けたい、ネットショッピング専用のアドレスが欲しい、そんな風に思ったことはありませんか?
実は、iCloud Mailには「メールエイリアス」という機能があって、追加料金なしで最大3つまで別のメールアドレスを作成できるんです。しかも、すべて同じ受信ボックスで管理できるので、とても便利。
この記事では、iCloud Mailにアドレスを追加する方法から、活用テクニック、注意点まで詳しく解説します。設定は意外と簡単なので、ぜひ試してみてください。
メールエイリアスとは?

まず、「メールエイリアス」って何?という疑問にお答えします。
簡単に言うと
メールエイリアスとは、本来のメールアドレスに紐付けられた「別名」のアドレスのことです。
例えば:
- メインアドレス:yourname@icloud.com
- エイリアス1:yourname.work@icloud.com(仕事用)
- エイリアス2:yourname.shop@icloud.com(買い物用)
- エイリアス3:yourname.sns@icloud.com(SNS用)
これら4つのアドレスすべてに届いたメールは、同じ受信ボックスに入ります。でも、送信するときはそれぞれのアドレスを使い分けられるんです。
普通の別アカウントとの違い
「じゃあ、新しくiCloudアカウントを作るのと何が違うの?」と思うかもしれません。
メールエイリアスの特徴:
- 新しいApple IDは不要
- すべて1つのメールボックスで管理
- パスワードも1つだけ覚えればOK
- すべてのデバイスで自動的に使える
- 完全無料
つまり、管理がとても楽なんです。複数のアカウントを切り替える必要がないので、メールチェックも効率的にできます。
メールエイリアスでできること
エイリアスを使うと、こんな便利なことができます。
1. 用途別に使い分け
例:
- 仕事用:yourname.work@icloud.com
- 買い物用:yourname.shop@icloud.com
- SNS用:yourname.sns@icloud.com
こうすることで、どこからメールが来たのか一目瞭然になります。
2. メインアドレスを守る
信頼できないWebサイトや、無料のサービスに登録するときは、エイリアスを使いましょう。もし迷惑メールが増えても、そのエイリアスだけ削除すればOK。メインアドレスは安全なままです。
3. 送信者名を変えられる
エイリアスごとに違う「送信者名」を設定できます。
例:
- メインアドレス:山田太郎
- 仕事用エイリアス:山田太郎(○○商事)
- 趣味用エイリアス:タロウ
相手に応じて使い分けられるので、プロフェッショナルな印象を与えられます。
4. フィルタリングが簡単
メールアプリのルール機能を使えば、エイリアスごとに自動で振り分けることも可能。仕事用メールだけ専用フォルダに入れる、といった設定ができます。
iCloud Mailアドレス追加の基本情報
実際に追加する前に、知っておきたい基本情報をまとめます。
追加できる数
最大3つまでのエイリアスを無料で作成できます。
つまり、メインアドレスと合わせて、合計4つのメールアドレスが使えるということです。
アドレスの制限
- 文字数:3文字以上、20文字以内
- 使える文字:英数字とハイフン(-)、ピリオド(.)
- @以降:@icloud.com固定(変更不可)
注意点:
すでに他の人が使っているアドレスは作成できません。人気のある名前は取得済みの可能性が高いので、工夫が必要です。
削除後の再作成
エイリアスを削除した場合、7日間は新しいエイリアスを作成できません。
すでに3つ作成済みで、1つ削除して新しいものを作りたい場合は、1週間待つ必要があります。削除は慎重に!
できないこと
- エイリアスを新しいApple IDには変更できない
- エイリアスをメインアドレスに昇格できない
- 3つを超えるエイリアスは作成できない
- 他人とエイリアスを共有することはできない
iPhone・iPadでメールアドレスを追加する方法
それでは、実際にエイリアスを作成してみましょう。まずはiPhoneやiPadからの方法です。
手順1:設定アプリから開始
- 「設定」アプリを開く
ホーム画面から設定アイコンをタップします - 一番上のApple IDをタップ
自分の名前が表示されている部分をタップしましょう - 「iCloud」を選択
Apple IDのメニューから「iCloud」をタップします - 「iCloudメール設定」を選択
下の方にスクロールすると見つかります
手順2:アドレスを管理
- 「アドレス」をタップ
現在のメールアドレス一覧が表示されます - エイリアス数を確認
「アドレス」の横に数字が表示されます
- まだエイリアスを作っていない場合:「1個」
- エイリアスを1つ作成済み:「2個」
手順3:新しいエイリアスを追加
- 「エイリアスを追加」をタップ
アドレス一覧の下部にあります - アドレスを入力
- 「エイリアスアドレス」欄に希望するアドレス名を入力
- 3〜20文字で設定します
- 例:work、shopping、privateなど
- フルネームを入力
- 「フルネーム」欄に送信者名を入力
- これがメールを送ったときに表示されます
- 例:山田太郎(仕事用)
- ラベルを入力(任意)
- 「ラベル」欄は管理用の名前です
- エイリアス一覧で識別しやすくなります
- 例:仕事、買い物、SNS
- 「完了」をタップ
エラーが出なければ、エイリアスの作成完了です!
エラーが出た場合:
「このエイリアスアドレスは現在使用できません」と表示されたら、そのアドレスはすでに誰かが使っています。別のアドレス名を試してください。
iCloud.comでメールアドレスを追加する方法
パソコンのブラウザから設定する方法もあります。こちらの方が画面が大きくて見やすいので、おすすめです。
手順1:iCloud.comにアクセス
- ブラウザを開く
SafariやChrome、Edgeなど、お好きなブラウザで構いません - iCloud.comにアクセス
アドレスバーに「icloud.com」と入力します - サインイン
Apple IDとパスワードを入力してログインします - 2ファクタ認証
iPhoneやiPadに表示される確認コードを入力します
手順2:メール設定を開く
- 「メール」アイコンをクリック
iCloudのホーム画面から、メールアプリを起動します - 設定を開く
画面左上、「メールボックス」の上にある歯車アイコン(⚙️)をクリックします - 「設定」を選択
ドロップダウンメニューから「設定」をクリックします - 「アカウント」タブを開く
設定画面の左側にある「アカウント」をクリックします
手順3:エイリアスを作成
- 「エイリアスを追加」をクリック
エイリアス一覧の下にあるボタンです - 情報を入力 エイリアスアドレス:
- 希望するアドレス名を入力(3〜20文字)
- 使える文字:英数字、ハイフン(-)、ピリオド(.)
- 例:work、shopping2024、my.businessなど フルネーム:
- メール送信時に表示される名前
- 例:山田太郎、Taro Yamada(Work)など ラベル:
- 管理用の名前(任意)
- エイリアスがアルファベット順に表示されます
- 例:仕事、ショッピング、プライベートなど
- 「追加」をクリック
問題なければ、エイリアスが作成されます - 「完了」をクリック
設定画面を閉じます
確認方法:
作成したエイリアスは、アカウント設定画面のエイリアス一覧に表示されます。送信者名やラベルも確認できます。
作成したエイリアスからメールを送信する方法

エイリアスを作っただけでは、まだ送信には使えません。送信設定が必要です。
iPhoneでエイリアスから送信
- メールアプリを開く
新規メールを作成します - 「差出人」をタップ
メール作成画面の「Cc/Bcc、差出人」という部分をタップします - 「差出人」欄をタップ
すると、使用可能なアドレス一覧が表示されます - 送信したいエイリアスを選択
- メインアドレス
- エイリアス1
- エイリアス2
- エイリアス3 この中から選べます
- メールを作成して送信
通常通りメールを書いて送信すればOKです
ポイント:
差出人欄には、選択したエイリアスのアドレスと、設定した送信者名が表示されます。
Macでエイリアスから送信
- メールアプリを開く
- 新規メールを作成
- 「差出人」のドロップダウンメニューをクリック
- 使いたいエイリアスを選択
- メールを作成して送信
iCloud.comでエイリアスから送信
- iCloud.com/mailにアクセス
- 新規メールを作成
- 「差出人」をクリック
- エイリアスを選択
- メールを作成して送信
デフォルトの送信アドレスを設定:
よく使うエイリアスをデフォルトに設定しておくと、毎回選択する手間が省けます。
- iPhone:設定→Apple ID→iCloud→iCloudメール設定→メール→デフォルトアドレスを選択
- iCloud.com:設定→作成→デフォルトアドレスを設定
エイリアスの管理方法
作成したエイリアスは、後から編集・無効化・削除できます。
エイリアスの編集
変更できるもの:
- フルネーム(送信者名)
- ラベル
変更できないもの:
- エイリアスアドレス本体(例:work@icloud.com)
編集方法:
- iCloud.com/mailにアクセス
- 設定→アカウント
- 編集したいエイリアスを選択
- フルネームやラベルを変更
- 「変更内容を保存」をクリック
エイリアスを一時的に無効化
迷惑メールが増えたけど、まだ削除はしたくない場合は、一時的に無効化できます。
無効化すると:
- そのエイリアス宛のメールは送信者に返送されます
- 送信にも使えなくなります
- 設定は残るので、いつでも再開できます
手順:
- iCloud.com/mailにアクセス
- 設定→アカウント
- 無効化したいエイリアスを選択
- 「エイリアスを無効にする」にチェック
- 「変更内容を保存」をクリック
再開する場合:
同じ手順でチェックを外せば、すぐに使えるようになります。
エイリアスを削除
もう使わないエイリアスは、完全に削除できます。
削除すると:
- エイリアスが完全に消去されます
- そのアドレス宛のメールは送信者に返送されます
- 削除後7日間は、新しいエイリアスを作成できません
- 削除したアドレスは、再取得できない可能性があります
手順:
- iCloud.com/mailにアクセス
- 設定→アカウント
- 削除したいエイリアスを選択
- 「エイリアスを削除」をクリック
- 確認画面で「削除」をクリック
注意:
削除は慎重に行いましょう。特に、そのエイリアスで重要なサービスに登録している場合は、事前にアドレス変更が必要です。
メールエイリアスの活用テクニック
テクニック1:用途別フォルダ分け
メールルールを使えば、エイリアスごとに自動振り分けができます。
例:仕事用エイリアスのメールを専用フォルダへ
- iCloud.com/mailでルールを作成
- 条件:「宛先」が「work@icloud.com」を含む
- アクション:「仕事」フォルダに移動
- 保存
こうすれば、仕事用メールが自動的に整理されます。
テクニック2:迷惑メール対策
信頼できないWebサイトには、専用のエイリアスを使いましょう。
おすすめの使い方:
- 懸賞応募用:yourname.prize@icloud.com
- 無料サービス用:yourname.free@icloud.com
- 試用登録用:yourname.trial@icloud.com
迷惑メールが増えたら、そのエイリアスだけ削除すればOK。メインアドレスは安全です。
テクニック3:ビジネス用とプライベート用を完全分離
ビジネス用エイリアス:
- アドレス:yourname.biz@icloud.com
- 送信者名:山田太郎(○○株式会社)
- ラベル:ビジネス
プライベート用エイリアス:
- アドレス:yourname.private@icloud.com
- 送信者名:やまちゃん
- ラベル:プライベート
こうすれば、メールの切り替えも簡単ですし、相手に応じて適切な印象を与えられます。
テクニック4:プラス記号(+)を使った簡易エイリアス
実は、iCloud Mailでは「+」を使った簡易エイリアスも使えます。
例:
メインアドレスがyourname@icloud.comの場合:
- yourname+amazon@icloud.com
- yourname+facebook@icloud.com
- yourname+newsletter@icloud.com
これらはすべて、yourname@icloud.comの受信ボックスに届きます。
メリット:
- 無限に作れる
- 設定不要
デメリット:
- 送信には使えない(返信時は元のアドレスになる)
- 元のアドレスがバレバレ
正式なエイリアスと使い分けるのがおすすめです。
よくあるトラブルと解決方法
Q1:エイリアスが作成できない
エラーメッセージ:「このエイリアスアドレスは現在使用できません」
原因:
- そのアドレスはすでに他の人が使っています
- 無効な文字を含んでいます
- 3文字未満、または20文字を超えています
対処法:
- 別のアドレス名を試す
- 数字や記号を追加してみる
- 例:work → work2024、work-official
- 文字数を確認する
Q2:エイリアスからメールが送信できない
原因:
- デバイスでエイリアスが有効になっていない可能性があります
対処法(iPhone):
- 設定→Apple ID→iCloud→iCloudメール設定
- 「送信元として使用を許可」の下にエイリアス一覧
- 使いたいエイリアスがオンになっているか確認
Q3:エイリアスを削除したのに新しいのが作れない
原因:
削除後7日間は、新しいエイリアスを作成できません。
対処法:
1週間待つしかありません。その間は:
- 削除したエイリアスを復活させる(すぐには不可能)
- 別のエイリアスを無効化ではなく削除する
- プラス記号(+)エイリアスで代用する
Q4:エイリアス宛のメールが届かない
原因:
- エイリアスが無効化されている
- メールの送信元がブロックされている
- iCloudのサーバー障害
対処法:
- エイリアスの設定を確認(無効化されていないか)
- 迷惑メールフォルダをチェック
- 送信者に再送してもらう
- Appleのシステム状況ページで障害情報を確認
Q5:間違って削除してしまった
残念ながら:
削除したエイリアスは復元できません。
対処法:
- 7日後に同じアドレス名で再作成を試す
- ただし、他の人に取られている可能性があります
- そのエイリアスで登録していたサービスには、別のアドレスを登録し直す
教訓:
削除は慎重に!まずは「無効化」を試してみましょう。
エイリアス vs Hide My Email
iCloud+ユーザーは「Hide My Email」という機能も使えます。これとエイリアスの違いを整理しておきましょう。
メールエイリアス
特徴:
- 最大3つまで
- 自分で好きなアドレス名を決められる
- 送信・受信両方に使える
- 無料で使える
- 長期利用向け
向いている用途:
- 仕事用アドレス
- 継続的に使うサービス
- 人に教えるアドレス
Hide My Email
特徴:
- ほぼ無制限に作成可能(以前は100個まで)
- ランダムなアドレス名が自動生成される
- 送信には使いにくい(返信のみ)
- iCloud+の契約が必要(有料)
- 使い捨て向け
向いている用途:
- 一時的な登録
- 信頼できないサイト
- ニュースレター登録
- 試用サービス
使い分けのコツ:
長期的に使うなら「エイリアス」、短期間や使い捨てなら「Hide My Email」を選びましょう。
まとめ
iCloud Mailのアドレス追加(メールエイリアス)について解説してきました。
重要なポイント:
- iCloud Mailでは最大3つまでエイリアス(別名アドレス)を無料で作成可能
- エイリアスアドレスは3〜20文字で設定
- iPhone・iPad・iCloud.comから簡単に作成できる
- すべて同じ受信ボックスで管理でき、送信時に使い分けられる
- 用途別(仕事・買い物・SNSなど)に分けると便利
- 一時的な無効化と完全削除が選べる
- 削除後7日間は新しいエイリアスを作成できない
- プラス記号(+)を使った簡易エイリアスも利用可能
今すぐできること:
- iCloud.comまたはiPhoneの設定からエイリアスを作成
- 用途別に使い分ける(仕事・買い物・SNSなど)
- 信頼できないサイトにはエイリアスを使う
- メールルールで自動振り分けを設定
- 送信者名をカスタマイズして使い分ける
メールエイリアスを上手に使えば、メインアドレスを守りながら、複数のメールアドレスを効率的に管理できます。
迷惑メール対策にもなりますし、プライバシー保護にも役立ちます。しかも完全無料!
今日からさっそく、iCloud Mailのエイリアス機能を活用して、快適なメール生活を送りましょう。設定は思ったより簡単なので、ぜひ試してみてください!


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